相続開始から1ヶ月~10ケ月以内に行う7つの手続き・流れ・注意点

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被相続人が亡くなり、悲しみに暮れる中、相続税の納税義務はあっという間に訪れます。

相続税の納税と申告は、相続開始後10ヶ月以内であるため、段取り良く話し合いを行い、進めていかなければなりません。 

相続開始から1ヶ月~10ケ月以内に行う手続きには、主に以下の7つの流れがあります。

相続の7つの流れ

  1. 遺言書を探す
  2. 相続人を調べる
  3. 遺産がいくらあるかを調べる
  4. マイナスの遺産を調べる
  5. 相続放棄を検討する
  6. 遺産分割協議を行う
  7. 相続税の申告をする

相続の流れに関心のある方は、

  • 相続の流れや手続きにはどのようなものがあるのだろうか
  • 相続開始から納税まで何をどうしたら良いのだろうか
  • 相続開始後はどのようなものに期限があるのだろうか

等々のことを思っている方も多いと思います。 

そこで今回の記事では、「相続の流れ」について、特に相続開始後110ヶ月以内に行う手続きを中心に解説いたします。

この記事を読むことで、あなたは相続の流れの基礎知識を知ることができます。

手続き1.遺言書を探す

相続が発生したら、まず遺言書がないかどうかを確認してください。

最近はエンディングノートとして遺言書を書く人が増えています。

「うちの親が遺言書なんて書いているわけない」と決めるつける前に、遺言書の有無をしっかりと確認することをオススメします。 

遺言書は有効にするために形式の要件を備えなければなりません。

遺言書を残す場合、被相続人が書き方を税理士や弁護士に相談しながら書いていることが多いです。 

ポイント

遺言書を探す場合は、まず被相続人が生前に付き合いのあった税理士や弁護士に確認する

それでも見つからない場合は、公証役場に出向き、公正証書遺言がないかどうかを確認します。

公正証書遺言とは公証役場で公証人に作成してもらう遺言です。 

さらに公正証書遺言が見つからない場合には、自宅の部屋を探します。

公正証書遺言以外の遺言を、自筆遺言と呼びます。

注意ポイント

自筆遺言が見つかった場合には、家庭裁判所において検認の手続きをする必要があります。 

以上、ここまで遺言書を探すについて見てきました。

相続では相続人を確定する必要があります。

そこで次に相続人を調べるについて解説します。 

手続き2.相続人を調べる

相続では相続人の人数によって、1人が支払う相続税の納税額が異なってきます。

相続人の確定は、超重要事項になります。

相続では、被相続人(故人)と相続人全員の戸籍謄本を用意します。

被相続人の戸籍謄本は、10歳前後から死亡に至るまでの継続した全ての戸籍謄本を取得することが望ましいです。 

念のため、隠し子などの他の相続人がいないことを証明し相続人を確定するようにして下さい。 

戸籍は、転籍や婚姻、法改正等によって書き換えられます。

被相続人の本籍がある市町村役場に問合せ、戸籍を手に入れるようにして下さい。 

戸籍には「従前戸籍」と記載されたところに住所が書かれています。

従前戸籍に記載されている住所の市町村役場に行くと、1つ前の戸籍を辿ることができます。 

戸籍と辿ってつなぎ合わせていき、10歳くらいまで遡り、相続人を確定するようにして下さい。 

以上、ここまで相続人を調べるについて見てきました。

相続税を計算する上では遺産がいくらあるかを知ることが重要です。

そこで次に遺産がいくらあるかを調べるについてご紹介します。 

手続き3.遺産がいくらあるかを調べる

相続は、不動産の他、現金などもすべて相続財産となります。

相続財産の中で、プラスの遺産には以下のようなものがあります。 

  • 現金
  • 商品券
  • プリペイドカード
  • 預貯金
  • ネットバンキングなどの預貯金
  • 不動産
  • 投資信託
  • 家財道具
  • 貴金属
  • 美術品
  • 仮想通貨
  • ネット上で取引されていた遺産 

相続財産のうち、現金や預貯金についてはその金額がそのまま相続財産になります。

株式や投資信託については、上場しているものに関してはその時の時価です。

非上場株式については、株価を評価して計算します。 

車については、原則として売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価されます。

他の貴金属や美術品等の高価な動産も、基本的には買取価格等を参考に評価します。 

不動産に関しては、建物は固定資産税評価額が相続税評価額となります。

固定資産税評価額は固定資産税納税通知書に記載のある評価額として記載されているものです。 

土地に関しては、相続税路線価によって評価されます。

相続税路線価は、国税庁のホームページで確認することができます。

具体的には、「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」というページが路線価を調べることが可能です。 

土地の相続税評価については、下記に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。

以上、ここまで遺産がいくらあるかを調べるについて見てきました。

遺産の中にはマイナスの資産もあります。

そこで次にマイナスの遺産を調べるについてご紹介します。 

手続き4.マイナスの遺産を調べる

マイナスの遺産も相続の対象となります。

マイナスの遺産には以下のようなものがあります。

  • 借金
  • カードローン
  • 保証債務
  • 損害賠償
  • 未納の税金
  • 故人の営業上の未払い代金(買掛金等) 

借金はマイナスの現金ですので、その借金の額がそのままマイナスされます。

不動産を購入した借金だとしても、借金については評価減のような特例はありません。 

住宅ローンやアパートローン等は、その残債額がマイナスの資産として資産総額から控除されることになります。 

また、保証債務とは連帯保証人のことです。

連帯保証人も、その地位を引き継ぐことになりますので、連帯保証の有無をしっかり確認するようにしましょう。

以上、ここまでマイナスの遺産を調べるについて見てきました。

マイナスの資産が多い場合、相続放棄も視野に入れる必要があります。

そこで次に相続放棄を検討するについてご紹介します。

手続き5.相続放棄を検討する

相続では、マイナスの資産が明らかに大きい場合は、相続放棄を選択することができます。

注意ポイント

相続放棄は、相続発生から3ヶ月以内という期限がありますので、早めに対応することが重要

相続放棄とは、考えてみるとすごい制度です。

借金が1憶円あろうと、100憶円あろうと、「相続放棄します」と言えば全てその借金がチャラになってしまう制度です。 

100億円の借金があって相続放棄したら、国から100憶円もらっているようなものです。

このような強烈な制度は使わない手はありません。

親が多額の借金を抱えている場合は、ぜひ検討しましょう。 

尚、相続放棄については、下記に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。

 

非相続人が会社を経営していた場合

また被相続人が会社を経営していた場合など、代表者として会社の借金の連帯保証人になっているケースもあります。 

会社の業績が悪く、会社の抱えている借金が返せないような場合には、相続放棄も検討する必要も出てきます。 

誰も会社を継がない場合、連帯保証人は誰が承継するのか決めておくことも重要です。

従業員が会社を引き継ぐ場合には、従業員に連帯保証人を引き継いでもらうことになります。 

従業員が引き継がない場合には、廃業もしくはM&Aを選択することになります。

廃業にも最低100万円程度のお金がかかりますので、廃業する場合は、早めに対応する必要があります。 

以上、ここまで相続放棄を検討するについて見てきました。

相続税を納税する前に、できれば遺産分割を完了させておくと望ましいです。

そこで次に遺産分割協議を行うについてご紹介します。 

手続き6.遺産分割協議を行う

相続は、何もしないと遺産を共有状態で引き継いでいることになります。

現金や株に関しては、相続人間で平等に分割することができますが、不動産の場合には、財産を綺麗に等分することがほとんどできません。 

そのため、誰がどの遺産を承継するかということを話し合いで決めます。

この話し合いを遺産分割協議と言います。 

遺産分割で話し合った内容を書面にまとめたものを遺産分割協議書と呼びます。

遺産分割協議書は、その後の預貯金や不動産の名義変更等にも必要な書類です。

遺産分割協議書は、正式な書類となるため、不備があってはいけません。

通常は、司法書士又は行政書士に作成してもらいます。 

遺産分割協議書の作成費用は遺産総額の0.51%程度になります。

遺産によってはかなり高くなりますので、専門家に支払う費用をしっかりと用意しておきましょう。 

尚、遺産分割協議書の作成には決まった期限はありません。

相続税の申告と納税が相続開始後10ヶ月以内であるため、それまでに作成しておくことが望ましいです。 

以上、ここまで遺産分割協議を行うについて見てきました。

相続税は、最後に申告と納税をして完了します。

そこで最後に相続税の申告と納税を行うについてご紹介します。 

手続き7.相続税の申告と納税を行う

最後に相続税の申告と納税を行います。

申告と納税の期限は相続開始後10ヶ月以内です。 

10ケ月を過ぎてしまうと、相続税を軽減する特例が使えなくなりますので、相続の申告期限は実質的に延長ができません。 

また、相続税は現金による納付が原則です。

もし、不動産を売却して現金で納税する場合には、それまでに売却しなければなりません。 

相続した不動産の売却については、下記に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。 

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尚、相続税は申告期限から5年以内であれば、更正の請求をすることが可能です。

5年以内であれば、計算間違いで払い過ぎていたとしても還付を受けることができます。 

そのため、10ヶ月で慌てて納税したとしても、後から訂正できるということを知っておきましょう。 

まとめ

以上、相続開始から1ヶ月~10ケ月以内に行う手続き・流れについて徹底解説してきました。

相続税は納税の10ヶ月目までがあっという間です。

段取り良く話し合いを進め、納税まで間に合わせるようにして下さい。

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