不動産売却時の確定申告の流れと申告方法を初心者でも分かるように解説

投稿日:2016年6月8日 更新日:

不動産を売却した際、確定申告が必要となるケースがあります。

サラリーマンの場合、確定申告を行うことは滅多に無いため、確定申告に対し不安を抱く方もいらっしゃると思います。

  • どういう場合に必要でどういう場合に不要なのか?
  • 確定申告についての必要書類は何があるのか?
  • 何が経費にしてよくて、何が経費にしてはダメなのか?
  • いつからいつまでの時期に行う必要があるのか?

などの疑問を抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回の記事では不動産売却時の確定申告について、申告方法や時期、必要書類やおすすめの確定申告方法をお伝えします。

初めて確定申告を行う方でも読めば解決できるまで丁寧に説明しています。ぜひ最後までご覧いただけると幸いです。

HOME4U

>NTTグループが運営!利用者数500万人、2001年から運営で安心の実績!<

1.不動産売却で確定申告の必要性

startup-photos

1-1.確定申告とは所得税を確定するために必要

まず確定申告とは何なのでしょう。

それは個人の所得税を確定するために行うものです。

通常、サラリーマンであれば、会社の給与所得以外の所得がない場合、会社が特別徴収により所得税を支払ってくれているため、確定申告を行う必要はありません。

企業では副業は認められていないことが多く、確定申告の経験のない方はたくさんいると思います。

不動産を売却した場合は、給与所得以外に譲渡所得という個人に所得が発生します。

不動産所得は副業ではないのですが、給与所得とは別の所得となるため、合計所得を確定するために基本的には確定申告が必要となります。

ただし、状況によっては確定申告が必要ないケースがあります。

次に確定申告が必要か不要かの判断基準について説明します。

1-2. 確定申告が必要かどうか判断基準

ここでいう申告しなければならない譲渡所得は不動産の売却額ではなく、売却益(プラス)があるということがポイントです。

結論からお伝えすると、よほど高い不動産をお持ちでない限り、売却益が出るケースは少ない=確定申告は必要がない人がほとんどです。

ただし、売却損(マイナス)でも確定申告をした方が節税になるケースが多々あります。

詳細は「課税譲渡所得がマイナスで在れば節税も可能」に進んでください。

不動産の課税譲渡所得がプラスになるかどうか(売却益)は以下の式で計算されます。

課税譲渡所得 = 譲渡価格(※1) ― 取得費(※2) ― 譲渡費用(※3) ― 特別控除
※1.土地や建物の譲渡代金
※2.下記で大きい金額を使用
①実額法:土地建物の購入代金と取得に要した費用を合計した金額から、建物の減価償却費を差し引いた金額
②概算法:譲渡収入金額×5%
※3.売るために直接かかった費用

単純に言うと、購入した金額よりも売却した金額が安かった場合は、利益は出ません。

譲渡所得は売却額ではなく利益に相当する部分ですので、赤字で売却すれば課税譲渡所得は発生しません。

さらに居住用財産を売った場合は3,000万円の特別控除があるため、購入した時よりも相当高く売れない限り、課税譲渡所得がプラスになることはないのです。

確定申告が必要かどうかの具体的な計算方法

例えば取得費が5,000万円の居住用財産を売却したケースを考えます。

以下の例は譲渡価格(売却価格)の違いによって課税譲渡所得がマイナスになるケース①とプラスになるケース②を用意しています。

譲渡費用は簡略化して譲渡価格の3%(仲介手数料相当)として計算しています。

費用 ケース① ケース②
1.譲渡価格 8,000万円 8,300万円
2.取得費 5,000万円 5,000万円
3.譲渡費用 240万円 249万円
4.特別控除 3,000万円 3,000万円
課税譲渡所得 ▲240万円 51万円

上表の例だと、取得費5,000万円の物件が8,000万円に大きく化けても仲介手数料を踏まえると課税譲渡所得はマイナスです。

8,300万円程度以上に化けてようやく、課税譲渡所得は発生します。

つまり、ほとんどの方は課税譲渡所得がマイナスになるということです。

ほとんどの不動産が課税譲渡所得はマイナスになる

バブル時代であれば、取得時よりも譲渡価格が上回ることもありました。

しかしながら、最近では購入時から築年数が経過した不動産は、価格が下がっているケースの方が多いため、一般的に課税譲渡所得はマイナスとなります。

購入時期が相当古い場合は注意

しかしながら、購入時期が相当古い場合は注意が必要です。

先祖がかなり安い時期に購入していた物件であれば、利益が出てしまう可能性は出てきます。

繰り返しになりますが、確定申告は課税譲渡所得がマイナスであれば不要となります。

課税譲渡所得がマイナスであれば「節税」も可能

しかも所有期間が5年超の居住用財産を譲渡して、マイナス(譲渡損失)が発生した場合は節税ができます。

一定の住宅ローンが残っていれば、逆に他の所得(例えば給与所得や不動産所得、配当所得などの個人所得)と合算して節税をすることが可能です。

これを損益通算と言います。

しかも損失を他の所得から控除しきれなかった場合、翌年以後3年間の繰越控除も可能です。

つまり確定申告は課税譲渡所得がプラスであれば「する必要」がありますが、譲渡損失が発生していれば「した方が得」ということになります。

詳細については下記記事で詳しく解説しています。

115view
居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例について徹底解説

アメリカ人は一生のうち3回は家を買い替えると言われていますが、日本でも住宅を買い替える人が増えてきました。  住宅は価値 ...

続きを見る

1-3.確定申告の時期について

確定申告は譲渡年の翌年2月16日から3月15日までの間に行います。

ここで課税譲渡所得がプラスになりそうな人は注意が必要です。

基本的には、この時期に確定申告をしないと3,000万円の特別控除の適用が受けられなくなってしまうからです。

3,000万円の特別控除があればマイナスだった人が、特別控除の適用を逃したばかりに課税されてしまうというケースもあるのです。

以上、確定申告の必要性を説明しました。

次に気になる確定申告の方法について説明します。

2.確定申告は自分で行う?税理士に頼む?

smilies-bank-sit-rest-160739

2-1.2つの確定申告方法がある

確定申告を行う方法として考えられるのは、「自分で行う」もしくは「税理士に依頼する」の2つのケースがあります。

  • 「自分」で確定申告を行う
  • 「税理士」に頼んで確定申告を行う

確定申告は良く分からないため、自分では難しい感じがします。

ただ、確定申告の時期になると、最寄りの市区町村役場で税理士が無料で確定申告書の書き方指導を行っています。

また税務署に電話しても親切に教えてもらえます。

そのため、実際にはほとんどの方が確定申告は「自分」で行っています。

2-2.どうしても時間がない方は税理士に頼む

ただし、本当に時間の無い方や、忙しい方は、確定申告を税理士に依頼してしまうのが良いでしょう。

税理士に依頼した場合は10万円前後の費用となる税理士事務所が多いようです。

時間をお金で買ってしまうのです。

税理士の選び方としては、役所で確定申告の無料相談を担当している先生に、そのままお願いしてしまうのが良いです。

指導員の先生も、無料相談会で発生する「有料ニーズ」を目当てとしている部分もあるため、喜んで対応してくれます。

2-3.確定申告を自分で行う場合の書類作成の手順

確定申告を、パソコンを使って作成したい場合は、国税庁のホームページである「確定申告書当作成コーナー」を用いるのが便利です。

無料で、なおかつ国税庁が提供しているサービスなので正確です。

ただし、このサービスでは入力が分からなくなった場合、それ以上先に進めないという欠点があります。

しかしながら、この場合でも税務署に電話で聞きながら操作方法を教えてもらうことも可能です。

上記ホームページを手順に沿って進むと、確定申告の提出書類ができますので、他の確定申告に必要な書類と合わせて提出するだけです。

具体的な必要書類については後ほど詳しく解説しています。

e-Taxはどうなの?

ちなみに、よく聞く「e-Tax」ですが、e-Taxには電子証明書の取得やICカードリーダーの購入などの準備が必要です。

今は国税庁の無料ホームページサービスもあるため、商売をやっている個人事業主でもe-Taxまでやっている人は現状少ないです。

あなたが、1回限りの不動産売却であれば、わざわざe-Taxを使ってまで確定申告を行う必要はないでしょう。

ただし、1度やってしまえば、税務署にわざわざ足を運ぶ必要がなくなりますので、繰り返し確定申告を行う人は便利でしょう。

筆者は、毎年のように確定申告を行っているため、ICカードリーダーで確定申告を行っています。

2-4.確定申告は自分で行う

基本的には、納税者は税務署にとってはお客様のため、聞くと丁寧に教えてくれます。

しっかり納税しようとしている納税者を税務署が無下に扱うことはありません。

確定申告は、そこまで難しくありませんので、自分で行うことがオススメです。

逆に忙しい人であれば、税理士に頼んでしまうのが良いでしょう。

以上、確定申告の必要性を説明しました。次に気になる確定申告の方法について説明します。

3.確定申告の流れを把握しよう

確定申告の大きな流れとしては、以下のようになります。

  • 課税譲渡所得を計算する。
  • 必要書類を揃える。
  • 確定申告書を作成する。
  • 税務署に訪問して手続きを行う。

具体的に見ていきましょう。

3-1.課税譲渡所得を計算する

まずは課税譲渡所得を計算します。

課税譲渡所得 = 譲渡価格(※1) ― 取得費(※2) ― 譲渡費用(※3) ― 特別控除
※1.土地や建物の譲渡代金
※2.下記で大きい金額を使用
①実額法:土地建物の購入代金と取得に要した費用を合計した金額から、建物の減価償却費を差し引いた金額
②概算法:譲渡収入金額×5%
※3.売るために直接かかった費用

譲渡所得を計算する際、「売却の際の仲介手数料」や「売却に伴う広告費・測量費・立退料・建物取壊し費用」「売買契約書に貼付けした印紙税」は譲渡費用(経費)にすることが可能です。

居住用財産を売却した時の課税譲渡所得の具体的な計算例

居住用財産を売却した時の課税譲渡所得の具体的な計算例を以下に示します。

費用 計算例① 計算例② 計算例③
譲渡価格 6,000万円 6,000万円 6,000万円
取得費 2,000万円 2,000万円 2,000万円
譲渡費用 0円
※何も発生しなかった場合
183万円
仲介手数料:180万円
印紙代:3万円

483万円
仲介手数料:180万円
立退き料:100万円
取り壊し費用:200万円
印紙代:3万円

特別控除 3,000万円 3,000万円 3,000万円
課税譲渡所得 1,000万円 817万円 517万円

3-2.確定申告に必要な書類

次に必要書類についての説明です。

確定申告においては、課税譲渡所得がプラスになった場合は「特別控除」や「軽減税率」の特例、マイナスになった場合は、「損益通算」の特例があります。

居住用財産を売った場合の特例を受けるには、確定申告書に以下の書類を添付して税務署に提出する必要があります。

課税譲渡所得 プラスの場合 マイナスの場合 書類の入手方法
特例の種類 3,000万円の特別控除 所有期間が10年超えの
居住用財産を譲渡した場合の
軽減税率の特例
居住用財産の譲渡損失の
繰越控除の特例
除票住民票 必要 必要 必要 市区町村役場より
譲渡資産の登記事項証明書 - 必要 必要 法務局より
譲渡所得計算明細書 必要 必要 必要 国税庁のHPより
その他 - - 住宅借入金の
残高証明書
借入先の銀行より

3-3.確定申告書の作成方法

次に確定申告書の作成です。

以前にもお伝えした「確定申告書当作成コーナー」より手順通り進めば確定申告書は作れます。

自分で行う場合は、役所の主催している無料相談会に出て、税理士先生に教えてもらいながら行うのが一番早く正確でしょう。

税理士にお願いする場合は、最初から全てお任せしてしまいましょう。

必要書類も教えてくれますので、指示に従って税理士先生に必要書類を渡します。

税理士の見つけ方も、無料相談に出向いて、直接「良く分からないので、やっぱり先生にお願いします」というのが一番楽でしょう。

4.まとめ

いかがでしたか?不動産売却の確定申告について解説してきました。

自分でやる場合も、税理士に頼む場合も、「無料相談会」に出向くのが第一歩と言えます。

まずは近くの役所に確定申告の無料相談会の有無を確認するのが良いでしょう。

これで損しない!不動産を売るなら不動産一括査定

不動産を高く売るなら「不動産一括査定サービス」をがおすすめ。

不動産一括査定サービスとは?

インターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報と個人情報を入力すると、その情報を元に査定先、売却先の不動産会社が自動的に抽出されて、複数の不動産会社に一度に査定依頼が行えるサービスです。
不動産一括査定のイメージ図

不動産一括査定のイメージ図

不動産一括査定サービスと一言でいっても、たくさん存在します。(筆者が知っているだけでも数十のサービスが存在する。)

筆者としては、その中でも複数の不動産会社をきちんと比較できるサービスに厳選。

中でも信頼できる不動産会社」に依頼が行えるオススメサイトを紹介します。

  • HOME4U:運営している会社がNTTグループで不動産会社を厳しくチェック、一括査定で一番の歴史、実績を誇る
  • すまいValue:他の一括査定では依頼できない超大手の不動産会社に査定依頼ができる
  • ソニー不動産:売り手専門のエージェント制を採用している ※ただし、1都3県限定です。

安心のNTTグループ運営、実績・歴史No.1「HOME4U」

HOME4U
  • 安心のNTTグループ運営、個人情報をしっかり管理
  • 2001年から運営と一括査定でNo.1の老舗
  • 累計利用者数:500万人以上で一括査定No.1
  • 入力3分のカンタン一括査定※筆者実測値
  • 無料、全国対応
  • 提携不動産会社数:約900社

最大手6社の査定相談だから安心「すまいValue」

すまいValue
  • 超大手不動産会社6社のみだから安心!
    ※国内で不動産売買の取引No.1の「三井不動産リアリティネットワーク」No.2の「住友不動産」に唯一依頼ができる一括査定です。
  • 入力3分のカンタン一括査定※筆者実測値
  • 無料、全国対応
    ※人口が少ない都市は未対応
  • 年間の成約件数:10万件の実績

※一部の地方では対応していない可能性があります。その場合は「HOME4U」をオススメします。

【1都3県限定】国内で唯一のエージェント制導入で売り手に特化「ソニー不動産」

ソニー不動産
  • 国内で唯一のエージェント制導入!売り手のみをサポート
    ※ソニー不動産は「両手仲介」といって、買主、売主の双方からお金をもらうことをしていません。
  • 今なら不動産売却の秘訣DVDが無料でもらえる
  • 不動産一括査定ではなく、ソニー不動産1社のみに売却相談

おすすめ記事一覧

1,624view

一生涯でマンションを売却する機会は、ほとんどありません。 おそらくあなたも今回がはじめてのマンション売却ではないでしょう ...

1,007view

マンションや一戸建て、土地などの「不動産を売りたい」と考え始めたとき、多くの人がインターネットで調べます。 そして、いろ ...

601view

不動産売却の準備段階において、売値の目安を決めるため不動産査定を行います。 初めて不動産を売却する人の中には 不動産査定 ...

1,225view

突然ですが、あなたは不動産買取の仕組みをしっかりと理解しているでしょうか。 仕組みといわれると難しい感じがしますが、不動 ...

-不動産売却, 税金
-

Copyright© 不動産売却の教科書 , 2017 All Rights Reserved.