アパート経営で知っておきたいサブリース契約の基本と注意点について

投稿日:2017年12月18日 更新日:

家賃保証や空室保証という名目で、管理会社とサブリース契約をするアパート経営者は多いです。

一方で、サブリース契約の実態が、家賃や空室を保証するものではなかったことを後から知り、悩んでいるアパート経営者も多くいます。

アパート経営でサブリース契約をした人の中には、

  • サブリース契約とはどのようなものなのか
  • サブリース契約でも賃料減額の申入れがあったが、おかしくないのか
  • サブリース契約における注意点とはなにか

等々のことを思っている方も多いと思います。

結論からすると、アパート経営で締結するサブリース契約には、賃料減額もあり得るため、注意が必要です。

そこで今回の記事では、アパート経営における「サブリース契約」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことであなたはサブリース契約の基本と注意点を知ることができます。

アイケイジャパン

アイケイジャパン
http://aikenjapan.jp

>多数のメディアに取り上げられ実績豊富!今なら無料DVDがもらえる<

1.知らないと危険!サブリース契約とは

1-1.サブリース契約のメリット

サブリース契約とは、管理会社がアパートを第三者に転貸することを目的として建物所有者からアパート全体を一括して長期賃貸借する賃貸借契約のことをいいます。

サブリース契約では建物所有者は各部屋のアパート住民と個別に契約を交わすことはなく、契約はサブリース会社と1本だけの契約になります。

そのため、アパートの入居者が入れ替わるたびに賃貸借契約を交わす必要がありません

また賃料はサブリース会社から確実に入ってくるため、各部屋の入居者の賃料不払等を心配する必要もありません。

空室が発生した場合も、サブリース会社が募集活動を行って入居者を入れてくれます。

騒音等で近隣に迷惑をかける悪質な入居者が入った場合でも、その対応は全てサブリース会社が責任をもって行います。

サブリース会社は、建物所有者がアパート経営に直接的に関与する部分を最小にしてくれるため、アパート経営がとても楽になるというメリットがあります。

サブリース会社とは事業協定書等を結ぶわけではなく、サブリース会社を借家人とした普通賃貸借契約を結びます。

サブリース会社との賃料は、満室想定賃料の80~85%程度となります。

普通借家契約については下記に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。

24view
土地活用で知っておきたい定期借家・普通借家の基礎知識を徹底解説

賃料ももらうことで稼ぐ不動産投資では、賃貸借の知識が欠かせません。 物件を購入した後は、賃貸借の知識は必ず必要になります ...

続きを見る

1-2.サブリース契約の法律関係

サブリース会社は各部屋の入居者とさらに賃貸借契約を結びます。

つまり、建物所有者からすると、サブリース会社を転貸人とした転貸借契約という位置付けになります。

このように、サブリース契約においては、建物所有者が賃貸人、サブリース会社が賃借人もしくは転貸人、入居者が転借人という法律関係になります。

サブリース会社はアパート経営に共同事業者というわけではなく、ただの賃借人であるという点がポイントです。

このような借家関係を規定している法律は借地借家法になります。

建物所有者としては、サブリース会社はアパート経営の共同事業者であって欲しいところですが、実は法律的には共同事業者ではありません。

サブリース会社は、借地借家法で守られている賃借人になります。

借地借家法は、本来的に弱い立場である賃借人(借主)を守るための法律になります。

サブリース契約によって守られているのはアパートオーナーではなく、法律的にはサブリース会社が守られた立場にあるのです。

以上、ここまでサブリース契約について見てきました。

サブリース会社は法律的に守られた立場にあるため、守られない建物所有者としては注意が必要です。

そこで次にサブリース契約の注意点について見ていきます。

2.サブリースの3つの注意点

サブリースはよくニュースとかでも騙された、大金がなくなったという話が出ます。

つまりサブリースはいくつかの注意点があります。

結論を言うと下記3つの注意点があります。

サブリースの3つの注意点

  1. 家賃は保証されない
  2. 家賃減額の法的根拠
  3. サブリース会社による賃料減額は認められる

注意点1.家賃は保証されない

サブリース契約の注意点としては、「賃料減額」があり得るということです。

ハウスメーカーはサブリース契約のことを「家賃保証」とか「空室保証」という表現を使うため、家賃は固定と勘違いしがちですが、定額の家賃は保証されないという点が注意点になります。

サブリース契約においては、空室が多く発生してくると、サブリース会社が建物所有者に対して賃料の減額交渉をしてきます。

つまり家賃は保証されません。

また間接的に空室も保証されていないということになります。

仮に空室が保証されるのであれば、全部屋が空室になったとしてもサブリース会社が賃料を払ってくれるはずです。

ところが、全額賃料を払ってくれるようなことはないというのがサブリース契約です。

なぜ、サブリース会社が家賃を保証しないかというと、サブリース会社は家賃を保証しなくても良い立場にあるためです。

注意点2.家賃減額の法的根拠

借地借家法では賃借人からの家賃減額の申入れは認められています。

賃借人からの減額申入れの根拠は、以下に示す借地借家法の32条によって定められています。

(借賃増減請求権)

第32条 建物の借賃が,土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により,土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により,又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは,契約の条件にかかわらず,当事者は,将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。ただし,一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には,その定めに従う。

この32条のポイントとしては、3つです。

ポイント1.減額は更新時とは限らない

良く、賃料交渉は契約の更新の時しかできないと思われる方がいますが、32条では「減額は更新時に限る」とは一切書かれていません。

減額交渉できるタイミングは、「近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったとき」と書かれています。

不相当となった場合には、いつでも減額できるということになります。

そのため、築古アパートとなると、毎年のように減額交渉をしてくるサブリース会社も存在します。

オーナーとしては根負けして下げてしまう人も多いです。

ポイント2.契約の条件に関わらず減額請求できる

32条によれば家賃減額は「契約の条件に関わらず」可能です。

つまり家賃の減額はできないという契約を定めていても、家賃減額はできてしまうということになります。

良くある例としては、「〇年間家賃を減額できないものとする」というような契約を定めることがありますが、この契約は「無効」ということです。

賃料減額は「契約によってできないようにしておけば良いのではないか?」と思われる方も多いですが、実は契約によって賃料減額を防ぐことはできません。

「〇年間家賃を減額できないものとする」というような契約は「不減特約」と呼ばれますが、不減特約は無効です。

また、「〇年ごとに△%ずつ賃料を増額するものとする」というような契約は「自動改訂特約」と呼ばれます。

自動改訂特約は、バブル時代のような土地価格が上昇し続けていた時代は有効と解されていましたが、今は土地価格が上がり続けるというような基礎的事情が失われたため、有効ではありません。

よって、契約によっても賃料減額は防ぎようがないということになります。

ポイント3.増額しない特約は有効になる

さらに、32条では「ただし,一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には,その定めに従う。」と規定しています。

賃借人(借り主)の立場に配慮して、「家賃は上げません」という定めをした場合には、なんと有効になってしまうのです。

つまり、家賃の増減に関しては、借主は非常に保護されています

この条文は、借主の立場をとても保護している象徴的な法律であることを物語っています。

注意点3.サブリース家賃減額は認められる

32条の条文は理解できたとしても、この条文は本当に弱い立場にある個人の入居者をイメージして定められたような気がします。

個人の入居者とは立場が異なるサブリース会社まで、この条文が適用されるのか疑問に思われる方も少なくありません。

そのため、かつてサブリース会社による賃料減額が認められるのか裁判で争われたことがありました。

最高裁まで争われた事案ですが、最終的にはサブリース会社による賃料減額は認められる判決が出されました。

裁判所の考えとしては、サブリース会社はアパート経営の共同事業者ではなく、借地借家法上の賃借人であるという立場を明確にしたのです。

この判例が出て以降、各サブリース会社は大手を振って賃料減額交渉をするようになりました。

今では、サブリース会社の間では賃料減額はできることが常識となっており、強気の減額交渉が行われています。

ただし、家賃減額はあくまでも建物所有者とサブリース会社との「交渉ごと」なので、減額を要求されたら必ず下げなければいけないものではありません。

先方の要求を全て跳ねのけるという対応もしても良いのです。

安易にサブリース会社の要求を飲む必要はなく、なかなか交渉に応じてくれない頑固なオーナーを貫き通すのもアパートの一つの経営戦略です。

HOME4U土地活用一括資料請求

安心のNTTグループ運営!HOME4U土地活用一括資料請求
https://land.home4u.jp/

>安心のNTTグループ運営!HOME4U土地活用一括資料請求<
[無料・土地無しでもOK!]最大7社からあなたに最適な収益プランが届く!<

3.まとめ

以上、アパート経営で知っておきたいサブリース契約の基本と注意点について見てきました。

サブリース契約は、借地借家法における賃貸借契約に過ぎません。

借主であるサブリース会社からの賃料減額交渉はあり得るということに注意しておきましょう。

おすすめ記事一覧

4,141view

一生涯でマンションを売却する機会は、ほとんどありません。 おそらくあなたも今回がはじめてのマンション売却ではないでしょう ...

2,597view

マンションや一戸建て、土地などの「不動産を売りたい」と考え始めたとき、多くの人がインターネットで調べます。 そして、いろ ...

3,092view

不動産売却の準備段階において、売値の目安を決めるため不動産査定を行います。 初めて不動産を売却する人の中には 不動産査定 ...

2,857view

突然ですが、あなたは不動産買取の仕組みをしっかりと理解しているでしょうか。 仕組みといわれると難しい感じがしますが、不動 ...

-不動産投資, 土地活用

Copyright© 不動産売却の教科書 , 2018 All Rights Reserved.