安易に手を出すのは危険!東南アジアの不動産投資の現状と注意点

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経済成長が著しい東南アジア諸国では、不動産投資が注目されています。

日本の「いつか来た道」が残されている東南アジアは投資対象として魅力的です。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 東南アジアの不動産投資について知りたい
  • 東南アジアの不動産投資は儲かるのか知りたい
  • 東南アジアの不動産投資の注意点について知りたい

今回の記事では、「東南アジア」の不動産投資にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことであなたは東南アジアの不動産投資についてのメリットやデメリットについて理解することができます。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定や開発用地の仕入れ担当を11年間に渡り従事。オフィスビル・賃貸マンション等の開発も行っていたことから、土地活用・不動産投資の分野に強い。

資格不動産鑑定士・中小企業鑑定士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン資格

1.東南アジアの不動産投資が注目される理由

かつて日本には土地を買えば必ずもうかるという時代がありました。

1986年から1991年の4年半にかけて、日本の土地価格が急上昇したことがあり、この時期はバブル景気と呼ばれています。

下図に、東京都の地価公示平均価格の推移を示します。

東京都の地価公示平均価格の推移

東京都の地価公示平均価格の推移

国内の土地価格は1986年より急上昇し、1991年にピークを迎えました。

その後、2001年まで10年間にわたり土地価格が下落し続け、その間は「失われた10年」などと呼ばれています。

その後、日本の土地価格は緩やかな回復傾向を見せましたが、2008年に起きたリーマンショックに続き、2011年の東日本大震災のダブルパンチが襲ったことから、再び土地価格は下落に転じました。

その後、2013年以降、土地価格は再び回復傾向に転じ、現在に至っています。

しかしながら、2001年以降、土地価格は2回ほど回復傾向を見せるものの、かつてのバブル時代に見られたような異常な上昇率は見られません。

日本経済は成熟しているため、今後も緩やかな上昇と緩やかな下落を繰り返していくことが予想されています。

日本は完全に低成長時代に移行しているため、かつてのような経済成長を見込むことはできません。

ヨーロッパのような先進諸国が何歩も先んじて低成長時代に突入していますが、日本経済の成長曲線もEU諸国を後追いする形になっています。

キャピタルゲインが狙えない日本の不動産

2016年におけるGDPの経済成長率は、日本は1.032%でした。

1年間の経済成長率が1%ということは、昨日も今日も明日も、ほとんど変わらないということを意味しています。

体重60kgの人が、1年後に60.6kgになっていたとしても、周りは全く気づきません。

日本経済はこのような状況であるため、国内で資産を太らすことは難しくなっています。

一方で、東南アジア諸国の経済成長率は目覚ましいものがあります。

アジア諸国の経済成長率ランキングは、下表のとおりです。

順位国名成長率(%)
1位バングラデシュ7.183%
2位インド7.107%
3位カンボジア7.042%
4位ラオス7.023%
5位フィリピン6.924%
6位中国6.700%
7位ブータン6.234%
8位ベトナム6.211%
9位ミャンマー6.121%
10位インドネシア5.016%

バングラデシュやインド、カンボジアについては、経済成長率が7%を超えています。

7%の成長率となると、60kgの体重の人が64.2kgになります。

60kgの体重の人が64.2kgになれば、人からは「少しガタイ良くなったね」とか「貫禄ついたな~」と言われるようになります。

東南アジア諸国では、見た目にも分かる経済成長率が発生しており、日本とは全く異なる状況にあります。

経済成長率の高い国では、インフレも発生していることも通常です。

インフレとは、不動産などもモノの値段が上がること

毎年ブクブク太る経済成長率の高い国では、モノの取引が活発に行われるため、モノの値段がどんどん上がります。これがインフレです。

一方で、毎年ほとんど太らない老人のような国では、皆が節約志向に走るため、モノの取引が停滞します。その結果、モノの値段が徐々に下がります。これがデフレと呼ばれる現象です。

モノの値段の代表格としては、不動産の価格があります。

インフレだと不動産転売は有利になる

インフレになれば、不動産は転売すると売却益を得ることができます。

これはキャピタルゲインと呼ばれます。

日本は既にご老体であるため、インフレを期待できる経済状況ではありません。

つまりキャピタルゲインを狙った不動産投資は難しい状況にあります。

それに対し、東南アジア諸国では、インフレの条件がそろっているため、キャピタルゲインを狙った不動産投資が期待できる状況です。

東南アジア諸国では、日本では期待できないキャピタルゲイン狙いの不動産投資をすることが可能です。

しかも日本からすぐ近くの国という距離的なメリットもあります。

そのため、東南アジア諸国は不動産投資市場としては魅力的であり、注目されているのです。

以上、ここまで東南アジアの不動産投資が注目される理由について見てきました。

では、東南アジアへの不動産投資には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

2.東南アジア不動産投資の3つのメリット

経済成長が著しい東南アジアでは、不動産投資においては以下の3つのメリットがあります。

  1. キャピタルゲインが得られる
  2. 利回りも高い
  3. 価格が相対的に安い

第一は、キャピタルゲインが得やすいという点です。

これは日本国内の不動産投資では実現しにくい部分であるため、魅力的です。

東南アジアは経済成長に加えて、都市部の人口が爆発的に増加している国が多いです。

そのため不動産に対する需要がとても高く、価格が上がりやすい状況が続いています。

第二の「利回りも高い」という点と、第三の「価格が相対的に安い」という点に関しては、ほぼ似たようなメリットです。

東南アジアにおける人口が集中する都市部では、賃料も上がっています。

しかしながら、日本に比べると土地代が相対的に低いという点があります。

そのため、賃料が高いにもかかわらず、土地代が安いため、利回りも高い国もあるという点がメリットです。

ただし、利回りについては、国によってバラバラです。

台湾などの価格が上昇し続けているような国であれば、既に利回りは日本よりも低いです。

キャピタルゲインの高いところは、インカムゲインもいずれ低くなります。

キャピタルゲインが得られるとことで利回りが高いというのは、理論的には矛盾しています。

経済成長が始まったばかりの国で見られる現象であることに注意してください。

以上、ここまで東南アジアの不動産投資のメリットについて見てきました。

それでは次にデメリットについて見ていきます。

3.東南アジア不動産投資の3つのデメリット

東南アジアの不動産投資のデメリットは以下の3つです。

  1. 情報が得にくい
  2. 法律や税制が変わりやすくカントリーリスクが高い
  3. 期待ほどキャピタルゲインが得られない

デメリット1.情報が得にくい

東南アジアに限らず、海外投資は「情報が得にくい」というのが最大のデメリットです。

地元の商慣習や立地情報などは、住んでいる人しか分からないということがあります。

地方の人が東京に不動産投資をする場合、新宿区と荒川区なら新宿区の方が良いと思いがちです。

ところが、東京の人なら新宿区の「落合南長崎」と荒川区の「町屋」であれば、どちらに投資すべきかが分かります。

このように不動産投資は、その土地に精通しないと、どこが良い立地なのかと言うのが分かりません。

国内でも遠方投資は難しいですが、海外ともなると尚更難しくなります

デメリット2.カントリーリスクが高い

また、東南アジアは未だに政治が不安定な国もあり、政策や税制が目まぐるしく変わります。

外国人に対する規制も多く、治安も悪いです。

そのため、東南アジアはカントリーリスクが高いということを認識する必要があります。

日本の常識が通用しないのが当たり前なので、覚悟して投資をする必要があります。

デメリット3.期待ほどキャピタルゲインが得られない

東南アジアの不動産投資で良く言われるのが、思いのほかキャピタルゲインが得られないという点です。

東南アジアの不動産投資は、年間10%程度得られるような物件はありますが、上昇率としては、所詮、その程度です。

日本のバブル時代は、東京の土地価格が1986年から1987年にかけて1年で倍近く跳ね上がった歴史と比較してしまうと、期待するほどのキャピタルゲインが得られるわけではありません。

日本のバブル時代と言うのは、高度成長が終わった後の内需拡大が行われた時期に相当します。

国内全体が先進国と言われるくらい裕福になった後、国民が色々なことに投資を行った頃に生じた経済現象です。

一方で、現在の東南アジアは高度成長期にはあるものの、まだまだ内需拡大には至っていません。

東南アジア諸国は貧富の差が激しく、国民全員が裕福で投資ができる状況ではないのです。

東南アジア諸国は、日本の歴史で言えば、1960~1970年代くらいに相当し、バブル前夜くらいの状況です。

このような状況では、まだまだ日本のバブル時代のようなキャピタルゲインは得られないというのが正直なところです。

そのため、バブルのようなイメージを持って東南アジアの不動産投資を行うと、失敗した感じになります。

リスクを冒した割には、大したキャピタルゲインが得られないという結果に終わります。

【まとめ】海外は国によって事情がかなり異なる

このように、海外の不動産に投資をする場合、海外の税制や商習慣を学ぶことがとても重要です。

海外の不動産事情は、それぞれの国によってかなり異なります

参考までに、下記で海外の不動産事情をまとめています。

海外マンション投資の3つのメリット・デメリットと主要7ヶ国のマンション投資事情

日本国内は人口減少と高齢化が進み、将来的には経済が縮むことが確実視されています。 暗い先行のことを思うと、海外の不動産投 ...

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一口に海外と言っても、国によって事情が相当に異なることが良く分かります。

ぜひご参照ください。

以上、ここまで南アジア不動産投資のデメリットについて見てきました。

東南アジアへの不動産投資はリスクも高くキャピタルゲインもそれほど高くないため、とても難しいというのが結論です。

投資経験が浅いうちは、東南アジアに目を向ける前に、やはり国内投資に再度目を向けてみることをオススメします。

そこで最後に海外投資家が日本に注目している理由ついてご紹介します。

4.海外投資家が日本に注目している理由

日本の投資家が東南アジアの不動産投資に注目している一方、ここ数年、海外の投資家は日本の不動産に投資を行っています。

不動産投資はどの国の人たちも「隣の芝は青く見える」世界なのかもしれません。

海外投資家が日本の不動産に注目している理由は、「安定性」にあります。

日本はキャピタルゲインこそ得にくい国ですが、政治も経済も安定しているため、安定したインカムゲインは得られやすいという環境になります。

日本は諸外国に比べ、政治もとても安定しています。

2017年10月に行われた衆議院選挙では、自民党が圧勝する結果となりました。

EUは、EU離脱をめぐり各国の大統領の選挙結果は常に目が離せない状況が続いています。

またアメリカではトランプ大統領の登場により、従来の政策が180度変わってしまうというリスクも出てきました。

このように、経済的に安定している先進国であっても、今は政策が180度変わってしまうというカントリーリスクが存在します。

一方、日本は与党が強いため、海外の投資家からすると政治的にとても安定した国に映ります。

また治安がとても良い国でもあり、カントリーリスクが極めて低い国として海外投資家からは人気があります。

海外投資家が日本の不動産に注目しているのは、インカムゲインです。

インカムゲインとは不動産の賃料収入から得られる運用益のことを言います。

政策が大きく変更される可能性が低い日本は、経済的にも安定し、治安も良く、将来的に見ても安定感が抜群にあります。

日本の不動産は、将来リスクを低く見ることが可能です。

イールドギャップが大きい日本の不動産

また日本の賃貸物件は、物件の利回りと金利との差が大きいことも知られており、投資家から支持を集めています。

利回りと金利との差はイールドギャップと呼ばれますが、このイールドギャップが大きいとレバレッジ効果と呼ばれる投資効果が大きく得られます。

このようなことから、日本の不動産投資市場は決して悪いというわけではなく、逆に言えば海外投資家からはむしろ高い評価を受けています。

そこで、いきなり難しい海外不動産投資から手を出すよりは、国内の安全な不動産から投資を始めることをオススメします。

不動産投資を始めるのであれば、まずは国内の不動産投資から始め、慣れてきたら徐々に海外の不動産投資に手を出しましょう。

キャピタルゲインは不動産投資以外で得る

またキャピタルゲイン狙いであれば、必ずしも不動産投資に拘る必要はありません。

株式投資であれば、国内の良く知った企業であってもキャピタルゲインを得ることは可能です。

しかも株の方が不動産よりも短期的にキャピタルゲインを得ることができます。

キャピタルゲインは株で得て、インカムゲインは不動産で得るという投資であれば、情報が十分に得られる日本の国内でも投資を完結することが可能です。

リスクを冒してでも東南アジアの不動産投資に手を出すよりは、国内投資による代替案を探してみることも重要です。

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5.まとめ

東南アジアの不動産投資について見てきました。

東南アジア諸国の不動産投資は、相応のリスクを伴います。

東南アジアの不動産投資をする前に、

  • 東南アジアで投資する目的は何か
  • 国内投資による代替案は無いのか

等々を再度検証したうえで、東南アジアの不動産投資を検討するようにしましょう。

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