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家を買う前にチェックしたい!住宅ローンはいくら借りられるの?

投稿日:2017年9月14日 更新日:

はじめて家を購入する人は、住宅ローンがいくら借りれるか気になるところです。

マイホームは、一生で一番大きな買物ですので、できるだけ多く借りたいと考えたいところです。

こらからマイホームを購入する方は、

  • 住宅ローンをいくら借りれるか知りたい
  • 借りれる範囲で借りて本当に返せるかどうか知りたい
  • 自分の実力で借りれる範囲を知りたい

等々のことを思っている方も多いと思います。

結論からすると、住宅ローンは年収の8倍まで、返済比率は年収の40%まで、完済年齢は80歳まで借りられます。

但し、ここまで目いっぱい借りてしまうとあなたは破たんします。

そこで今回の記事では住宅ローンを「いくら借りれる」についてフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたは住宅ローンの適正に借りれる範囲知ることができます。

ぜひ最後までご覧ください。

1.住宅ローンを借りられる基準

住宅ローンの借りられる基準については、大きく

  1. 年収基準
  2. 返済比率基準
  3. 年齢基準

の3つがあります。

借りれる額は、1つの基準では決まりません。

これらの3つの基準をバランスよく満たした金額が、あなたの借りれる額になります。

では最初に年収基準からご紹介します。

1-1.年収基準

住宅ローンを借りる際、最も分かり易い基準が年収基準です。

単純に今の年収の何倍かが借りれる額になります。

銀行が基準としている年収基準は年収の8倍です。

例えば年収500万円の人であれば、4,000万円まで借りることが可能です。

ただ、年収基準というのは、月々の返済額に置き換えて考えなければならない点に注意が必要です。

平成29年7月時点で、住宅ローンの35年固定金利の中で、低い金利として最も多く採用されているのは1.090%です。

そこで、4,000万円を35年の全期間固定で、元利均等返済(ボーナス返済無し)で住宅ローンを組むと、毎月114,599円の返済になります。

4,000万円となると、ピンと来なくても、月々の返済額が毎月114,599円と表現した方がピンとくる人も多いと思います。

実際、年収500万円の人が毎月114,599円の返済となると、かなり厳しいと思います。

そこで、年収倍率と毎月の返済額をシミュレーションしてみます。

前提として、年収は500万円、金利は1.090%、元利均等返済(ボーナス返済無し)とします。すると毎月の返済額は以下のようになります。

年収500万円の場合の住宅ローン返済額シミュレーション

倍率 借入額 月返済額 総返済額
5倍 25,000,000円 71,624円 30,082,260円
6倍 30,000,000円 85,949円 36,098,767円
7倍 35,000,000円 100,274円 42,115,242円
8倍 40,000,000円 114,599円 48,131,734円

また、同様の条件で年収800万円とした場合の毎月の返済額を見てみます。

年収800万円の場合の住宅ローン返済額シミュレーション

倍率 借入額 月返済額 総返済額
5倍 40,000,000円 114,599円 48,131,734円
6倍 48,000,000円 137,519円 57,758,119円
7倍 56,000,000円 160,439円 67,384,498円
8倍 64,000,000円 183,359円 77,010,865円

年収が500万円と800万円の例を見てみると、月々の返済額は、年収6倍を超えてしまうと、相当きつくなるイメージです。

年収の8倍の数字を見てしまうと、500万円も800万円もかなり返済がきついことが分かります。

毎月の返済額も含めて考えると、無理せず返済できる金額は、だいたい年収の5倍となります。

高くても6倍が限度です。

銀行は年収の8倍まで貸してくれますが、それは必ずしも楽に返せる金額ではありません。

余裕を見た上で、年収倍率は年収の5倍と考えておきましょう。

住宅ローンの借りれる基準には年収基準の他に返済比率基準があります。

そこで次に返済比率基準について見ていきます。

1-2.返済比率基準

返済比率とは、年収に対する年間返済額の割合のことを言います。

銀行が基準としている返済比率は最大で40%です。

こちらもピンとこない人も多いため、月額返済額に換算して考えます。

例えば、年収500万円の人であれば返済率を40%とすると年間返済額は200万円になります。

200万円を12ヶ月で割ると、毎月の返済額は約16.7万円です。

毎月16.7万円の返済額を35年固定、金利は1.090%、元利均等返済(ボーナス返済無し)を条件とすると、58,280,000円を借りることになります。

年収基準に換算すると、11.66倍です。

先ほどの年収倍率5~6倍を遥に超えてしまっています。

そこで、年収を500万円とした場合の返済比率を20~40%と変更した場合の毎月の返済額と借入額との関係を見ています。

条件としては、35年固定、金利は1.090%、元利均等返済(ボーナス返済無し)とします。

年収500万円の返済比率ごとの返済額と借入額の関係

返済比率 毎月返済額 借入可能額 年収倍率
20% 83,000円 28,970,000円 5.8倍
30% 125,000円 43,630,000円 8.7倍
40% 167,000円 58,280,000円 11.7倍

また、同様の条件で年収800万円とした場合の毎月の返済額を見てみます。

年収800万円の返済比率ごとの返済額と借入額の関係

返済比率 毎月返済額 借入可能額 年収倍率
20% 133,000円 46,420,000円 5.8倍
30% 200,000円 69,800,000円 8.7倍
40% 267,000円 93,190,000円 11.6倍

年収が500万円と800万円の例を見てみると、返済比率は20%で年収倍率が5.8倍となります。

返済比率が30%を超すと、年収倍率が8.7倍となるため、かなり返済がきつくなります。

また返済比率は、年収に対する比率です。

実際の手取りは年収に80%程度を乗じた額となるため、実感としてはもっと厳しい数字になるはずです。

適正な返済比率を考えると、20%が限度です。

20%を超えるような金額を借りてしまうと、かなり返済が厳しくなります。

返済比率も毎月の返済額に置き換えて把握し、20%を上限として考えましょう。

尚、適正な返済比率についてはでも詳しく記載していますので、ぜひ最後までご覧ください。

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以上ここまで2つ目の基準として返済比率基準を紹介しました。

それでは次に3つ目の基準として年齢基準をご紹介します。

1-3.年齢基準

住宅ローンの毎月の返済額は、

  1. 借入額
  2. 金利
  3. 借入期間

によって決まります。

同じ①借入額と②金利であっても、③借入期間が短ければ毎月の返済額が上がり、③借入期間が長ければ毎月の返済額が下がります。

基準の2つ目として返済比率の話をしましたが、返済比率も借入期間をどう設定するかについて変化します。

毎月の返済額を下げようとすれば、借入期間は長ければ長いほど有利になります。

借入期間を決定するのは、完済時の年齢です。

銀行の完済時年齢の基準は80歳となります。

45歳までであれば、35年ローンを組むことができます。

但し、80歳まで借りることができたとしても、実際65歳以上になった場合、年金生活で本当に返済できるかどうかを検討する必要があります。

65歳以上は年金生活者が多いため、まずは平均的な年金生活者の月収を見てみます。

65歳以上の標準的なサラリーマンがもらえる年金は、以下のようになります。

対象者 金額
本人 160,000円
専業主婦 60,000円
世帯合計 220,000円

では次に、実際に老後に発生する生活費を見てみます。

総務省の調査によると、老後夫婦の平均的な生活費は以下のようになっています。

項目 金額
食費 66,000円
水道光熱費 22,000円
家具日用雑貨 9,000円
服飾品 7,000円
医療費自己負担額 15,000円
交通費・通信費 29,000円
教養娯楽費 25,000円
交際費・小遣い等 55,000円
合計 228,000円

上表を見ると、平均的な年金生活者では、老後の生活を送ろうとすると、赤字になってしまいます。

また上表の生活費の中には、住宅ローンの返済額が含まれていません。

平均的な収支を見る限り、年金生活者では住宅ローンは返せないことが分かります。

そのため、適正な完済年齢は65歳で設定すべきです。

年齢が30歳の人であれば35年ローンを組むことが可能です。

一方で、年齢が40歳の人であれば、25年ローンを考えるべきです。

年齢基準としては、65歳で完済できることを基準に考えるようにしましょう。

尚、住宅ローンを何歳まで借りられるかについては、下記記事に詳しく解説していますので、ぜひご参照下さい。

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以上、ここまで借りられる基準について見てきました。

ではここで一つ疑問が残ります。

年収というのは、ずっと一定ではありません。

最近は年央序列の企業は減少していますが、それでも経験によってスキルが高くなれば、多くの人は徐々に年収が増えてきます。

そこで次に年収はどの時点の収入を見るべきかについて見ていきます。

2.年収は今の収入で見るべき

2-1.期待できない年収増加

自分の将来の給与というのは、会社の先輩の話を聞くと分かります。

成長企業であれば先輩から聞いていた話よりも給料が高くなるケースもありますが、衰退産業の企業であれば先輩社員とは同じ給料がもらえないケースは多い

現在、国の方が国民の給与所得を上げようと様々な取組をしていますが、総じて給料は下がる傾向にあります。

長い返済期間を考慮すれば、将来的に自分の給料が予想よりも伸びない可能性もあることを知っておく必要はあります。

2-2.確実な支出増加

一方で、収入の伸びよりももっと確実に発生するものがあります。それは支出の増加です。

結婚して子供ができると教育費が発生します。

この教育費は子供が大きくなればなるほど、大きくなります。

義務教育期間までは何とかなったとしても、その後、高校、大学と進学していくと、教育費は膨れ上がります。

このようなことから、仮に収入が増えたとしても、支出がそれ以上に増える可能性があることを意識しておかなければなりません。

仮に現在の年収が600万円だったとしても、子供が高校生や大学生になったら年収が1,000万円でも600万円時代以上に苦しいということは十分に考えられます。

そのため、年収については、現時点での年収で判断すべきです。

現時点の年収で適正な範囲で借りる分には、返済もずっと楽に返していけます。

一方で、現時点で苦しい金額で借りてしまうと、その後、年収が上がったとしても支出も上がっているため、なかなか楽にはなりません。

将来の支出増加というのは、なかなかイメージできないため、年収増加だけに目が行ってしまいます。

将来起こり得るのは、年収の増加だけでなく、それ以上の支出の増加です。

年収は今の年収で考えておくことが安全です。

将来の年収増加を期待して、無理して借り過ぎないように注意をしましょう。

以上、ここまで年収は今の収入で見るべきについて見てきました。

また借りれる額は、その人の属性によっても銀行が設ける基準が異なります。

そこで次に属性の良し悪しについて見ていきます。

3.借りられる額は「属性」の良し悪し

3-1.条件の良い人

銀行が設ける基準は、必ずしも全員に適用されるわけではありません。

年収の8倍や、返済比率が40%というような高い基準は条件の良い人になります。

このような高い基準のまま借りてしまうと、相当、生活が苦しくなるため、注意が必要です。

条件の良い人は多く借りれるため、借り過ぎないよう自分で判断する必要があります。

条件の良い人とは、以下のような人です。

  1. 大企業勤務の人
  2. 公務員
  3. 医者

このような条件の人たちであれば、銀行は喜んで住宅ローンを貸してくれます。

危険水域のところまで貸してくれますので、条件の良い人たちは自制心をもって借入金額を制御しなければなりません。

銀行の言っていることを鵜呑みにはせず、住宅ローンについて良く調べて、適正な金額を借りるようにしましょう。

それでは次に条件の悪い人について見ていきます。

3-2.条件の悪い人

一方で、条件の悪い人は融資審査が通りにくくなるため、年収の8倍や、返済比率が40%というような高い基準は望めません。

条件の悪い人とは、以下のような人です。

  1. 転職したばかりの人
  2. 個人事業主の人
  3. 非正規社員の人

勤続年数は、一般的に3年以上が必要です。

仮に、転職後すぐに住宅ローンを組む場合は、転職理由にも注意しなければなりません。

後ろ向きの理由で転職している場合は、審査に通りにくくなります。

銀行へはきちんと考えて、前向きな転職理由を伝えることが必要になります。

転職直後では、「転職理由」や「仕事内容」「年収」の3つが審査されます。

また、個人事業主の方はサラリーマンと比較すると、住宅ローンを借りるのが難しくなります。

個人事業主であれば、少なくとも過去3期分は黒字であることが条件です。

個人事業主では年収の確認資料として過去3期分の確定申告書が必要になります。

節税対策などで、わざと赤字にしているような場合は審査が通らない可能性があるため、注意しておきましょう。

さらに非正規社員の人も住宅ローンの組みにくい人たちになります。

特に都市銀行ではパートやアルバイトでは住宅ローンを組めません。

派遣社員や契約社員であれば、融資を受けられる可能性はあります。

派遣社員や契約社員も勤続年数を3年以上と基準にしていることは多いです。

また社会保険や年金もきちんと払っていることが前提となります。

住宅ローンがいくら借りれるかは本人の属性によっても多少異なってきますので、銀行に十分に確認する

以上、ここまで属性の良し悪しについて見てきました。

尚、マイホームの購入資金は、必ずしも銀行ローンだけではありません。

親から贈与を受けて住宅資金に充てることも可能です。

そこで次に親からの非課税贈与額についてご紹介します。

4.親からの資金援助は非課税贈与額になる?

日本においては世代間の所得格差があり、高齢者ほどお金を持っており、現役世代はお金を持っていないという傾向になりつつあります。

そこで所得を高齢者世代から現役世代へスムーズに移転することを目的とし、「相続税の住宅取得等資金の非課税制度」というものが創設されました。

相続税の住宅取得等資金の非課税制度とは、平成31年6月30日までに贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下である20歳以上の子または孫などが、父母または祖父母などからマイホーム購入資金の贈与を受けた場合の贈与税が非課税となる制度です。

非課税限度額は以下のようになります。

契約年 右記以外の場合 消費税率10%が適用された場合
良質な住宅 一般住宅 良質な住宅 一般住宅
平成28年10月~平成29年9月 1,200万円 700万円    
平成29年10月~平成30年9月 1,000万円 500万円 1,500万円 1,000万円
平成30年10月~平成31年6月 800万円 300万円 1,200万円 700万円

その他、贈与税には暦年課税制度というものがあり、年間110万円までの贈与であれば非課税になります。

そのため、平成29年9月までであれば、一般住宅で700万円+110万円=810万円まで親から贈与を受けたとしても贈与税を支払う必要はありません。

マイホームを購入する際は、全てを銀行からの借入に頼るのではなく、親からの贈与も上手く活用して借入金額を下げる工夫も必要です。

親から贈与を受けることは恥ずかしいことだという考えも多いですが、現在の現役世代は低成長の中で厳しいサラリーマン生活を送っています。

正直、親世代よりも条件が厳しくなっているのも事実です。

マイホームを購入する際は、親へ事前に相談することは必須です。

後から、「相談してくれたら出してあげたのに」と言われても、もったいない話です。

親子というのは素直になれないものですが、マイホームを購入することは、素直に相談すべきです。

親からの贈与も活用し、借入はなるべく増やさない方法もしっかりと考えるようにしましょう。

5.まとめ

以上、家を買う前にチェックしたい!住宅ローンはいくら借りれるかについて見てきました。

住宅ローンの借りれる額と適正な借入額は異なります。

特に条件の良い人は適切な借入額に抑えるよう、注意しながら借りるようにしてください。

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