失敗者続出?遺品整理すると相続放棄ができなくなるので注意

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親が亡くなると、親の住んでいた家の遺品整理の必要性が生じます。

相続では、相続放棄によって遺産を特定の人に集中させることもあります。

相続放棄を使うような場合、相続放棄した人が遺品整理をしても良いのかといった問題も生じます。

結論からすると、相続放棄をした人は、原則、遺品整理をすることはできません。

また、換価性の無いものであれば相続放棄予定の人も形見分けをすることは可能です。

相続で遺品整理に直面している人の中には、

  • 相続が発生したら遺品整理はどのように進めれば良いのだろうか
  • 相続放棄をする人は遺品整理をしても良いのだろうか
  • 相続放棄を予定していると形見分けもできないのだろうか

等々のことを思っている方もいらっしゃると思います。

そこで今回の記事では「相続における遺品整理」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたは相続における遺品整理の基本と相続放棄をした場合の遺品整理の注意点について知ることができます。

ぜひ最後までご覧ください。

1.遺品整理とは

遺品整理とは、故人が住んでいた家の家財道具等を処分することを指します。

言い換えると、遺品整理は「家の片づけ・ゴミの処分」作業ということになります。

一見単純な行為のように見えますが、処分を行うということは、所有権を引き継いでいないとできません。

相続においては、一切の権利義務を引き継がない相続放棄という相続方法も選択する場合があります。

しかしながら、相続放棄を予定している人が、もし所有権があることを前提とした処分行為を行うと、矛盾が生じることになります。

そのため、遺品整理においては、特に相続放棄を予定している人は特に注意が必要です。

遺品整理をする前に、相続放棄や遺産分割について、一定の知識を得ておく必要があります。

以上、ここまで遺品整理について見てきました。

では、相続とはそもそもどういう状態を指すのでしょうか。

そこで次に相続の基本について解説します。

2.相続で考えておきたい相続税

相続では相続人が相続財産を共有で引き継ぎます。

整理すべき遺品も共有状態で引き継ぎますので、誰が何を引き継ぐかの協議をしない限り、相続人全員の共有物となります。

また、相続税に関しては、9割以上の人は発生しません。

相続税は被相続人の相続財産のうち、基礎控除額を超えた部分に対してかかります。

基礎控除額は以下の式で表されます。

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

例えば、法定相続人が2人いた場合の基礎控除額は以下の通りです。

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 2人 = 3,000万円 + 1,200万円 = 4,200万円

基礎控除額以上に財産が無い人は、とりあえず相続税は発生しません。

相続税を納税する人は、全体の8%程度の人たちなので、92%の人は心配しなくても良い税金になります。

但し、税金の義務はないものの、最初は共有で引き継ぐことや相続放棄の期限等については、相続税の納税義務のない人でも同じルールに従います。

そのため相続放棄や遺産分割のルールに関しては全ての人が知る必要があるのです。

以上、ここまで相続の基本について見てきました。

相続では、相続放棄によって相続人の誰かに資産を集中させることがあります。

では、相続放棄とは本来どのようなものなのでしょうか。

そこで次に相続放棄について解説します。

3.相続すべきか、放棄すべきかの判断基準

かんたん説明

相続放棄とは、相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない相続方法のこと

相続放棄は、親が大借金を抱えてなくなっている場合などは、相続放棄を行うと借金の返済の義務を免れることができます。

被相続人の財産が、明らかにマイナスの財産が大きい場合には、相続放棄を選択すると全額免除されるため、大変効果があります。

ただ、実際にはこの相続放棄は特に親が借金を抱えていなくても使われることが良くあります。

相続放棄が使われるケースとしては、相続人の特定の誰かに資産を集中させたい場合に、他の相続人が相続放棄を行うようなケースです。

例えば、相続人が男1人、女2人の3人兄弟のような場合、相続放棄が使われます。

実家は、栃木県にあり、兄弟の男性1人は栃木県に残っており、他の女2人姉妹は東京に嫁に行っているようなケースです。

子供たちと言っても、年齢は50~60代となります。

被相続人の財産は、残された実家と、わずかな現金と仮定します。

東京に嫁に出ている2人は、既に生活基盤がしっかりと整っており、わずかな現金程度であれば特にいらないというようなことも良くあります。

また、娘たちは東京で暮らしているので栃木の実家も不要です。

一方で、栃木に残っている男性は、その実家に引き続き住むことを予定しています。

古い家であれば今後修繕費も必要となってくるため、わずかな現金でももらえるとありがたいと感じています。

このようなケースでは、資産を男性の1人に引き継がせた方が合理的であり、わざわざ兄弟でわずかな現金を分ける必要もないと考える人たちも多いです。

そこで、東京に嫁に出ている2人の娘が相続放棄してしまえば、栃木の男兄弟に資産を全部集中させることができます。

相続放棄は家庭裁判所に「相続放棄の申述書」を提出するだけで行うことができます。

しかも相続人1人が単独でできるため、非常に簡便な制度です。

相続放棄は、借金があるときだけに限らず、わざわざ相続する必要のないことが明白な場合にも利用されます。

手続が非常に簡単であることから、相続放棄を使って、特定の人に資産を引き継がせることを行う人は多いです。

尚、相続放棄は相続開始を知ってから3ヶ月以内に手続きをする必要があります。

この3ヶ月の期間は熟慮期間と呼ばれています。

ポイント

相続放棄をする予定のある人は、早めに方針を決めることが重要

以上、ここまで相続放棄について見てきました。

実家を特定の相続人に引き継がせるには遺産分割協議という方法もあります。

そこで次に遺産分割協議と相続放棄の違いについてご紹介します。

4.遺産分割協議と相続放棄の違い

特定の相続人に家を引き継がせるために、相続放棄を使うのは、本来の制度趣旨からすると、イレギュラーの利用方法です。

誰にどの資産を引き継がせるかと言うことに関しては、本来は遺産分割協議によって決めることになります。

遺産分割協議のメリットはいつでもできること

遺産分割協議は、特に期限がないため、相続放棄とは異なりいつでもできるという点にメリットがあります。

3ヶ月を経過してしまった場合には、遺産分割協議によって特定の人に資産を引き継がせることになります。

但し、遺産分割協議は正式書類となるため、司法書士や行政書士に依頼し作成してもらう必要があります。

遺産分割協議書の作成費用は、遺産総額の0.5~1%ほどが目安であるため、結構な金額がかかります。

相続放棄は自分で申請しやすいためコスト面でメリットがある

相続放棄であれば、家庭裁判所に自分で申請すればできるという点で、コスト面ではメリットがあります。

遺産分割協議では、実家を誰が取得するのかを明確にします。

その際、実家を取得する人は「家屋内の家財・家具等の動産一切を取得する」と明記しておくことがポイントです。

遺品整理は家財道具の所有権を引き継いだ人が行います。

土地建物の取得だけだと、遺品の所有権が曖昧になります。

遺産分割協議で実家を特定の人に引き継がせる場合には、家財道具の所有権についても忘れずに明記をしましょう。

以上、ここまで遺産分割協議と相続放棄の違いについて見てきました。

では、相続放棄する場合は遺品整理をしても良いのでしょうか。

そこで次に相続放棄をする場合の遺産整理について解説します。

5.相続放棄をする場合の遺品整理

相続放棄を予定している人は、緊急の場合を除き、遺品整理を行ってはいけません。

相続では最初、遺品を含めてすべての財産を共有で相続することになります。

遺産整理では、相続した財産の処分を行います。

注意ポイント

財産の処分を行うということは、財産の所有権を取得しないとできないため、遺産整理をした人は、相続を単純承認したものとみなされます。

単純承認とは、相続人が被相続人の財産等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ相続方法になります。

ここで、単純に財産を特定の人に移すためだけに行う相続放棄を予定していた人であれば、遺品整理をしてしまったとしても、後で遺産分割協議によってきちんと財産の分割をすれば良いだけなので問題ありません。

しかしながら、借金の免除をするために相続放棄を予定している人は、相続放棄ができなくなってしまうため、注意が必要です。

もし、借金免除の目的で相続放棄を予定した人で、遺品整理を行ってしまった場合には、限定承認をするという手があります。

かんたん説明

限定承認とは、相続財産から借金を返済した後に、財産が残ればそれを相続し、借金の方が多かった場合は相続財産をすべて返済に充て、それ以上の返済からは免れることができるという相続方法

限定承認も相続開始を知ってから3ヶ月以内という期限がありますので、すぐに対応するようにして下さい。

限定承認や相続放棄については、下記に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。

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以上、ここまで相続放棄した場合の遺品整理について見てきました。

では、相続放棄を予定している人は、一切の形見分けはできなくなってしまうのでしょうか。

そこで次に遺品整理と形見分けの注意点についてご紹介します。

6.遺品整理と形見分けの注意点

相続放棄を予定している人でも、個人の写真や残してくれた手紙等、明らかに換価価値の無いものについては、形見としてもらっても構いません。

しかしながら、換価性のある高価な遺品については、形見としてもらえば相続放棄はできなくなります。

また、相続放棄後も、相続放棄は全ての権利・義務を放棄してしまっている状態であるため、高価な遺品はもらう権利がありません。

また相続放棄後は、そもそも遺品整理もできません。

注意ポイント

高価な遺品を形見分けする場合には、財産の分割にあたりますので、遺産分割協議によってきちんと分ける必要があります。

7.まとめ

以上、相続で注意したい相続放棄と遺品整理との関係を徹底解説してきました。

相続では、遺品の所有権を引きついた人が遺品整理を行います。

相続放棄をする予定のある人は、勝手に品整理をしてはいけません。

遺品を誰が引き継ぐのかをしっかりと決めた上で、遺品整理に着手するようにして下さい。

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