リバースモゲージとは?住宅ローンとの違いと仕組み・3つの注意点

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かんたん説明

リバースモゲージとは土地を担保に毎月お金をちょっとずつ借り、死んだときに土地を売却して借りたお金を返済する仕組みのローンのこと

英語表記にならい、「リバースモーゲージ(reverse mortgage)」と「モー」を伸ばす表記をされる人も多いです。

ただ、リバースモゲージと表記する人も多いようなので、この記事では、あえて「モ」を伸ばさずに表記します。

リバースモゲージに興味のある人の中には、

  • リバースモゲージってそもそも何?
  • リバースモゲージは誰でも利用することができるの?
  • リバースモゲージの注意点は?

等々のことを思っている方も多いと思います。

そこで今回の記事では「リバースモゲージ」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたはリバースモゲージについての基礎知識を知り、リスクについても理解できるようになります。

ぜひ最後までご覧ください。

1.リバースモゲージとは?通常の住宅ローンとの違い

借入金がリバースしている

かんたん説明

リバースモゲージとは、老後、自宅を担保に年金代わりにお金を借りる融資のこと

リバースモゲージは、日本語で高齢者向け年金的融資と呼ばれています。

リバース(reverse)とは、英語で「反転する」、「裏返す」という意味です。

ウノやトランプ等のカードゲームでお馴染みのリバースと同じです。

モーゲージ(mortgage)は、「抵当」や「貸付金」という意味です。

自宅を担保にしてお金を借りるということになります。

リバースモゲージでは、主に土地を担保に入れて、毎月、ちょこちょこお金を借りていきます。

借りている融資の累計額は、どんどん大きくなっていきますが、本人が死亡したときに自宅を売却することで借入金を全て返済することになります。

一方で、通常の住宅ローンは最初にどんとお金を借り、その後、ちょこちょこお金を返済していきます。

借りている融資の累計額は、どんどん小さくなっていきます。

以下に、通常の住宅ローンとリバースモゲージの借入金の減り方(増え方)のイメージ図を示します。

通常の住宅ローンとリバースモゲージの借入金の減り方(増え方)のイメージ

融資額が毎月減っていくのが住宅ローンであるのに対し、融資額が毎月増えていくのがリバースモゲージであるため、通常のローンとは、借入金が「反転」、「裏返し」になっているのです。

年金的融資と呼ばれる理由

リバースモゲージの最大の特徴はその資金使途にあります。毎月借りる「お金の使い道は自由」というのが特徴です。

通常、銀行からお金を借りる場合には、資金使途(お金の使い道のこと)が定められます。

住宅ローンであれば、借りたお金を、自宅を購入することにしか利用することができません。

例えば住宅ローンで収益物件の投資を行うことはできません。

不動産の購入という意味では似ていますが、お金の使い道が少しでも異なると、契約違反となります。

一方で、リバースモゲージでは、お金の使い道は自由です。

食費にしようが、旅行に使おうが、本人の自由です。

自由に使えるお金が毎月のように振り込まれるため、まさに年金のようであり、年金的融資と呼ばれている理由でもあります。

リバースもゲージを選択する意味合い

将来的に、今後、日本の年金がどれくらいもらえるのが分かりません。

また、現役時代に頑張って手に入れた自宅と言う資産を、老後にお金として変えることができるのであれば、有効な使い道と言えます。

実は、自宅と言う資産は、残して亡くなると子供たちが処分に困る資産でもあります。

子供たちが独立して自分で家を持っている場合には、親の資産は不要になります。

親がなくなった後は、子供たちで実家を売却することになりますが、古くなった実家は買い手がなかなかつかないため、売却に苦労します。

さらに、子供たちに固定資産税の負担がかかり、また定期的に空き家の管理をするために交通費も発生します。

親が残す自宅には、このような悲しい末路もあり、残した方が本当に良いかどうかは考えものなのです。

そこで、どうせ家族に迷惑をかける資産であれば、リバースモゲージにより生活費を増やした方が良いという判断ができます。

必ずしも資産を子供に残すだけが正解ではありません。

リバースモゲージを行うことで、逆に子供たちに迷惑をかけないという発想もあることを知っておきましょう。

以上、ここまでリバースモゲージとは何かについて見てきました。

ではリバースモゲージとはどのような仕組みなのでしょうか。

そこで次にリバースモゲージについて解説します。

2.リバースモゲージで知っておきたい3つの仕組み

原則戸建のみ

注意ポイント

リバースモゲージを利用できる人は、原則、戸建住宅を持っている人のみ

銀行によっては、マンションでもリバースモゲージを認めてくれるところもありますが、立地の良いマンションに限る等、厳しい条件をクリアーする必要があります。

銀行が、戸建のみをリバースモゲージの対象とするには理由があります。

リバースモゲージで担保評価の対象となるのは、土地のみだからです。

一般的に戸建住宅は、築年数が経過すると価格が落ちます。

それは、土地と建物との価格のうち、建物価格が築年数に応じて下落するためです。

一方、リバースモゲージでは、融資を受けた本人が亡くなる将来の時点で返済が行われます。

土地と建物との価格のうち、将来も価格が維持できるのは土地価格です。

銀行が土地価格のみに注目して融資をすれば、築年数による価格の下落を懸念する必要がないため、将来の返済に向けた融資をすることが可能となります。

但し、土地価格も景気の変動によっては上下します。

将来、景気が悪くなって土地価格も下がる可能性があるため、現在の土地価格を満額融資することはできません。

そのため、リバースモゲージでは土地価格の70%程度を担保があるとして評価し、融資を行います。

つまり、現在の土地価格が1,000万円だとしたら、リバースモゲージで受けることのできる融資上限額は700万円程度ということになります。

尚、マンションに関しては、土地と建物の価格を明確に分けることが難しいです。

そのため、適正な担保価値が把握しにく、リバースモゲージには向いていないのです。

利払いの発生

リバースモゲージは、利息だけの支払いが発生します。

毎月、タダでお金を借りることができるというわけではなく、契約期間中は利息の支払いが生じます。

しかも、リバースモゲージで採用される金利は、変動金利が一般的です。

変動金利は安いときは固定金利よりも安いですが、金利が上昇すれば固定金利よりも高くなります。

そのため、金利上昇リスクがあるというのがリバースモゲージの特徴です。

住宅ローンのように、35年間の安い長期固定金利というものはなく、常に、金利変動の影響を受けることになります。

また、住宅ローンは国の住宅取得支援の政策もあり、全体的に金利が低く設定されています。

それに対し、リバースモゲージの金利は、特に国の後押しもないため、割高です。

注意ポイント

リバースモゲージの金利は、住宅ローンの金利ほど安くはない

推定相続人の同意

リバースモゲージでは推定相続人の同意が必要です。

推定相続人とは、要は相続人の予定者ことです。

相続人となる配偶者や子供たちが先立ってしまう可能性もあるため、被相続人本人が亡くなっていない状況では、配偶者や子供たちは相続人の予定者でしかありません。

このような相続人の予定者のことを推定相続人と呼びます。

リバースモゲージを行えば、自宅を相続人に残すことはできなくなります。

そのため、リバースモゲージをする間に、推定相続人の同意を取っておく必要があります。

ひょっとしたら、子供たちが自宅を残してくれることを期待しているかもしれません。

ポイント

リバースモゲージを申し込む前に、相続人と相続についてしっかりと話し合うのが良い

以上、ここまでリバースモゲージの仕組みについて見てきました。

では、リバースモゲージにはどのような注意点があるのでしょうか。

そこで次にリバースモゲージの注意点について解説します。

3.リバースモゲージの3つの注意点

とても良いように思えるリバースモゲージですが、3つ注意点があります。

 

注意ポイント

  1. 対象エリアが少ない
  2. 長生きリスクがある
  3. 金利や評価額が変わる

注意点1.対象エリアが少ない

リバースモゲージは都心部の物件でしか適用されません。

リバースモゲージは、将来、不動産を売却して積み上がった借入金を返済するため、将来もしっかり土地が売却できるようなエリアでないと、銀行としては融資ができないというのが理由です。

地方の物件の中には、今時点でも売却が困難なエリアが存在します。

今後このようなエリアは、人口はますます減るため、売却もさらに困難になることが予想されます。

また、一部のマンションではリバースモゲージの適用もありますが、将来の売却可能性が十分にあるようなところでしないと難しいです。

マンションは戸建以上に、リバースモゲージが難しいということを知っておきましょう。

注意点2.長生きリスクがある

リバースモゲージでは、長生きし過ぎると途中で融資を打ち切られます。

例えば、自宅の評価額が600万円だった場合、月5万円を借りる計画だと、10年しか借りることができません。

65歳でリバースモゲージを組んでも、融資を受けることができるのが75歳までということになり、その後は融資を受けることができなくなります。

長生きし過ぎると、融資が打ち切られ、残りの生活が苦しくなるというリスクがあります。

尚、途中で融資が打ち切られても、本人が自宅を失うことがないように、売却は本人が亡くなるまで待ってくれます。

注意点3.金利や評価額が変わる

長きリスクとも連動しますが、長生きすると、その間、金利が上昇する可能性もありますし、土地の評価額が下がることもあります。

金利は原則、変動金利が採用されるため、金利が上がれば利払いも増えてしまいます。

また土地の評価額が下がれば、当初の計画よりも借入可能額が下がり、融資が途中で打ち切られてしまうこともあります。

また、本人が亡くなった後、売却して見たら全て返済できなかった場合には、相続人が返済義務を負うことになります。

相続人が返済義務を負うリスクもあることから、推定相続人の同意は必須となります。

金利や評価額が途中で変わるというリスクを十分に認識しておく必要がります。

4.まとめ

以上、リバースモゲージとは何か、仕組みや注意点をわかりやすく解説してきました。

リバースモゲージは、将来、自宅を残す必要があるかどうかを考慮し、推定相続人と十分に話し合った上で、決めるようにしましょう。

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