コレクティブハウスとは何か?建築の流れや仕組み・特徴を徹底解説

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かんたん説明

コレクティブハウスとは、複数の居住者が主導となって作る共同生活型の集合住宅

見た目はシェアハウスとほぼ同じですが、シェアハウスは建物オーナーが主導で建てた建物であるのに対し、コレクティブハウスは居住者が主導で建てた建物であるという点が大きく異なります。

コレクティブハウスは、シェアハウスの注文住宅版です。

コレクティブハウスに興味のある人の中には、

  • コレクティブハウスって何?
  • シェアハウスとどう違うの?
  • コレクティブハウスを作るにはどうしたら良いの?

等々のことを思っている方も多いと思います。

そこで今回の記事では、「コレクティブハウス」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたはコレクティブハウスとは何かを知り、建築の流れや管理なども分かるようになります。

ぜひ最後までご覧ください。

1.コレクティブハウスとは

北欧発祥のライフスタイル

かんたん説明

コレクティブハウスとは、スウェーデン、デンマーク、オランダ等の北欧地域で見られる共同住宅

基本的には賃貸住宅になります。

共同の食堂やキッチン、浴室、洗濯機置場、倉庫等を入居者でシェアし、共同生活を行います。

コレクティブハウスは、入居者同士が共同生活をすることにより、子育てや家事等を皆で分担しながら生活を行うことができます。

高齢者や共働き世帯、シングルマザー等が皆と助け合いながら生活することできるライフスタイルです。

シェアハウスとの違い

コレクティブハウスは、建物の見た目上は、シェアハウスと全く同じです。

そのため、コレクティブハウスとシェアハウスと混同している人も少なくありません。

コレクティブハウスは、建物が建つ前の更地の状態から始まります。

更地の状態から、将来、コレクティブハウスに住む予定の人たちが「こういう建物を建てよう」と話合いを行い、建物を建てていきます。

建物が完成する前から、入居者が決まっているという点が、シェアハウスとの決定的な違いです。

入居者は、入居する前から全員が顔見知りの状態となります。

一方で、シェアハウスは建物オーナーがシェアハウスと建築し、後から入居者を募集します。

シェアハウスの場合、入居者が本当に埋まるか募集してみないと分からない部分もあり、また、入居者同士も知り合いではないため、コミュニティの形成まで時間がかかります。

コレクティブハウスは「先に入居者有りき」で話が始まりますが、シェアハウスは「先に建物ありき」で話が始まります。建物の見た目は同じですが、入居者募集と建物建築の順番が逆というのがコレクティブハウスの最大の特徴。

以上、ここまでコレクティブハウスとはについて見てきました。

では、コレクティブハウスはどのように建築されるのでしょうか。

そこで次にコレクティブハウスの建築の流れについてご紹介します。

2.コレクティブハウスの建築の流れ

コレクティブハウスでは、更地の状態から最初に居住者組合が結成されます。

居住者組合とは、コレクティブハウスの入居者全員の団体のことです。

10名入居するコレクティブハウスなら、10名が先に集まります。

皆で住もうという流れで集まっている人たちであるため、既に知り合いや仲間の場合も多いです。

居住者組合が結成されると、土地のオーナーに建物を建てることの了解を得ます。

建物の建築費は土地のオーナーが出します。

そのため、建物の所有者は土地オーナーと同じになり、居住者組合のものではありません。

投資利回りは居住者組合が決める

居住者組合は、まず土地オーナーと「投資利回り」を確定させます。

ここがポイントです。居住者組合は、自分たちで支払う賃料を決めます。

例えば、10人が全員月7万円を払うと決めたら、家賃の総額は月70万円、年間にすると840万円になります。

次に、土地オーナーが表面利回りを10%確保したいと要望を出します。

表面利回りとは、年間の賃料収入に対する投資額の割合です。

すると、以下のような関係式から、土地オーナーが出資する建物建築費が決定されます。

建物建築費 = 賃料総額 ÷ 表面利回り = 840万円 ÷ 10% = 8,400万円

このように、土地オーナーと投資利回りを確約することで、居住者組合は8,400万円という建物の予算額を確保することができます。

建物建築費が決まると、居住者組合は8,400万円の予算の中で、自分たちで建物を企画して建てることになります。

居住者組合は、設計者を雇います。

設計者に自分たちの意見を言いながら、注文住宅のように共同住宅を作っていきます。

土地オーナーは、基本的に建物設計には関与しません。

居住者組合が自分たちで住みやすい建物を作っていくことになります。

例えば、居住者組合のメンバーの中で、洗濯機などは、1日に1時間も使わないため、洗濯機置場を個室の中に作るのはもったいないという意見が出たとします。

すると、洗濯機置場は共用部分において、各個人の部屋はもっと広くしようという意見にまとまり、設計へと反映されます。

トランクルームも各戸で分けるのではなく、共同で良いという話になれば、共同のトランクルームが設置されます。

居住者組合からは色々な意見が出ますが、建築予算が決まっているため、無尽蔵に意見が出ることはありません。

自分たちが無駄な機能だと判断すれば、その部分は自分たちで削るという判断をします。

居住者組合の意見がまとまり、設計が完成すると、建物建築を着工します。

建物の発注者は土地オーナー

建物の発注者は、土地オーナーとなります。

土地オーナーは言われたままの建物を発注することになりますが、住む人たちが自分たちで決めた内容の建物であるため、「将来入居者が入るのだろうか?」というような心配の必要がありません。

建物を建てる前から、満室が確定しているため、ほとんどリスクがないのです。

シェアハウスと比べると、建物オーナーにとって、シェアハウスは入居者募集を開始してみないと、本当に入居者が埋まるかどうか分からないという事業的なリスクがあります。

また入居者にとって、シェアハウスは実際に住んでみたら住みにくく、不要な共用部や狭い専有部等に不満を感じるというデメリットがあります。

シェアハウスは、「住まわせる人」と「住む人」が別人であるため、両者の想いにミスマッチが生じる可能性があります。

それに対して、コレクティブハウスは「住む人」が自分たちで住む家を考えるため、ミスマッチが起こりにくく、満足度が高いのです。

但し、コレクティブハウスは土地所有者の認知度が低く、なかなか建築に至りません。

先に入居者組合だけができてしまい、入居者組合が土地オーナーを探しているケースが見られます。

土地オーナーの認知度と理解を上げることが、コレクティブハウスの大きな課題と言えるでしょう。

以上、ここまでコレクティブハウスの建築の流れについて見てきました。

ではコレクティブハウスは竣工後、どのように管理されるのでしょうか。

そこで次にコレクティブハウスの管理についてご紹介します。

3.コレクティブハウスの管理

管理の内容は自分たちで決定する

コレクティブハウスは、管理についても居住者組合が自分たちで考えて行います。

建物オーナーは入居者からもらうものは賃料のみであり、管理料は受領しません。

管理は全て居住者組合側で行います。例えば、共同住宅の管理の一つに清掃があります。

居住者組合が清掃費をわざわざ支払うのは嫌だということになれば、自分たちで清掃を行います。

通常の共同住宅では、入居者が頼んでもいない管理を建物オーナーが行うため、管理費が高いことがあります。

しかしながら、コレクティブハウスは、管理費を居住者組合が払うことになるため、管理の内容を自分たちで取捨選択します。

よって、無駄な管理費用が発生することなく、入居者にも納得感が生じます。

セキュリティが高い

コレクティブハウスの特徴として、全員が顔見知りであるため、自然とセキュリティが高いという特徴があります。

マンションなどの共同住宅では、基本的に他の入居者とは知り合いではないため、不審者か住民かの区別を付けることができません。

そのため、オートロックや機械警備等のセキュリティをしっかり作る必要があります。

しかしながら、コレクティブハウスなら、入居者全員が知り合いのため、部外者がすぐに分かります。

また、建物の中には、常に誰かがいるため、人の目が絶えることがありません。

全員が知り合いという究極のセキュリティが存在するため、機械警備等を導入しなくてもセキュリティが高いという特徴があります。

小さな子供も入居者の誰かに見てもらうことも可能です。

高い保育園の料金を払わなくても、共働きをすることができます。

入居者が安心して暮らせるのがコレクティブハウスのメリットです。

係を決めて自主的な管理をする

コレクティブハウスでは、全員が何らかの「係」になって共同生活が行われます。

つまり、小学校であった「いきものががり」等の大人ヴァージョンです。

居住者組合の中で、会計係やIT係等を決め、皆が快適に生活できるよう、自分たちで運営を行います。

また、共同ミール(共同の食事のこと)を行うところも多く、ローテーションで夕飯を作る人を決めていくといったコレクティブハウスもあります。

シェアハウスでは、このような管理内容が全て管理会社や建物オーナーによって取り決められ、上意下達方式で物事が決まっていきます。

何かトラブルが発生した場合には、シェアハウスでは管理会社が仲裁をせざるを得ません。

コレクティブハウスでは、自分たちで運営内容を決めていくため、トラブルが発生しても自分たちで解決します。

自己浄化能力があるのもコレクティブハウスの特徴です。

入居者募集

コレクティブハウスのすごいところは、入居者募集にもあります。

コレクティブハウスでも、入居者の事情によって退去する人もいるため、もちろん空室も発生します。

しかしながら、コレクティブハウスで空室が発生すると、入居者が自分たちで次の入居者を連れてきます。

大抵は、入居者組合のメンバーの友達や仲間を連れてきます。

友達の中には、「自分もコレクティブハウスに住みたいから空いたら紹介してね!」と言う人もいるため、自然と入居者のウェイティングリスト(順番待ち名簿)ができているのです。

そのため、コレクティブハウスでは、空室が発生すると、入居者がすぐに埋まるケースが多いです。

しかも、入居者が勝手に次の入居者を連れてくるため、建物オーナーには仲介手数料も発生しません。

空室対策で気を揉むこともなく、仲介手数料も発生しないというメリットがあります。

4.まとめ

以上、コレクティブハウスとは何か?建築の流れや仕組み・特徴を徹底解説してきました。

コレクティブハウスはシェアハウスとは異なる特徴を持った共同住宅です。

興味のある方は、検討してみるのも良いでしょう。

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