小さな土地でもあきらめない!30坪のアパート経営の戦略について解説

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30坪と言えば戸建住宅用地としてもやや狭い部類の土地になります。

下手をすると、狭小住宅地とみなされても不思議ではありません。

30坪のような狭い敷地でアパート経営ができるのか、不安になる方もいると思います。

結論からすると、30坪の敷地であってもアパート経営をすることは可能です。

都内などは敷地の広さが30坪未満のアパートはゴロゴロ存在します。

これから30坪未満の土地でアパート経営を考えている人の中には、

  • 30坪以下でアパート経営できるのかどうかを知りたい
  • 30坪以下のアパートとは、どのようなものか知りたい
  • 30坪以下のアパート経営でどのようにしたら勝ち残れるか知りたい

等々のことを思っている方も多いと思います。

そこで今回の記事では「30坪以下の土地」におけるアパート経営にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたは30坪以下の土地のアパート経営を理解し、小さなアパートでの勝機を見出すことができるようになります。

1.30坪でもアパート経営は可能

1-1.30坪以下のアパートの具体例

30坪というと、約100㎡です。

100㎡のような小さな土地でアパート経営ができるのかというと可能です。

しかも投資効率の良いアパートが可能であり、規模の大きなアパートよりも利回りを高くすることも可能

冒頭に、土地が30坪未満のアパートはゴロゴロあると述べましたが、実際にはどのようなアパートがあるのでしょうか。

イメージを明確にするため、東京都内の2016年以降に新築された実際のアパートについて、具体例を見てみます。

下表は全て土地が30坪未満のアパートになります。

No.所在土地面積建物面積戸数平均面積年間賃料平均月額賃料構造階数
1東京都豊島区27坪33坪6戸18㎡4,872,00067,667木造2階建
2東京都江戸川区26坪38坪6戸21㎡5,160,00071,667木造3階建
3東京都板橋区20坪24坪4戸20㎡2,928,00061,000木造2階建
4東京都新宿区8坪9坪2戸15㎡1,632,00068,000木造2階建
5東京都葛飾区15坪23坪7戸11㎡4,639,20055,229木造2階建
6東京都大田区28坪26坪6戸15㎡4,536,00063,000木造2階建
7東京都江東区17坪35坪8戸14㎡7,212,00075,125木造3階建
8東京都足立区29坪50坪12戸14㎡7,200,00050,000木造3階建
9東京都練馬区11坪11坪2戸19㎡1,692,00070,500木造2階建
10東京都品川区26坪41坪4戸34㎡5,040,000105,000木造3階建

一口に30坪未満と言っても、実際、土地の面積は様々です。

No.4の事例などは、8坪の土地もあります。

30坪によるアパートは、構造としてはほとんど木造です。

階数は2階建てが多く、場合によっては3階建ても存在します。

30坪の敷地のアパートとなると、戸数としてはだいたい6戸くらいのアパートが多いです。

No.8の事例では、階数を3階建てとすることで、12戸にしているものもあります。

賃料はエリアによっても異なりますが、東京23区の場合、6戸で年間賃料として450万円~500万円といったところです。

1-2.参考物件の探し方

30坪未満の土地でアパートを建てることに対し、半信半疑の方もいると思います。

このような小さな土地のアパート経営を考える場合、実例を見てみるのが最も参考になります。

健美家」では、全国の収益物件の売物件情報を扱っています。

このサイトでは、物件の検索条件に土地の面積を入れて絞り込むことが可能です。

土地面積の上限を100㎡とすることで、30坪未満の土地のアパートの売物件情報が見られます。

「健美家」では、物件の間取図も見ることができます。

30坪以下のアパート経営をイメージする際、物件の各階平面図はとても参考になります。

小さなアパートは、階段や入口をどのように配置しているのか、部屋の広さはどの程度か、バスやトイレはユニットで割り切っているか等、あらゆる工夫をしていますので、見る価値が高いです。

自分の保有している土地で、とてもアパートなんか建たないと思い込んでいる人も多いですが、30坪でも十分にアパートを建築することは可能です。

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以上、ここまで30坪でもアパート経営は可能について見てきました。

30坪以下の土地でアパートを建てる場合、小規模アパートならではのメリットを意識する必要があります。

そこで次に小規模アパートのメリットについて見ていきます。

2.小さなアパートのメリット

2-1.どこでも建てられるアパート

土地活用を考える場合、まず土地には建築可能な建物用途に規制があるということを知っておく必要があります。

どこでもどんな建物が建てられるわけではありません。

建築できる建建物を規制している法律に、都市計画法の用途地域というものが存在します。

用途地域とは、建物の用途に着目して定められた地域の区分です。

用途地域は住居系7種類、商業系2種類、工業系3種類の計12種類あります。

下表に用途地域の定義を示します。

系統用途地域定義
住居系第一種低層住居専用地域低層住宅に係る良好な住居を保護するための地域。
第二種低層住居専用地域主として低層住宅に係る良好な住居を保護するための地域。
第一種中高層住居専用地域中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域。
第二種中高層住居専用地域主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域。
第一種住居地域住居の環境を保護するための地域。
第二種住居地域主として住居の環境を保護するための地域。
準住居地域道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利用増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するための地域。
商業系近隣商業地域近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するための地域。
商業地域主として商業その他の業務の利便を増進するための地域。
工業系準工業地域主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するための地域。
工業地域主として工業の利便を増進するための地域。
工業専用地域工業の利便を増進するための地域。

都市部の土地には上表のような用途地域が定められています。

都市部は人々が暮らしやすいように住居エリアや商業エリア、工業エリアのように用途地域によってゾーニングされています。

このような用途地域ですが、アパートのような共同住宅も、どの用途地域に建築できるか定められています。下表に、共同住宅が建築可能な用途地域を示します。

用途地域1種低層2種低層1種中高層2種中高層1種住居2種住居準住居近隣商業商業準工業工業工業専用無指定
住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿×

共同住宅は、工業専用地域以外であれば、どこにでも建築可能です。

唯一、建築できないのが工業専用地域です。

工業専用地域は、埋立地にあるような超大型の工業地帯です。

人が好んで住むような場所ではないため、工業専用地域だけはアパートが建てられません。

用途地域だけから見ると、アパートは、どこにでも建てられる建築物であるということができます。

逆に言えば、アパートはどこでも供給されてしまうため、供給過剰になりがちであり、競争力を維持するのがとても難しい建物であるということができます。

2-2.なかなか建てられないワンルーム

一方で、共同住宅の中でも建築規制の厳しい建物があります。

それはワンルームです。

ワンルームは、マンションに限らず、ワンルームタイプのアパートもワンルームの部類になります。

ワンルームタイプは、賃貸需要も高く、ファミリータイプに比べるとアパート経営がしやすいです。

また部屋の面積が狭いため賃料単価も高く、収益性も高いという特徴があります。

そのため、同じ賃貸の共同住宅を建てるのであれば、ファミリータイプよりもワンルームタイプの方が収益性や投資効率が高いという特徴があります。

土地活用を考えた場合、ファミリータイプよりもワンルームタイプの部屋を多く建てた方が有利になります。

そうすると、アパートやマンションのような共同住宅はどこでも建築可能なため、投資家であれば、ワンルームタイプのアパートやマンションを建てたいと思うはずです。

特に都内のような単身世帯の多い地域では、放っておくとあらゆる皆がワンルームを建てまくるという可能性が出てきます。

ところが、ワンルームの住人は、「地域のコミュニティに参加しない」、「ゴミ出しマナーが悪い」等の昔のイメージが残っており、ワンルームが増えることを好ましく思っていない人が多いのも事実です。

そこで多くの都市では、ワンルームに関して建築制限をかける条例を設けているのが通常です。

単身世帯の多い東京23区では、全国的に見てもワンルームの建築を規制する厳しい条例がかかっています。

ワンルームの建築を規制する条例は、区ごとによって呼び名が異なりますが、通称、ワンルーム条例と呼ばれています。

ワンルーム条例は東京23区が最も厳しいです。

参考までに、以下に東京23区のワンルーム条例の一部を紹介します。

下表は、どのような共同住宅が条例の対象になるかという点と、対象となるワンルームの最低住戸面積を示したものになります。

No.対象最低住戸面積
1足立区3階建て以上で15戸以上の集合住宅25㎡以上 (29戸まで設置可、30戸以上は40㎡以上とする)
2荒川区15戸以上の集合住宅25㎡以上
3板橋区「3階建て以上」「35㎡未満の住戸が15戸以上で総戸数の3分の1以上」の両方を満たす集合住宅25㎡以上
4江戸川区「3階建て以上で10戸以上」「40戸以上」のいずれかの集合住宅15戸未満:平均30㎡以上 15戸以上:平均70㎡以上
5大田区15戸以上の集合住宅25㎡以上
6葛飾区3階建て以上で15戸以上の集合住宅25㎡以上
7北区3階建て以上で15戸以上の集合住宅25㎡以上
8江東区「3階建て以上」「15戸以上で過半数以上が40㎡未満の住戸」の両方を満たす集合住宅25㎡以上
9品川区「3階建て以上」「30㎡未満の住戸が15戸以上で総戸数の3分の1以上」の両方を満たす集合住宅一低層:25㎡以上 その他:20㎡以上
10渋谷区「3階建て以上」「33㎡未満の住戸が15戸以上で総戸数の3分の1以上」の両方を満たす集合住宅28㎡以上
11新宿区3階建て以上で30㎡未満の住戸が10戸以上の集合住宅25㎡以上
12杉並区「3階建て以上で20戸以上」「3階建て以上で40㎡未満の住戸が6戸以上」のいずれかの集合住宅25㎡以上 (10戸未満の場合は20㎡)
13墨田区「3階建て以上かつ10戸以上」「15戸以上」のいずれかの集合住宅25㎡以上
14世田谷区●住居系・準工業地域内の場合、3階建て以上で40㎡未満の住戸が12戸以上の集合住宅 ●商業系地域内の場合、3階建て以上で40㎡未満の住戸が15戸以上の集合住宅25㎡以上
15台東区10戸以上の集合住宅25㎡以上
16千代田区4階建て以上で30㎡以下の住戸が10戸以上の集合住宅25㎡以上
17中央区10戸以上の集合住宅(指定地域)25㎡以上
18豊島区3階建て以上で15戸以上の集合住宅20㎡以上
19中野区3階建て以上で12戸以上の集合住宅25㎡以上
20練馬区30㎡未満の住戸が20戸以上の集合住宅25㎡以上
21文京区40㎡未満の住戸が10戸以上の集合住宅25㎡以上
22港区37㎡未満の住戸が7戸以上の集合住宅(50㎡以上の住戸が総戸数の4分の3以上ある場合は除く)25㎡以上 (商業地域は総戸数の1/2未満を20㎡以上)
23目黒区3階建て以上で40㎡未満の住戸が10戸以上の集合住宅25㎡以上

ワンルーム条例は区ごとによって細かい規制が異なりますが、大きなポイントは3つです。

  1. 規制の対象となる規模のワンルームが定められていること
  2. 規制の対象となるワンルームには最低住戸面積が規定されているということ
  3. 規制の対象となると一定数のファミリータイプの住戸を設けなければならないということ

例えば、足立区などは、ワンルーム条例の規制の対象となる共同受託を「3階建て以上で15戸以上の集合住宅」と定めています。

このような規模以上の住宅に関しては、最低住戸面積を25㎡以上としなさいという規制を設けています。

ワンルームは部屋の面積が狭いため賃料単価も高く、収益性も高いと述べましたが、部屋の最低住戸面積が定められてしまうということは、部屋を小さくして賃料単価を上げることができないということを意味しています。

さらに、規制の対象となるワンルームマンションとなると、全体の個数のうち、一定数のファミリータイプの住戸を設けなければならないという規制もあります。

ファミリータイプの住戸とは、区によっても定義が異なりますが、40㎡や、50㎡、75㎡以上とする大きな面積の住戸です。

ファミリータイプのような大きな面積の住戸が入ると、賃料単価がさらに落ちるため、収益性が悪化します。

ワンルーム条例の仕組みとしては、大きな物件ほど、投資効率の落ちる住戸が入り込むことになり、どんどん収益性が落ちていくというカラクリになっています。

そのため、23区内では大きな土地ほどワンルームの収益性が落ちるため、結果的にワンルームを建てる人が減るということになります。

ワンルーム条例とは、収益性を落とすことでワンルームの建築を抑制しているという条例です。

2-3.隙間を狙う30坪アパート

このように、都市計画法上、アパートは色々な場所で建てやすい建物になっているのですが、ワンルームに関しては条例で建てにくい建物になっています。

ところが、ワンルーム条例をよく見ると、条例の規制の対象とならない小さなワンルームが存在することが分かります。

例えば、台東区であれば「10戸以上の集合住宅」がワンルーム条例の規制の対象となってきますが、9戸以下の集合住宅であればワンルーム条例の規制の対象にはなりません。

冒頭の30坪未満の土地のアパートでは、戸数としては6戸程度が標準的でした。

ほとんどの場合、30坪未満の土地であれば、ワンルーム条例の規制の対象になることはありません。

そのため、最低住戸面積の縛りもなく、かつファミリータイプの住戸設置の必要もないというのが30坪未満の土地のアパートの特徴になります。

規制の対象外のワンルームアパートを建築できることが、30坪未満の土地におけるアパート経営の魅力になります。

例えば、23区であればワンルーム条例にとって、ほとんどのワンルームが25㎡以上の物件が多いです。

25㎡以上となると、家賃も10万円を超える物件が多く総額が張ります。

ところが、ワンルーム条例の規制の対象にならなければ、1室が15㎡のワンルームアパートも建てることができます。

15㎡で家賃を6万円にできれば、学生等の可能性が出てきます。

面積を小さくして家賃総額を抑えることができれば、幅広い入居者層を需要者として取り込むことができます

そのため、より安定したアパート経営が可能になるのです。

筆者の知人でも、大手の賃貸管理会社に勤めている人がいますが、実際、大きなワンルームマンションでも、条例の対象外の小さなワンルームアパートは脅威であると言っていました。

小さなワンルームアパートは、大きなワンルームマンションの賃料相場にも影響の与えることのできる存在です。

30坪アパートは、実は、小粒でもピリリと辛い存在ですので、30坪でも自信をもってアパート経営にチャレンジすることをオススメします。

尚、ワンルーム条例は都市部によって規制が異なります。

ワンルーム条例の規制は東京が最も厳しいです。

規制の抜け穴で勝負ができる小さなアパートは、東京23区内が最も有利になります。

そもそも規制の厳しくない郊外では、小さな土地にメリットが出てこないという点に注意が必要です。

以上、ここまで小さなアパートのメリットについて見てきました。

小さなアパートにはメリットがありますが、やはり勝ち抜くにはきちんとした企画が必要です。

そこで次に勝てるワンルームアパートの企画について見ていきます。

3.勝てるワンルームアパート

30坪のアパートは、部屋を小さくすることができるため、賃料総額を抑えた部屋を提供できるというメリットがあります。

ただ、オーナーとしては、賃料単価はなるべく高く維持したいという希望があるはずです。

そこで考えるべきは差別化企画です。

30坪のアパートでオススメの企画は「女性限定」アパートです。

都内でも事務職の女性などは、ワンルームマンションは家賃が高過ぎてなかなか住めないのが実態です。

そのような女性の中には、ワンルームの家賃が払えず、シェアハウスに流れる女性も多くいます。

ただ、全員がシェアハウスに馴染める女性ばかりではないため、安いワンルームには一定の需要が存在しています。

例えば、SUUMOで東京都港区の賃貸物件を検索すると、37,221件がヒットします。

これを女性専用物件で絞り込むと、たった35件に絞り込まれます。

女性専用物件は、全体の0.09%しか存在しません。

数ある物件の中で、ここまで絞込ができることは、相当、インパクトがあります。

女性だけに絞ると言っても、30坪のアパートであれば6人の入居者を集めるだけですので、女性限定で絞っても大きなリスクはありません。

それであれば、最初から全部屋女性向けの仕様として作り込み、女性専用物件として売り出した方が、入居者も集めやすくなります。

近年は、アパートが明らかに供給過剰気味であることは間違いありません。

このような供給過剰の時代で小さなアパートが生き残るには、思い切った差別化戦略が必要になります。

尚、アパート企画の差別化戦略については、下記に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。

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4.まとめ

以上、ここまで小さな土地でもあきらめない!30坪のアパート経営の戦略について解説してきました。

30坪のアパートは小さなアパートですので、ワンルーム条例等の規制をかいくぐることが可能です。

とても効率の良いアパートも建築できる可能性がありますので、設計者とよく相談しながら計画を立てるようにして下さい。

30坪でもあきらめずにアパート経営にトライしてみましょう。

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