意外と簡単?不動産の相続手続き方法を初心者でも分かるように解説

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不動産の相続に直面すると、煩雑な手続きが出てきます。

専門家に頼むと費用がかかってしまうため、できれば自分で行いたいと思っている人も多いのではないでしょうか。

不動産の相続手続きについて知りたい人の中には、

  • 不動産相続の手続きにはどんなものがあるの?
  • 各々の手続きをどうやって行なえばいいのか知りたい
  • 自分でやらない方がいい手続きはあるの?

等々のことを思っている人も多いと思います。

そこでこの記事では、「不動産相続の手続き」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、不動産相続の手続きを自分で行なう方法について知ることができます。

1.所有権移転前に行う手続き

所有権移転前に行う手続きは5つあります。

所有権移転前に行う5つの手続き

  1. 遺言書を探す
  2. 相続人を調べる
  3. 遺産を調べる
  4. 相続放棄・限定承認を確認する
  5. 遺産の分け方を決める

1.遺言書を探す

まず、遺言書を探します。

遺言書があれば遺産の分割方法は、原則として遺言の通りとなります。

もし、遺言の内容に不服があれば、遺産分割協議により別の分割を決めます。

遺言の内容を遺産分割協議でひっくり返すには、相続人全員の同意が必要となるため、遺言がある場合には、まずは遺言に従うことになります。

遺言は、被相続人(亡くなった人)が税理士や弁護士に相談して作っている可能性がありますので、遺言を探す場合には、生前付き合いのあった税理士や弁護士に確認するのが基本です。

税理士や弁護士が遺言を知らない場合には、念のため、公証役場で公正証書遺言の有無を確認します。

公正証書遺言がない場合には、自筆遺言がある可能性がありますので、被相続人の部屋の中などを探してみます。

遺言書がなければ、自分たちで分割方法を決めます。

2.相続人を調べる

相続が開始したら念のため隠し子がいないか等、相続人を調べます。

隠し子がいないかどうかについては、「被相続人の10歳前後から死亡に至るまでの継続した全ての戸籍謄本」を用いて調べます。

「被相続人の10歳前後から死亡に至るまでの継続した全ての戸籍謄本」は相続移転登記でも必要となるため、相続が始まったら被相続人の戸籍謄本を入手しましょう。

3.遺産を調べる

相続が開始したら、被相続人の遺産を全て調べます。

不動産の他、現金や株、車等は全て相続財産となります。

また、借金などのマイナスの資産も相続財産です。

被相続人が連帯保証人になっている場合には、連帯保証人の地位も相続することになります。

4.相続放棄・限定承認を検討する

被相続人の財産が、明らかにマイナスの方が多い場合は、相続放棄を利用すればプラスの財産もマイナスの財産もすべて権利を放棄することができます。

一方で、プラスが大きいのか、マイナスが大きいのかが分からない場合は、限定承認を選択します。

限定承認を使うとプラスの範囲内でマイナスの遺産を相続できます。

例えば、プラス1,000万円とマイナス3,0000万円の資産があった場合、債務は1,000万円だけ引き継げば良いという制度です。

相続放棄または限定承認は、相続開始後3ヶ月以内の申請が必要です。

相続が開始したら、とりあえず相続放棄または限定承認を使う可能性について早めに確認を取りましょう。

5.遺産の分け方を決める

遺産の分け方は、遺言がある場合には遺言に従って分けます。

遺言がない場合、放っておけば遺産は法定相続割合で分けられます。

ただし、不動産などは法定相続割合で共有されることになります・

遺言がなく、かつ、法定相続割合以外で分けたい場合には、相続人全員で遺産分割協議を行います。

遺産分割協議を成立されるためには、相続人全員の同意が必要です。

以上、ここまで遺産の分け方を決めることについて見てきました。

では、相続名義変更の手続きはどのようにしたら良いのでしょうか。

そこで次に、手続きの方法について解説いたします。

2.相続変更手続きの方法

相続の具体的な手続きの一つに名義変更手続きがあります。

この章では名義変更の手続きについて3つの方法をご紹介します。

名義変更手続きの3つの方法

  1. 窓口で申請する方法
  2. 郵送で申請する方法
  3. オンラインで申請する方法

方法1.窓口で申請する方法

相続手続きは、法務局の窓口で申請して行うことができます。

法務局では、名義変更の手続き方法を詳しく教えてくれますので、窓口申請が最もおススメです。

法務局なら登記申請書に貼付する収入印紙も購入することができます。

法務局では、「登記に必要な書類一式」と「申請書に押印したハンコ」が必要です。

窓口申請に必要な資料

  • 登記に必要な書類一式 (第3章「手続に必要な書類」で紹介します。)
  • 申請書に押印したハンコ (訂正印用)

窓口では書類に不備があっても、どこに間違いがあるのか、その場で指摘してもらえます。

申請書に押印したハンコは訂正印用ですので、その場で修正することも可能です。

書類に不備がなければ、1~2週間で登記は完了です。

以上、ここまで窓口で申請する方法について見てきました。

窓口に行くのが難しい場合は、郵送で申請する方法があります。

そこで次に、郵送で申請する方法について解説いたします。

方法2.郵送で申請する方法

登記申請手続きは郵送でも可能です。

登記申請書は、法務局のHPでダウンロードできます。

郵送の場合は、収入印紙を郵便局で購入し、登記申請書に貼付ける必要があります。

郵送で申請する方法は、「登記に必要な書類一式」を郵送するだけでOKです。

重要な書類ですので、書留郵便の利用が望ましいです。

登記完了書類を郵便で受け取りたい場合には、返信用封筒と返信用の切手も同封するようにしてください。

切手は余分に入れておけば、法務局側が必要な分だけを貼り、残りは戻してもらえます。

郵送で申請する場合のポイント

  • 書留郵便で送る
  • 返信用封筒と返信用の切手も同封する

以上、ここまで郵送で申請する方法について見てきました。

登記申請はオンライン申請もできます。

そこで次に、オンラインで申請する方法について解説いたします。

方法3.オンラインで申請する方法

オンライン申請を行うには、専用アプリケーションのインストールし、電子証明書の取得が必要となります。

基本的には、何回も法務局に申請手続きを行う司法書士向けです。

オンライン申請は、オンライン申請するまでの手続きが非常に面倒です。

1回だけの相続手続きのためにオンラインを利用するのはおススメできません。

それでもオンライン申請をしたい場合には、法務局のHPを参考にすれば手続きは可能です。

以上、ここまでオンラインで申請する方法について見てきました。

では、手続きにはどのような書類が必要なのでしょうか。

そこで次に、手続きに必要な書類について解説いたします。

3.名義変更手続きに必要な書類

名義変更手続きには、以下の書類が必要です。

【名義変更に必要な書類】

  • 登記申請書(法務局のHPからダウンロード)
  • 相続登記の対象となる不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)
  • 被相続人の10歳前後から死亡に至るまでの継続した全ての戸籍謄本
  • 被相続人の住民票の除票(本籍の記載があるもの)
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 物件を取得する相続人の住民票
  • 固定資産評価証明書
  • 相続関係説明図(任意)

(遺産分割協議または遺言によって移転登記を行う場合)

  • 遺産分割協議書もしくは遺言証書

遺産分割協議書もしくは遺言証書の原本は返却されます。

相続関係説明図は任意ですが、相続関係説明図があると戸籍謄本を返してもらうことができます。

以上、ここまで手続きに必要な書類について見てきました。

では、実際にどのように書類を作成すれば良いのでしょうか。

そこで次に、遺産分割協議書の作成例について解説いたします。

4.遺産分割協議書の作成例

遺産分割協議書の作成ポイントは以下の10個です。

【遺産分割協議書の作成ポイント】

  1. タイトルを「遺産分割協議書」とする
  2. 被相続人の最終の本籍地と住所地を記載する。
  3. 被相続人の氏名を記載する。
  4. 被相続人の死亡日を記載する。
  5. どの相続人がどの遺産を相続するか明記する。
  6. 借金等があれば債務の記載を行う。
  7. 「後日判明した財産」の取り扱いについて記載する。
  8. 作成年月日を記載する。
  9. 相続人全員の住所・氏名を記載の上、実印(認印不可)にて押印する。
  10. 2枚以上になる場合には、製本して実印で割印をする。

参考までに作成例を示します。

遺産分割協議書

 

被相続人   K山T郎

最後の住所  東京都港区○○1-2-3

最後の本籍  東京都港区○○1-2-3

死亡年月日  平成32年10月10日

上記の者が死亡したことにより開始した遺産相続の共同相続人であるK山A子、K山B夫は相続財産について、次の通り分割を協議し、決定した。

1.下記不動産はK山A子が取得する

土地

 所 在  東京都港区○○一丁目

 地 番  2番3号

 地 目  宅地

 地 積  130.44㎡

建物

 所 在    東京都港区○○一丁目2番3号

 家屋番号   2番3号

 種 類    居宅

 構 造    木造ストレート葦

 床面積    1階 50.11㎡  2階 43.21㎡

2.下記現預金はK山B夫が取得する

1)○○銀行本店     定期預金(口座番号12345678)   1000万円

2)○○銀行丸之内支店 普通預金(口座番号87654321)   30万円

3.下記負債はK山B夫が取得する

金銭消費賃貸借契約

  金500,000円

  債権者  ○○銀行

(後日判明した財産)

4.本協議書に記載なき遺産及び後日判明した遺産は、相続人全員がその財産について再度協議を行うこととする

 上記協議を証するため、署名押印したこの協議書を2通作成し、各自1通保有する。

平成○○年○月○日

                                                                   住所            東京都港区○○一丁目2番3号

                                                                   相続人              K山A子 (実印)

                                                                   住所            神奈川県横浜市○○二丁目3番4号

                                                                   相続人              K山B夫   (実印)

以上、ここまで遺産分割協議書の作成例について見てきました。

手続き書類の中には、任意ですが相続関係説明図があります。

そこで次に、相続関係説明図の作成例について解説いたします。

5.相続関係説明図の作成例

相続関係説明図は、特に法的には書式は決まっていません。

相続関係説明図の作成ポイントは以下の5個です。

【相続関係説明図の作成ポイント】

  1. タイトルを「相続関係説明図」とする。
  2. 被相続人の名前を記載する。
  3. 被相続人の「住所・死亡日・氏名」を記載する。
  4. 続人の「住所・生年月日・被相続人との続柄・氏名」を記載する。
  5. 線で関係を図解する。(配偶者は二重線、子等は単線)

参考までに作成例を示します。

以上、ここまで相続関係説明図について見てきました。

では、このような手続きにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

そこで次に、手続きに必要な費用について解説いたします。

6.手続に必要な費用

手続きに必要な費用は、以下のようになります。

住民票等は、一般的な価格を示します。

市区町村によっては異なる場合もありますので、ご注意ください。

必要書類費用
登録免許税固定資産税評価額×0.4%
不動産の登記事項証明書1通600円
戸籍謄本1通450円
除籍謄本1通750円
住民票の除票1通300円
住民票1通300円
固定資産評価証明書1件400円(2件目以降1件100円)
印鑑証明書(遺産分割協議書添付用)1通300円

尚、遺産分割協議書を司法書士等に依頼する場合には、作成費用は遺産総額の0.5~1%が相場となります。

また、移転登記を司法書士へ依頼する場合には司法書士手数料が6~7万円発生します。

以上、ここまで手続きに必要な費用について見てきました。

相続手続きは、無理に自分で完結せず、専門家に頼んだ方が良い場合もあります。

そこで次に、専門家に頼んだ方が良い場合について解説いたします。

7.専門家に頼んだ方が良い場合

以下に示すような人は、相続手続きは専門家に頼んだ方が無難です。

  • 相続税の納税義務のある人
  • 財産が多い人
  • 時間がない人
  • 揉めているまたは揉めそうな人

「相続税の納税義務のある人」は、税理士に全て頼むと納税までフォローしてくれますので、おススメです。

相続税の納税義務ないけれども「財産が多い人」や「時間がない人」は司法書士が良いでしょう。

司法書士であれば、遺産分割協議書を作成し、そのまま登記手続きも行ってくれるため、無駄がありません。

行政書士だと不動産の名義変更ができないため、登記手続きに別途司法書士に依頼する必要が発生します。

「揉めているまたは揉めそうな人」に関しては、弁護士がおススメです。

もし調停に移行した場合は、弁護士ならそのまま調停手続きも行ってくれます。

揉める可能性のある人は、早めに弁護士の知恵を借りるようにしてください。

8.まとめ

以上、ここまで、自分でできる不動産の相続手続きについて見てきました。

相続手続きは、単純なケースであれば自分で行うことも可能です。

財産状況や他の相続人の考えも踏まえて、自分でできそうであれば、チャレンジしてみましょう。

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