ゾーニングとは?土地活用で収益を最高するために考えるべきこと

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ゾーニングとは、敷地内に建物をどのように配置するかの計画

建築計画の最初に行うことがゾーニングになります。

ゾーニングについて知りたいと思っている人の中には、

  • ゾーニングって、そもそも何のことなの?
  • どうして土地活用にはゾーニングが必要なの?
  • ゾーニングは、どういう点に注意すれば良いの?

等々のことを思っている人も多いと思います。

そこでこの記事では、「ゾーニングとは」ということにフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、ゾーニングとは何かということや、土地活用で収益を最高にするために考えるべきことについて知ることができます。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定や開発用地の仕入れ担当を11年間に渡り従事。オフィスビル・賃貸マンション等の開発も行っていたことから、土地活用・不動産投資の分野に強い。

資格不動産鑑定士・中小企業鑑定士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン資格

ゾーニングとは

ゾーニングとは、土地活用で計画を立てる際、敷地全体の配置を考えること

ゾーニングは基本的には設計者が行います。

ゾーニングでは、まず、執務機能や管理機能、駐車場などの付属機能と建物維持のための設備機能など全体に配置される建物の機能分析を行います。

次に、その機能がどのように絡み合っているかを整理します。

どの場所にどのような機能を配置するのか、付属建物との関係をどのように処理するのか、接道条件や方位、周辺環境もチェックしながら敷地全体をゾーン分けします。

人や自動車等の動線、日照や窓からの眺望などもゾーニングする場合の重要な要因です。

全体のゾーニングが固まると、次は建物の配置計画になります。

配置計画はゾーニングでおよその位置関係が決まったものに対し、形や向き、大きさなどを考慮しながらあてはめていきます。

ゾーニングが悪いと、敷地の中にデッドスペース(使いにくい場所)等が生まれ、土地を十分に生かすことができなくなります。

ここで、ゾーニングで特に重要なことは、必ず現地を見た上で行うということです。

地図だけを見てゾーニングを行うと、失敗することがあります。

ゾーニングの失敗例

筆者は以前、リーマン時代の不動産会社に勤務していた時に、ある土地活用でゾーニングの失敗例を見たことがあります。

その土地は、細い道と太い道に接している角地でした。

通常、太い道の方が表通りになるため、そのゾーニングは太い表通りに向けて店舗の入口が計画されていました。

しかしながら、その土地は、実際には細い道の方が人通りの多い場所であったため、細い道を建物の表面にするよう計画を修正するように指摘しました。

常識的には、太い通りの方が表であることは間違いないのですが、実際には細い道の方が表にすべき土地というのは、たまにあります。

地図だけ見てゾーニングしてしまうと、思わぬミスが生じます。

土地所有者は、その土地のことを設計者よりも良く知っているはずです。

土地所有者のやるべき仕事は、設計者から提案されるゾーニングに対して、本当にそれで良いかどうかをチェックすることです。

土地には、人通りの違いや、高低差、眺望、騒音、隣接建物からの日影の影響等、実際に現地を見ないと分からない要因が多くあります。

ゾーニングは、現地の特性を十分に加味した上で、決めるようにしてください。

以上、ここまでゾーニングについて見てきました。

ゾーニングは、建築計画の中で行なわれます。

そこで次に、建築計画の流れについて解説いたします。

建築計画の流れ4ステップ

建築計画の主な流れは、以下の4つになります。

建築計画の流れ4ステップ

  1. ゾーニング
  2. 平面計画
  3. 立面計画
  4. 断面計画

ステップ1.ゾーニング

ゾーニングは、建物の配置や向き、駐車場等、全体の位置関係を調整し、配置すること

土地活用の提案書でいうと、最初の1ページ目の配置計画図面がゾーニングの結果です。

ステップ2.平面計画

平面計画はゾーニングと並行して行いますが、人の動線や自然光の入り具合、眺望、通風、防災等を考慮しながら、建物の平面を計画すること

平面計画は、具体的には建物の平面図を作っていきます。

土地活用提案書の中では、各階平面図が平面計画を表したものとなります。

平面計画は建築計画の中で最も重要です。

建物の利用のしやすさを決める重要な計画なので、人の動線など、使い勝手を良く想像しながら検討するようにしてください。

ステップ3.立面計画

立面計画とは、建物を四方から見た外観のこと

平面計画を完了すると、窓や入口の位置が決まりますので、立面計画を作ることができます。

立面は、建物の形態や表情など、外から見たときの見た目を決めます。

立面計画は、街並みに配慮して決めることが重要で、対象建物だけでなく、隣の建物なども意識しながら作り上げていくことも必要です。

例えば、オフィスビルなどでは、全体を鏡面ガラスで仕上げる場合があります。

鏡面ガラスで仕上げた場合、鏡に映り込む建物がボロボロの建物だと、新築の建物なのにボロボロの建物の印象となってしまうことがあります。

ガラス面の多い建物を作る場合には、最終的にどのような映り込みが発生するかも含めて立面計画を決定することがポイントとなります。

提案書の中では必ず立面図がありますので、チェックしましょう。

ステップ4.断面計画

断面計画とは、建物を建てに切ったときに横から見た断面図の計画

断面図も計画が進むと出てきます。

断面図を見ることで、今まで見ることができなかった梁の状況が分かるようになります。

梁とは柱の上に横たえて、屋根や棟の重みを受ける建材を指します。

梁は天井からボコッと下に突き出てきます。

住宅で室内に梁が出てしまうと、照明が届きにくくなる空間が発生します。

柱や梁はなかなか位置を変えることができませんが、致命的なところに梁が出ている場合には、平面計画から練り直すようにします。

平面計画や立面計画、断面計画は全て繋がっています。

これらの3つの計画は、グルグルとフィードバックしながら良いものを作り上げていくようにしましょう。

以上、ここまで建築計画の流れについて見てきました。

ゾーニングは用途によりチェックする項目が異なる

ゾーニングは住居系、オフィス、複合建物、駐車場など用途別に見るべきポイントが若干異なります。

それぞれ順番に説明していきますが、下記リンクより該当箇所だけ見て頂いても結構です。

住居系建物のゾーニング

大規模な敷地の場合には、複数棟を建てるケースがあります。

複数棟を建てる場合には、まず住棟配置から行います。

住棟配置は、南側向きのバルコニーができるだけ多く作れるような配置とするのが基本です。

東西に長い敷地は、最も良い敷地で、全戸南向き住戸を作ることができます。

南北に長い敷地だと、東向き住戸を中心的に作れるよう配置します。

東西に長い敷地で、若干、傾けられるようであれば、南東向きに傾けるのが基本です。

どうしても北向き住戸ができてしまう場合には、むりせずそのまま北向き住戸を作ります。

北向き住戸を嫌がって、無理矢理、南向き住戸を作ろうとしても、上手く行かないことが多いです。

北向き住戸は斜線制限によってルーフバルコニーを作れるケースが多いので、ルーフバルコニーを作ることで価値を上げるようにするのがポイントとなります。

また、賃貸マンションは、外廊下(解放廊下)よりも内廊下の方が、グレードは高くなります。

予算を確保できるようであれば、内廊下で企画した方が良いでしょう。

オフィスのゾーニング

オフィスでは、レンタブル比を重視するのが基本です。

レンタブル比とは、延床面積に対する賃貸面積の割合を指します。

オフィスは、執務スペースの専有部分が賃貸面積になります。

共用廊下やエレベーター、階段は賃貸面積ではありませんので、レンタブル比から外れます。

オフィスの賃料は、商習慣で賃料単価に面積を乗じて賃料が決まります。

そのため、賃貸面積は広ければ広いほど、稼げるオフィスとなります。

専有部分は、できるだけ整形の無柱空間で作ることが基本です。

専有部分の中に、柱が1本でもあると、テナントの反応が急に悪くなります。

平面計画では、必ず柱をチェックし、無柱空間のオフィスを作るようにしてください。

また、形については、正方形よりも長方形の方が好まれます。

正方形は、意外と使いにくいので、人気がありません。

オフィスの計画では、まずは専有部分をしっかりと作ることから始めることが基本となります。

複合建物のゾーニング

複合建物とは、1階がコンビニ、2階以上が住宅のような複数の用途からなる建物

複合建物で重要なのが、入口の動線を分けるということです。

住戸と店舗の人が、鉢合わせしないように、入口を完全に分けます。

たまに、小さなビルで、下層階をオフィス、上層階を住宅としているようなビルを見かけます。

このようなビルでエレベーターをオフィスと住宅で共用にしてしまっているビルがあります。

エレベーターを強要にしてしまっているビルは、オフィス需要者にも住宅需要者にも敬遠されてしまいます。

後々の客付に苦労しますので、複合用途の建物を作る際は、動線を用途ごとに必ず分けるようにしましょう。

駐車場のゾーニング

ゾーニングでは、建物の配置をすると、空き地となる部分も確定します。

空き地部分は、庭や集会場、駐車場等が配置されることになりますが、特に駐車場がどのように配置されるかが重要となります。

駐車場は、条例によって附置義務台数が決まっている場合があります。

平面駐車場で台数を賄えない場合には、機械式駐車場を導入することになります。

機械式駐車場は、出庫までに時間がかかり、住民から敬遠されることも多いです。

一方で、平置き駐車場は、出庫までの時間はかからないものの、車上荒らしのリスクもあり、クレームとなることもあります。

駐車場をどのように配置するかは、その後の物件の価値に大きく影響します。

駐車場はどのような配置がベストなのか、しっかり考えて検討するようにしましょう。

駐車場の土地活用を考えている方は下記記事をご確認ください。

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まとめ

以上、ここまで、ゾーニングとは何かということや、土地活用で収益を最高にするために考えるべきことについて見てきました。

ゾーニングは建築計画の中で、最も基本となる計画です。

土地の特徴を理解している土地所有者が、内容をしっかりと理解し、計画を進めるようにしてください。

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