「不動産投資って有利なのかな?」
「他の投資方法と比較して、収益性やリスクはどうなんだろう」
そんな風に思ったことはありませんか?
実は、不動産投資は、バランスのいい投資方法です。
ハイリスクではないし、毎日チェックする必要はないけれど、収益性はけっこう高め!
だから、堅実派の多くの人が不動産投資を選んでいます。
この記事では、不動産投資と他の投資方法を、様々な側面から比較しました。
不動産投資のメリットとデメリットについてもわかりやすく解説していきます。
さらに、不動産投資の中でも人気の「アパート一棟の経営」と「マンション一部屋の経営」についても比較してみました。
ぜひ最後まで読んでいただき、自分にぴったりの投資方法を選んでくださいね。


1.主な投資商品の特徴比較
メジャーな資産運用として、不動産投資とよく比較されるのが、「株式投資」と「投資信託(Jリートなど)」です。
まず、不動産投資と他の投資方法を比較した表を載せます。
投資の種類 | 保有中の収益 (インカム・ゲイン) | 元本の変動 (キャピタル・ゲイン またはロス) | リスク | 手間 |
---|---|---|---|---|
不動産投資 | 3~10%程度 | 小 | 低 | 管理運営を委託すれば手間はかからない。 時々内容を確認するだけでOK |
株式投資 | 0~5%程度(配当金) | 大 | 高 | 銘柄選びが大変。 毎日チェックするのが望ましいので手間がかかる。 |
投資信託 (Jリートなど) | Jリートで0~5% 株式投資信託で0~20%程度(分配金) | 中 | 中 | 銘柄選びが大変。 解約のタイミングを計るため、時々チェックする必要はある。 |
投資を考えるときには、「保有している間に得られる利益(インカム・ゲイン)」と「売却時の損益」を合わせて考えなければなりません。
利回りがとても高かったとしても、売却時に元本が減ってしまったら、トータルでは損になるかもしれませんね。
保有期間中の利益は、過去の実績から、事前にある程度は予測できます。
でも、売却時の利益(キャピタル・ゲイン)または損失(キャピタル・ロス)は、売却する時まで確定しません。
そのため、元本の変動する幅が大きいと、投資のリスクも大きくなります。
表を見ると、不動産投資は保有している間に得られる利益は結構高いけれど、元本の変動は小さいので、リスクの低い投資方法だとわかりますね。
それでは、それぞれの投資方法を詳しく見てみましょう。
不動産投資の特徴
一言で不動産投資といっても、アパート・マンション経営から、駐車場経営、太陽光発電、トランクルーム、貸地など・・・様々なものがあります。
それぞれ利回りなどに違いはありますが、全般的に共通することがあります。
保有中の収益
不動産投資の主な目的は、保有中の利益を得ることです。
不動産を頻繁に売買して利益を得る方法もありますが、一般的には、中長期で保有して安定収益を得るのが目的になります。
投資対象によっても違いますが、3~10%程度の利回りが期待できます。
元本の変動
不動産は株式などと比べると値動きが小さく、1日で急激に変動したり、1年の中で乱高下する可能性はほとんどありません。
バブルの絶頂のときであれば、そこから大きく下落するリスクはありますが、現在のような落ち着いた市況では変動リスクは小さいものといえます。
不動産投資は、元本の値上がり目的での投資には向いていません。
株式のように、「連日のストップ高で資金が二倍になった!」ということがない代わりに、「ちょっと目を離した隙に紙屑同然になった!」という恐れもありません。
不動産投資は、「急激な価格変動にドキドキしたくない」という安定志向の人にも向いています。
手間
株式投資などとは違って、毎日のように状況をチェックする必要はありません。
不動産会社に管理をどこまで委託するかによっても違いますが、管理をプロにお任せすれば、オーナーは報告書を時々確認する程度ですみます。
投資用マンションなど、数年間で売却を考える場合には、中古マンション相場の動きに目配りして、売るタイミングを考える必要はあります。
といっても、毎日変動するものでもないので、「時々チェックする」というスタンスで大丈夫です。
リスク
アパート経営などの不動産投資には、空室リスクと火災などの災害リスクがつきものです。
ただし、これらのリスクは、競争力のある物件選びや保険加入などでほとんど回避できます。
元本の変動も小さいので、総合的に考えるとリスクは大きくありません。
株式投資の特徴
株式投資は、言うまでもなく、最もハイリスクハイリターンな投資方法です。
保有中の収益
株式を保有していると、銘柄によって違いますが、配当金や株主優待がもらえることがあります。
配当利回りは、年率で0~5%程度です。
元本の変動
株式投資の主な目的は、元本変動による利益を得ることです。
株価は一日の中でも上下しますし、1年の中でもアップダウンがあります。
短期売買を前提とする場合はもちろんですが、長期保有を前提とする場合でも、決算発表や関連ニュースに目を配っていないと、急激な下落に対応できない危険があります。
株式には「ストップ高」「ストップ安」の制度があるので、1日の最大変動幅は限定されているのですが、あまり長い間、目を離してしまうのは危険です。
資金を大きく増やせる可能性がある一方で、大きく損をする可能性もあるのが、株式投資。
「自分の力で積極的に資産を増やしたい!」という人に向いています。
手間
株式投資で最も難しいのが、銘柄選びです。
決算発表や四季報の読み方などを勉強する必要もありますし、良い銘柄を選ぶには相応の時間をかける必要があります。
そして、常に市場をチェックして売却のタイミングを計る必要があるので、高収益を得るためには非常に手間がかかります。
リスク
元本の変動幅は大きいので、総合的なリスクは大きいといえます。


投資信託(Jリートなど)の特徴
投資信託は、資産運用のプロに資金を託して、株式や不動産、債券などで運用してもらう投資方法です。
投資信託は銘柄(ファンド)ごとに運用対象が決まっています。
近年人気のある「Jリート」は、日本国内の不動産に投資して運用するタイプの投資信託です。
保有中の収益
投資信託には、「保有中にもらえる分配金の受け取りを目的とするタイプのファンド」と、「分配金がほとんどなく、売却したときに損益が確定するタイプのファンド」があります。
2017年~2018年前半の分配金の実績をみると、Jリートで0~5%、株式投資信託で0~20%前後の実績となっています。
株式投資信託の実績には目を見張るばかりですが、これは、2017年から2018年にかけて日本株が全体的に上昇したことが大きく関係しています。
逆に言えば、株式投資のプロが厳選した銘柄で運用しても、日本株が全体的に下落している局面でこれほどの収益を出し続けるのは難しいことです。
元本の変動
投資信託の価格は「基準価額」といって、株価のように毎日変動しています。
元本の変動によって最終的な収支が変わることに注意が必要です。
手間
投資信託には非常に銘柄が多いので、選ぶのは大変です。
Jリートだけでも60銘柄あって、運用対象は住居系・オフィス系・ホテル系など様々です。
株式投資信託は証券会社によって扱っているファンドが違いますが、大手のSBI証券や楽天証券では、日本株に投資するタイプだけでも400ファンド以上あります。
投資信託は、銘柄を選んで購入すれば、運用はプロにお任せなので手間がかかりません。
ただし、投資信託を売るタイミングは「基準価額」の動きを見ながら自分で決める必要があります。
なお、無期限の投資信託もあれば、償還期限(満期)が決まっているタイプの投資信託もあるので、注意しましょう。
リスク
元本値下がりの可能性はありますが、複数の株式や不動産などに分散投資されているので、ゼロになる可能性は小さく、総合的なリスクは中程度です。




2.不動産投資のメリット・デメリット
それでは、他の投資方法と比較して見えてくる、不動産投資のメリット・デメリットをまとめてみましょう。
不動産投資の5つのメリット
不動産投資の5つのメリットは次のとおりです。
- 安定した利回りが期待できる
- 元本の変動が小さいので出口戦略を決めやすい
- 毎日相場を確認したりする手間がかからない
- 団体信用生命保険があるので、もしもの時に安心
- 相続税対策になる
それぞれ詳しく見てみましょう。
メリット1.安定した利回りが期待できる
不動産投資の収益は、ある程度は変動する可能性がありますが、事前に予測しやすく安定した利回りが期待できます。
メリット2.元本の変動が小さいので出口戦略を決めやすい
バブルの絶頂期でもない限り、不動産価格は急激に変化しにくく、変動幅は限られています。
特に築年数の経過した中古アパートを購入する場合には、建物にあまり値段がつかないので、土地の価格に近い値段で買って、購入価格とあまり変わらない水準で売れる可能性もあります。
不動産投資では、投資を開始する時点であらかじめ、出口戦略まで考えておくことが重要です。
所有期間が5年を超えると売却益に課税される税率が下がる(5年以下では39.63%、5年超では20.315%)ので、所有期間をめやすにして売却時期を考えるのも一般的です。
建物の築年数と所有期間の両方を考慮して、およその売却時期を決めておくとよいでしょう。
メリット3.毎日相場を確認したりする手間がかからない
不動産は毎日大きく価格が変動するものでもなく、中長期で保有して収益を得るのが目的なので、株式のように相場を毎日確認するような手間がかかりません。
また、運用方法にもよりますが、例えば最も手間がかかりそうなイメージのアパート経営であっても、管理会社に管理を委託すれば、オーナーのやらなければならない仕事はほとんどありません。
メリット4.団体信用生命保険があるので、もしもの時に安心
アパートローン等を組む時には、ほとんどの金融機関で、団体信用生命保険に加入することができます。
団体信用生命保険は、借り入れた人が亡くなったり高度障害になったりしたときに下りる保険で、もしもの時には返済が免除されて不動産が残ります。
そのため、借入をして不動産投資をすることは、生命保険代わりにもなるといえます。
メリット5.相続税対策になる
株式や投資信託の相続税評価額は、時価で評価されます。
一方で、不動産の相続税評価額は、時価よりも安く査定されるのがメリットです。
土地については、「相続税路線価」をもとに計算され、時価の約8割程度の評価になります。
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アパート等の敷地の場合は、「貸家建付地」になるので時価の8割からさらに20%前後減額されるほか、「小規模宅地等の特例」により200平米まで50%減額される制度もあります。
アパート等の建物については、取得価額の50%以下の評価額に抑えることができます。
不動産投資の3つのデメリット
不動産投資の3つのデメリットは次の通りです。
- 一獲千金は狙いにくい
- 短期の運用には向いていないものが多い
- 売却するのに時間がかかる
デメリット1.一獲千金は狙いにくい
投資金額が短期間で倍になるような可能性は低いといえます。
デメリット2.短期の運用には向いていないものが多い
不動産投資のほとんどは、中長期の運用を前提とします。
比較的短期間で売却されることの多いマンション投資でも、保有期間は5年以上が一般的です。
デメリット3.売却するのに時間がかかる
株式や投資信託であれば、即日売却し、3営業日程度で証券会社口座から出金することが可能です。
不動産の場合は、売却を決めたとしても、買主を探して売却代金を受け取るまで数ヶ月単位の時間がかかるのがデメリットです。
【結論】総合すると、不動産投資はバランスがいい投資方法!
不動産投資は、元本変動が小さく、安定した利回りが期待できるのが特徴です。
株式投資や投資信託のように、定期的に相場を確認する必要がないので手間がかかりません。
しかも、死亡保険の代わりになり、相続税対策もできるのは魅力的ですね。
不動産投資は短期間で大儲けを狙うのには向いていませんので、投機的というよりは、安定志向の人に向いている投資方法です。



3.不動産投資するならアパート一棟vsマンション一戸投資?
不動産投資にも色々ありますが、個人投資家の第一候補となるのは「アパート1棟経営」と「マンション1戸経営」です。
すなわち、アパート1棟全体を所有して経営する方法と、区分所有のマンションの1戸を所有して経営する方法です。
アパート経営とマンション経営の4つの違い
アパート経営とマンション経営では、次の4つの違いがあります。
- 空室リスクの違い
- 災害リスクの違い
- 管理経営の自由度の違い
- 出口戦略の違い
一つずつ見てみましょう。
違い1.空室リスクの違い
アパート経営では、特殊な事情のない限り、一棟すべてが空室になる可能性はほとんどありません。
それに対し、マンションを1部屋しか保有していない場合、その1部屋がたまたま空室になってしまうと空室率は100%になってしまいます。
そのため、アパート経営では空室リスクは分散できるけれど、マンション1戸経営では空室リスクが大きいといえます。
ただし、マンション経営でも数部屋を保有すれば空室リスクを分散することができます。
違い2.災害リスクの違い
一棟のアパートは物理的に一ヶ所にまとまっているので、災害によって資産をまとめて失うリスクがあります。
それに対して、マンションはエリアを分散して数部屋を保有することができるので、災害リスクを分散することができます。
構造の違いに着目してみても、木造や鉄骨造のアパートに比べると、鉄筋コンクリート造のマンションは火災などの災害に強いと言えます。
違い3.管理経営の自由度の違い
アパート経営では、オーナーの意思を反映して、共用部分に防犯設備をプラスしたり、外壁などを含めた大規模なリフォームを行ったり、ペット可物件に変更することなどもできます。
これに対し、マンション一戸経営では、共用部分については管理組合で決めるので、オーナーに決定権があるのは専有部分に限られます。
アパート経営のほうが自由度が高いので、賃貸経営の醍醐味を感じられるかもしれません。
言い方を変えれば、アパート経営では、オーナーが賃貸管理に関する判断をする必要が時々出てきます。
管理運営しだいで入居率や建物寿命も変わってくるので、おろそかにはできません。
「あまり賃貸経営に関わりたくない」「専門知識がないので不安」という場合には、経験豊富な管理会社に管理委託してアドバイスを受けましょう。
違い4.出口戦略の違い
アパートは中長期で運用した後、売却する選択肢もありますが、建物の耐用年数が満了しても必ず土地が残るので、次の活用方法を自由に決めることができます。
それに対し、マンション一戸投資は中長期での売却が基本です。
マンションが老朽化するまで持ち続けるのも一つの選択肢ですが、自分だけの意思で建て替えは決断できません。
不動産投資入門者が始めやすいのはマンション経営
不動産投資の中でも、最も始めやすいのは区分マンション投資です。
まずは1戸からスタートして、徐々に所有物件を増やしていきましょう。
魅力的な物件は利回りが低くなりがちですが、利回りが低くても、立地が良く安定収益が得られる物件からスタートするのがオススメです。
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まとめ
不動産投資は一獲千金や短期運用には向いていませんが、安定的に運用できる魅力的な選択肢です。
信頼できる不動産会社に相談しながら、自分に合った物件を見つけてくださいね。