用途地域とは?定義から種類・調べ方・建築制限一覧表・価値の高い土地の条件

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用途地域とは、エリアごとに建築可能な建物の用途を定め区分けした地域のこと

用途地域について調べている方は、

  • 用途地域とは何だろう?
  • 用途地域にはどのような制限があるのだろう?
  • 用途地域がまたがった場合はどうなるのだろう?

等々のことを疑問に感じている方もいらっしゃると思います。 

そこで今回の記事では「用途地域」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことであなたは用途地域について知り、土地価格に与える影響について理解できるようになります。

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1.用途地域の根拠となる法律は「都市計画法」

用途地域とは、建築物の用途に着目して地域の区分を定め、建築基準法によりそれぞれの地域に応じた建築物の用途、容積率、建ぺい率、高さ等の制限を行う地域

用途地域の根拠となる法律は都市計画法です。

都市計画法とは、計画的に街づくりを行うための法律になります。 

用途地域は地域の事情をきめ細かく反映する必要があるため、その決定権者は市町村となります。 

以上、ここまで用途地域の定義について見てきました。

では用途地域はどのようなところに定められるのでしょうか。

そこで次に用途地域が定められるエリアについてご紹介します。 

2.用途地域が定められるエリア

都市計画法によって、日本全国の土地は下図のように区分けされています。

日本の国土イメージ

日本の国土イメージ

ます日本全体は、「都市計画区域」「準都市計画区域」「都市計画区域外」に分かれます。

人が一定以上居住するエリアは都市計画区域です。

次に都市計画区域は「市街化区域」と「市街化調整区域」という区域区分の定められている地域と、区域区分が定められていない「非線引都市計画区域」に分けられます。 

市街化区域とは「すでに市街化を形成している区域、またはおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」です。

市街化調整区域とは「市街化を抑制すべき区域」になります。 

用途地域は、市街化区域に基本的に定められる地域です。

ただし、例外的に他の地域にも定められることになっており、用途地域の定めは下表のようになっています。

区域用途地域の定め
市街化区域必ず定められる
市街化調整区域原則として定められない (ただし、例外的に定められることもある)
非線引都市計画区域 準都市計画区域定めることができる

市街化区域は最も人が多く住むエリアです。

人が多くするエリアは乱開発がされないよう、計画的な街づくりが欠かせません。

そのため、市街化区域には用途地域が定められているのです。 

用途地域の調べ方

用途地域については、国土交通省のホームページを見れば分かります。

ただし、素人では分かりにくく、少し難しいのが正直なところです。

オススメは調べたい地域の役所に電話して「○○の「用途地域」を教えてください。」と聞くのが一番早いです。

以上、ここまで用途地域が定められるエリアについて見てきました。

用途地域は全部で12種類存在します。

そこで次に12種類の用途地域について解説します。

3.用途地域は12種類定められている

用途地域は住居系7種類、商業系2種類、工業系3種類の計12種類あり、下表の様に定められています。 

系統用途地域定義
住居系第一種低層住居専用地域低層住宅に係る良好な住居を保護するための地域。
第二種低層住居専用地域主として低層住宅に係る良好な住居を保護するための地域。
第一種中高層住居専用地域中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域。
第二種中高層住居専用地域主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域。
第一種住居地域住居の環境を保護するための地域。
第二種住居地域主として住居の環境を保護するための地域。
準住居地域道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利用増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するための地域。
商業系近隣商業地域近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するための地域。
商業地域主として商業その他の業務の利便を増進するための地域。
工業系準工業地域主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するための地域。
工業地域主として工業の利便を増進するための地域。
工業専用地域工業の利便を増進するための地域。

以上、ここまで12種類の用途地域について見てきました。

用途地域には建築可能な建物が定められています。

そこで次に用途地域の建築制限についてご紹介します。 

4.用途地域の建築制限一覧表

用途地域ごとの建築制限は下表のとおりです。

「〇」は建築可能な建物、「×」は建築できない建物になります。 

用途地域1種低層2種低層1種中高層2種中高層1種住居2種住居準住居近隣商業商業準工業工業工業専用無指定
神社、寺院、教会、巡査派出所、診療所、公衆浴場、保育所等
住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿×
住宅に付随する店舗・事務所等×
老人ホーム、身体障害者福祉ホーム等×
幼稚園、小学校、中学校、高等学校××
美容院・店舗・飲食店(2階以下かつ150㎡以内)×
店舗・飲食店(2階以下かつ500㎡以内)××
自動車車庫(2階以下かつ300㎡以内)××
大学、高等専門学校、専修学校、各種学校××××
病院××××
事務所×××
店舗・飲食店(1,500㎡以内)×××
自動車教習所××××
工場(原動機を使用し、床面積50㎡以内)××××
店舗・飲食店(3,000㎡以内)××××
ボーリング場、スケート場、水泳場×××××
ホテル、旅館××××××
カラオケボックス、ダンスホール×××××
マージャン屋、パチンコ屋、馬券投票券発売所××××××
店舗・飲食店(3階以上または10,000㎡以内)×××××
自動車車庫(3階以上または3,000㎡以内)××××××
自動車修理工場(床面積150㎡以下)××××××
倉庫業を営む倉庫××××××
工場(原動機を使用し、床面積150㎡以内)×××××××
工場(原動機を使用し、床面積150㎡超)×××××××××
劇場、映画館(客席の床面積200㎡未満)××××××××
劇場、映画館(客席の床面積200㎡以上)×××××××××
店舗・飲食店(床面積10,000㎡超)××××××××××
キャバレー、料理店、ナイトクラブ××××××××××
個室付浴場業に係る公衆浴場×××××××××××
卸売市場、火葬場、汚物処理場、ごみ焼却場×××都市計画でその敷地の位置が決定しているものは建築可能

建築可能な建物が多いということは、それだけ土地に用途の多様性があり、土地価格が高くなります。

例えば、「商業地」は様々な建物を建築することが可能であるため、土地価格は高くなります。

日本で一番土地価格の高い銀座は商業地に該当します。

一方で建築制限の一番厳しい土地は「第一種低層住居専用地域」です。

「第一種低層住居専用地域」の土地は、用途の多様性が低く、一般的に土地価格は安いです。 

以上、ここまで用途地域の建築制限について見てきました。

では用途地域がまたがっている土地はどのような建物が建てらえるのでしょうか。

そこで次に過半主義についてご紹介します。

5.用途地域がまたがっている場合は「過半主義」

一つの土地が、たまたま2つの用途地域にまたがっている場合もあります。

このように土地が2つの用途地域にまたがっているケースでは、用途はその土地の過半が属する用途地域に従います。 

例えば、300㎡の土地で、200㎡が商業地、100㎡が準住居地域というような場合、その敷地全部が商業地の用途が適用されます。

これを「過半主義」と呼びます。 

以上、ここまで過半主義について見てきました。

ただし、過半主義には例外があります。

そこで次に過半主義の例外について見ていきます。 

過半主義の例外

以下の4つについては、過半主義の例外を採用します。 

規制状況決定方法
容積率敷地が2以上の異なる容積率にまたがる場合それぞれの部分の面積を案分して求める
建ぺい率※敷地が2以上の異なる建ぺい率にまたがる場合
高さ制限2以上の異なる高さ制限の地域等のまたがる場合それぞれの建築物の部分がその地域の高さ制限の適用を受ける
防火・準防火地域の制限建築物が防火地域または準防火地域の内外にまたがる場合厳しい方の制限が適用される

※建ぺい率とは建築面積の敷地面積に対する割合

建築面積とは建物を敷地の上から見た場合の面積です。

敷地を上から見た場合の建ぺい率のイメージは下図のようになります。

建ぺい率イメージ

以上、ここまで過半主義について見てきました。

土地の価値を決めるのに用途以外に容積率があります。

そこで次に用途地域と容積率について見ていきます。

6.用途地域と容積率の関係

容積率とは、延床面積の敷地面積に対する割合をいいます。

延床面積とは、各階の床面積の合計です。 

容積率は大きいほど、建物のボリューム(容積)を大きくすることができます。

つまり、容積率が高い土地ほど、背の高い建物(オフィスビルや高層マンション)を建築することが可能になります。

容積率

容積率の高さは、土地の価値に影響します。

容積率が高いほど、高度利用(高い建物を建てること)が可能なため、土地価格は高くなります。

自治体が都市計画で定める容積率のことを「指定容積率」と呼びます。

指定容積率は、用途地域に応じで、以下の範囲で都市計画によって定められます。 

地域区分指定容積率
第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
50%、60%、80%、100%、150%、200%
のうち都市計画で定めるもの
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
近隣商業地域
準工業地域
100%、150%、200%、300%、400%、500%
のうち都市計画で定めるもの
工業地域
工業専用地域
100%、150%、200%、300%、400%
のうち都市計画で定めるもの
商業地域200%、300%、400%、500%、600%、700%、
800%、900%、1000%、1100%、1200%、1300%
のうち都市計画で定めるもの

容積率は、前面道路の幅員が12m未満のときは、原則として当該幅員のメートル数値に以下の法定乗数を乗じて得た数値と上表の指定容積率とを比較し、数値の小さい方が当該地の容積率となります。 

用途地域法定乗数
住居系の用途地域4/10
住居系以外の用途地域6/10

角地のように2以上の幅員の異なる前面道路がある場合には、幅員の大きい方を採用します。

指定容積率と法定乗数により求められる容積率を比較した結果、決定される容積率を「基準容積率」と呼びます。 

例えば、第一種中高層住居専用地域で指定容積率が200%で、前面道路の幅員が4mの土地があったとします。 

この土地の法定乗数により求められる容積率は160%(=4m×4/10)です。

指定容積率200%と比較すると、160%の方が数値は小さいです。 

よってこの土地の容積率は160%が採用されます。

このように最終的に求められたその土地の容積率のことを基準容積率と呼びます。

7.まとめ

以上、用途地域とは何か?定義から建築制限、またがった場合、容積率を解説してきました。

用途地域は、その土地の価値を決める重要な規制です。

建物の建てられる用途が広く、かつ容積率が高いほど、多様性があり、価値の高い土地と言えます。 

土地活用や土地売却においては、自分の土地の用途地域を把握することが第一歩となります。

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