新築の家やマンションを売るときに見落としがちな5つの注意点

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マイホームを購入すると、周囲から「おめでとうございます」と祝福を受けます。

このつかの間の幸せは、できるだけ長く続いて欲しいもの。 

しかしながら、人によっては買ったばかりの新築物件を、早くも手放さなければならない事態が発生することがあります。 

  • 長期の海外転勤が決まってしまった
  • 住宅ローンの支払が予想以上にきつかった
  • 会社が倒産してローンを支払えなくなった

などの問題が発生し、運悪く新築物件をすぐに手放すことになる方もいらっしゃいます。 

このような事情をお持ちの方は、なるべく損せず、なるべく高く家を売却したいと考えている方も多いことでしょう。 

そこで今回の記事では「買ったばかりの新築売却」の注意点について解説します。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定や開発用地の仕入れ担当を11年間に渡り従事。オフィスビル・賃貸マンション等の開発も行っていたことから、土地活用・不動産投資の分野に強い。

資格不動産鑑定士・中小企業鑑定士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン資格

1.売却における新築の扱い

まず最初に新築の定義について見ていきましょう。

公正競争規約の中では、新築は次のように定められています。

新築とは、建築後1年未満であって、居住のように供されたことがないもの

もう少し具体的に言います。

  • 買ったばかりの新築であっても、あなたが一瞬でも住んでしまえば、その家は新築ではない
  • 買ってから一度も住んでいなくても、建築後1年以上経ってしまえば新築ではない

そのため、買ってからほとんど住んでいないのにも関わらず、新築の要件から外れると新築とは言えず、新築プレミアムは消えてしまいます。

新築プレミアムとは、新築だと高く売れることをいう。物件価格を10~15%程度高くしています。

つまり、新築間もない物件でも、一度でも住んでしまうと、価格が予想以上に下落してしまうはよくあります。

新築は高く売れる

日本人は世界的に見ても新築が大好きです。

今でこそ中古住宅が徐々に流通するようになりましたが、それでも新築にこだわる人たちは圧倒的に多いのも事実。

そのため、新築プレミアム(新築だと物件が高く売れること)と言われています。

新築プレミアムというものがあるため、新築でない物件でも「新築です!!」と謳えれば、物件を高く売ることができます。

しかしながら、そういうインチキはしてはいけないということが、不動産の公正競争規約の中で定められています。 

建築確認を受けないまま新築分譲マンション等の取引に関する広告表示を行っているものが見受けられるが、これは規約第5条(広告表示の開始時期の制限)の規定に違反するものである。

※公益財団法人 首都圏不動産公正取引協議会「不動産の表示に関する公正競争規約実施細則」より

新築でないマンションを不動産会社が新築と謳って広告宣伝を行うと、景品表示法に違反し罰則を受けます。

この規定を知らない不動産会社は、ほぼいないため、無理やり新築として売ってくれということはできません。 

以上、ここまで新築と売却の関係について見てきました。

それでは次に売却の注意点について見ていきましょう。

2.新築を売却するときの5つの注意点

「買ったばかりの新築」を売却しようとすると、喜ぶ人たちがいます。それは不動産会社です。

真新しい新築物件は、問題もほとんど無く、楽に売却することができます。

そんな新築物件を売る際の注意点があります。

  • 注意点1:ローン返済が可能かどうかを確認する
  • 注意点2:適切な売却理由を伝える
  • 注意点3:一括査定サイトで価格を十分検証する
  • 注意点4:売却に掛かる費用を知っておく
  • 注意点5:設備を撤去し過ぎない

それぞれの注意点を見ていきましょう。

注意点1.ローン返済が可能かどうかを確認する

新築プレミアムを失った物件(築浅物件)は、購入時よりも価格が10~15%程度下がります。

築浅物件を売却する際、住宅ローン残債が売却価格を上回るオーバーローンが生じる可能性があるので注意が必要。

住宅ローンは、元利均等返済という方式で返済することが通常です。

元利均等返済とは、元金と利息の合計が毎月一定額となる返済方法

元利均等返済では、返済当初は利息ばかりを返済することになり、住宅ローンの元金がなかなか下がりません。

よって、住宅ローン残債は上に凸のカーブを描いて減少することになります。

一方で、住宅の価格は、新築プレミアムを無くすと大きく値下がりし、その後、徐々に下がります。

住宅には土地価格がありますので、完全にゼロになることはなく、ある程度のところで下げ止まるのが普通です。

住宅ローンのフルローンと頭金を入れた状態での住宅ローンの減り方の差

住宅ローンのフルローンと頭金を入れた状態での住宅ローンの減り方の差

そのため、フルローンに近い状態で購入した人は、築浅で売却しようとするとオーバーローンとなる可能性が高いです。

それに対して、2割近くの頭金を入れている人であれば、築浅で売却しても住宅ローン残債を返済できる可能性が高くなります。

オーバーローンの場合は、貯金等を加えて住宅ローンを返済する必要性が出てきます。

築浅物件を売却する人は、まずは住宅ローン残債を確認し、査定も取って、住宅ローンを返済できるかどうかを確認することから始めるようにしてください。

オーバーローンでの売却については下記でさらに詳しく解説しています。

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注意点2.適切な売却理由を伝える

新築物件は売却されるケースが多いので、買主が「なぜ売るのか」を知りたがることが多いです。

買主の知りたいことは、

  • 「物件に問題があるのか?」
  • 「近所に変な住民がいるのか?」

等の内容です。

例えば、売却の理由が「予想以上に通勤が大変だった」「住宅ローンの返済が自分にとって予想以上に厳しかった」等の理由であれば問題ありません。

物件や近隣住民に問題があったのではなく、「自らのチョイスが間違っていた」等の理由であれば、買主には特に関係ないことなので、あまり問題視されることはありません。

どんな物件にも多少の難はあります。

「西日がきつかった」「駐車場が使いにくかった」等の問題があっても、主たる理由が「自らの選択の誤り」にあれば、それを理由として伝えるのが適切な回答といえます。

家の売却理由の伝え方については下記記事で詳しく解説しています。

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注意点3.不動産一括査定サイトで価格を十分検証すること

築浅物件は、不動産一括査定サイトを利用し、複数の不動産会社に売却価格の査定を依頼することが重要です。

その理由としては、築浅物件は査定する会社によって査定価格が大きく異なることがあるため。

例えば、築20年程度の中古マンションは、過去に同じマンション内の他の物件が何戸も売買されているため、およその相場が形成されており、査定価格にほとんど差が付くことはありません。

一方で、築浅のマンションだと、そのマンションの初の取引事例となることもあり、前例がないことから不動産会社もいくらで売れるか正直分からないからです。

よって、前例のない築浅物件の売却では、査定する不動産会社によって大きく金額の差が付きます。

高過ぎるとなかなか売れない可能性がありますので、複数の査定の中から高過ぎない価格を選び出し、売り出し価格を設定するようにしてください。

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注意点4.売却に掛かる費用を知っておく

住宅の売却では、次のような諸費用がかかります。

主な項目内容説明支払いの内訳支払い時期
仲介不動産仲介手数料媒介契約を結んだ仲介業者の成功報酬として支払う仲介手数料200万円以下の金額:売買価格×5%×消費税
200万円~400万円まで:売買価格×4%+2万×消費税
400万円~:売買価格×3%+6万×消費税
・売買契約時に50%
・残金時に50%
契約時印紙税売買契約書に必要な収入印紙代※1軽減特例適用の場合
100万円超500万円以下は1,000円
500万円超1,000万円以下は5,000円
1,000万円超5,000万円以下は1万円
5,000万円超1億円以下は3万円
売買契約時に
抵当権抹消抵当権抹消費用金融機関に設定されている抵当権を抹消するために必要な手続きに関する費用司法書士報酬:一般的には5,000円~1万円前後
登録免許税:不動産の筆数(個数)×1,000円
残金時清算までに

ザックリにはなりますが、売却費用は、売却価格の3.5%程度かかるのが一般的です。

尚、築浅物件の売却では、売却価格が購入価格よりも大きく下落することが一般的であるため、税金は発生しないことの方が多いです。

仮に税金が発生しそうな場合であっても、3,000万円特別控除と呼ばれる特例を利用すると税金は発生しないことがほとんどとなります。

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また、3,000万円の特別控除については下記記事で詳しく解説しています

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注意点5.設備を撤去し過ぎない

築浅の物件では、エアコン等の設備が最新で真新しいものが多いです。

中古住宅の売却では、本来、エアコン等は外して売却して構いません。

ただし、築浅物件の場合、買主は最新設備が残っていることを期待することが多いので、なるべく撤去しない方が無難です。

唯一、外しても良いと思われるのはウォシュレットです。

ウォシュレットは前に住民が使っていたものを利用することを嫌がる人もいます。

どうしても引っ越し先に持っていきたい場合には、外すという判断もあり得ます。

ただし、引越先で新しいウォシュレットを購入する予定の人であれば、無理に外すこともありません。

築浅物件では、ウォシュレットですら残っていることを好む人がいますので、「どうしても持っていきたい」等の強い理由がない限り、残しておくのが良いでしょう。

まとめ

以上、買ったばかりの家を売るときの注意点を見てきました。

新築プレミアムを失った家は複数の不動産会社に査定を依頼し、適切な売り出し価格をつけて売却を始めるようにしてください。

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一括査定の流れ

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不動産一括査定サービスと一言でいっても、たくさん存在します。(筆者が知っているだけでも数十のサービスが存在する。)

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