マンションの買い替えに失敗しないための4つのポイント

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マンションを買い替えるにあたり、

  • 「なにから始めればいいの?」
  • 「どうすればいいのかわからない!」

とお悩みではありませんか?

マンションの売却だけでも難しいのに、新居のことまで考えなければいけないのでそれは当然。

でも実は、マンションの買い替えで失敗しないために知っておくべきことは、次の4つに絞ることができます。

マンションの買い替え4つのポイント

  1. 売り買いのタイミング
  2. 住宅ローン
  3. 諸費用
  4. 税金

本記事では、マンションの買い替えを成功させるために大事な4つのポイントを詳しく解説していきます。

ひよこ生徒 困り
ひよこ生徒
たった4つのポイントをおさえるだけで、マンションの買い替えが成功するとは思えないんだけど・・・
この4つのポイントには、マンションの買い替えで必要な全知識が詰まっているといっても過言ではないぞ。騙されたと思って見てみるんじゃな!
フクロウ先生
フクロウ先生
まずは売却と購入、どちらから始めるのかという話じゃ。
フクロウ先生
フクロウ先生
亀梨奈美 (元大手不動産会社T社)

【執筆・監修】元大手不動産会社T社

亀梨奈美

大手不動産会社T社に4年勤務。在籍時代は、都心部の視点を中心に契約書や各書面のチェック、監査業務を従事。プライベートでも不動産購入を2回、売却を1回経験。注文住宅で家を建てた経験もあり。

経歴大手不動産会社T社(4年勤務)

ポイント➀マンション買い替えのタイミングを計る

マンションを買い替えるとき、

  • 「先にマンションを売却するの?」
  • 「それとも新居の購入を先にするべき?」

というのが一番悩ましいポイントではないでしょうか?

マンションの買い替えには、次の3つの方法があります。

  1. 売り先行型
  2. 買い先行型
  3. 同時進行型

どの方法もメリット・デメリットと、向き不向きがあります。

ここから3つのマンション買い替え方法を解説していきますので、どれがご自身に合っているのか考えてみましょう。

方法1.売り先行とは?メリットとデメリット

「売り先行型」とは、新居の購入に先駆けて今住んでいるマンションを売却する買い替え方法

売り先行型の流れは、以下の通りです。

売り先行の流れ

売り先行の流れ

②と③は、順序が入れ替わることもあります。

売り先行型のメリットは、

  • 新居の購入前に住宅ローンが完済できる点
  • 新居の予算を確定することができる点

です。

多くの人は、マンションの住宅ローンが残っていたり、売却金額を新居の購入費用に充てたりすると思います。

つまり、売り先行型はマンション買い替えの基本の方法。ただし、売り先行型にもデメリットがあります。

売り先行型のデメリットは「仮住まい」の期間が必要になる可能性があること。

ひよこ生徒 困り
ひよこ生徒
先に住んでいるマンションを売却するので、新居の引渡しまでの間に、住むところがなくなってしまうんですね。
買い替え中の仮住まい先は、賃貸住宅を選択するのが一般的じゃよ。
フクロウ先生
フクロウ先生

賃貸住宅を借りるには賃料がかかります、また、新居に移るまでの引越しが2度になってしまい、余計な費用と手間が生じます。

短期間だけ住める賃貸住宅が見つかるのか、というのもまた問題です。

ウィークリーマンションやマンスリーマンションなら短期間の入居もできますが、場所が限られていたり、ファミリータイプの部屋がなかったりすることも考えられます。

買い先行型とは?メリットとデメリット

一方、新居の購入を先行させる「買い先行型」なら、仮住まい期間は必要ありません。

買い先行型は、今住んでいるマンションを売らずして購入する買い替え方法

基本的に資金力がある方が選択する買い替え方法です。買い先行型の流れは、以下の通り。

買い先行の流れ

買い先行の流れ

②と③は、順序が入れ替わることもあります。

住宅ローン残債がある場合や、資金的に「売らなきゃ買えない」という場合にも、買い先行型によって買い替えすることは可能ではあります。

ただそれには、今住んでいるマンションと新居の住宅ローンを重複させる(=ダブルローン)か、マンションが売れるまでの間だけ「つなぎ融資」というローンを組む必要があります。

要は、一時的に住宅ローンの負担が大きくなる期間が生じるということです。

ダブルローンとつなぎ融資については、後述で詳しく解説します。

同時進行型とは?メリットとデメリット

「売り先行型」には仮住まい期間が、「買い先行型」にはローン負担が増える期間が生じるというデメリットがあります。

しかし、そのデメリットが解消できる方法があります。それが今回の「同時進行型」。

同時進行型とは、売却と購入、2つの売買契約の残代金決済・引渡し日を同日に合わせる買い替え方法

同時進行型によるマンション買い替えの流れは、以下の通りです。

同時進行型

同時進行型

「同時進行型」は、買い替えのスタートは売り先行でも買い先行でもどちらでも構いません。

ただし、いずれの場合においても、2つの売買契約の残代金決済・引渡しの日を同日に揃えるというのがポイント。

同日にすることで、今住んでいるマンションから新居に直接転居することが可能となるので、仮住まい期間は不要です。

またマンションの住宅ローンを完済する日と、新居の住宅ローンを借り入れる日が同日になり、2つのローンが重複する期間は生じません。

ただし残代金決済・引渡しを同日に揃えることは容易ではなく、まさに売却と購入を「同時進行」する必要があります。

  • 売り先行で同日決済を目指すのであれば、マンションの売却活動中にすでに新居の内覧を始める必要あり
  • 買いを先行させるのであれば、新居の決済日にマンションの決済日を合わせるべく、売り出し価格の調整等をおこない、期日までに売り切る差配が必要

不動産の「売却」と「購入」では、買主が決まっていない「売却」の方が圧倒的に難しいです。

そのため「同時進行型」においても、売りを先行させる方が比較的、容易に買い替えが可能です。

ひよこ生徒 解決
ひよこ生徒
売り先行でも買い先行でも、マンションの買い替えはできるんだね!
確かにどちらでも買い替えはできるが、「買い先行型」では賢いローン選択が鍵を握るんじゃ。
フクロウ先生
フクロウ先生

次からは、買い替え特有の住宅ローンの話をしていくぞぃ。

ポイント②マンションの買い替え特有のローンを知る

マンションの買い替えでは、一般的な住宅ローン以外にも買い替え特有のローンを利用することがあります。

マンションの買い替えで使う可能性のあるローンは下記3つ。

  1. つなぎ融資
  2. ダブルローン
  3. 買い替えローン

それぞれ見ていきましょう。

つなぎ融資とは?メリットとデメリット

まずは「つなぎ融資」。あまり聞きなれないローンだと思いますが、マンションの買い替えのときには、主に「買い先行型」のときに利用されます。

利用する目的は、購入と売却のタイミングを「つなぐ」ため。

つなぎ融資とは、マンションが売れていない状況で新居の購入を先行する場合に、マンションが売れるまでの間、マンションの売却見込額を融資してくれるローン

購入と売却の「ズレ」を補うための融資。といえばわかりやすいかもしれませんね。

つなぎ融資は、不動産会社の売却保証とセットで提供されるのが一般的です。

売却保証とは?

「この日までにマンションを売りたい!」

買い先行型による買い替えでこのような希望があっても、マンションの売却は買主があってのことですから、期日までに売却できるとは限りません。

売却保証は、「希望の期日までに売れなかったら、あらかじめ決めておいた金額で当社が買取りますよ」という不動産会社による保証。買取保証とも言います。

買取価格は、相場の7~8割前後になるのが一般的です。

つなぎ融資がなぜ売却保証とセットで提供されているのかというと、マンションが「売れない」ことをふせぐため。

金融機関はマンションの売却見込額を融資するので、マンションが売れないと、返済してもらえないことになります。

売却保証が付いていれば、決められた期日内に売れることは確実なので、金融機関も安心して融資することができるのです。

しかし売却保証とセットで申し込まなければならないことは、売主にとってはデメリットだといえます。

期日までに一般消費者に売却することができなければ、相場より安い金額(相場の7~8割前後)で不動産会社に売らざるをえないから。

また、つなぎ融資の金利の高さも大きなデメリットとなります。

一般的な住宅ローンの金利は0.6%ほどの金融機関が見られる中、つなぎ融資は3%前後が相場。5倍から6倍の金利にもなるのです。

マンションが売れるまでの間だけとはいえ、大きな出費となります。

つなぎ融資については下記記事でも詳しく解説しています。

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ダブルローンとは?メリットとデメリット

続いては、「ダブルローン」。

ダブルローンとは、2つのローンが重複している状態のこと

今回のマンション買い替えにおける2つのロ-ンとは、今住んでいるマンションの住宅ローンと新居の住宅ローン。今住んでいるマンションの住宅ローンが残っていて、新居も住宅ローンを利用して購入する場合において、新居の購入を先行させたときにダブルローンとなります。

ただし先述通り、「同時進行型」によって売却・購入の決済日を同日にすることができれば、ダブルローン状態にはなりません。

ダブルローンの注意点は、次の3つです。

  1. ローン審査が通るとは限らない
  2. 審査が通ったらといって返済が苦しくないとは限らない
  3. ダブルローンの状態はマンションを引き渡すときまで続く

住宅ローンを借り入れるときは、返済能力を厳正に審査されます。

ダブルローンは、すでに住宅ローンを組んでいる状況でさらにローンを借り入れるということですから、それだけ審査も厳しくなります。

また審査に通るだけの収入があったとしても、実際に返済が可能かどうかはご自身で判断するようにしてください。住宅ローンの基本は、「借りられる額≠返せる額」です。

ダブルローンの状態は、今住んでいるマンションを売却して引き渡すときまで続きます。

「一時的なもの」だと安易に借り入れてしまうと、マンションが長期間売れなかったときの負担はとても大きくなります。

住宅ローンの審査については下記記事で詳しく解説しています。

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買い替えローンとは?メリットとデメリット

最後に紹介するのは、「買い替えローン」。金融機関によっては、「住み替えローン」という商品名で提供されていることもあります。

買い替えローンとは、今住んでいる家の住宅ローン残債と、新居の住宅ローンをまとめることができるローン

例えば、今住んでいるマンションの住宅ローン残債が3,000万円。しかし2,500万円でしか売却できず、自己資金もなくローンが完済できなかったとします。

基本的に「住宅ローンの完済」はマンション売却の条件となりますが、買い替えローンを利用することで完済せずに買い替えが可能となります。

このケースにおいて、買い替え先の住まいが2,500万円だったとすれば、返済しきれなかったマンションの住宅ローン500万円とまとめて、3,000万円の住宅ローンとして借り入れることができます。

ただし本来ならば2,500万円の価値しかない買い替え先の住まいに、3,000万円のローンを貸し出すわけです。

そのため買い替えローンの審査は、一般的な住宅ローンより厳しいと認識しておきましょう。

また2つの住宅ローンをまとめるということから、買い替えローンは売り買い同時決済の場合にしか利用できません。

買い替えローン(住み替えローン)については下記記事で詳しく解説しています。

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ひよこ生徒 困り
ひよこ生徒
「買い先行型」はローンの負担が増えるから、やっぱり資金的に余裕がある人が選択するんだな・・・
ひよこ生徒 困り
ひよこ生徒
ところで資金といえば、買い替えにはどれくらいの諸費用がかかるの?
いい質問じゃ。マンションの買い替えともなると、けっこうな諸費用がかかるんじゃよ。しかも諸費用のほとんどは現金で用意する必要があるから、しっかりと準備して買い替えに臨まなきゃいかんよ。
フクロウ先生
フクロウ先生

ポイント③マンション買い替えの諸費用を把握する

不動産の売買には、諸費用がかかります。マンションを買い替えるということは、「マンションの売却」と「新居の購入」2つの売買契約を交わすわけですから諸費用も高額です。

ここからはマンション売却にかかる諸費用と、新居購入にかかる諸費用を説明していきます。

マンション売却にかかる諸費用

マンションの売却には、売却金額の約4%の諸費用がかかるといわれています。

4,000万円のマンションを売ったら、160万円前後の諸費用になるということ。

マンション売却にかかる諸費用の内訳は、次の通りです。

主な項目内容説明支払いの内訳支払い時期
仲介不動産仲介手数料媒介契約を結んだ仲介業者の成功報酬として支払う仲介手数料200万円以下の金額:売買価格×5%×消費税
200万円~400万円まで:売買価格×4%+2万×消費税
400万円~:売買価格×3%+6万×消費税
・売買契約時に
・残金時に
契約時印紙税売買契約書に必要な収入印紙代※1軽減特例適用の場合
100万円超500万円以下は1,000円
500万円超1,000万円以下は5,000円
1,000万円超5,000万円以下は1万円
5,000万円超1億円以下は3万円
売買契約時に
抵当権抹消抵当権抹消費用金融機関に設定されている抵当権を抹消するために必要な手続きに関する費用司法書士報酬:一般的には5,000円~1万円前後
登録免許税:不動産の筆数(個数)×1,000円
残金時清算までに
その他処分費、契約費、各種証明書の発行費不要品の処分費用、引っ越し費用、印鑑登録証明書、ローン残高証明、書住民票取得費、その他の清算など、・家族構成による
・物件の条件による
通常、売却決定後に

※1: 令和2(2020)年3月31日までの間に作成されるものに限ります。

「抵当権」とは、住宅ローン残債があるマンションにかかっているものです。住宅ローンを借入れていない場合、また売却前に完済して抵当権抹消手続きを済ましている場合には、売却時に抹消費用はかかりません。

マンション売却の諸費用については下記記事でさらに詳しく解説しています。

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中古住宅購入にかかる諸費用

中古住宅の購入には、購入金額の約6%が諸費用としてかかるといわれています。

4,000万円の新居を購入したら、240万円前後の諸費用になるということ。中古住宅購入にかかる諸費用の内訳は、以下の通り。

主な項目内容説明支払いの内訳支払い時期
仲介不動産仲介手数料媒介契約を結んだ仲介業者の成功報酬として支払う仲介手数料200万円以下の金額:売買価格×5%×消費税
200万円~400万円まで:売買価格×4%+2万×消費税
400万円~:売買価格×3%+6万×消費税
・売買契約時に
・残金時に
契約時印紙税売買契約書に必要な収入印紙代※1軽減特例適用の場合
100万円超500万円以下は1,000円
500万円超1,000万円以下は5,000円
1,000万円超5,000万円以下は1万円
5,000万円超1億円以下は3万円
売買契約時に
決済時登記費用所有権を移転の登記をするための費用所有権移転登記:30万円前後残金決済時に
決済時不動産取得税新規に不動産を取得したときにかかる税金固定資産税評価額×4%(軽減税率の取り扱いは各自治体のHP等を参照)残金決済時に
決済後火災保険料任意で火災保険に加入する場合にかかる費用加入年数や平米数、特約などによる(一般的な住宅で30万円前後)加入時に
決済時住宅ローン契約にかかる印紙税・手数料・抵当権設定費用住宅ローンを利用する場合にかかる費用印紙税: 100万円超500万円以下は2,000円
500万円超1,000万円以下は1万円
1,000万円超5,000万円以下は2万円
5,000万円超1億円以下は6万円 ローン手数料:30万円前後(ローン金利に上乗せできることも) 抵当権設定費用:2~3万円
残金決済時に

※1: 令和2(2020)年3月31日までの間に作成されるものに限ります。

新築住宅購入にかかる費用

新築住宅購入には、購入金額の4~10%の諸費用がかかるといわれています。

諸費用に幅があるのは、新築マンションなのか建売戸建てなのか注文住宅なのかで大きく変わるから。

仲介でなければ仲介手数料はかかりませんが、かかる諸費用は中古住宅購入と重複するところが多いです。

その他、新築住宅購入時にかかる諸費用の主なものは、以下のようなものです。

  • 新築マンション
  • 修繕積立基金
  • 建売戸建て
  • 中古住宅購入の諸費用とほぼ変わらない
  • 注文住宅
  • 地盤調査
  • 地盤改良
  • 地鎮祭
  • 水道負担金

など

家購入にかかる費用については下記記事でも解説しています。

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ひよこ生徒 困り
ひよこ生徒
マンションの買い替えにかかる諸費用はわかったけど、もしかしたら税金も多くかかるんじゃないの・・・?
必ずしもマンションの買い替えで税金がかかるわけではないよ。

かかったとしても節税することは可能だし、税金がかからなかったとしてもその他の所得から控除される制度もあるんじゃ。

フクロウ先生
フクロウ先生

ポイント④マンションの買い替えの税金を節税する

マンションの売却と新居を住宅ローンで購入した場合には、それぞれ税金の控除制度が設けられています。

しかし売却と購入の税金控除の中には併用できないものもあるので、どちらを利用すべきが考える必要があります。

住宅ローン控除を利用するのが基本

まず住宅ローンを利用して新居を購入した場合には、住宅ローン控除を利用するのが節税の基本となります。

住宅ローン控除とは、マイホームの新築や購入などで一定の要件を満たすとき、10年間にわたって住宅ローンの年末残高の1%が所得税から控除され、還付金を受けることができる制度(消費税増税に伴い、2019年10月1日から2020年12月31日までに入居した場合を対象に、住宅ローン控除期間を3年間延長)

住宅ローン控除の主な要件は下記の通り。

  • 床面積50㎡以上
  • 住宅ローンの返済期間10年以上
  • 控除を受ける年の年収3,000万円以下

住宅ローン控除によって年間最大50万円が控除されるので、大きな節税につながります。

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住宅ローン控除は譲渡所得税控除の特例と併用できない

住宅ローン控除は節税効果が高い制度ですので、基本的に住宅ローンを利用して新居を購入する買い替えにおいても利用する価値は大きいです。

ただし注意点は、マンション売却にかかる譲渡所得税控除の特例と、住宅ローン控除が併用できないこと。

マンションを売却したときの譲渡所得が多いときは、住宅ローン控除を利用せずに譲渡所得税を控除した方が、節税効果が高いこともあるのです。

マンションを売却したときの譲渡所得は、以下の計算式でもとめます。

譲渡所得 = 譲渡収入金額 - (取得費 + 譲渡費用) 

※譲渡収入金額:マンションを売った金額
※取得費:マンションを買った金額と買ったときの諸費用等を合計したものから減価償却費相当額を引いたもの
※譲渡費用:マンションを売るときにかかった諸費用等
※減価償却費:購入金額(建物部分)×0.9×償却率×経過年数(コンクリート造の償却率は、非事業用:0.015、事業用:0.022)

この計算式によって算出された譲渡所得に、住民税と所得税が課税されます。

住民税と所得税は、マンションの所有期間によって税率が異なります。

所有期間所得税住民税復興特別所得税合計
5年以下30%9%0.63%39.63%
5年超15%5%0.315%20.315%

例えば、購入額を大幅に上回る金額でマンションが売れて、1,000万円の譲渡所得が出たとしましょう。

この場合、マンションの所有期間が5年を超えていれば、課税される税金は203万1,500円(1,000万円×20.315%)となります。

ただしマイホームの売却においては、「マイホーム売却の特例(3,000万円の特別控除)」という控除特例を適用させることにより、譲渡所得が最大3,000万円控除されます。

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つまりこのケースでマイホーム特例を利用すれば、1,000万円の譲渡所得は全額控除されるので、課税額をゼロとすることができるわけです。

しかし、譲渡所得税控除の特例と住宅ローン控除を併用することはできませんので、マンションの買い替えの場合は、ここで住宅ローン控除の節税効果と比較する必要があります。

例えばこのケースで、買い替え先の住まいの住宅ローン控除により、10年間で最大額500万円が減税されるとします。するとどうでしょう?

マイホーム売却の特例によって節税できるのは203万1,500円だったので、このケースでは住宅ローン控除を利用する方が得ということになります。

大事なのは、譲渡所得が大幅に出る場合には、譲渡所得にかかる税金と新居にかかる住宅ローン控除額をしっかりと計算し、比較することです。

譲渡所得税の控除も、住宅ローン控除も、申請は、売却・購入した翌年の確定申告でおこないます。

このときまでに、どちらを利用するのか決める必要があるということです。

マイホーム特例以外の以下2つの特例においても、住宅ローン控除と併用することはできないのでご注意ください。

  • 所有期間10年超の軽減税率の特例:所有期間が10年を超えるマイホームは、マイホーム特例で控除しきれなった譲渡所得の税率を引き下げることができる
  • 買い替え特例:マンションが新居より高く売れた場合、マンション売却にかかる譲渡所得税を新居の売却時まで繰り延べることができる

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マンション売却で譲渡損失が出た場合でも確定申告は行うべき

譲渡所得税控除と住宅ローン控除を比較するべき」とはお伝えしたものの、マンションが購入時より高く売れるケースはまれですので、多くの場合、譲渡所得はプラスにはならずマイナスになります。

譲渡所得がマイナスになることを「譲渡損失」といいます。いわゆる売却損ですね。

譲渡損失が出た場合には「確定申告は不要」「節税することはできない」と思っている人が多いのですが、実はそれは間違いです。

マイホームの売却において譲渡損失が出た場合は、「譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」によって損失分を給与などの所得と損益通算することができます。

またこの特例は、住宅ローン控除と併用が可能。マンションの買い替えにおいて売却損が出た場合には、譲渡損失の損益通算の特例と住宅ローン控除、両者を使って大きな節税効果を得ましょう。

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まとめ

マンションの買い替えって、人生でそう何度も経験するものではないですよね。

しかし、人生をも左右する一大イベントであることは確か。買い替えを成功させるために、ぜひ今回お伝えした4つのポイントをおさえてみてください。

マンションの買い替え4つのポイント

  1. 売り買いのタイミング
  2. 住宅ローン
  3. 諸費用
  4. 税金

とはいっても、買い替えはあなたの状況や物件によって臨機応変に対応するのが何よりも大事です。

買い替えではとくに、パートナーとなる不動産会社の選定にも注力してくださいね。

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