マンション売却時の仲介手数料はいくら?値切き交渉のタイミングやその他費用について

マンション売却時にかかる費用一覧

自分のマンションを売却するのも、タダで売却できるわけではありません。

売却には仲介手数料や抵当権抹消登記費用、印紙税等の諸手数料がかかります。

マンション売却の中で最も大きな手数料は仲介手数料になります。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • マンション売却に必要な仲介手数料を知りたい
  • 手数料の支払い時期や注意点について知りたい
  • 仲介手数料を値引する方法があれば教えて欲しい

そこで今回の記事では、マンション売却における仲介手数料についてお伝え致します。

この記事を読むことで、あなたはマンション売却における手数料を理解し、注意点や値引の方法等について知ることができます。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業鑑定士

1.マンション売却に要する諸費用一覧

マンションの売却には、主に以下の諸費用がかかります。

項目費用の目安
仲介手数料(売却額×3%)+ 6万円 + 消費税
抵当権抹消登記費用不動産1個につき1,000円
司法書士手数料15,000円程度
印紙代1,000円〜6万円 ※売却金額により異なる
その他費用引っ越し費用、ハウスクリーニング代、住宅ローン一括返済時の手数料など

各諸費用については、以下に詳しく解説します。

仲介手数料

仲介手数料については、下表のように不動産会社が受領できる上限額が定められています。

取引額※1(売買金額)仲介手数料の上限額(税抜き速算式)
200万円以下5%(18万円※2)
200万円超から400万円以下4%+2万円(18万円※2)
400万円超3%+6万円

※1取引額は、物件の本体価格をいい、消費税を含まない価格を指します。
※2空き家などの現地調査が必要な取引の場合(2018年より施行 出典:国土交通省より)

マンションは、売却額が400万円超となることが多いです。

そのため、マンションの仲介手数料は、ほぼ「取引価格×3%+6万円」となることがほとんど。

例えば、3,000万円でマンションを売却した場合の仲介手数料は以下のように計算されます。

仲介手数料 = 3,000万円 × 3% + 6万円 = 90万円 + 6万円 = 96万円

仲介手数料には消費税がかかります。

消費税を考慮すると、仲介手数料は以下のようになります。

仲介手数料 = (3,000万円 × 3% + 6万円) × 1.10 = (90万円 + 6万円)  × 1.10 = 105.6万円

仲介手数料は成功報酬

仲介手数料は「成功報酬」であることもポイントです。

売却が決まった段階で、はじめて報酬の支払いが発生します。

仲介を依頼しても、不動産会社から先にお金を要求されるということはありません。

仮に複数の不動産会社に仲介を依頼しても、支払う先は売却を決めてくれた1社のみになります。

仲介手数料の早見表を作成しましたので、売却予定の金額だといくら仲介手数料を払う必要があるのか確認してみてください。

売却価格仲介手数料(税込み)計算式(速算表)
100万円55,000円100万円×5%×1.1
200万円110,000円200万円×5%×1.1
300万円154,000円(300万円×4%+2万円)×1.1
400万円198,000円(400万円×4%+2万円)×1.1
500万円231,000円(500万円×3%+6万円)×1.1
600万円264,000円(600万円×3%+6万円)×1.1
700万円297,000円(700万円×3%+6万円)×1.1
800万円330,000円(800万円×3%+6万円)×1.1
900万円363,000円(900万円×3%+6万円)×1.1
1,000万円396,000円(1,000万円×3%+6万円)×1.1
2,000万円726,000円(2,000万円×3%+6万円)×1.1
3,000万円1,056,000円(3,000万円×3%+6万円)×1.1
4,000万円1,386,000円(4,000万円×3%+6万円)×1.1
5,000万円1,716,000円(5,000万円×3%+6万円)×1.1
6,000万円2,046,000円(6,000万円×3%+6万円)×1.1
7,000万円2,376,000円(7,000万円×3%+6万円)×1.1
8,000万円2,706,000円(8,000万円×3%+6万円)×1.1
9,000万円3,036,000円(9,000万円×3%+6万円)×1.1
1億円3,366,000円(1億円×3%+6万円)×1.1

1億円以上の不動産売買を予定されている方は、以下の仲介手数料シュミレーションをご活用下さい。

仲介手数料に含まれる不動産業務

仲介手数料に含まれる業務には以下のようなものがあります。

仲介手数料に含まれる業務例

  • 物件の査定、売り出し価格の提案
  • 物件資料の作成
  • 物件の広告作成(チラシ、不動産情報サイト等)
  • 広告の成果、問い合わせ等を売主に報告
  • 購入希望者の問い合わせ窓口
  • 物件下見の日程調整
  • 物件の現地案内、現地調査の立ち合い
  • 売却条件の交渉
  • 契約書の作成準備、作成
  • 決済、引き渡しのサポート

上記のリストを大きく分けると「売却の準備」「売却活動」「売却のサポート」で、不動産売却を成功させるための必要な業務です。

これらの作業分の報酬を、売主は不動産売却時に「成功報酬」として支払います。

仲介手数料が半額・無料になるケース

前の章で、不動産業務内容と成功報酬についてお伝えしましたが、不動産会社によっては、仲介手数料が半額や無料にしていることがあります。

仲介手数料が半額や無料になる理由として、両手仲介で不動産売買を行っていることが挙げられます。

両手仲介のイメージ図

両手仲介のイメージ図

両手仲介とは、1社の不動産会社が売主と買主の両方の仲介を行うこと

売主だけでなく買主も見つけて売買契約を結ぶことができれば、買主からも仲介手数料を受け取ることができ、仲介手数料が2倍になります。

しかし、仲介手数料が2倍になっても、契約が成立しなければ仲介手数料を受け取ることができません。

そこで、売主を早く見つけて売買契約を進めるために、売主の仲介手数料を無料や半額にして売主を集めやすくしています。

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仲介手数料を値引きするタイミングと方法が知りたい方はコチラ

マンション買取の仲介手数料について

買取とは一般の人ではなく、買取業者と言われる不動産会社に売却する売却方法

不動産会社が直接マンションを買い取る場合には、仲介手数料はかかりません。

マンション買取では、買取業者に見積もりを依頼してから最短で1週間前後で売却が完了しますので、早く物件を売却して現金化したい人にとってはメリットのある売却方法になります。

マンション買取について以下の記事で詳しく解説しています。

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抵当権抹消登記費用

マンションに住宅ローンが残っている場合、登記簿謄本から抵当権の記載部分を抹消する必要があります。

この抵当権抹消の登記には、登録免許税という税金がかかります。内容は以下のようになります。

登記費用内容費用
登録免許税抵当権抹消不動産1個につき1,000円

マンションは、土地と建物から構成されていますので、通常、不動産は2個という扱いになります。

不動産が2個であれば、抵当権抹消費用は2,000円(=1,000円×2個)です。

登録免許税の支払い時期は引渡時になります。

司法書士手数料

抵当権抹消に関しては、司法書士に依頼します。

司法書士へ支払う金額は、司法書士によって異なります。

相場としては、以下のような金額が一般的です。

費用項目内容費用
司法書士手数料抵当権抹消代理手続き15,000円程度

司法書士は不動産会社によって手配されます。

正確な司法書士手数料は、不動産会社に確認するようにしてください。

司法書士手数料の支払い時期も引渡時になります。

印紙代

売買契約書には、証紙と呼ばれる切手のようなものを貼りつけます。

これを印紙税と言います。

印紙税は売買契約書に証紙を貼付け、割印を押すことで納税したことになります。

不動産の売却の際、売買契約書に貼付する印紙税は、売買契約書に記載する売買金額の額によって決まります。

売買金額と印紙税の額は、下表のとおりです。

契約書に記載する売買金額貼付する印紙税
1万円未満非課税
1万円以上10万円以下200円
10万円超50万円以下200円
50万円超100万円以下500円
100万円超500万円以下1,000円
500万円超1,000万円以下5,000円
1,000万円超5,000万円以下10,000円
5,000万円超1億円以下30,000円
1億円超5億円以下60,000円
5億円超10億円以下160,000円
10億円超50億円以下320,000円
50億円超480,000円 
金額の記載のないもの200円 

マンションの価格は、「1,000万円超5,000万円以下」や「5,000万円超1億円以下」に集中しています。

印紙税としては、「10,000円」または「30,000円」という感じです。

印紙代の支払い時期は、売買契約書に貼付する必要があるため、売買契約時になります。

その他の費用

これまで紹介した費用以外で、発生する可能性のある費用についても紹介します。

主な費用は以下の通りです。

  • ハウスクリーニング
  • 所有権移転登記(不動産の名義変更)
  • 引っ越し
  • 住宅ローンの一括返済時の手数料

ハウスクリーニング

ハウスクリーニングとは、掃除の専門業者が家に来て、素人ではなかなか掃除しにくいところや手の届きにくいところも含めて家をきれいにしてくれるサービス

ハウスクリーニングの料金の目安は、戸建もマンションも丸ごと全体を実施する方が多く、おおよそ10万円前後の費用が相場となっています。

ハウスクリーニングの部位別の参考金額は以下の通りです。

清掃箇所金額清掃箇所金額
キッチン13,000円程度バスルーム10,000円程度
キッチン+汚れ防止コーティング16,000円程度バスルーム+汚れ防止コーティング13,000円程度
レンジフード9,000円程度鏡の水垢除去3,500円程度
ガスコンロ7,000円程度エプロン内清掃3,500円程度
魚焼きグリル4,000円程度洗面所4,000円程度
オーブンレンジ6,000円程度トイレ4,000円程度
窓ガラス(大1枚)3,000円程度部屋の掃除1h6,500円程度
窓ガラス(小1枚)2,000円程度バルコニー8,000円程度
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所有権移転登記(不動産の名義変更)

所有権移転登記とは、土地や建物などの不動産を取得したり手放す際に不動産の名義人を変更するための手続きのこと。不動産の名義変更と呼ばれることも多い。

不動産の所有権移転登記が必要となるタイミングは主に以下のものがあります。

  • 土地や建物を売却、または購入した場合
  • 不動産の所有者が亡くなって相続人となった場合
  • 生前贈与で土地・建物などの不動産を譲り受けた場合
  • 夫婦が離婚して財産分与が発生した場合

所有権を移転するときは登録免許税という税金が発生しますが、固定資産税評価額に対して相続は0.4%、贈与は2%、売買は1.5%(2021年末までの軽減措置)の税率をかけて算出します。

不動産売買においては買主が負担することが一般的です。

所有権移転登記(不動産の名義変更)の方法については以下の記事で詳しく解説しています。

不動産名義変更のやり方と必要書類!売買・贈与・財産分与・相続の目的別に解説
不動産名義変更のやり方と必要書類!売買・贈与・財産分与・相続の目的別に解説

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引っ越し

マンション売却後、別の物件に引っ越しをする場合、引っ越しの費用がかかります。

引っ越し費用は、「荷物量」「距離」「時期」によって変動しますが、4人家族で15km以内の地区への引っ越しであれば、費用は約80,000円前後になります。

住宅ローン一括返済時の手数料

住宅ローンを一括返済することで、長期的な利息負担を減らすことできます。

マンション売却益で住宅ローンを一括返済できるのが望ましいですが、住宅ローンを契約している金融機関によっては、一括返済した場合に別途手数料が発生することがあります。

例として、中国銀行の住宅ローン一括返済時の手数料をお伝えします。

条件手数料保証会社事務手数料
<中銀保証(株)>
繰上返済金額 300万円未満11,000円(※1)3,300円
繰上返済金額 300万円以上55,000円(※1)

※1 消費税等を含みます。なお、手数料は利息制限法にもとづき不要となる場合があります。詳しくは当行窓口またはライフプランセンター・住宅ローンセンターへお問い合わせください。

出典:繰上返済・契約内容変更手数料について | 中国銀行

全ての金融機関で住宅ローン一括返済時の手数料が発生するわけではありませんが、マンション売却時に契約している住宅ローンの窓口等で確認しておきましょう。

 

以上、ここまで売却に要する諸費用について見てきましたが、次の章では「仲介手数料」について更にフォーカスしてお伝えします。

2.マンション売却における仲介手数料の3つの注意点

マンションを売却した時の仲介手数料について知っておきたい3つの注意点をお伝えします。

  • 注意点1.仲介手数料の支払時期は2回に分ける
  • 注意点2.手付解除時の注意点
  • 注意点3.ローン特約解除の注意点

注意点1.仲介手数料の支払時期は2回に分ける

仲介手数料は、商習慣として売買契約時点に50%、引渡時に50%を支払うことが一般的

仲介は、基本的に売買を成立させた時点を成功とみなすため、法律的には売買契約時点で100%を請求されても違法ではありません。

法律的には売買契約時に100%の仲介手数料を支払うのが正しいです。

ただ、マンションの売却では、通常、売買契約と引渡は1ヶ月ほどの時間の開きがあり、引渡までも不動産会社のやるべき業務は多岐にわたります。

売買契約時に100%の仲介手数料を支払ってしまうと、急に不動産会社がやる気を出さなくなるというリスクもないわけではありません。

そのため、不動産会社のやる気を維持させるために、仲介手数料の半分は引渡時まで支払いを留保しておくということが注意点です。

もし、売買契約時に仲介手数料を100%請求されたら、それは違法ではありません。

交渉して半分は引渡まで支払いを引き延ばす措置を取った方が良いでしょう。

注意点2.手付解除時の注意点

売買契約時には、買主から手付金を受領します。

手付金は売買金額の10%程度が相場です。

売買契約から引渡までに売主の都合で契約を解除する場合は、手付金の倍額を買主へ支払うことになります。

一方で、買主の都合で契約が解除される場合は、手付放棄となり、手付金をそのまま受領する形となります。

このような解除を手付解除と呼びます。

もし、売主が買主の都合で手付解除となった場合には、売主が既に支払った仲介手数料については取り戻すことができないため、注意が必要です。

理由としては手付解除による解除は、不動産会社には何ら落ち度はないためです。

手付解除では、既に支払った仲介手数料について、揉めるケースがありますが既に払った分に関しては、取り戻せないということを理解しておきましょう。

手付金については下記記事でさらに詳しく解説しています。

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注意点3.ローン特約解除の注意点

手付解除と似たような話で、ローン特約解除というものがあります。

ローン特約とは売買契約後、借主が住宅ローンの審査をしてみたら、審査に通らなかったため契約を解除するという特約

ローン特約による解除は、手付解除とは異なる考え方を取るため注意が必要です。

ローン特約によって解除された場合には、既に支払った仲介手数料は取り戻すことが可能

また既に受領した手付金についても満額返金します。

ローン特約による解除においては、買主も売主も不動産会社も、誰も落ち度がないという考え方を取ります。

銀行が厳しかったためというのが契約が解除されるというのが理由。

そのため、既に支払い済みのお金については、仲介手数料も手付金も、全て元に戻すという対応をとります。

ローンの審査に通らなかったのは、買主が悪いような気もしますが、商習慣として買主に非はないという考え方を取っています。

既に支払った仲介手数料については、手付解除とローン特約による解除では対応が異なるとうことが注意点になります。

では、仲介手数料を値引するにはどのような方法があるのでしょうか。

そこで次に仲介手数料を値引きする方法についてご紹介します。

3.仲介手数料を値引きするタイミングと方法

仲介手数料を値引くとしたら、仲介を依頼する前のタイミングで値引くのがベストです。

不動産会社と締結する仲介の契約のことを「媒介契約」と呼びます。

媒介契約の中には、不動産会社にとって有利な契約形態があります。

仲介を依頼するタイミングで、その有利な契約系を交換条件として仲介手数料を値引くという交渉術があります。

仲介手数料は専任系の媒介契約を武器に値引き交渉をする

媒介契約には、

  1. 一般媒介契約
  2. 専任媒介契約
  3. 専属専任媒介契約

の3種類があります。

媒介契約の種類の主な特徴をまとめると以下のようになります。

特徴一般媒介契約専任媒介契約専属専任媒介契約
他業者への依頼重ねて依頼ができる 明示義務重ねての依頼ができない重ねての依頼ができない
自己発見取引認められる認められる認められない
制約に向けての不動産会社の義務努力義務積極的努力義務積極的努力義務
不動産会社の業務処理状況の報告義務特になし2週間に1回以上の報告1週間に1回以上の報告

このうち、専属専任媒介や専任媒介(以下、「専任系媒介」と略)では他の不動産会社には重ねて依頼することはできません。

専任媒介と一般媒介の違い

専任媒介と一般媒介の違い

つまり専任系媒介契約を締結すると、不動産会社はあなたの売物件の仲介を他社に横取りされることなく独占できることになります。

専任系媒介契約では、売主と独占契約をしているようなものであるため、売買が決まれば必ず売主から仲介手数料をもらうことができます。

仮に、買主を別の不動産会社が見つけたとしても、売主からの手数料をもらうことができるため、究極的には「何もしなくても仲介手数料はもらえる状態」になるのです。

そのため、専任系媒介契約は不動産会社にとってとても有利な契約です。

「専任媒介契約にしてあげるから、仲介手数料を値引して欲しい」というのは、十分な交渉力を持っているのです。

専任系媒介契約の注意点

ただし、この方法にもデメリットがあります。

専任系媒介契約は不動産会社にとって有利な契約ですが、これは裏を返せば売主にとっては不利な契約。

売主は、元々、一般媒介契約によって複数の不動産会社に同時に仲介を依頼できる権利を持っています。

複数の不動産会社が同時に売却活動を行えば、その分、高く購入する買主を見つけられる可能性が増えるため、売主にとっては有利です。

専任系媒介契約を選択するということは、売主が一般媒介契約で複数の不動産会社に依頼できる権利を放棄するということに他なりません。

仮に、専任系媒介契約で契約した不動産会社が、契約した途端、急にやる気を出さなくなるというケースもあります。

不動産会社を1社に絞り込むのはリスクが大きくなる

専任系媒介契約によって、不動産会社を1社に絞り込んでしまうということは、売主にとってリスクを伴います。

専任系媒介契約は、契約期間が3ヶ月ですので、1度契約してしまうと3ヶ月間は不動産会社を変えることができません。

「いつまでに売却したい」という期限のある人にとってはリスクが大きいです。

専任系媒介契約においても、仲介の過程において明らかに不動産会社のミスがあったような場合には、値引を要求するということもできます。

ただし、売主側で不動産会社のミスにより仲介手数料を値引くというケースはあまりありません。

一方で、買主側は「重要事項の説明不足」という理由で後から仲介手数料を値引くというケースはよくあります。

この方法はあまり期待しない方が良いかもしれません。

【筆者結論】仲介手数料を値引くよりも高く売却した方が良い

仲介手数料については、値引するよりも割り切って満額払ってでも一般媒介で契約することをオススメします。

例えば、マンションを専任系媒介契約によって1,000万円で売却し、仲介手数料を2割値引したケースを考えます。

仲介手数料差引後の手残りは以下のようになります。

  • 仲介手数料 = (1,000万円 × 3% + 6万円) × 0.8(2割の値引き) = (36万円) × 0.8(2割の値引き) = 28.8万円
  • 手残り = 売却金額 - 仲介手数料 = 1,000万円 - 28.8万円 = 971.2万円

一方で、同じマンションを一般媒介によって1,050万円(5%アップ)で売却し、仲介手数料を満額支払ったケースを考えます。

仲介手数料差引後の手残りは以下のようになります。

  • 仲介手数料 = (1,050万円 × 3% + 6万円) = 37.5万円
  • 手残り = 売却金額 - 仲介手数料 = 1,050万円 - 37.5万円 = 1,012.5万円

手残りに関しては、971.2万円から1,012.5万円(+41.3万円)にアップしました。

実は仲介手数料をケチケチ値切るよりも、本体のマンションをできるだけ高く売却した方が効果は高いことが分かります。

マンションを売却するのであれば、マンションそのものを高く売却することに注力しましょう。

高く売却するなら一括査定サイトを使う

まず、自分の不動産がいくらで売れるのかを把握する為には、不動産会社に査定してもらう必要があります。

しかし、あくまで査定額は不動産会社がいくらで売れそうなのか判断した価格です。

不動産会社ごとに、実績や算出方法が異なるので、不動産会社によって査定額がバラバラになってしまうことが一般的です。

その為、不動産査定は複数の不動産会社に依頼して、比較検討することがとても大切です。

査定額が高すぎる不動産会社は危険

査定額が高すぎる不動産会社は危険

ただ、複数の不動産会社を自分で調べて、1社ずつ何度も査定依頼を進めるのは大変です。

そんな時に不動産一括査定サイトの活用を強くオススメします。

不動産一括査定とは、売却を検討している不動産の情報を入力するだけで、複数の不動産会社から不動産の売却価格の査定を出してもらうことができるサービスのこと

便利な不動産一括査定サイトですが、筆者が知っているだけでも30はあります。

多くのサイトが乱立し、どのサイトを使えば良いか素人には分かりづらくなってしまっています。

実績や信頼性、提携不動産会社の質など、総合的に判断すると筆者は下記の3つをオススメします。

一括査定サイトのオススメ3選

  1. 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「 すまいValue
  2. NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「 HOME4U
  3. 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「 イエウール
  4. ※番外:一括査定と合わせて使うことで効果を発揮する「 SRE不動産(※旧ソニー不動産)

実績や信頼性はもちろんですが、上記3サイトは、机上査定での査定依頼が出来る点も大きなポイントになります。

机上査定とは、依頼時に入力した物件の基本情報を基に算出する査定方法で、不動産会社の担当者に物件を見てもらう必要もなく、家に居ながら気軽に査定額を知ることが可能です。

依頼時にメールで査定額を提示して欲しい旨を備考欄で伝えておけば、査定結果や担当者とのやり取りはメールで進むので、営業電話にも悩まずにやり取りすることも可能です。

オススメサイトの併用が鉄則

一括査定サイトごとに提携会社の性質は異なる為、売却を成功するためには、複数の一括査定サイトの併用がオススメです。

サイト選びのポイントとしては、売却物件のエリアに応じて、下記のような使い分けがいいでしょう。

所在地別地域毎のおすすめ

対象物件種別

おすすめポイント

物件所在地に応じたおすすめの使い方

不動産一括査定は、各社の特徴を活かして、複数社への査定依頼がおすすめです。

都心(東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫・京都・奈良)の場合

一括査定サイトの他にも、売主専門の不動産仲介会社SRE不動産への相談がおすすめ

県庁所在地など比較的人口が多い都市の場合

すまいValueで大手へ、HOME4Uで地元密着から大手へ査定依頼することで漏れなくチェック

田舎など人口が少ない都市の場合

地方の提携企業も多いHOME4Uとイエウールの併用使いがおすすめ

査定対象の物件種別を比較

  • ◎特化してる
  • ○対応している
  • △要相談
  • ×対応していない
サイト名戸建マンション土地投資物件農地
○○○△△
○○○△△
○○○△○
○○○○×
○○○××
×◎×××
○○○△○
○○○△△
サイト名戸建マンション土地投資物件農地

提携会社数・特徴

サイト名提携会社数特徴公式サイト
大手不動産6社
※小田急不動産、住友不動産販売、野村の仲介、三菱地所ハウスネット、東急リバブル、三井のリハウス
・大手不動産6社にまとめて査定依頼できる
※この6社に依頼できるのはすまいValueのみ
公式サイト
1,300社以上・NTTグループで安心、実績も抜群
・フリーダイヤルの相談窓口あり
・大手、中堅、地域密着の会社にバランスよく依頼できる
公式サイト
1,600社以上・地方や田舎に強い公式サイト
1,800社以上・匿名査定対応
・地方含めて対応エリアが広い
公式サイト
2,000店舗以上・不動産メディア認知度No.1
・最大10社から一括査定可能
・不動産会社の特徴で選べる
公式サイト
2,500店舗以上・マンションに特化
・賃貸も同時査定可能
公式サイト
1,700社以上・サポート体制が充実
・様々な物件種別に対応
公式サイト
約700社以上・収益物件に特化
・最大10社から一括査定可能
公式サイト

4.マンション売却時に戻ってくるお金

これまでマンション売却時に支払う費用について紹介してきましたが、次に「マンション売却時に戻ってくるお金」について紹介します。

マンション売却時に戻ってくるお金は以下の4つです。

マンション売却時に戻ってくるお金

  • 火災保険料
  • 固都税(固定資産税、都市計画税)
  • 銀行保証料(住宅ローン加入時に支払った)
  • 源泉徴収税額

戻ってくるお金の詳細については以下の記事で詳しく解説しています。

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まとめ

マンション売却に必要な仲介手数料の支払いの注意点や値引き方法を解説してきました。

仲介手数料は一番大きな費用になります。

ただし、仲介手数料を一生懸命値引くよりは、マンションを高く売却した方が効果は大きいです。

すまいValue 」「 HOME4U などの一括査定サイトを使って、高く売ることに専念しましょう。

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