高級住宅地としてのイメージが強い世田谷は、人気もいまだ健在。
ただし、人気の割に価格がそれほど高くない実態があります。
世田谷区できちんとマンションを売却するには、いくつかコツがあります。
こんな悩みをスッキリ解消!
- 世田谷のマンションって、どのくらいの値段で売れるの?
- 世田谷でマンションを売却する際は、何に注意すればいいの?
- 世田谷のマンション売却では、どのような不動産会社を選べば良いの?
そこでこの記事では、「世田谷のマンション売却」についてお伝えします。
この記事を読むことであなたは、世田谷のマンションについて、人気ブランドに頼らずに高くスムーズに売却する方法について知ることができます。
本記事の結論まとめ
- 世田谷区のマンション価格は、年々上がってきている
- 人気が一人歩きしている傾向があるため、売却するなら世田谷区をよく知っている不動産会社にお願いする
- 大手~中小の不動産会社の査定額を比べるのが大事
※成功確度を上げるオススメの方法を先に見たい方は「4.世田谷のマンション売却なら不動産一括査定がオススメ」に進んでください。
世田谷区のマンション価格は?
最初に23区内全体の中で、世田谷区のマンション相場の位置づけについて紹介します。
アットホームによると、世田谷区の中古マンションの平均価格は4,952.7万円。
平均価格は23区内で9位
23区における中古マンションの価格は以下の通りようになります。
※出典:アットホーム「東京都の中古マンション」を筆者にて編集
世田谷区は、23区内では第9位にランクイン。
新宿区とほぼ同額であり、10位の江東区が迫ってき来ている感じです。
23区の中では世田谷区は「品川区、目黒区、大田区、世田谷区」といった南部エリアに属します。
23区南部エリアは、都内の中でも屈指の住宅地が存在する区であり、世田谷区も根強い人気を誇る区の1つとなっています。
間取り別の平均価格
世田谷区の間取り別の平均価格を示します。
同じくアットホームによると、間取り別の平均価格は以下の通り。
※出典:アットホーム「東京都の中古マンション」を筆者にて編集
世田谷区に限らず、間取りに関しては大きいほど平均価格が高いです。
世田谷区の特徴としては、「1R~1K」の単身向けのマンションが比較的安いという点です。
世田谷区は、都心3区(中央区、千代田区、港区)から少し離れた場所に位置するため、単身者にはあまり人気がありません。
単身向けの賃貸に関しても、目黒区や品川区といった都心3区に近い区に比べると弱く、単身向けは収益物件としても価格が弱い傾向にあります。
一方で、「2DK~3DK」や「3LDK~4DK」といったファミリー向けの物件は人気があり、都内全体の平均価格(4,572.96万円)よりも高いです。
都心部から少し離れた立地に位置する世田谷区は、ファミリー向けの方が売却しやすいといえます。
築年数別の平均価格
世田谷区の築年数別のマンション平均価格を見てみます。
築年数に関しては、年数が経っても価格の下落が緩やかです。
世田谷区には昔から良いマンションが多いため、築年数が経っても相応の価格で売却できていることが分かります。
通常は、築20年を超えると、価格が大きく下がりますが、世田谷区においてはそれほど大きく下落していません。
世田谷区は昔から高級住宅街なので、30年前に建てられたマンションも施工の質が高く、値崩れせずに売却できていることが分かります。
以上、ここまで世田谷区のマンション相場について見てきました。
では、世田谷区のマンションの人気はどの程度なのでしょうか。
世田谷区のマンションを売るなら2月~3月がオススメ
レインズマーケットインフォメーションによると、直近2年間の23区南部(品川区、目黒区、大田区、世田谷区)の中古マンションの価格の変動推移は以下の通り。
※出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構「季報 Market Watch サマリーレポート2019 年 7~9 月期」を筆者にて編集
価格は一進一退を繰り返していますが、総じて上昇傾向にあります。
グラフ中の赤い点線は線形近似曲線と呼ばれ、全体傾向を見る直線です。
線形近似曲線が右肩上がりであることから、全体の傾向としてはまだまだ価格が伸びている状況にあるということ。
また、統計上、2月~4月の部分は中古マンションの需要が高まるため、毎年のように価格が上がっていることが分かります。
マンションを売るなら2月~3月に売却するのがベストと言えるでしょう。
世田谷区の人気はまだまだ健在。
SUUMOの「SUUMO住みたい街ランキング2019 関東版 ~住みたい自治体ランキング~」となると、世田谷区は「2位」となっています。
ランキング | 自治地 |
---|---|
1位 | 港区 |
2位 | 世田谷区 |
3位 | 千代田区 |
4位 | 目黒区 |
5位 | 文京区 |
6位 | 渋谷区 |
7位 | 新宿区 |
8位 | 品川区 |
9位 | 中央区 |
10位 | 杉並区 |
世田谷区は住みたい街ランキングとしては2位ですが、マンション価格は9位でした。
港区や千代田区は、住みたい街ランキングとマンション価格が相関していますが、世田谷区はかなりイメージ負けをしている印象。
世田谷区は、かつてのブランドイメージが強過ぎるため、人気だけが独り歩きしてしまう傾向があります。
ちなみにマンション価格9位の豊島区は、住みたい街ランキングは16位。マンション価格11位の台東区は、なんと住みたい街ランキングが30位となっています。
このように世田谷区のマンションは、住みたい街ランキングがそれほど高くない区と実は同じレベルの価格。
世田谷区の人気は健在ですが、それが価格に結びついているわけではないというのが特徴となっています。
以上、ここまで世田谷区の人気はまだまだ健在ということについて見てきました。
では、世田谷でマンションを売却する際には、何に注意すれば良いのでしょうか。
世田谷でマンション売却する際の注意点
世田谷でマンション売却する際の注意点は以下の3つ。
- 適正な売出価格を設定すること
- エリアに精通した不動産会社を選ぶこと
- 築25年超はきちんと対策すること
注意点1.適正な売出価格を設定すること
世田谷区のマンション売却では、適正な売出価格を設定することがポイント。
世田谷区は、人気の割にマンション価格が高くないので、人気に甘んじて高い価格を付けてしまうと、売却できなくなります。
人気ブランドに頼らずに売却するには、適正な価格で売り出し、地に足を付けた売却を心掛けることがけることが重要。
世田谷区にお住いの人は、かつてのブランドイメージが強く残っています。
「世田谷区だから高く売れるだろう」と強気な価格設定をしてしまうと、全く売れなくなる可能性があるので、謙虚な気持ちで価格設定をすることが重要です。
一般的に、マンションの販売期間は早くて3ヶ月程度と言われています。
統計的にも首都圏のマンションの販売日数は80日弱程度ですので、3ヶ月というのはだいたい当たっています。
もし、マンションを販売して3ヶ月以上も売れない場合は、値段設定が高過ぎるという判断すべき。
世田谷区は23区の物件ですので、適正な価格設定をする限り、必ず売却できます。
長い期間販売しても高く売れるわけではないので、適正な値段設定をして3ヶ月以内での売却を目指しましょう。
マンション売却期間については下記記事で詳しく解説しています。
注意点2.エリアに精通した不動産会社を選ぶこと
世田谷区のマンション売却では、エリアに精通した不動産会社を選ぶことが重要。
つまり、「世田谷区の今」を良く分かっている不動産会社に頼むことがポイントとなります。
世田谷区は高齢化のスピードが速く、かつての憧れの街とはやや違う方向に街が変化しています。
若い世代の流入が多くなく、昔のように世田谷区だからといって、売れる時代は終わってしまいました。
これから世田谷区のマンションを売却するなら、世田谷区の現状を踏まえて地に足を付けた売却活動が必要となってきます。
そのため、世田谷区では地元に密着した不動産会社に売却を依頼することが重要。
地元密着といっても、世田谷区には古くから支店を置いている大手不動産会社も多いため、もちろんそれらの大手不動産会社も地元密着型に含めます。
つまり、大手であっても中小であっても、長く世田谷区で営業しており、世田谷区の実態を分かっている不動産会社に依頼すべきなのです。
後ほどオススメの不動産会社の探し方については説明します。
注意点3.築25年超はきちんと対策すること
マンションは築25年超となると、買主が住宅ローン控除を利用することができません。
そのため、築25年超のマンションは、売却しにくくなります。
築25年超のマンションは、「瑕疵(かし)担保保険」を付保することで住宅ローン控除を利用できる物件となります。
- 瑕疵担保保険とは、売却後、物件に瑕疵が発見された場合、保険金で補修費用が落ちる保険
- 瑕疵とは、雨漏りや床の傾き等、売買の目的物が通常の品質を欠くこと
世田谷区のマンションは、築25年超の物件でも住宅ローンを組む購入者は多くいます。
そのため、売却には瑕疵担保保険を付保して、しっかりと対策を取ったうえで売却するようにしてください。
ただ、この辺りは不動産会社がしっかりと説明してくれます。
以上、ここまで世田谷でマンション売却する際の注意点について見てきました。
では、世田谷のマンション売却は具体的にどのようにスタートしたら良いのでしょうか。
世田谷のマンション売却なら不動産一括査定がオススメ
世田谷区のマンション売却は、下記2点が重要であることをお伝えしました。
- 適正な売出価格を設定すること
- 世田谷区では地元に密着した不動産会社に売却を依頼すること
そこで、適正な売出価格を知るには、不動産一括査定を使うと分かるようになります。
不動産一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス
複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。
不動産を売却する際、最初に査定を行います。この査定を1社のみしか取らないと、その価格が高いのか安いのかが分かりません。
適正な価格なのかどうかを知るには、何社か査定を取ってみて、比較検証することではじめて高いのか安いのかが分かります。
不動産一括査定を使えば、簡単な操作で複数の不動産会社から査定を取ることができます。
不動産一括査定は、高い査定価格を求めるために使うのではなく、あくまでも「見比べるため」に使うようにしてください。
何社からか査定を取ると、だいたいのストライクゾーンが見えてきます。
きちんとストライクゾーンを把握してから売却活動に取りかかるのが重要。
また、不動産一括査定を使うと自動的に地元に密着した不動産会社も見つけてくれます。
マンション売却を始めるなら、まずは複数社から査定を取り、自分のマンションを客観視するための情報収集から始めるようにしましょう。
大手・中堅・中小の不動産会社に査定依頼する
世田谷区のようなマンションは、価値が高い可能性があるため、大手不動産会社が喜んで査定対応してくれます。
ただし、大手不動産会社は両手仲介の比率がとても高い傾向。
両手仲介とは、1社の不動産会社が売主と買主の両方の仲介を行うこと
両手仲介は、買主、売主両方から手数料がもらえるため、値段を下がってでも売買を成立させようとします。
つまり買主からすると有利な状況になるのです。
大手は確かに買主を多く抱えているため、外すことはできませんが、中堅や中小の不動産会社にも同時に依頼をしてください。
SRE不動産は片手仲介を採用
すまいValue+SUUMO・HOME4U+SRE不動産を使う
そこでオススメな使い方が「すまいValue」「SUUMO」「HOME4U」「SRE不動産(※旧ソニー不動産)」の3つを併用して使うこと。
- 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「すまいValue」
- 大手・中堅・中小の不動産会社に依頼できる「SUUMO」「HOME4U」
- 売主専門(片手仲介のみ)の数少ない不動産会社「SRE不動産(※旧ソニー不動産)」
これら3つを併用することで、超大手~中堅・中小、さらには売主専門のSRE不動産(旧ソニー不動産)に依頼ができるのです。
世田谷区のようなマンション売却では、色々な不動産会社に意見を聞いて、売却を成功させましょう。
不動産一括査定については、下記記事でさらに詳しく解説しています。
まとめ
世田谷のマンションについて、人気ブランドに頼らずに売却する方法について見てきました。
世田谷区は人気と価格にギャップがあり、イメージほど高くは売れません。
適正な価格設定を行い、地に足を付けた売却を心がけましょう。