アパート経営に必要な資金と6つの経費・計算式をシンプルに解説

投稿日:

将来の年金に対する不安や相続税対策などにより、アパート経営に関心を持つ人が年々増えています。

アパート経営をやってみたいと思っていても、先立つものは資金です。

これからアパート経営を考えている人の中には、

  • アパート経営ってどれくらいの資金が必要になるの?
  • アパートを新築するといくらくらいかかるの?
  • アパート経営の資金の具体例や計算方法を知りたい

等々のことを思っている方も多いと思います。

そこで今回の記事ではアパート経営に関する「資金」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたはアパート経営にどの程度資金がかかるかを知り、必要資金の計算方法も知ることができます。

>土地活用の成功の秘訣は多くのプランを見て比較検討すること!<

1.土地購入費と建築費はどれぐらい掛かるのか

まずはじめにアパート経営で大きなお金がかかる

  1. 土地の購入費用
  2. 建物の購入費用

を順にみていきたいと思います。

土地購入費用はどれぐらい掛かるのか

アパート経営を始めるにあたり、大きなお金がかかる部分は、土地と建物の購入費用です。

もし、土地を持っている人であれば、建物投資だけですのでアパート経営は相当有利です。

土地を持っていない人であれば、土地探しから行う必要があります。

土地を持っていない人は土地代が必要になるというデメリットがありますが、一方で土地探しから始めると賃貸アパートに適した立地を選べるというメリットもあります。

必ずしも元々持っている土地がアパート経営に適した土地であるとは限りません。

土地を持っていない人であれば、アパート経営に適した土地を購入することで、有利なアパート経営をすることが可能になります。

土地価格を知りたい場合は、まずは地価公示価格を参考にするのが一つの手です。

地価公示価格は、毎年1月1日時点の更地価格になります。

同様に都道府県地価調査価格というものがありますが、都道府県地価調査価格は毎年7月1日時点の更地価格になります。

地価公示や都道府県地価調査価格(以下、「地価公示等」と略)については、東京都鑑定士協会が提供している「東京都の地価」というのが地図で直感的に見ることができるため最も分かりやすいです。

「東京都の地価」では東京都だけではなく、全国の地価が対応していますので、興味のある土地の周辺のおよその更地価格を調べることが可能です。

地下公示等の単価は㎡単価を表しています。

坪単価ではありません。坪単価に換算する場合は、㎡単価を0.3025で割って算出してください。

土地㎡単価が100,000円の場合

坪単価 = 100,000円/㎡ ÷ 0.3025 ≒ 330,578円/坪

地価公示等の価格は時価を表していると言われますが、都心部などは地価公示等よりも時価の方が高い傾向にあります。

地価公示等は、あくまでも参考価格に留めるようにしてください。

実際に購入したい土地が決まったら、一括査定サイトを使って時価を調べることが可能です。

HOME4U」「イエイ」「イエウール」では購入検討者でも査定を取ることができます。

アパート経営を成功させるためには、土地を安く購入することが必要です。

土地を高値掴みしないためにも、一括査定サイトを使って適正価格で土地を購入するようにして下さい。


またアパートは60坪くらいの土地があれば、十分に建築が可能です。

30坪未満の土地でもアパートは建てられます。

ただし、小さな土地でアパート経営を行う場合は、きちんとした戦略を立てることが必要です。

小さな土地のアパート経営に関しては、下記に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。

建物の建築費用はどれぐらい掛かるのか

土地以外の他の大きな投資は建物建築費になります。

建築費は土地価格と異なり、基本的には全国どこでも同じです。

昨今は土地価格も建築費も共に高騰が続いています。

特に建築費に関しては、職人不足という業界の構造的要因も背景にあり、下がる気配が全くありません。

建築費は東日本大震災以降から、ずっと価格が上がり続けています。

建築費は近年上がり続けている

近年は投資額が膨らんでしまうため、不動産投資家にとってはアウェイの状況です。

建築費は、坪単価で把握されます。建築費は構造によっても異なります。

アパートの建築は、木造もしくは軽量鉄骨が多いです。

2017年10月時点では、アパート建築費の延床単価は木造で坪80万円、軽量鉄骨で坪140万円程度です。

昔の建築費相場を知っている人からすると、信じられないような価格です。

建築費は、数年前からあまりにも高いため、「いつか下がるだろう」と言われ続けていますが、なかなか下がりません。

むしろ、まだジワジワと上がっています。

10年ほど前にアパート投資を経験した人であれば、今の値段ではとてもではありませんが、アパート投資などできないと思われるかもしれません。

それくらい今の建築費は上がっており、投資家の頭を悩ます要因となっています。


アパートの建築費を下げるには、ハウスメーカー同士で相見積を取ることが必須です。

必ず複数の業者に声をかけ、価格を下げる努力をするようにして下さい。

ハウスメーカーも相見積を取られることには慣れていますので、気にせずどんどん複数の業者に声をかけましょう。

・・・といっても面倒だと思いますので、筆者は「持ち家計画」をオススメしています。

【持ち家計画】とは、ハウスメーカーや工務店の資料を一括で請求できるサイト

わざわざ1社1社ハウスメーカーに声を掛けなくてもいいので、大変便利です。

尚、ハウスメーカーの営業担当には、「今月、決めて頂ければ、私が上司に掛け合って、ここまで値引します。」と言ってくる営業マンがいます。

これは営業マンの常套句ですので、この言葉に乗る必要は全くありません。

今は建築費が非常に高いため、焦らず、時間をかけてでも様々な検討をすべきです。

単純に先方からの提案を受け入れるだけでは価格は下がりません。

例えば「階数を減らしたらどうなるか」とか、「戸数を減らしたらどうなるか」、「部屋を小さくして賃料単価を上げたらどうなるか」等、何度もプラン変更を行って検証してみてください。

比較検証は着工前しかできません

決めてしまったら、大きな変更はできませんので、何度も検証して納得のいく建築費にたどり着きましょう。


また「イエカレ」などのサイトでは、無料で土地活用の提案を受けることができる便利な資料請求システムがあります。

このような資料請求システムを活用して、プランのアイディアの幅を広げれますので、利用をオススメします。(無料で利用できます。)

自分では思い浮かばなかったアイディアも得られる可能性があります。

建築費を下げるためのアイディア発掘ツールとして、無料資料請求システムは是非利用するようにして下さい。

無料の資料請求に関しては、下記に詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。

土地活用の可能性を広げる上手な資料請求の使い方について徹底解説

他人からは羨ましがられますが、地主には地主にしか分からない悩みがあります。 土地所有者の悩みとして最も大きなものが、土地 ...

続きを見る

以上、ここまで土地購入費と建築費について見てきました。

では土地建物価格以外に、諸経費にはどのようなものがかかるのでしょうか。

そこで次にアパート建築の必要諸経費について見ていきます。

2.アパート建築の必要な6つの諸経費

アパート建築に必要な費用は、建物、土地だけではありません。

その他、もろもろの諸経費がかかります。

アパート建築にかかる費用

  1. 土地購入の仲介手数料
  2. 土地不動産取得税
  3. 土地登録免許税
  4. 設計料
  5. 新築建物不動産取得税
  6. 新築建物登録免許税

その6つに関して、それぞれ順を追って説明していきます。

経費1.土地購入仲介手数料

土地を新規に購入する際、不動産会社の仲介を使うと、不動産会社に仲介手数料を支払うことになります。

仲介手数料は、宅地建物取引業法で不動産が受け取ることのできる仲介手数料の条件が以下のように定められています。

取引額※(売買金額) 速算式(上限額)
200万円以下 5%
200万円超から400万円以下 4%+2万円
400万円超 3%+6万円

アパート経営を行うような土地であれば、ほとんどが400万円超の取引であるため、仲介手数料は「3%+6万円」になります。

なお、土地の価格には消費税がかかりませんが、仲介手数料には消費税がかかります。

不動産と消費税に関しては、下記に詳しく記載しています。ぜひご参照ください。

不動産を売却した時に消費税は何がかかるのか徹底解説

不動産の世界は消費税がかかるものと、かからないものがあり複雑です。不動産の場合、一律に全て8%がかかるとは限りません。 ...

続きを見る

経費2.土地不動産取得税

土地を新規に取得すると、土地の不動産取得税が発生します。

不動産取得税は土地の固定資産税評価額に税率が乗じられて求められます。

住宅地の土地の不動産取得税率は、平成30年3月31日までは3%です。

また、平成30年3月31日までの取引については、課税標準額が固定資産税評価額の2分の1となります。

つまり、土地の不動産取得税は、以下の計算式で求められます。

土地の不動産取得税 = 課税標準額 × 3% = 固定資産税評価額 × 1/2 × 3%

また、土地の固定資産税評価額は相続税路線価から簡易的に求めることが可能です。

相続税路線価と固定資産税評価額との間には、下表の様な関係があります。

評価額 地価公示との関係
相続税路線価 地価公示の80%
固定資産税評価額 地価公示の70%

地価公示とは、国が毎年公表している1月1日時点の土地価格です。

地価公示価格は、一応、時価相当価格とされています。

上表の関係があるため、固定資産税評価額は、路線価より以下のように求められます。

固定資産税評価額 = 前面路線価 ÷ 0.8 × 0.7 × 土地面積

よって、土地の不動産取得税は、前面路線価より、以下の概算式で求められます。

土地の不動産取得税 = 課税標準額 × 3% = 固定資産税評価額 × 1/2 × 3% = (前面路線価÷0.8×0.7×土地面積) × 1/2 × 3%

尚、個人が住宅用土地を取得した場合、アパートのような貸家であれば以下のような面積の貸家住宅を建てた場合は、次のいずれか多い方の金額が税額から控除されることになります。

【面積要件】40㎡以上240㎡以下

【次のいずれか多い方の金額が控除】

  • 45,000円
  • 土地1㎡の評価額×1/2×住宅の床面積の2倍(200㎡が限度)×3%

不動産取得税は、上記控除のより、ゼロになる場合もあります。

経費3.土地登録免許税

土地を取得して登記を行うと、登録免許税も発生します。

登録免許税は、登記簿謄本の所有者名義の変更や、抵当権を設定する場合に支払います。

土地の所有権移転の登録免許税の税率は平成31年3月31日までは1.5%です。

土地の登録免許税は、以下の計算式で求められます。

固定資産税評価額の概算の求め方は、不動産取得税で計算した場合と同じです。

土地の登録免許税 = 課税標準額 × 1.5% = 固定資産税評価額 × 1.5% = (前面路線価÷0.8×0.7×土地面積)  × 1.5%

経費4.設計料

建物を新築する場合、建築費の他、設計料がかかります。

かつては設計施工(設計会社と施工会社が同じ場合のこと)のときは、設計料は無料としていた請負工事業者もいましたが、現在では建築士法の改正を受けて、設計料は明確に徴収するようになりました。

昔は、設計料は請負金額に料率をかけて計算されていましたが、今では、設計料は建物の面積に応じて計算されるようになっています。

イメージとしては、設計費は面積の小さい建物ほど請負工事金額に対する割合が大きく、面積の大きい建物ほど請負工事の金額に対する割合が小さくなるように計算されます。

ただし、設計料がきっちりと請求させる場合は、施工会社とは別に設計会社に依頼した場合です。

通常、アパート建築の場合はハウスメーカーの設計施工になります。

ハウスメーカーの設計部の担当者が設計を行い、建築も同じハウスメーカーが行うケースがほとんどです。

ハウスメーカーの場合でも、一応、設計料は取られます。

ただ、ハウスメーカーの場合は、建築費の3%程度を設計料として取るところが多いです。

通常、小さなアパートの場合、外部の設計会社に依頼してしまうと、正規料金だと設計料が建築費の20%近くになる場合もあります。

それと比べると、ハウスメーカーの設計料は破格に安いです。

設計料を値切るオーナーさんは多いですが、ハウスメーカーの設計料は、かなりサービス価格になっています。

ハウスメーカーも設計料を明示しなければならないという都合上、形式的に載せているレベルの金額です。

目安としては、設計料は建築費の5%以内であれば、不当に高いとは言えません。

5%を超えているようであれば、交渉して値切っても良いでしょう。

経費5.新築建物不動産取得税

建物も取得することで不動産取得税が発生します。

アパートのような住宅の不動産取得税の税率は平成30年3月31日までは3%です。

建物の不動産取得税は、固定資産税評価額が課税標準となります。

新築の建物の場合、固定資産税評価額は、請負工事金額の50~60%程度です。

建物固定資産税評価額は、地下杭の有無等によっても評価が変わります。

仮に、建物の固定資産税評価額を新築工事の50%として場合、建物不動産取得税は以下のように計算されます。

建物の不動産取得税 = 課税標準額 × 3.0% = 固定資産税評価額 × 3.0% = 請負工事金額 × 50% × 3.0%

尚、アパートのような貸家住宅の場合、1戸当たりの床面積が40㎡以上240㎡以下については、固定資産税評価額から1戸1,200万円を減額できる特例があります。

特例を適用できる場合の不動産取得税は以下のようになります。

建物の不動産取得税 = (固定資産税評価額-1,200万円×戸数) × 3.0%

ワンルームアパートのような1戸当たりの床面積が40㎡未満の場合は、この特例は適用されません。

経費6.新築建物登録免許税

建物も土地と同様に登記をすることによって、登録免許税が発生します。

アパートを新築して登記する場合、まっさらの状態から新しく登記簿謄本を作ることになります。

このような登記を「保存登記」と呼びます。

土地の売買の場合は、元々、登記簿謄本が存在しており、その名義を変更するだけの登記です。

このような登記は「移転登記」と呼びます。

また、中古アパートを購入する場合は、売主が登記していた登記簿謄本があるため、中古建物の登記は「移転登記」です。

登録免許税は、「保存登記」と「移転登記」では税率が異なります。

建物の登録免許税の税率は以下の通りです。

  税率(住宅の軽減税率の適用が無い場合)
所有権の保存登記 0.4%
所有権の移転登記 2%

アパートを新築する場合は、保存登記になりますので、登録免許税は以下のように計算されます。

ただし、固定資産税評価額を請負工事金額の50%と仮定した場合です。

建物の不動産取得税 = 課税標準額 × 0.4% = 固定資産税評価額 × 0.4% = 請負工事金額 × 50% × 0.4%

尚、登録免許税は自宅のような自己使用目的の建物に関しては軽減措置がありますが、アパートのような貸家については、軽減がありません

以上、ここまでアパート建築の必要諸経費についてみてきました。

それでは次にアパート経営にはいくらの資金がかかるかについて具体的に見ていきましょう。

3.アパート経営の具体例

この章では、アパート経営の具体例を見ていきたいと思います。

おそらくあなたもこのような例があったほうが理解しやすいと思います。

3-1.総資金

アパート経営の資金を計算するために、以下の仮定を設定します。

設定項目 内容
敷地面積 50坪
建物延床面積 50坪
建物構造 木造2F建・8戸
部屋タイプ ワンルーム20㎡
土地価格 500千円/坪
相続税路線価 400千円/坪
建築費 800千円/坪

上表のようなアパートを土地から購入して新築する場合、資金は以下のようになります。

項目 計算方法 金額
土地購入費 50万円×50坪 2,500万円
土地仲介手数料 2,500万円×3%+6万円 81万円
建築工事費 80万円×50坪 4,000万円
設計料 4,000万円×3% 120万円
土地不動産取得税 40万円×7/8×50坪×1/2×3% 2.63万円
土地登録免許税 40万円×7/8×50坪×1.5% 2.63万円
新築建物不動産取得税 4,000万円×50%×3% 60万円
新築建物登録免許税 4,000万円×50%×0.4% 8万円
合計   6,821万円

3-2.自己資金は総資金の30%が望ましい

自己資金としては、総資金のうち、30%あることが望ましいです。

6,821万円の30%となると、2,046万円が必要になります。

感覚的には、少し高いという気はします。

以前は、木造アパートというと、坪50万円程度で建築できた時代も考えると、やはり建築費の高さがネックです。

自分で新築することにこだわらず、築浅の中古物件の購入や区分のワンルームマンションの購入等も選択肢に含めて考えるようにして下さい。

土地の活用を考えるなら一括資料請求がオススメ

土地の活用を考えるなら、とにもかくにも自らどういった土地活用があるのかを理解するべきです。

まずは勉強も兼ねて、イエカレを使って、多くのプランを見て検討するのが、一番成功への近道です。

カンタン60秒、しかも無料で利用できますので、まずはイエカレを利用してみましょう。

4.まとめ

以上、アパート経営に必要な資金はどれくらいかかるのかについて徹底解説してきました。

近年は土地も建物も価格が非常に高騰しており、投資環境としては悪いです。

投資を行うのであれば、自己資金も十分に用意し、時間をかけてじっくり検討するようにして下さい。

>土地活用の成功の秘訣は多くのプランを見て比較検討すること!<

おすすめ記事一覧

1

不動産を売りたい!と考えていてインターネットで色々なサイトを見ていると「不動産一括査定」や「不動産売却の一括査定」がよく ...

2

一生涯でマンションを売却する機会は、ほとんどありません。 おそらくあなたも今回がはじめてのマンション売却ではないでしょう ...

3

これから土地を売却しようとする人の中には、土地の価格がどのようなポイントの基づき査定されているのか知りたい方も多いと思わ ...

4

突然ですが、あなたは不動産買取の仕組みをしっかりと理解しているでしょうか。 仕組みといわれると難しい感じがしますが、不動 ...

-不動産投資, 土地活用

Copyright© 不動産売却の教科書 , 2017 All Rights Reserved.