昔の低い地代のまま貸している底値の土地はどうする?最適な対策を徹底解説

投稿日:2017年3月21日 更新日:

保有している不動産の中で最も悩ましい資産、それは「底地」です。

底地とは借地権の目的となっている土地のことを指します。 

底地の中には親子3代に渡って何十年と貸し続けているような土地もあります。契約書すら無い底地も多いです。 

そのような底地所有者の方の中には

  • 所有者と言っても、他人に貸しているので保有している感じがしない
  • 地代といっても安すぎて、今さら値上げもできない
  • 借地人に買ってくれと言ったら断られた
  • 立ち退かせて自分のものにできないのなら売ってしまいたい

等々、底地に関する悩みは尽きません。 

底地は借地借家法により、借地人(土地を借りている方の人)の権利が強く守られています。

底地は借地人の立退きをしたり、地代を上げたりすることが法律的に難しい物件です。

そのため底地の様々な問題を解決する最善策は売却に行き着くことが多いです。 

そこで今回の記事では「底地の売却」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことであなたは底地の問題点について理解し、売却に向けた準備ができるようになります。

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1.底地は売るべき物件の代表格

1-1.相続税で損をする底地

底地は、「売るべき資産」です。正確に言うと、相続になる前に売却して現金化すべき資産と言えます。 

底地は毎年のように地代収入が入ってくるため、保有しているとプラスになります。

また建物もないため修繕等の心配もありません。アパートのような空室リスクもないため、定額収入が期待できます。 

そのため底地は普段は持っていても損をすることはありません。しかしながら、底地を持っていることで損をする時があります。それは「相続」のときです。

1-2.底地の相続税評価額

相続は相続税評価額に対して課税が発生します。

相続税評価額は、基本的には国税庁が公表している相続税路線価に基づいて評価が決定されます。

この評価の方法とは、税の公平性・平等性を保つために、機械的に計算されます。 

ここで底地の相続税評価額は以下のような算出式で計算されます。

底地の相続税評価額 = 路線価 × 面積 × (1 - 借地権割合)

国税庁の路線価図は公表されています。

借地権割合とは下図の赤で囲まれた路線価図の上にある数字です。

借地権割合

借地権割合のイメージ図

借地権割合の意味合いとしては、更地価格が100%とした場合、借地権の価格が何%くらいなのかという数字を表しています。 

例えば、銀座の土地の借地権割合が90%だったとします。

銀座の土地はとても価値が高いため、銀座の土地を「借りている権利」というのはとても価値があることになります。 

そこでその「借りている権利」の価格、つまり借地権の価格というのはいくらくらいなのかという話になった場合、それは更地価格の90%もあるということを意味しています。

一方で、銀座の土地を貸してしまっている場合、価値のある土地を自分で利用できないため、「貸している権利」の価格は自分で自由に使える更地価格よりも価値が下がります。

「貸している権利」の価格、つまり底地の価格というのは、いくらくらいなのかという話になった場合、それは更地価格から借地権価格を控除した価格になります。

つまり借地権割合が90%であれば、底地価格は更地の10%となるということです。

1-3.路線価図の見方

路線価図の見方としては以下のようになります。

路線図の見方

  • 道路の前に「48C」と書かれていたら、48が土地の㎡あたりの価格、Cが借地権割合となります。
  • 価格は千円単位です。48と書かれていたら、48千円/㎡ということになります。
  • Cと書かれていたら路線価図の上の部分を見ます。上の部分には以下のような表があります。

 

記号 借地権割合 記号 借地権割合
A 90% E 50%
B 80% F 40%
C 70% G 30%
D 60%    

上の表でいくとCは70%ですので、借地権割合は70%になります。つまり底地割合は30%です。

例えば路線価が48Cで500㎡の底地の相続税評価額は以下のようになります。

底地の相続税評価額 = 路線価 × 面積 × (1 - 借地権割合)

          = 48,000円/㎡ × 500㎡ × (1 - 70%)

          = 7,200千円

底地の所有者の方に、評価額をお伝えすると、ほとんどの方が「意外と価値があるんだ~」と喜ばれます。

しかしながら、この相続税評価額は、あくまでもルールに基づいて機械的に計算した評価額であり、実際の価値ではありません。

1-4.底地の市場価格

実際の価値とは市場価格、つまり売却したときの売却額となります。

底地の場合、ほとんどのケースでは実際の売却額が相続税評価額には届きません。

つまり実際には底地は相続税評価額ほどの価値がないということを意味します。

これは、本当は60円しか持っていないのに、「お前は100円持っているはずだから、100円に相当する分の相続税を支払え」と言われていることに等しいです。

そのため、底地の場合は、相続税を抑えるには売却してしまった方が良いのです。

一方で、底地は購入する方からすると、収益物件になります。

底地の市場価格は収益物件として評価されます。底地の価格は以下の算出式で計算されます。

底地価格 = 純収益 ÷ 期待利回り

底地の期待利回りとしては、概ね3%程度が一般的です。底地の収入としては地代です。

支出としては固定資産税及び都市計画税(以下、「固都税」と略)になります。

例えば、上述で求めた底地(48Cで500㎡の物件)の年間地代が300千円、年間固都税が100千円だとすると、年間純収益は200千円(=300千円-100千円)となります。

そうすると、底地を購入したい人の購入希望価格は以下のようになります。

底地価格 = 純収益 ÷ 期待利回り

     = 200千円 ÷ 3%

     = 6,667千円

1-5.相続税評価額と市場価格の関係

この底地の相続税評価額と市場価格をまとめると以下のようになります。

底地の相続税評価額 7,200千円
底地の市場価格 6,667千円

底地の相続税評価額は地代とは無関係に路線価で求められますので、地代が安くでも価格が無関係に算出されます。

一方で実際の売却では地代が収益性に影響を与えますので、地代が安ければ価格が安くなります。

実際の底地売却においては、上述のケースのように市場価値が相続税評価額を下回ってしまうケースは多いです。

つまり底地は相続においては実際の価値よりも過剰に高く評価されていることになり、売却して現金に変換したほうが相続税対策になるのです。

以上、ここまで底地の相続税評価額と市場価値の違いについて見てきました。

それでは次に底地の売却について見ていきましょう。

2.底地の売却で成功する2つのポイント

2-1.鉄則は借地人への売却から

底地売却の第一歩としては、まず借地人に売却の打診を行うことが鉄則です。

借地人は地代の支出が抑えられ、また土地建物が完全な所有権となることで銀行などへの担保価値も上がります。

そのため、借地人には底地を購入するメリットがたくさんあります。

借地人に売却する金額の目安としては、底地の相続税評価額で売却できれば十分でしょう。

借地人は底地を最も高く購入してくれる可能性のある人です。

しかしながら、往々にして借地人がお金を持っていないケースが多く、売却を打診してもなかなか購入してもらえません。その場合は第三者への売却となります。

2-2.早めの査定を実施する

第三者と言っても、底地を個人か購入するケースはほとんどありません。

底地を購入する人は投資家もしくは底地買取業者になります。

底地などの特殊物件の査定については、下記に詳しく解説しておりますのでご確認ください。

3.まとめ

以上、ここまで昔の低い地代のまま貸している土地の最適な対策について徹底解説してきました。

底地の問題を最も効果的に解決するのは売却であり、底地は相続税対策としても売却が最善になります。

底地を持たれている人は、早めに売却を検討するのが良いでしょう。

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