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不動産売却 税金

不動産売却に掛かる税金の種類・節税・確定申告の完全ガイド

投稿日:2016年6月9日 更新日:

不動産を売却する場合、できれば高く売りたいと思うものです。

一方で、高く売れても手放しに喜べる訳ではありません。高く売れば負担の増えるものもあります。高く売ることで負担が増えるもの、それは税金です。

その時に多くの人は下記のような疑問を持たれます。

ひよこ生徒
不動産売却は税金がかかるのか知りたい・・・どんな時に掛かるのか知りたい
ひよこ生徒
税金がどれぐらい掛かるのか、ざっくり知りたい
ひよこ生徒
税金の計算方法が知りたい
ひよこ生徒
不動産売却における税金の節税方法を知りたい
ひよこ生徒
不動産売却益の確定申告方法が知りたい

確かに不動産の売却はそう人生で何度もするものではありませんので、知らなくて当然です。

そこで、今回の記事では、複雑な不動産売却における税金を読めば誰でもわかるまでかみ砕いて説明しています。

フクロウ先生
わしもしっかりサポートするからぜひ読んでな

1.不動産売却は税金が掛かる

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まず最初にそもそも不動産を売却したら税金が掛かるかについてです。

結論、税金は掛かります。

ひよこ生徒
そりゃそうか・・・
フクロウ先生
でも多くの人は掛からなかったりするぞ

1-1.税金がかかるのは課税譲渡所得金額

まず最初に「個人が不動産を売却した場合」にかかる税金の話からします。

課税譲渡所得金額というものをご存知でしょうか?計算式は下記のとおりです。

課税譲渡所得金額 = 譲渡価格 ― 取得費 ― 譲渡費用 ― 特別控除

※各項目の説明については、後ほど紹介します。

実は、個人が不動産を売却した時に支払う税金(所得税)は、この課税所得金額に対して支払います。

つまり不動産を売却した譲渡価格(売却額)ではなく、取得費や譲渡費用、特別控除などを差し引いた利益に対して所得税が発生するのです。

売却時に発生する税金が譲渡価格に対して税金がかかるものと勘違いされます。ただし、実際には売却時に税金の対象となるのは、あくまで売却益(課税譲渡所得金額)、つまり儲かった利益のみになります。

ひよこ生徒
や、、、ややこしい・・・
フクロウ先生
ここでは、不動産を売却した金額ではないって覚えておけばOKじゃ

売却時の税金は譲渡価格や固定資産税評価額ではない

不動産を売却される方は、多くの場合、既に不動産を購入しています。

不動産を購入した時に、不動産取得税というのを支払った記憶があると思いますが、不動産取得税は、購入した不動産の固定資産税評価額を基礎として税金が計算されていました。

そのため、売却時の税額計算も、譲渡価格や固定資産税評価額が基礎になるのではないかと勘違いしてしまうのですが、売却時に掛かる税金はあくまでも「課税譲渡所得金額」です。

1-2.課税譲渡所得金額の計算方法

再度、課税譲渡所得金額の計算式を見ます。

課税譲渡所得金額 = 譲渡価格 ― 取得費 ― 譲渡費用 ― 特別控除

売却益 ≧ 譲渡価格 ― 取得費 ― 譲渡費用 ― 特別控除

不動産を売却した時に税金の基礎となる金額は、課税譲渡所得金額です。

さらには、こちらがプラスになった場合のみ税金が掛かります。

つまり利益が出たとき=売却益が出たときです。

ひよこ生徒
利益が出ないのに税金が掛かることはさすがにないよね
ひよこ生徒
ところでさっきから出てきている「取得費」とか「譲渡費用」とか「特別控除」とかって・・・何?

取得費の定義

売却益を計算する際、問題となるのは取得費です。

取得費の定義は売却した不動産の購入額です。

売った土地や建物の購入代金、建築代金、購入手数料のほか設備費や改良費なども含まれます。なお、建物の取得費は、購入代金又は建築代金などの合計額から減価償却費相当額を差し引いた金額となります。

国税庁のWEBより

購入の際の仲介手数料や購入の際に支払った立退料・移転料、売買契約書に貼付けした印紙税、登録免許税、不動産取得税、建物の取壊し費用などがあります。

これは購入時の契約書や領収証によって確認を行います。

また土地と建物の取得費のうち、建物については減価償却後の建物価格が購入額となります。

取得時の契約書が紛失した場合の対処法

ここで取得時期が古過ぎて、契約書等が紛失しており、取得費が分からない場合があります。このようなケースは良くあります。

そのため、取得費が不明の場合には概算取得費として取得価格を決めるルールがあります。

この場合、概算取得費は譲渡価格の5%として計算されます。

例えば、今回1,000万円で売却できた不動産の取得費が分からない場合は、5%ルールを用いると概算取得費が50万円となるのです。

不動産売却における取得費のしょうさいについては下記記事に詳しく解説しています。

不動産売却の取得費/所得税計算で必要となる取得費を分かりやすく解説

個人の方が不動産を売却すると、譲渡益に対して所得税が発生します。 課税対象は譲渡額ではなく、譲渡益です。 譲渡益はつまり利益のことですので、商売で言う「いくらで仕入れて、いくらで売って、いくら設けたか ...

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譲渡費用の定義

また、譲渡費用は不動産を売却するために要した費用です。

  1. 土地や建物を売るために支払った仲介手数料
  2. 印紙税で売主が負担したもの
  3. 貸家を売るため、借家人に家屋を明け渡してもらうときに支払う立退料
  4. 土地などを売るためにその上の建物を取り壊したときの取壊し費用とその建物の損失額
  5. 既に売買契約を締結している資産を更に有利な条件で売るために支払った違約金これは、土地などを売る契約をした後、その土地などをより高い価額で他に売却するために既契約者との契約解除に伴い支出した違約金のことです。
  6. 借地権を売るときに地主の承諾をもらうために支払った名義書換料など
    国税庁のWEBより

売却の際の仲介手数料や、売却に伴う広告費や測量費、売買契約書に貼付けした印紙税、売却に伴い発生した立退料、建物取壊し費用などがあります。

特別控除の定義

また、日本では不動産を売却した時に税金が免除されやすくするために、特別控除と呼ばれるものが用意されています。

  1. 公共事業などのために土地建物を売った場合の5,000万円の特別控除の特例
  2. マイホーム(居住用財産)を売った場合の3,000万円の特別控除の特例
  3. 特定土地区画整理事業などのために土地を売った場合の2,000万円の特別控除の特例
  4. 特定住宅地造成事業などのために土地を売った場合の1,500万円の特別控除の特例
  5. 平成21年及び平成22年に取得した国内にある土地を譲渡した場合の1,000万円の特別控除の特例
  6. 農地保有の合理化などのために土地を売った場合の800万円の特別控除の特例
    国税庁のWEBより

居住用の財産を譲渡した場合には、上記の2に該当し所有期間に関係なく3,000万円の特別控除が適用されます。

3,000万円の特別控除の詳細については、下記に詳しく解説しています。

3,000万円特別控除とは?不動産を売却しても税金を払わなくてもいい理由

個人の方が不動産を売却しやすくするため、国は様々な税政策を実施しています。 不動産を売却した時は下記5つの特例があります。 譲渡益 譲渡の種類 特例 譲渡益が生じる場合 (所得税が発生) 売却 3,0 ...

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特例は3,000万円の特別控除だけではない

特例は「譲渡益が出たか出ないか」と「単純譲渡か買換えか」のこの2点であります。

特例の種類としては、以下の5つのパターンとなります。

売却益が生じた場合の特例3つ
番号 特例 備考
1 3,000万円の特別控除 居住用財産を譲渡した場合に、
所有年数に関係なく適用を受けることができる。
2 所有期間10年超の居住用財産を
譲渡した場合の軽減税率の特例
譲渡した年の1月1日における所有期間が
10年超の場合の税率の軽減
3 特定居住用財産の買換え特例 譲渡した年の1月1日における所有期間が10年超で
居住期間も10年超の場合、
新たに購入した居住用財産の課税の繰延
売却損が生じた場合の特例2つ
No 特例 備考
4 居住用財産の買換えに係る譲渡損失の
損益通算及び繰越控除の特例
譲渡した年の1月1日における所有期間が5年超で、
譲渡損失が生じた場合、
買換えを前提として譲渡した年に控除しきれない損失が
3年間にわたって繰越控除される。
5 居住用財産に係る譲渡損失の
損益通算及び繰越控除の特例
譲渡した年の1月1日における所有期間が5年超で、
譲渡損失が生じた場合、
買換えをしなくても、譲渡損失のうち、住宅ローン等の金額から
その譲渡資産の譲渡価額を控除した残額を限度とし、
他の所得との通算及び翌年以後3年間の繰越控除。以上、居住用不動産を売却した場合の特例の種類について見てきました。次に税金の計算方法を見ていきます。

1については、前述で説明した内容の特例です。

それ以外の特例について詳しく知りたい方は、下記記事にまとめておりますのでご確認ください。

個人が不動産を売却・買換えした時に使える5つの特例を分かり易く紹介

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土地でも特別控除を受けれる3つのケース

3,000万円の特別控除は原則として土地だけの譲渡には適用されませんが、以下の3つのケースで更地となった場合は適用されます。

ケース 条件 対象期間
災害時 災害などにより居住していた家屋が滅失してしまった場合 災害のあった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却したもの
取壊し時 取り壊した日から1年以内に土地の売買契約が締結された場合 その住宅を居住の用に供さなくなった日以降3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却したもの
相続時 被相続人の居住の用に供されていた家屋で被相続人に外で居合住していたものがおらず、昭和56年5月31日以前に建築された住宅を取り壊した場合(マンションは対象外) 相続の時からその相続の開始があった日以降3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却したもの

ここで、「取壊し時」と「相続時」の場合、取壊し後にその敷地を貸し付けたり、事業の用に供したりすると特例の適用を受けられなくなります。

土地で特別控除を受けるうえでの注意点

最もオーソドックスなケースとしては、②の取壊しから1年以内の売却となります。

いずれのケースも、3,000万円の特別控除を受けるには、元々が居住用家屋の敷地であったことが前提であり、長期間、更地であった土地を売却する場合は特例を受けることができません。

1-3.確定申告が必要な人

個人の場合は、不動産売却時は所得税が課される為、課税譲渡所得がプラスであれば確定申告をする必要があります。

一方で、課税譲渡所得がマイナスであれば確定申告はする必要はありません。

日本の場合は、住居の場合3,000万円の特別控除があるので、よっぽどのことがない限り、プラスになることはありません。

しかしながら、譲渡所得に係る損失額が発生している場合、損益通算によって他の所得と合算して節税が可能となるため、むしろ確定申告した方がメリットは発生します。

ひよこ生徒
ふむふむ・・・プラスでもマイナスでも不動産を売ったら確定申告をした方がいいってことね
フクロウ先生
そうじゃな!得することが沢山あるからなー

法人の場合の申告について

念のためでは法人だとどうなるのかについてお伝えします。

個人の方は読み飛ばしていただいて大丈夫です。

法人の場合は売却益が法人税に影響を与えることになります。

一般的な企業であれば、不動産は貸借対照表上の有形固定資産として簿価が計上されています。

その簿価と売却額の差額が、プラスであれば特別利益となり、マイナスであれば特別損失となります。

法人の不動産売却の場合、簿価が高く含み損を抱えているような不動産は営業利益が出過ぎた期に売却すると、売却損が発生し、節税となります。

以上、不動産の売却益について説明してきました。

ひよこ生徒
それで、結局どんな種類の税金がかかるの?また複雑なんじゃないの?
フクロウ先生
いやいや、そこまで難しく考える必要はないぞ

2.不動産売却に掛かる税金の種類と税率

ここで本題である税金の種類と税率についてお伝えしていきます。

繰り返しになりますが、不動産を売却した時の税金は、譲渡価格がプラス(売却益が出たとき)です。

不動産を売却した時の税金の種類と税率は下記のとおりです。

税金 税率等 備考
所得税・住民税 所有期間によって異なる 譲渡益が出た場合のみ
復興所得税 2.1%  
印紙税 売買価格に応じる  
登録免許税 1物件1,000円 抵当権抹消登記
消費税 8% 仲介手数料などの譲渡費用

所得税と住民税は所有期間によって異なり、下記のような税率になります。

所有期間 5年以下 5年超~10年以内 10年超え
区分け 短期譲渡所得 長期譲渡所得 課税譲渡所得が6,000万円以下の部分 課税譲渡所得が6,000万円超の部分
所得税 30% 15% 10% 15%
住民税 9% 5% 4% 5%

なお、復興所得税については、東日本大震災の復興に使われる税金です。

不動産を売却したときに発生する復興税の具体的な計算方法について

東日本大震災から6年が経過しましたが、復興はまだ道半ばです。 原発問題も含めると、その復興には時間もかかり莫大な費用も必要となります。 東日本大震災の復興のために必要な財源を確保する目的で作られて税金 ...

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また、印紙税額は売買価格に応じて国で定められています。

この額の支払い義務から逃れることはできませんが、実は平成26年4月1日から平成30年3月31日までの間に作成される売買契約書に関しては軽減措置が行われています。

売買契約書の記載金額 軽減税率 本則税率
1万円から10万円まで 200円(軽減措置なし) 200円
10万円を超え50万円まで 200円 400円
50万円を超え100万円まで 500円 1,000円
100万円を超え500万円まで 1,000円 2,000円
500万円を超え1,000万円まで 5,000円 1万円
1,000万円を超え5,000万円まで 1万円 2万円
5,000万円を超え1億円まで 3万円 6万円
1億円を超え5億円まで 6万円 10万円
5億円を超え10億円まで 16万円 20万円
10億円を超え50億円まで 32万円 40万円
50億円を超える場合 48万円 60万円

2-1.不動産売却の税金の計算方法

不動産売却時における税金は以下の式で計算されます。

税金(所得税や住民税) = 課税譲渡所得 × 税率

さらに詳細を説明すると長くなりますので、もし所得税と住民税を詳しく知りたい方は下記記事をご確認ください。

不動産を売却でかかる「住民税」と「所得税」を具体例を用いて解説

不動産を売却すると、場合によっては住民税や所得税が発生するケースもあります。 これから不動産を売却する人の中には 不動産売却の住民税がどれぐらい掛かるのか知りたい いつから掛かるのか知りたい 所得税は ...

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海外に住んでいても税金対象になる

少し捕捉になりますが、たまに筆者も質問を受ける「海外に住んでいれば税金の対象から外れますよね?」に対する答えについてお伝えします。

海外居住の方が日本国内の不動産を売却した場合でも税金の対象となります。

本人が確定申告時に国内にいない場合には、家族などを納税管理人として定め、確定申告を行うことになります。

以上が不動売却にかかる税金です。理解いただけましたでしょうか。

ひよこ生徒
ところで税金って安くできないの・・・?
フクロウ先生
う、、、うーんそうじゃな・・・

3.不動産売却の具体的な節税方法

3-1.取得費の大きな影響

まず課税譲渡所得金額の具体的な計算例を見てみましょう。

その前に掛かってくる税金についておさらいです。

課税譲渡所得金額 = 譲渡価格 ― 取得費 ― 譲渡費用 ― 特別控除

税金(所得税や住民税) = 課税譲渡所得 × 税率

今回売却した居住用財産の譲渡価格が4,000万円で、取得費用が分からなかったケースを考えます。

費用 金額 備考
譲渡価格 4,000万円 実際に売れた売却金額
取得費 200万円 4,000万円×5%
譲渡費用 120万円 仲介手数料:4,000万円×3%
特別控除 3,000万円 居住用財産の特別控除
課税譲渡所得金額 680万円 譲渡価格―取得費―譲渡費用―特別控除

このケースの場合は、課税譲渡所得が680万円となるため、所得税が発生します。

課税譲渡所得がプラスであれば、確定申告をする必要があります。

一方で課税譲渡所得がマイナスであれば確定申告に必要はありません。

ここで上記と同様の例で取得費が2,000万円と分かっているケースを考えてみます。

費用 金額 備考
譲渡価格 4,000万円 実際に売れた売却金額
取得費 2,000万円 取得費用(減価償却後)
譲渡費用 120万円 仲介手数料:4,000万円×3%
特別控除 3,000万円 居住用財産の特別控除
課税譲渡所得金額 ▲1,120万円 譲渡価格―取得費―譲渡費用―特別控除

このように取得費が判明しているかどうかで、課税譲渡所得金額が大きく異なります。

元々、居住用財産の売却には3,000万円の特別控除がついています。

バブル時代ならいざ知らず、今時、個人住宅を売却して購入した時よりも3,000万円以上高く売れるというケースは滅多に無いと考えられます。

取得費が判明しているケースであれば、ほとんどのケースでは課税譲渡所得をマイナスとすることが可能

つまり最大の節税方法は、取得費用を明らかにすることです。

購入当時の売買契約書を大切に保存しておくことが、不動産売却における節税となります。

譲渡価格を下げるのは現実的ではない

「譲渡価格」は売却金額ですので、そこを下げて税金を減らすのはあまり現実的ではありません。

また、「取得費」は購入した費用で今さらどうすることもできませんし、「譲渡費用」は仲介手数料など不動産売却に携わる諸費用ですので、そこもコントロールが効かないところです。

特別控除も国で決まっている法律ですのでどうすることもできません。

税率の軽減するには保有期間を長くするしかない

ここで長期保有や短期保有といった保有期間についても少し触れておきます。

売却する不動産の所有期間が5年以下のものを短期保有、5年超のものを長期保有と言い、税率が異なります。

また所有期間10年超の居住用財産を売却した場合は、さらに税率が下がります。

税率は所有期間によって以下の様に変化します。

所有期間 所得税率 住民税率
5年以下(短期譲渡所得) 30% 9%
5年超(長期譲渡所得) 15% 5%
10年超 3,000万円特別控除後の
譲渡所得のうち6,000万円以下の部分
10% 4%
3,000万円特別控除後の
譲渡所得のうち6,000万円超の部分
15% 5%

短い所有期間ほど税率が高いのは、バブルの時に見られた土地ころがしのような投機的取引を抑制するためです。

ひよこ生徒
むむむ・・・難しい・・・
フクロウ先生
とりあえず長く持っていた不動産ほど、税率が低いと知っておけば良いぞ

3-2.実は売却損が出れば「損益通算」ができる

また不動産は経年とともに価値が下がるため、多くのケースでは譲渡所得に係る損失額が発生します。

この場合は、居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例を受けることができます。

居住用財産を売却した場合、買換えをしなくても、譲渡損失の金額のうち住宅借入金等の金額からその譲渡資産の譲渡価格を控除した残額を限度として、他の所得との通算及び翌年以降3年間の繰越控除ができる制度です。

譲渡所得に係る損失額は以下の式で計算されます。

特別控除は考慮外であることがポイントです。

特別控除によって発生するマイナスは損益通算の対象にはなりませんので注意が必要です。

譲渡所得に係る損失額 = 譲渡収入 - 取得費 ― 譲渡費用

以上、不動産売却の節税方法が分かったことで、次に確定申告の方法について見ていきましょう。

4.不動産売却の確定申告方法と時期

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所轄税務署に対し、申告書を作成の上、書類を添付して提出手続きを行います。

税理士に頼めば間違いはありませんが、税務署や税理士に聞きながらでも出来てしまいます。

確定申告の時期になると、市町村役場が確定申告の受付を行っていることが通常です。

その際、サポート役として地元の税理士が何人か受付対応をしています。

税理士が無料で対応してくれますので、是非、活用しましょう。

4-1.売却損でも確定申告をする

ただし、前にも説明したとおり、売却益が出る人は珍しくほとんどの人は売却損です。

では、売却損であれば確定申告しなくても良いのでしょうか?答えはYESです。

ただし、特例が受けられなかったり、せっかくできる節税ができない可能性があります。

ここでは多くの人が当てはまる「売却損が出ていて、住み替えの人」を例に説明します。

住み替えで売却損の人の確定申告方法

確定申告は譲渡年の翌年の2月16日から3月15日の間に行います。

居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例を受けるためには確定申告書に下記の書類を添付して税務署に提出する必要があります。

必要書類 入手方法
除票住民票 旧住所の市区町村役場より入手
譲渡資産の登記事項証明書 法務局により入手
新しい住民票 移転先の市区町村役場より入手
譲渡所得計算明細書 国税庁のHPより入手
住宅借入金残高証明書 借入先の銀行より入手

ちなみに、バブル崩壊後の現在は、売却そのものが所得税の節税になっていると言い換えることもできます。

確定申告のさらに詳細が知りたい方は下記記事をご確認ください。

不動産売却時の確定申告の流れと申告方法を初心者でも分かるように解説

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5.まとめ

いかがでしたか?不動産の売却益と節税方法、確定申告の方法について見てきました。

ポイントは取得費の把握です。

取得費が判明しているかどうかが税金の発生の有無を左右します。

まずは購入時の売買契約書を探すところから始めましょう。

【おまけ】不動産売却したときの税金の計算例

例1.マンション売却の税金計算例

Fさんが平成28年8月に東京港区のマンションを9,200万円で売却した時の例です。

前提条件

  • 所有期間5年超~10年以内での売却(長期譲渡所得に該当)
  • 所得税率:15%
  • 復興特別所得税:2.1%
  • 住民税率:5%
  • マンション売却価格:9,000万円
  • マンション取得費用:1,600万円(減価償却後)
  • 譲渡費用:300万円

税金の計算例

譲渡所得に係る所得税

課税譲渡所得金額 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 - 特別控除 = 9,000万円 - 1,600万円 - 300万円 - 3,000万円 = 4,100万円

4,100万円×15%=615万円

復興特別所得税

615万円×2.1%=129,150円

所得税

615万円+129,150円=6,279,150円

譲渡所得に係る住民税

4,100万円×5%=205万円

所得税と住民税の合計

6,279,150円+205万円≒833万円

例2.土地売却の税金計算例

所有期間の違いだけによる計算例

土地売却時の所得税は所有期間によって税率が異なってきます。

長期譲渡所得(保有期間5年超)と短期譲渡所得(保有期間5年以下)では税率が以下のようになります。

税金 長期譲渡所得 短期譲渡所得
所得税 15% 30%
復興特別所得税 2.1% 2.1%
住民税 5% 9%

そのため所有期間によって、最終的な税金が異なります。

所有期間による具体的な計算例は以下のようになります。

前提条件

  • 土地売却価格:9,200万円
  • 取得費用:1,800万円
  • 譲渡費用:300万円
  • 課税譲渡所得金額 = 9,200万円 - 1,800万円 - 300万円 = 7,100万円
長期譲渡所得 短期譲渡所得

譲渡所得に係る所得税
7,100万円×15%=1,065万円

復興特別所得税
1,065万円×2.1%=223,650円

合計額
1,065万円+223,650円≒10,873,600円

譲渡所得に係る住民税
7,100万円×5%=335万円

【所得税と住民税の合計】
14,223,600円

 譲渡所得に係る所得税

7,100万円×30%=2,130万円

復興特別所得税
2,130万円×2.1%=447,300円

合計額
2,130万円+447,300円=21,747,300円

譲渡所得に係る住民税
7,100万円×9%=639万円

【所得税と住民税の合計】
28,137,300円

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これから土地を売却しようとする人の中には、土地の価格がどのようなポイントの基づき査定されているのか知りたい方も多いと思われます。 ただし、単純に土地を売りたいといっても、そうそうカンタンに売れるもので ...

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突然ですが、あなたは不動産買取の仕組みをしっかりと理解しているでしょうか。 仕組みといわれると難しい感じがしますが、不動産は車やブランドバッグのように、会社そのものが買うことが少ないです。 いわゆる「 ...

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