離婚するときに住宅ローンで問題となる2つのケースと対処法

投稿日:2017年9月26日 更新日:

後ろ向きのことを決断するとき、人間は大きなパワーを消耗します。その一つが「離婚」です。

離婚で気を付けなければならないことの1つに住宅ローンの対応があります。

現在、離婚を検討している人中には、

  • ところで住宅ローンってどうなるのだろう?
  • 住宅ローンが離婚で問題になるときってどういう場合だろう?
  • 離婚するとき住宅ローンで注意をしなければならないことは何だろう?

等々のことを思っている方も多いと思います。

結論からすると、住宅ローンで「連帯保証人」や「連帯債務者」になっている人は注意が必要です。

そこで今回の記事では「住宅ローンと離婚」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことであなたは離婚の際に住宅ローンで注意すべきことが分かるようになります。

1.離婚した時に住宅ローンで問題となるパターン2つ

離婚で住宅ローンが問題となるパターンは、「連帯保証人」と「連帯債務者」となっているケースです。

パターン リスク
連帯保証人となったまま離婚するパターン 主たる債務者が自己破産したときに、ローン残債の返済義務が連帯保証人へ移転するリスク
連帯債務者のまま離婚するパターン 売却するときにオーバーローン(売却額よりもローン残債が大きいこと)のため共有者の売却同意を得られないリスク

このように、夫婦が「連帯保証人」もしくは「連帯債務者」の関係にある場合は、それを解消しておかないとリスクがあります。

ただし、マイホームが夫の単独名義であり、妻も連帯保証人になっていない場合には、離婚後のリスクは基本的にはありません。

連帯保証や連帯債務は、二人の関係が繋がっています。これらの関係は離婚とは別物です。

離婚しても、住宅ローンの残債を返済しない限り、連帯保証や連帯債務という関係は続きます。

そこで次から連帯保証と連帯債務のそれぞれについて、詳しく解説していきます。

2.連帯保証人が持つ意味とリスク

2-1.連帯保証人が要求される場合

住宅ローンを組む際、夫の収入だけで返済できる住宅ローンを組む場合、妻は連帯保証人にはなりません。

連帯保証人が要求される場合は、妻と夫の収入を合算して住宅ローンの審査を通した場合に連帯保証人を求められます。

連帯保証人は、登記簿謄本を見ても分かりません。

銀行との金銭消費貸借の契約書の中に記載されています。

パターンとしては、夫が主たる債務者で妻が連帯保証人というケースが多いです。

離婚の際、自分が果たして連帯保証人であったかどうか、記憶が定かでない人も多いです。

まずは、自分が連帯保証人になっているかどうかを確認する必要があります。

2-2.連帯保証人の2つの特徴

連帯保証とは、保証人が主たる債務者と連帯して債務を負担することを約束した保証になります。

通常の保証人よりも保証の責任が重く、主たる債務者とほぼ同じ立場の人と考えて差し支えありません。

連帯保証人には2つの特徴があります。

1つは、連帯保証人が債権者(お金を貸している人)から「住宅ローンを返してください」と言われた場合、「それは私ではなく主たる債務者に請求してください」とは言えない立場にあります。

これを専門的な言葉で言うと、「催告の抗弁権」がないといいます。

連帯保証人には「催告」の抗弁権がありません。

2つ目の特徴は、主たる債務者に財産があるのにも関わらず、連帯保証人が債権者から「住宅ローンを返してください」と言われた場合、「それは私ではなく主たる債務者の財産から取って下さい」とは言えない立場にあります。

これを専門的な言葉で言うと、「検索の抗弁権」がないといいます。

連帯保証人には「検索」の抗弁権がありません。

つまり、連帯保証人は、仮に債権者から返済を要求された場合、返済しなければいけない立場になります。

「それは夫に言ってください・・・」とは立場的に言えないのです。

そのため、連帯保証人と主たる債務者は、ほぼ同じ立場にあるということになります。

以上、ここまで連帯保証人について見てきました。

それでは連帯保証人のリスクについて詳しく見ていきます。

2-3.連帯保証人が問題となるケース

連帯保証人となっても、主たる債務者が住宅ローンをきちんと返済している限り、特に問題はありません。

これは離婚後も同じです。

ただし、問題となるのは、離婚後に夫が知らない間に住宅ローンを返せなくなっていた場合です。

10年以上、連絡が途絶えており、元夫が現在何をやっているのか知らない場合は要注意です。

連帯保証で問題となるのは、主たる債務者が自己破産した場合です。

例えば、離婚後、元夫が会社を退職し、知らない間に独立して事業を始めているようなケースがあります。

その事業に失敗し、借金を抱え、自己破産をしてしまうようなことも起こり得ます。

結婚していれば、妻が独立を反対したのかもしれませんが、独身の元夫は離婚して自由な夢追い人になり、借金を抱えて自己破産をするということがあります。

自己破産とは、本人の借金が全て帳消しになる法的な救済措置です。

ただし、連帯保証人がいる場合、本人の借金が帳消しになったとしても、連帯保証人には債務の返済義務が残ることがポイントです。

そのため、離婚してから十数年経った後、自分が連帯保証人であることすら忘れていたのに、突然、銀行から連絡が入り、ローンの一括返済を求められてしまうことがあり得るのです。

2-4.連帯保証の解消方法

連帯保証人は、基本的には債務を完済しないと外すことができません。

離婚の際、売却するという話になっても、売却後もローン残債が残るような場合は、その残債に対しても連帯保証は継続します。

また、別の連帯保証人を立てるというケースも考えられます。

ただし、その代理となる人によほどの資力がない限り、銀行は連帯保証人とは認めてくれません。

さらに、返済が進んでいてローン残債が小さい場合、主たる債務者が単独で借換を行い、連帯保証を外すというケースも考えられます。

借換とは新たなローンに借り換えるということです。

ただしこの場合、主たる債務者本人の資力が十分にあることが前提となります。

尚、連帯保証に関しては、下記に詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。

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3.連帯責務(共有)で住宅ローンを組んでいる場合

3-1.共有となる場合

連帯保証人と同様に、主たる債務者の収入だけでは組めない額のローンを組む場合、共有にすることで夫婦の合算収入を前提として住宅ローンを組む場合があります。

いわゆる連帯債務です。

共有で物件を購入した場合、所有者は夫と妻の2人になります。

持分割合は、それぞれの事情に合わせて決めます。

夫婦共有で物件を購入すると、住宅ローン控除を夫婦それぞれが適用できるというメリットがあります。

また、売却する際、「3,000万円の特別控除」という税制があるのですが、夫婦が別々に3,000万円特別控除を適用することができます。

3,000万円の特別控除については、に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。

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3-2.共有の特徴

共有とは、1個の所有権を複数の人で持ち合っている関係のことを言います。

複数の人で持っている全体のものを「共用物」と言い、各共有者が共有物に対して持っている権利の割合のことを「共有持分」と言います。

共有物は売却する際、共有者全員の同意が必要になります。

例えば共有持分について、夫が90%、妻が10%のような割合のときでも、夫が単独で共有物を売却することはできません。

たった10%のシェアである妻の同意も必要となります。

共有物で良く勘違いされるのが、「管理」に関することです。

例えば、共有物を他人に貸して、管理費用を支払うような場合、管理費用は共有物の持分割合に応じて支払う義務があります。

夫が90%、妻が10%のような割合の場合、管理費用は夫が90%、妻が10%払う義務があります。

ただし、このような管理の場合、過半数以上の持分割合を持つ夫は、単独で管理会社を変更したりする等の意思決定をすることができます。

このような共有物の外形を変更せずに利用することを「管理」と言いますが、管理は過半数のシェアを持った人の意見で決めることができます。

ただし、共有物に変更を加えたり、処分(売却)したりする場合、共有者全員の同意が必要になります。

持分割合が過半数を超えていても、売却は共有者全員の同意が必要になるという点がポイントです。

以上、ここまで共有について見てきました。

共有も離婚後に放っておくと、リスクがあります。そこで次に共有のリスクについて見ていきます。

3-3.共有持分の売却する場合は同意が必要

少し、ややこしい話をします。

「共有物」全体を第三者に売却するような場合、共有者全員の同意が必要です。

一方で、妻10%のような「共有持分」については、自由に売却したり、抵当権を設定したりすることができます。

つまり、妻は10%の部分を勝手に他人に売却することができるのです。

さらに妻は10%の部分に新たに抵当権を設定することもできます。

共有持持分に関しては、他の共有者に相談することなく自由に売却や担保設定ができるということがポイントです。

そのため、共有を放っておくと、知らない間に共有持分が他人に売却されてしまうケースがあります。

さらに購入者が持分割合に抵当権を設定するようなケースもあります。

3-4.共有物の売却の同意が得られない

共有持分の勝手な売却はレアケースだとしても、「共有物」全体の売却は、オーバーローンの場合、同意が得られないケースがあります。

オーバーローンの場合、売却後のローン残債をどちらが返済するかで意見がまとまらず、同意が得られないことがあります。

例えば、相手に新しいパートナーができ、お金が必要となる場合などがあります。

お互いに譲ることができない部分があると、離婚後に残っていた共有物がまた火種となる場合があります。

3-5.「共有」の解消方法

共有物も原則として売却して解消することになります。

オーバーローンの場合は、残った残債をそれぞれの持分割合に応じて、それぞれが返済することになります。

売却をしない場合は、どちらか一方が財産分与で共有物を相手方に譲り、残って住む方が全体の住宅ローンを単独で借り換えることで解消する場合もあります。

共有物の借り換えについても、借り換えを実施する方に資力があることが条件となります。

尚、離婚と不動産についてはに詳しくまとめています。ぜひご参照ください。

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6.まとめ

以上、離婚すると住宅ローンはどうなるかについて徹底解説してきました。

連帯保証も共有(連帯債務)も離婚とは別の契約です。離婚をしたから連帯保証や共有が解消されるわけではありません。

不動産は離婚と同時になるべく整理するようにしましょう。

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