【エリア・傾斜別】造成工事の見積り費用とその他工事費用

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そのままでは使えないような土地を持っている場合、建物を建てる前に造成を行います。

造成には山を切り開くような造成から、単純に駐車場を作る程度の造成もあります。

造成は工事内容によって、その見積もり額は大きく異なります。

造成の見積もりを取る前に、どの程度の費用がかかるのかを知っておくと、見積もりが高いかどうかの判断がつきます。

これから造成工事の見積もりを取ろうとしている人の中には、

  • 造成費用にはいくらくらいかかるのだろうか
  • 造成見積もりの内容を知りたい
  • 業者の見積もり額が適正かどうかを知りたい

等々のことを思っている方も多いと思います。

そこで今回の記事では造成の「見積もり」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことであなたは造成工事の内容と標準的な見積もりを知ることができます。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定や開発用地の仕入れ担当を11年間に渡り従事。オフィスビル・賃貸マンション等の開発も行っていたことから、土地活用・不動産投資の分野に強い。

資格不動産鑑定士・中小企業鑑定士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン資格

1.造成工事とは「土地の形状を整える」

造成工事とは、土地を利用するために土を移動するなどして土地の形状を整える作業の工事全般のことを指します。

法律で扱われる造成は、急な斜面を切土したり、盛土したりする工事のことを指します。

切土とは、山の斜面を切り崩して土地を平らにする工事のことです。

それに対し、盛土とは山の斜面に土を盛って土地を平らにする工事になります。

ただし、一般用語として使われる造成という言葉は、もっと広い意味で使われています。

平らな土地を整地する工事や、擁壁工事、残土処分、木の伐採・伐根等の工事も造成工事と称することが多いです。

家を作る場合、一般的に造成費用も住宅ローンで借りることのできる対象範囲となります。

住宅ローンで指し示す造成工事とは、一般用語で言うところの造成を指していることが多いです。

尚、法律で規制させている造成を行う場合、発注者である土地所有者が造成のための許可を得なければいけない場合があります。

造成で許可を得なければならない可能性が出てくる法律は、「宅地造成等規制法」と「都市計画法」の2つです。

許可申請を要する造成の場合は、見積もり費用の中に許可申請費用が発生します。

尚、造成の関連法規に関しては、下記に詳しく記載しています。ぜひご参照ください。

造成とは?造成費用や不同沈下・宅造法との絡みについて徹底解説

家を作る際、土地を造成する場合があります。 造成とは、土地を使いやすくするために整備することです。 造成を行う人の中には ...

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以上、ここまで造成工事について見てきました。

個人の方が行う造成は、ほぼ平らな土地を整地する場合が多いです。

そこで次にエリア別造成の坪単価についてご紹介します。

2.【エリア別】造成の坪単価

傾斜度が3°以下の土地であっても造成工事をすることはあります。

傾斜地3°以下の平坦地の宅地造成には、「整地」、「伐採・抜根」、「地盤改良」、「土盛」、「土止」といった工事があります。

それぞれの定義は以下の通りです。

工事種別定義
整地凹凸がある土地の地面を地ならしするための工事費または土盛工事を要する土地について、土盛工事をした後の地面を地ならしするための工事をいいます。
伐採・抜根樹木が生育している土地について、樹木を伐採し、根等を除去するための工事をいいます。
地盤改良湿田など軟弱な表土で覆われた土地の宅地造成に当たり、地盤を安定させるための工事をいいます。
土盛道路よりも低い位置にある土地について、宅地として利用できる高さまで搬入した土砂で埋め立て、地上げする場合の工事をいいます。
土止道路よりも低い位置にある土地について、宅地として利用できる高さまで地上げする場合に、土盛りした土砂の流出や崩壊を防止するために構築する擁壁工事をいいます。

エリア別の平坦地の宅地造成費用の目安は以下のようになります。

 北海道宮城東京愛知大阪福岡
整地1,700円/坪2,000円/坪2,300円/坪2,000円/坪2,000円/坪2,000円/坪
伐採・抜根1,700円/坪2,000円/坪2,000円/坪2,000円/坪2,000円/坪2,000円/坪
地盤改良4,600円/坪5,000円/坪5,000円/坪4,600円/坪4,600円/坪4,600円/坪
土盛14,200円/坪17,500円/坪15,900円/坪15,900円/坪14,900円/坪14,500円/坪
土止156,700円/坪203,600円/坪187,400円/坪184,100円/坪177,500円/坪154,400円/坪

以上、ここまでエリア別造成の坪単価について見てきました。

それでは次に傾斜地の造成工事費用についてご紹介します。

3.傾斜地の造成工事の見積もり費用

法律で規制される造成は、傾斜地の造成であることが多いです。

横浜などの斜面の多いエリアでは、場合によっては法律で規制を受ける造成工事を行う場合もあります。

以下に、「整地」、「伐採・抜根」、「地盤改良」、「土盛」、「土止」のすべてを含む傾斜度別の造成費用を示します。

造成費用は傾斜地の角度が高くなればなるほど、造成単価も上がる傾向にあります。

傾斜度北海道宮城東京愛知大阪福岡
3°~5°36,000円/坪39,700円/坪37,700円/坪37,700円/坪35,400円/坪33,700円/坪
5°~10°62,800円/坪68,800円/坪64,800円/坪64,800円/坪61,200円/坪58,500円/坪
10°~15°86,900円/坪94,900円/坪89,300円/坪89,600円/坪84,600円/坪81,300円/坪
15°~20°130,900円/坪144,100円/坪138,200円/坪140,200円/坪135,200円/坪128,300円/坪

以上、ここまで傾斜地の造成工事費用について見てきました。

造成工事は平坦地や傾斜地の造成だけではありません。

そこで次に一般的に行われる他の造成工事についても解説します。

4.造成工事のその他見積もり費用

擁壁工事

擁壁とは、盛土や切土における斜面の土砂がくずれるのを防ぐために設ける土留め構造物のことを言います。

土留めと称されることもあります。

造成工事をした結果、土地に大きな高低差が生じた場合、擁壁背後地の土圧を支えるために作るのが擁壁になります。

擁壁でよく言われることは、排水機能です。

擁壁背後地に水が溜まってしまうと、擁壁に水圧がかかり、崩壊してしまいます。

そのため、通常擁壁には水抜き穴が施工されており、擁壁背後地にしみ込んだ水を排水することになります。

また擁壁で支えられる土地は、盛土部分が多いです。

盛土は締固めが緩いと、不同沈下の原因となります。

不同沈下とは、土地が不揃いに地盤沈下し、建物が斜めに傾く現象です。

盛土を擁壁で留めた後、雨水その他の地表水が浸透することで地盤が緩み、不同沈下を生じやすくさせます。

そのため、排水によって水を適切に抜くことが重要になります。

盛土と切土では、地番の強度が異なるため、不同沈下は、切土部と盛土部にまたがる部分で生じやすくなります。

擁壁背後地が切土と盛土で構成されている場合は、注意が必要となります。

擁壁は高さが高くなればなるほど値段が上がります。

1m程度の高さの擁壁で3万円弱/m、2m程度の高さの擁壁となると6万円弱/mかかります。

その他、基礎工事等も加算されます。

以上、ここまで擁壁工事について見てきました。

それでは次に残土処分工事について見ていきます。

残土処分

造成によって余分な土が出た場合、その土を敷地外へ搬出し捨てることになります。

これを残土処分工事と言います。

切土等は、斜面の土を削るため、余分な土が出ます。

このような余分な土が残土処分工事の対象となります。

残土に関しては、地域によって捨てる場所が決まっています。

首都圏で発生する残土であれば千葉県、近畿圏で発生する残土であれば大阪というように、受け入れられる余地の残っている場所へ残土を捨てることになります。

残土処分は、受け入れ先が限定されているため、受け入れる都道府県が厳しくその土質を規制しています。

良質土壌であれば、そのまま捨てることができます。

良質土壌であると、残土処分費用としては㎥当たり5,000円~7,000円程度です。

ところが、残土が汚染土壌であった場合、その残土はそのまま捨てることができません。

汚染土壌は浄化して捨てなければならなくなります。

汚染土壌の場合、残土処分費用としては㎥あたり30,000円~50,000円となります。

残土は限られたエリアでしか処分することができないため、受け入れ側が汚染土壌でないかどうかをきちんとチェックしています。

たまたま切土した土壌が汚染土壌だった場合、残土処分費用が跳ね上がってしまうため、注意が必要となります。

もし、これから購入する土地が、切土等で残土処分を要するような土地である場合、土壌汚染に関して売主に瑕疵担保責任を追及できるようにしておくことがポイントです。

汚染土壌による残土処分の増加費用を売主に請求できるようにしておけば、とりあえずのリスクヘッジは可能です。

ただ、一番良いのは自分で造成する必要のない平坦な土地を購入することです。

造成は見積もり時点では予測不可能な費用も多いため、できれば造成は不要の土地を購入するのが良いでしょう。

以上、ここまで残土処分について見てきました。

それでは次に駐車場造成について解説します。

駐車場造成

初期投資が安く気軽に始めることができると思った駐車場でも、アスファルト舗装費用が高く、驚くことがあります。

アスファルト舗装は、平らな土地であっても坪10,000円程度かかります。

掘削や残土処分等が発生する場合には、坪15,000円程度になります。

例えば、300坪程度あるような土地で時間貸駐車場を始めると、アスファルト舗装で少なくとも300万円程度初期費用が発生します。

通常、土地所有者の初期費用としては、アスファルト舗装までです。

駐車場のライン引きやゲートの機械等については、駐車場業者の持ち込みになります。

もし、時間貸駐車場でアスファルト舗装費用の負担が嫌な場合、裏技があります。

それは、「土地貸し」という形態を取り、アスファルト舗装の費用負担を駐車場運営会社とする手段です。

「土地貸し」では、土むき出しの更地の状態で、駐車場運営会社に土地を貸します。

一方で、アスファルト舗装をした状態で駐車場運営会社に貸すことを「施設貸し」と呼んでいます。

土地貸しでは、アスファルト舗装費用を駐車場運営会社が負担するため、その分、賃料が安くなります。

高く貸したいのであれば施設貸しを選択します。

一時的に土地を駐車場としておく場合、アスファルト舗装費用を負担してしまうとバカバカしいときがあります。

そのようなときは、土地貸しを選択し、アスファルト舗装費用は駐車場運営会社に負担してもらうのが良いでしょう。

尚、駐車場に関しては、下記に詳しく記載しています。ぜひご参照ください。

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5.まとめ

以上、造成費用はいくらくらいかかるのか、造成の見積もりについて徹底解説してきました。

造成工事の見積もりは、結構高いです。

また残土処分など、汚染土壌が発見されてしまうと、見積額を大幅に上回ってしまうこともあります。

造成の見積もりは工事内容によってかなり金額も異なります。

見積もりを取った場合には、しっかりと説明を受けるようにして下さい。

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