不動産売却に権利書が必要な2つの理由と紛失の場合の3つの対処法

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親などの昔の世代の人に不動産売却の話を聞くと、「権利証はちゃんとあるか?」と聞かれることもあると思います。

良く、「ケンリショ」と言われますので権利「書」と書く人がいますが、

正しくは、権利「証」です。

つまり「ケンリショウ」と発音するのが正しいです。

そのため、この記事の中では権利書ではなく、権利証と記載します。

結論からすると、不動産の売却には権利証が必要です。理由は下記2点。

  1. 権利証は「真の所有者の確認」のために必要
  2. 権利証は「移転登記」に必要

最近不動産を購入した人であれば、権利証ではなく、登記識別情報通知書が必要になります。

これから不動産を売却しようとしている人の中には、

  • 権利証ってそもそも何?
  • 権利証は何故、必要なの?
  • 権利を無くした場合はどうしたら良いの?

等々のことを思っている方も多いと思います。

そこで今回の記事では、不動産の売却における「権利証」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたは権利証とは何かを理解し、権利証を失くしたときの対応方法についても知ることができます。

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1.知っておきたい!「権利証」と「登記識別情報通知書」

権利証とは、所有者が登記権利者として権利を取得した際に、申請書に添付した「原因証書」または「申請書副本」に登記済の押印がなされ、登記所(法務局)から渡されている書類

権利証は、別名「登記済証」とも呼ばれます。

権利者しか持ちえない非常に大切な書類です。

尚、権利証とは俗称です。

実際の書類は、登記申請書と書かれた書類に法務局の「登記済」という赤いハンコで大きく押印がなされている書類を権利証と呼んでいます。

縦書きの書類であり、「登記権利証書」等の言葉で表紙がついている場合も多いです。

権利証と言われて、「あれ、これが権利証なの?」と思うかもしれませんが、「登記申請書に登記済のハンコが押されている書類」を権利証と呼んでいます。


平成17年3月7日より改正不動産登記法が施行されたことにより、権利証が登記識別情報通知書という書類に切り替わりました。

その後、全国の法務局がオンライン化されるまで、平成17年より3年程度要していたため、しばらく権利証が存在していました。

しかし、平成20年頃より、全国の法務局がオンライン化されたため、今では権利証は完全に廃止され、登記識別情報通知書に切り替わっています。

登記識別情報通知書とは、物権変動の登記申請を行うと、権利証の代わりに登記名義人となった申請人に対し通知される書面

登記識別情報は、権利証に代わるものであると理解してください。

登記識別情報とは、登記名義人が登記を申請する場合において、当該登記名義人自らが当該登記を申請していることを確認するために用いられる符号その他の情報になります。

登記識別情報は、英数字を組み合わせた12桁の記号からなっているパスワードのようなものであり、登記識別情報通知書にシールが貼られ隠されています。

近年、不動産を購入した人であれば、権利証はありません。

登記識別情報通知書が権利証になります。

以上、ここまで権利証と登記識別情報通知書について見てきました。

ではなぜ、不動産の売却においては、権利証が必要となるのでしょうか。

そこで次に権利証が必要な理由について解説します。

2.不動産売却に権利証が必要な2つの理由

最初のどうして必要なのかを結論をお伝えします。

  1. 権利証は「真の所有者の確認」のために必要
  2. 権利証は「移転登記」に必要

それでは具体的に見ていきましょう。

権利証は「真の所有者の確認」のために必要

不動産の売却を依頼した場合、不動産会社が、あなたが本当の売主かどうかを確認する作業が必ずあります。

これを真の所有者の確認と呼びます。

不動産を売買すると、通常は登記簿謄本の所有者を変更することが通常です。

ただし、所有権移転登記は義務ではないため、登記簿謄本に記載されている名前と、真の所有者が異なる場合もあり得ます。

そのため、真の所有者であるかどうかを確認するために、真の所有者しか持ちえない「権利証または登記識別情報通知書」で確認を行います。

真の所有者の確認は、「登記謄本」と「権利証または登記識別情報通知書」の他、固定資産税納税通知書等も併せて行うことになります。

権利証または登記識別情報通知書は、最初の段階の真の所有者の確認で不動産会社から提示が求められる書類になります。

権利証は「移転登記」に必要

不動産の売却の際、所有権の移転登記を行います。

所有権の移転登記の申請は、通常は司法書士へ依頼します。

司法書士へ提出する登記申請書類は以下のものになります。

  1. 権利証または登記識別情報通知書
  2. 委任状
  3. 印鑑証明書(3ヶ月以内に発行されたもの)
  4. 固定資産税評価証明書

尚、登記名義人の現住所が登記上の住所と異なる場合には、「住民票」も用意する場合があります。

権利証または登記識別情報通知書は、最後の引渡時においても所有権移転登記のために必要な書類となります。

最初の真の所有者の確認で必要となり、最後の引渡時においても必要となるのが権利証または登記識別情報通知書です。

権利証はとても重要な書類であるため、しっかりと保管管理をするようにして下さい。

以上、ここまで権利証が必要な理由について見てきました。

権利証は移転登記に必要ですが、では登記とは何なのでしょうか。

そこで次に登記についても解説します。

3.不動産売却時に発生する「移転登記」とは

そもそも登記とは何なのでしょうか。

土地は、例えば畑などを何年も耕していたとしても、所有者として耕しているのか、借りて耕しているのか、第三者から見ただけでは分かりません。

建物の場合も、所有者として居住しているのか、借りて居住しているのかも第三者から見ただけでは分かりません。

不動産には、所有又は借りることで占有ができます。

占有している状態だけでは、本当の所有者が誰なのか分からないという問題が発生します。

そこで権利関係を書面に残し、誰もがその不動産の権利関係を見ることができるようにしたのが登記制度です。

権利関係を記載した書面を登記簿謄本と呼びます。

登記簿謄本は、法務局と呼ばれる役所に行くと、有料ですが誰でも見ることが可能です。

登記簿謄本は「表示に関する登記」と「権利に関する登記」に区分されます。

表示に関する登記とは、以下のような内容が記載されます。

区分記載内容
土地不動産番号、所在、地番、地目、地積、所有者
建物不動産番号、所在、家屋番号、種類、構造、床面積、建物の番号、所有者

これらの表示に関する登記は「土地家屋調査士」が行います。

不動産の売却においては権利の移動だけであるため、土地家屋調査士にお世話になることはありません。

一方で、権利に関する登記は、「甲区」と「乙区」に分かれ、以下のような内容が記載されます。

区分記載内容
甲区所有権に関する事項
乙区抵当権などの所有権以外の権利に関する事項

権利に関する登記に関しては、「司法書士」が行います。

不動産の売却にあたっては、司法書士が売主と買主の双方の代理人として登記の申請手続きを行うことになります。

尚、不動産を売却する際の司法書士については、下記に詳しく記載しています。ぜひご参照ください。

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登記はこれをすることによって、第三者への対抗力が生じます。

対抗力とは、当事者以外の者に対してもその権利を主張できることを言います。

例えば、所有者AさんがBさんに家を貸している場合、第三者であるCさんに対し、Aさんが「この家は私(Aさん)の家です。」と主張できることになります。

不動産の売却においては、権利に関する登記で所有権登記を売主から買主へ変更する手続きが必要となります。

また住宅ローンが残っている場合、登記簿謄本には、所有権の他、銀行の抵当権も付いています。

家の売却にあたっては、所有権の移転登記と抵当権の抹消登記の2つを行うことになります。

抵当権の抹消については、下記に詳しく記載しています。ぜひご参照ください。

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以上、ここまで登記について解説してきました。

では、権利証または登記識別情報通知書を紛失してしまった場合にはどうしたら良いのでしょうか。

そこで次に権利証等を紛失した場合の対応方法についてご紹介します。

4.権利証等を紛失した場合の対応方法

権利証または登記識別情報通知書を紛失してしまった場合には、

  1. 事前通知制度
  2. 本人確認情報の提供制度
  3. 公証人による本人確認制度

のいずれかの手続きによって登記申請をすることができます。

以下に、それぞれの制度について解説します。

1.事前通知制度

事前通知制度とは、権利証または登記識別情報通知書がない場合に、権利証または登記識別情報通知書を添付せずに所有権移転の登記を申請する方法

登記を申請してから数日後、法務局の登記官が所有者本人であることを確認するため、本人宛に封書による「事前通知」を発送します。

発送した日から2週間以内に所有者本人が署名・実印で捺印した「事前通知に基づく申出書」を法務局に提出しない場合には登記申請は却下されます。

事前通知の申請にあたっては、権利証または登記識別情報通知書を提供できないことについて、正当な理由を記載します。

正当の理由とは、例えば、失念、失効、当初からの不通知、紛失その他の理由、登記識別情報の適切な管理等を理由に提示を拒否等が該当します。

事前通知制度のメリットとデメリットは以下のようになります。

項目内容
メリット・別途費用はかかりません。
デメリット・申請当日に権利変動を確認することができません。
・申請後、売主の手続きが必要となります。

2.本人確認情報の提供制度

本人確認情報の提供制度とは、権利証または登記識別情報通知書がない場合に、不動産の所有者が本人であることを書類および面談によって司法書士が確認し、「本人確認情報」を作成して権利証または登記識別情報通知書の代わりに添付する方法

司法書士作成の本人確認情報を添付した場合は、原則として法務局の事前通知は省略することができます。

この手続きは司法書士に依頼する必要があるため、早めに司法書士にその旨を依頼する必要があります。

司法書士へ提示する本人確認書類としては、「運転免許証やパスポート」、「購入時の売買契約書や領収書」、「相続の場合は戸籍謄本」等が必要となります。

本人確認情報の提供制度のメリットとデメリットは以下のようになります。

項目内容
メリット・申請当日に権利変動を確認することができます。
・売主が法人のとき、司法書士との面談は代表者でなくても良い場合があります。
デメリット・費用がかかります。費用は司法書士によって異なります。
・売主は残金決済日前に書類を用意し、司法書士と面談する必要があります。
・本人確認情報が不備の場合、自動的に事前通知制度に移行します。

3.公証人による本人確認制度

公証人による本人確認制度とは、権利証または登記識別情報通知書がない場合に、残金決済前に、不動産の所有者が公証人役場に出向き、公証人と面談の上、不動産の所有者が本人であることを公証人が認証する制度

公証人によって「本人確認認証」を作成し、それを権利証または登記識別情報通知書の代わりに添付します。

公証人の本人確認認証を添付した場合も、原則として法務局の事前通知は省略することができます。

公証役場へは「登記の委任状」、「実印」、「印鑑証明書」、「運転免許証またはパスポート等」を持参する必要があります。

公証人による本人確認制度のメリットとデメリットは以下のようになります。

項目内容
メリット・申請当日に権利変動を確認することができます。
・本人確認情報の提供制度よりも安価で手続きが可能です。
デメリット・費用がかかります。本人確認認証書類の作成は1通につき3,500円になります。
・売主は残金決済日前に書類を用意し、公証人と面談するために公証役場へ出向く必要があります。
・売主が法人のとき、公証人との面談は必ず代表者が行います。

権利証または登記識別情報通知書を紛失してしまった場合は、上記3つのいずれかの手続きを行うことになります。

早めに不動産会社に相談し、対応するようにして下さい。

5.まとめ

以上、不動産を売却するときに必要な権利書と無くした場合の対応について見てきました。

権利証または登記識別情報通知書は、売却において真の所有者の確認や所有権の移転登記に必ず必要な書類です。

売却においては、権利証または登記識別情報通知書の有無を確認するようにして下さい。

仮に権利証または登記識別情報通知書がない場合には、

  1. 事前通知制度
  2. 本人確認情報の提供制度
  3. 公証人による本人確認制度

のいずれかの手続きを取る必要があります。

書類がない場合には、早めに不動産会社に相談するようにしましょう。

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