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マンションを現状渡しで売却する場合の注意点について徹底解説

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マンションを現状渡しで売却する場合の注意点について徹底解説

少し雑学をお話しします。

「渡し(ワタシ)」という用語、これは不動産以外ではあまり聞きなれない言葉です。 

「引渡し」「明渡し」「現状渡し」など、不動産を扱っていると様々な「渡し」が登場。

しかも「ゲンジョウ」にも「現状」と「原状」の2種類が出てきます。

ここで紹介するのは「現状」の「渡し」です。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 現状渡しってそもそも何だろう
  • 現状渡しで売却しても大丈夫なんだろうか
  • 現状渡しで売却したときの注意点を知りたい

そこで今回の記事ではマンション売却における「現状渡し」についてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたは現状渡しのメリットやデメリットについて理解し、納得のいくマンション売却ができるようになります。

目次

不動産の「現状渡し」とは

初めに「現状渡しとは何か」つまり言葉の定義について解説します。

引渡しとは鍵を渡すこと

車を買ったことのある人ならご存知かと思いますが、車はディーラーで購入の契約をして、納車されます。 

不動産も全く同様で、

  1. 売買契約
  2. 引渡し

のタイミングが異なります。

  • 売買契約とは金額や引渡しの時期、契約条件等の書面により合意すること
  • 引渡しとは商品であるマンションを買主へ渡すこと

大きな不動産はポンと手渡しすることはできないので、実際には「鍵」を買主へ渡すことで商品の「引渡し」を行います。

不動産の場合は「鍵の引き渡し」「残代金の支払い」で引渡し完了 

不動産の売却においては、売主から「鍵の引渡し」を行い、買主から「残代金の支払い」を行うことで「引渡し」が成立。 

ちなみにマンションを賃貸で借りている人が、部屋を出ていくときのことを「明渡し」と言います。

売買用語が「引渡し」、賃貸用語が「明渡し」と使い分けています。

現状渡しとはそのままの状態で渡すこと

現状渡しとは、引渡しの時に現状のままの状態で引き渡すということ

現状渡しの例としては下記のようなものがあります。

  • お風呂の給湯器が壊れていても「壊れっぱなしのまま」の状態で引き渡す
  • 扉の建付けが悪くても「建付けの悪いまま」の状態で引き渡す

ちなみに現状渡しと言っても、家具をそのまま残置して引渡すことではありません。

あくまでも空渡しですが、問題を抱えている状態でもそのまま引渡すという意味です。

補足:原状と現状の違い

似たような言葉に「原状回復」という言葉があります。これも賃貸用語です。

マンションを借りている人は、部屋を出ていくとき「原状回復義務」を負います。

賃貸のマンションはオーナーさんの所有物。

例えば賃貸中に扉の取手をわざと壊してしまったような場合、オーナーさんの所有物を壊したわけですから、当然に元に戻す義務があります。

借りている人がわざと壊した場合は、元の「原状」に「回復」してあげることを「原状回復」と言います。

賃貸では「原状回復」して「明渡し」をするのが基本です。

「原状」とは元の状態であり「現状」とはそのままの状態のこと

そのままの状態で引き渡すことを「現状渡し」というのです。

以上、ここまで現状渡しについて見てきました。

それでは次に現状渡しの最初の手順である訪問査定について見ていきましょう。 

マンションを現状渡しする前の訪問査定で行うべきこと

現状渡しを検討するのであれば、訪問査定は最初のステップであり必須です。

問題点はきちんと告知すること 

査定を受ける際は、必ず不動産会社にマンションの問題部分を説明しましょう。

「クローゼットを開けるのに物凄い力が要ります。」とか「ここだけ床がブカブカです。」等を不動産会社に伝えてください。

不動産会社は問題点を踏まえたうえで価格を査定してくれます。

自分が不安に思っている問題点でも、「この程度なら大丈夫ですよ」と言ってもらえれば心強いです。

売主が問題と思っている部分でも、実はたいしたことが無い可能性もあります。

訪問査定の際はしっかりと事実を伝えましょう。

直すべきかの判断は訪問査定を受けてから

直すべきかどうかは、不動産会社に相談をしましょう。

不動産会社の中には「これは直した方が良いですよ」という不動産会社もいると思いますが、とりあえず現状渡しという条件で価格査定を依頼してください。

現状で価格がいくらになるかを知ってから、直すべきかどうかを判断しましょう。

査定の結果、修繕費用よりも値引き額が低ければ、修繕する必要はないからです。

また、訪問査定を受けるなら1社ではなく、最低でも2-3社は受けるべき。

一括査定サイトを使うと、複数社に訪問査定依頼ができる

一括査定サイトを使う場合、最大6社に訪問査定依頼を行えるので、大変便利です。

不動産一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス

不動産一括査定の仕組み

複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。

不動産一括査定の流れ

問題点についても複数社から意見を聞くことができますので、客観性も高くなります。

一括査定のオススメは「すまいValue」「SUUMO」「HOME4U」

不動産一括査定サイトは似たようなサイトが多くかなり乱立しています。

その中でも信頼性や実績から下記4つをオススメしています。

  • 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「すまいValue
  • 賃貸サイトで有名で大手から地域密着の不動産会社を探せる「SUUMO
  • NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「HOME4U
  • 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「イエウール

上記を見ると超大手だけに依頼ができる「すまいValue」だけで良いように思えます。

ただし、不動産売却を成功させるなら大手だけではダメ。不動産会社には得意・不得意があるためです。

不動産仲介会社によって得意不得意がある

だから下記のように複数の不動産一括査定サイトを併用して大手・中堅・中小にも依頼できるようにするのが成功の秘訣です。

不動産一括査定の賢い使い方

売らなくてもOK!簡易的な机上査定&メール連絡も可能

紹介したサイトは、簡易的な机上査定も可能です。

また、イエウール以外は備考欄を設けており「メールでの査定額を送付してください」の旨を記載することで、不動産会社に伝わります。

メールで査定額を送付してください

どの不動産一括査定が「机上査定」「メール要望」が可能かの早見表は下記の通りです。

不動産一括査定サイト名 机上査定が対応 メール要望
すまいValue
SUUMO
HOME4U
イエウール × ×
SRE不動産(※旧ソニー不動産) ×

不動産一括査定サイトについては下記記事でさらに詳しく解説しています。

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まずはどこか1-2社の査定依頼でOKという方は、下記の大手2社がオススメです。

評判がいい不動産仲介会社のおすすめランキングについては下記記事をご確認ください。

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それでは次に現状渡しのメリットについて見ていきましょう。

マンションを現状渡しするメリットは余計な費用がかからないこと

現状渡しとは、問題物件であっても現状のそのままで物件を引き渡すことになります。 

「扉の建付けが悪い」「インターフォンの画面が映らない」等の修繕ポイントがあったとしても、そのまま引渡します。

現状渡しでは、修繕は買主が行うという条件で売却することになります。

売主のメリットとしては、余計な修理費用が発生しないという点です。

築年数30年以上の古いマンションは現状渡しがオススメ

特に「修繕ポイントだらけ」の古いマンションでは、現状渡しは威力を発揮します。

古いマンションを修繕し始めたら、キリがありません。

古いマンションであれば、みすぼらしいままでも、割り切って現状渡しを選択した方が安く済むことが多く、売主としてはメリットがあります。

それでは次に現状渡しのデメリットについてみていきます。

マンションを現状渡しするデメリットは値引きの対象になること

現状渡しは、修繕ポイントが無ければ特にデメリットはありません。

しかしながら、修繕ポイントが多ければ、それは値引き対象となり売却価格に反映されてしまいます。

「給湯器が壊れているなら○○万円下げて欲しい」「扉がガタついているから○○万円下げて欲しい」等々の値引き交渉のネタにされてしまいます。

現状渡しでは、買主の気に入らない修繕ポイントを直さずに売却するわけですから、値引きの対象となってしまうのも仕方ありません。

修繕ポイントの多いマンションの現状渡しでは、売却価格が下がるというのがデメリットです。

古いマンションでは修繕があること前提で売却価格が決まる

しかしながら、築30年以上のマンションであれば「いろいろ壊れていて当たり前」の世界です。

築古マンションは修繕ポイントが多いことを前提に相場が成立しています。

そのため築年数が相当古いマンションでは、元々の価格が安いため、現状渡しを選択しても、大きく売却価格が下がるようなことはありません。

むしろ買主も最初から自分でリフォームすることを前提に購入するため、現状渡しでも問題ないのです。

以上、ここまで現状渡しのメリットとデメリットについて見てきました。

それでは次に問題物件を売却する際の最近の常識について見ていきましょう。

問題のある物件を売却する際の最近の常識

問題を買主に納得してもらって売る

最近の不動産売買では、修繕ポイントが多いような問題のある物件は、売買時点で問題を明らかにして売却するというのがトレンドです。

売買時点で、問題を明らかにし、それを全て売却価格に反映させます。

つまり問題部分は値下げによって解決します。

後からトラブルにならない形とする

不動産売却には売主が瑕疵担保責任を負う必要があります。

  • 瑕疵(カシ)とは、通常有すべき品質を欠くこと。シロアリ被害や雨漏りといった問題は、建物の典型的な瑕疵に該当
  • 瑕疵担保責任とは、買主が購入後にシロアリ被害などの瑕疵を発見した場合、買主から損害賠償責任または契約解除を受ける責任

最近では売却後に買主と売主の間で瑕疵担保の問題が発生することがないように、事前に問題点を明らかにして売却するようになってきています。

つまり瑕疵と思われる部分を売買時点で明らかにし、値下げ対応することで、後から買主に文句を言わせないような形にするのです。 

告知書は正直に書く

マンションの売却では、「告知書」を書いて、不動産会社に手渡します。

告知書とは下記のような書類です。

告知書(サンプル)

告知書とは売主しか知らない物件の問題点です。

告知書にはしっかりと事実を書き、買主には問題点を納得してもらったうえで、物件を購入してもらいましょう。

くれぐれも問題を隠ぺいして、後から大きな問題とならないよう注意をしてください。

まとめ

マンションを現状渡しで売却する場合の注意点について見てきました。

現状渡しは、まずは訪問査定からです。

「すまいValue」「SUUMO」「HOME4U」などの一括査定サイトを使って複数社に見てもらい客観的な意見を知りましょう。

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