不動産売却の抵当権とは?確認方法と外れるタイミング・費用・書類

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不動産売却の抵当権とは?確認方法と外れるタイミング・費用・書類

住宅ローンを借りて家を購入している方は、土地と建物に抵当権が設定されています。

抵当権とうとピンとこないかもしれませんが、要は担保です。 

マンションや戸建てであっても、土地と建物は銀行に担保に取られている状態で購入しています。

住宅ローンを完済しないと、土地と建物から抵当権を外すことはできません。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • そもそも抵当権って難しくてよく分からない
  • 抵当権付きの物件でも売却できるの?
  • 抵当権付きの物件を売却したら住宅ローンはどうなるの?

そこで今回の記事では、今さら人に聞けない「売却」と「抵当権」についてお伝えします。

この記事を読むことで、あなたは抵当権について理解し、抵当権が付いている不動産をスムーズに売却できるようになります。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定や開発用地の仕入れ担当を11年間に渡り従事。オフィスビル・賃貸マンション等の開発も行っていたことから、土地活用・不動産投資の分野に強い。

資格不動産鑑定士・中小企業鑑定士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン資格

1.抵当権とは「住宅ローンの担保」のこと

初めに抵当権について解説します。

  • 抵当権とは、住宅ローンを借りている債務者が不動産などを自分の手元にとどめたまま債務の担保として提供し、債権者がその担保物件から優先的に弁済を受けることができる権利
  • 債務とは、住宅ローンを返済する義務のこと
  • 債権とは、住宅ローンを取立てる権利のこと

抵当権の話をすると、所有者や銀行のことを様々な呼び名で呼ぶ場合がありますので、以下にまとめます。 

当事者銀行所有者

呼び名

抵当権者

債権者

登記権利者(抵当権設定時)

登記義務者(抵当権抹消時)

抵当権設定者

債務者

登記義務者(抵当権設定時)

登記権利者(抵当権抹消時)

抵当権の実行とは競売のこと

抵当権とは、住宅ローンの担保に取っているだけなので、住宅ローンをきちんと返済している限り、何も問題にはなりません。

ところが、住宅ローンが返済できなくなると、担保に取っている不動産を売却することで残りの残債を銀行が回収することができます。

これを抵当権の実行と言います。

抵当権の実行とは、具体的には競売にかけられることを指します。

以上、ここまで抵当権とは何かについて見てきました。

それでは次に抵当権の確認方法についてご紹介します。

2.抵当権が誰にあるのかは「登記簿謄本」で確認する

自分の不動産に抵当権が付いているかどうかは、登記簿謄本によって確認することができます。

登記簿謄本のサンプル

登記簿謄本のサンプル

抵当権は基本的に土地と建物の両方に付いています。

抵当権は登記簿謄本を見てみると、乙区と言われる部分に、以下のような記載があります。

権利部(乙区) (所有権以外の権利に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1抵当権設定平成○○年〇月〇日
第△△△△号
原因 平成○○年〇月〇日設定
債権額 3,000万円
利息 年0・70%(月割計算、ただし月未満の期間は燃65日の日割計算)
損害金 年14%(年365日の日割計算)
債務者 東京都○○区○○一丁目2番3号
○○ ○○
抵当権者 東京都○○区○○四丁目5番6号
株式会社○○銀行
  • 登記簿謄本に抵当権の内容を記載することを「抵当権設定登記」と言います。
  • 登記簿謄本から抵当権の内容を削除することを「抵当権抹消登記」と言います。

登記簿謄本は法局でお金を払えば本人以外でも閲覧可能。

あなたの住所やいくらのローンを組んでいたのかという情報まで誰でも見ることができます。

個人情報がダダ漏れのような感じがしますが、そもそも登記とは自分たちの権利を第三者に知らしめるためのもの。

わざとダダ漏れにしているのです。

以上、ここまで抵当権の確認方法について見てきました。

それでは次に抵当権付きの不動産売却について見ていきましょう。

3.抵当権付きの不動産は売ることができるの?

抵当権付きの不動産は売れない

抵当権が付いたまま、所有者が変わると、仮に前の所有者が住宅ローンを返せなくなった場合、抵当権が実行されてしまいます。

そのようなことがあっては、新しい所有者は困るため、抵当権付の不動産は誰も買いません。

そのため抵当権のついている物件を売却する場合は、抵当権を抹消してから売却することになります。

抵当権は、売却時点で「住宅ローンが残っていると外せないか?」というとそういう訳ではありません。

売却代金によって残債を支払うことができれば、住宅ローンを外すことが可能。

売却時における抵当権の外し方は以下のようになります。

売却代金がローン残債を上回っている場合(アンダーローン):売却代金によって残債を返済

売却代金がローン残債を下回っている場合(オーバーローン):売却代金と手持ち現金を合わせて残債を返済、買換えの場合は、住み替えローンを利用

なので、とにかく不動産を高く売ったほうが負担が軽くすみます。

一括査定を使って不動産会社に簡易査定をしてもらう

まずは、売却代金がどれぐらいになるのかを知っておく必要があります。

そこでオススメなのが一括査定を使って、机上査定をすること。

一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス

一括査定サービスの仕組み

一括査定サービスの仕組み

複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。

一括査定の流れ

一括査定の流れ

一括査定は複数社から査定額をもらえるため、どれぐらいで売れるのかが把握できるようになります。

そして、オススメなのが机上査定を選択すること。

すまいValue_査定方法の選択画面

すまいValue_査定方法の選択画面

机上査定を選択するとメールで査定額を入手できるようになります。

さらに備考欄にメール連絡を希望すれば、より確実にメールで入手できるようになります。

ご要望・ご質問の欄にメールでの査定額を希望

すまいValue 」「 HOME4U であれば、行えますので、ぜひ一度査定を取ってみましょう。

不動産一括査定については下記記事でさらに詳しく解説しています。

不動産一括査定
不動産一括査定サイトは怪しくない?利用者のリアル評判とデメリット

不動産一括査定サイトのオススメを先に見たい人はコチラ マンションや一戸建て、土地などの「不動産を売りたい」と考え始めたと ...

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抵当権抹消のタイミング

このように抵当権付の不動産を売却する場合は、売却代金をローンの残債に充てるため、売却代金の入金と抵当権の抹消は同時のタイミングで行うことになります。

この抹消のタイミングは、物件の引渡時になります。

引渡時は、売主側が住宅ローンを借りていた銀行も同席します。

買主から売主側の銀行に入金が確認された時点で、抵当権抹消書類を司法書士に手渡し、抵当権を外す手続きを行います。

抵当権は売買代金と相殺で抹消されるため、買主としては一瞬だけ抵当権付の物件を購入していることになります。

そのため確実に抵当権が抹消できるように、引渡時は司法書士に立ち会ってもらうことが基本です。

以上、ここまで抵当権付きの不動産売却について見てきました。

それでは次に抵当権抹消のための必要書類について見ていきましょう。

4.抵当権抹消のための書類

不動産売却時は、抵当権抹消だけでなく、所有権移転登記も同時に行います。

所有権移転登記と抵当権抹消登記に必要な書類は以下のようになります。

必要書類備考
権利証または登記識別情報通知書紛失等により「権利証または登記識別情報通知書」が提出できない場合は
以下の3つの制度を用いて手続きを行う必要があります。
・事前通知制度
・本人確認情報の提供制度
・公証人による本人確認制度
登記原因証明情報を作成するための書面売買契約書の基づき司法書士が作成します。
委任状司法書士に代理で登記手続きを行わせるための書類です。
司法書士が用意します。
第三者の許可書、同意書、承諾書等通常必要はありません。
ただし、農地の売買の場合は知事の許可証、
未成年者の売買の場合は親の同意書が必要となります。
住民票通常は必要ありません。
ただし、登記名義人の現住所が登記上の住所と異なる場合は必要となります。
印鑑証明書登記申請日前3ヶ月以内に発行されたものに限ります。
固定資産税評価証明書買主の登録免許税算出のために必要となります。
売主で用意します。年度が異なるものは使用できません。
抵当権の抹消登記に必要な書類抵当権の登記済証または登記識別情報通知書は、
金融機関又は保証会社が保管しています。
住宅家屋証明書通常は必要ありません。
ただし登録免許税の特例に該当する場合は必要となります。
資格証明書売主が法人の場合に必要となります。
代表者事項証明書または履歴(現在)事項証明書が該当書類です。
登記申請日前3ヶ月以内に発行されたものに限ります。

以上、所有権移転登記と抵当権抹消登記に必要な書類について見てきました。

最後に抵当権抹消委に係る費用についてご紹介します。

5.抵当権抹消の費用

抵当権抹消の登録免許税と司法書士へ支払う抵当権抹消代理手続き費用については以下の通りです。

登記費用内容費用
登録免許税抵当権抹消不動産1個につき1,000円
司法書士手数料(目安)抵当権抹消代理手続き15,000円程度

抵当権は、土地と建物に両方に付いているのが通常なので、登録免許税は、土地と建物の不動産2個となり、この場合は2,000円となります。

司法書士手数料はあくまでも目安のため、依頼する司法書士によって金額が異なります。

抵当権抹消については下記記事で詳しく解説しています。

抵当権抹消手続きを自分で行う方法・場所・必要書類と注意点
抵当権抹消手続きを自分で行う方法・場所・必要書類と注意点

ローンの返済を行うと抵当権の抹消をすることができます。 抵当権抹消手続きは、住宅ローンを完済した場合、原則として自分で行 ...

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6.まとめ

抵当権が付いている不動産の売却方法について見てきました。

専門的な手続きが含まれますので、不動産会社や司法書士へ確認しながら行いましょう。

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