不動産売却

不動産を売却でかかる「住民税」と「所得税」を具体例を用いて解説

投稿日:2016年7月30日 更新日:

不動産を売却すると、場合によっては住民税や所得税が発生するケースもあります。

これから不動産を売却する人の中には

  • 不動産売却の住民税がどれぐらい掛かるのか知りたい
  • いつから掛かるのか知りたい
  • 所得税はどれぐらい掛かるのか知りたい

と思っている方も多いことでしょう。

そこで、今回の記事では不動産を売却する際にかかる住民税と所得税についてまとめました。

不動産を売却した際にかかる住民税とは何かに始まり、不動産売却の住民税の計算方法、不動産売却における所得税などをご紹介いたします。

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1.不動産を売却した際にかかる住民税と所得税

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不動産を売却した場合、必ず住民税と所得税が発生するとは限りません。

不動産を購入した金額よりもかなり高く売却できた場合、住民税と所得税が発生するケースがあります。

不動産の値上がりが期待できない現代では、購入した金額よりも高く売れるケースはほとんどないのですが、税制の仕組みとしては、売却益が出た場合は住民税と所得税が課税されてしまいます。

但し、個人の居住用財産に限っては、なるべく税金が発生しないように様々な特例が設けられています。

その仕組みを詳しく見ていきましょう。

1-1.住民税と所得税は同じ課税譲渡所得金額で計算

住民税と所得税は別の税金になりますが、同じタイミングで、同じ課税譲渡所得金額に対し、それぞれ異なる税率で課税されます。

そのため、住民税と所得税を合わせてご説明いたします。

不動産を売却した時の住民税と所得税は、以下の計算式で算定されます。

税率は一定ですが、課税所得金額は「売却額」ではなく「売却益」ですので状況によりプラスにもマイナスにも成り得ます。

仮に課税譲渡所得金額がマイナスであれば、税金は発生しないことになります。

税額 = 課税譲渡所得金額 × 税率

1-2.住民税と所得税の税率

税率は所有期間の5年を基準に以下の様になります。

所有期間 所得税 住民税 合計税率
短期譲渡所得
(所有期間5年以下)
30% 9% 39%
長期譲渡所得
(所有期間5年以下)
15% 5% 20%

その他、計算された所得税に復興特別所得税の税率(2.1%)を乗じた金額が復興特別所得税として課税されます。

さらに所有期間が10年を超える居住用財産を売却した場合は税率が軽減される特例があり、そのルールは以下のようになります。

課税譲渡所得金額 所得税 住民税 合計税率
3,000万円特別控除後の譲渡所得のうち6,000万円以下の部分 10% 4% 14%
3,000万円特別控除後の譲渡所得のうち6,000万円超の部分 15% 5% 20%

1-3.所有期間と税率の関係

少しややこしいのですが、基本的には所有期間が長い不動産を売却するほど税率が下がる、つまりは税金が下がる仕組みとご理解ください。

これはバブル時代に見られた「土地転がし」のような投機的取引を排除するために設けられた税制の仕組みです。

短期間で土地を転々と売買する人に対しては、重い住民税と所得税が課せられていました。

1-4.課税譲渡所得金額

また居住用財産を売却した時の課税譲渡所得金額は以下の式で表されます。

課税譲渡所得金額 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 - 特別控除

項目 備考
譲渡価額 売却額になります。
取得費 売却した土地建物の購入価額です。但し建物は減価償却後の価額となります。購入時の仲介手数料などは取得費に含みます。
譲渡費用 売却に要した費用で、売却の際の仲介手数料などが含まれます。
特別控除 個人が居住用財産を売却した場合は3,000万円の特別控除があります。特別控除は長期保有・短期保有に関係なく利用することができます。

1-5.特別控除

ここで、特別控除は3,000万円あり、とても大きな金額であることが分かります。

そのため居住用財産について少し補足しておきます。居住用財産とは、居住の用に供されている家屋とその敷地、要はマイホームです。

基本的には現に居住している家屋やその家屋と共に譲渡する敷地の譲渡をいいます。

但し、転居してから3年後の12月31日までに、居住していた家屋や家屋と共に譲渡する敷地を譲渡する場合も特例の対象となります。

しかもこの期間内に他人に貸し付けていても、事業用に供していてもOKです。

1-6.住民税と所得税の発生時期

課税譲渡所得金額がプラスになる場合は住民税と所得税、復興特別所得税が発生します。

売却した翌年の3月15日までに確定申告を行い、税金を納めることになります。所得税と復興特別所得税は確定申告後、一括して納付します。

住民税については、税務署に申告した場合は、その申告書の内容が市区町村に回りますので、手続きは確定申告だけでOKです。住民税は翌年の6月からの納付となります。

以上、不動産を売却した際にかかる住民税と所得税について見てきました。

それでは次に気になる不動産売却の住民税と所得税の計算方法について見ていきましょう。

2.不動産売却の住民税と所得税の計算方法

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2-1.10年超の場合

まず初めに所有期間が10年を超える居住用財産を売却した場合の計算例について見ていきます。

計算例の与件としては以下の通りとします。

項目 時期・金額 番号
購入時期 昭和50年
当時の土地建物の購入価格 1,000万円
建物の減価償却額 200万円
売却時期 平成28年8月(所有期間10年超)
売却額 11,500万円
譲渡費用(仲介手数料・測量費・広告料等) 400万円

~10年後超えの場合~

<所得税額>

課税譲渡所得金額 = ⑤-(②-③)-⑥-3,000万円(特別控除) = 11,500万円-(1,000万円-200万円)-400万円-3,000万円 = 7,300万円

6,000万円以下の部分 6,000万円×10%=600万円
6,000万円超の部分  (7,300万円-6,000万円)×15%=195万円

所得税 600万円+195万円=795万円

<復興特別所得税額>

795万円×2.1%=166,950円

<住民税額>

6,000万円以下の部分 6,000万円×4%=240万円
6,000万円超の部分  (7,300万円-6,000万円)×5%=65万円

住民税 240万円+65万円=305万円

2-2.5年超10年以下

次に上記の計算例で、仮に所有期間が10年以下とした場合は、どうなるかを見ていきましょう。

所有期間が10年以下の場合は、課税譲渡所得金額の6,000万円による区分けは無くなります。

所有期間が5年超10年以下の所得税率は15%、住民税率は5%のため、以下の様に計算されます。

~所有期間が5年超10年以下の場合~

<所得税額>

課税譲渡所得金額 = ⑤-(②-③)-⑥-3,000万円(特別控除) = 11,500万円-(1,000万円-200万円)-400万円-3,000万円 = 7,300万円

所得税 7,300万円×15% = 1,095万円

<復興特別所得税額>

1,095万円×2.1%=229,950円

<住民税額>

住民税 7,300万円×5% = 365万円

2-3.5年以下

さらに所有期間を5年以下とした場合を見てみます。所有期間が5年以下の所得税率は30%、住民税率は9%のため、以下の様に計算されます。

~所有期間が5年以下の場合~

<所得税額>

課税譲渡所得金額 = ⑤-(②-③)-⑥-3,000万円(特別控除) = 11,500万円-(1,000万円-200万円)-400万円-3,000万円 = 7,300万円

<所得税>

7,300万円×30% = 2,190万円

<復興特別所得税額>

2,190万円×2.1%=459,900円

<住民税額>

住民税 7,300万円×9% = 657万円

2-4.計算結果

以上の様に、所得税と住民税は所有期間によって、以下のようになります。

所有期間が短い間に売却すると、税額が高くなることが分かります。

所有期間が短いほど税率を上げることで、投機的取引を抑止する力が働いているのです。

所有期間 所得税額と復興特別所得税額の合計 住民税
10年超え 8,116,900円 3,050,000円
5年超え10年以下 11,179,900円 3,650,000円
5年以下 22,359,900円 6,570,000円

この計算例では、所得税や住民税がかなり高いと感じるかもしれません。しかしながら、そもそもこの計算例の前提は、1,000万円で購入した物件が10倍以上の11.500万円になって売却された場合の例です。現代ではこのようなケースは、前提に無理があります。

特にバブル崩壊後に不動産を購入した人であれば、概ね購入額よりも売却額の方が値段は下がっているケースの方が多いです。

仮に値上がりしていたとしても、3,000万円の特別控除が課税譲渡所得金額をプラスにするのを抑制します。

減価償却費や譲渡費用を考慮しても、ざっと3,000万程度の値上がりがない限り、課税譲渡所得金額はプラスにはならないでしょう。

3.まとめ

いかがでしたか?不動産を売却する際にかかる住民税と所得税について見てきました。税額の発生の有無は、課税譲渡所得金額かプラスかマイナスかで決定されます。

まずは課税譲渡所得金額の計算から始めてみましょう。

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