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不動産を売却した時に確定申告が不要な人と必要な人の違いを徹底解説

投稿日:2016年11月25日 更新日:

不動産を売却した年に確定申告をする必要があるのか、しなくても良いのか良く分からない人も多いと思います。

周囲には「売却しても確定申告なんかしなかったよ!」と言う人も多いと思います。

ただし、はっきりと「確定申告は不要です!」と言い切ってくれる専門家もいません。

結局のところ、確定申告は必要なのか、不要なのか、分からなくてモヤモヤしている人は多く、あなたもその一人ではないでしょうか?

また最近では税制も変わって、確定申告をするとお得な人まで登場してきました。

そこで今回の記事では不動産を売却した時の「確定申告が必要・不要」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたは確定申告が①必要なのか、②不要なのか、③したほうが良いのかが分かるようになります。

1.不動産を売却した時の確定申告

まず最初に本題である確定申告が必要な人と不要な人について結論をお伝えします。

  • 確定申告が必要な人:所得がプラスの人
  • 確定申告が不要な人:所得がマイナスの人

シンプルに言うと上記ですが、不動産の場合は少し複雑です。

ですので、本記事では下記順に説明していきます。

  • 確定申告とはそもそも何か
  • 不動産における所得とは何か
  • 確定申告が必要な人の詳細
  • 確定申告が不要な人の詳細

それでは早速ですが、そもそも確定申告とはなんでしょうか?確定申告とは、「所得」を申告し、納税額を「確定」することを指します。

この記事は所得税を対象としていますので、個人が対象となり、法人は関係ありません。

個人が不動産を売却した場合は、この「所得」が何かという理解が重要なポイントです。

1-1.不動産売却における所得の計算式

不動産売却による所得は、以下の計算式で計算される金額を指します。 

課税譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用

これで計算された「課税譲渡所得」に対して税金がかかります。譲渡価額とは、不動産の売却金額です。

ただし、計算式を見て頂くと分かる通り、取得費と譲渡費用というのが引かれます。

つまり、例えば3,000万円で売却したとしても、それ自体がイコール所得にはなりません。

3,000万円で売却すると、確かに手元に3,000万円のキャッシュが入ってきますが、入金されたキャッシュは課税対象の所得ではないのがポイントです。

取得費とは

上式を見ると、課税譲渡所得とは、「譲渡価額-取得費-譲渡費用」となっています。

取得費とは売却した不動産の購入額から減価償却費を控除したものになります。

例えば、4,000万円で購入した不動産で、減価償却費が300万円の場合は、取得費が3,700万円となります。

減価償却費とは 

減価償却費とは、時間の経過により減少した価値を耐用年数に応じて取得費から控除する費用です。

会計処理上の概念的な費用であり、実際にお金が出ていったものではありません。

減価償却費は建物のみに発生し、土地には減価償却費が発生しません。

譲渡費用とは 

また譲渡費用とは売却に要した仲介手数料等の費用です。

例えば3,000万円で物件を売却した場合、仲介手数料は満額で96万円(売却金額の3%+6万円)となります。

計算事例

そうすると、上述の例では課税譲渡所得は以下になります。

課税譲渡所得 = 3,000万円 - 3,700万円 - 96万円 = ▲796万円

よって3,000万円で不動産を売却した時の所得は、3,000万円ではなく、▲796万円ということになるのです。

以上、ここまで不動産を売却した時の所得について見てきました。

それでは次に確定申告が必要な人について見ていきましょう。 

2.確定申告が必要な人

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個人が不動産を売却した時に、確定申告が必要な人とは、所得が発生した人になります。

所得が発生するというのは、課税譲渡所得がプラスになる人のことを指します。

例えば、4,000万円で購入した不動産が、4,500万円に値上がりした場合を考えます。

4,000万円で購入した不動産は先ほどと同じように減価償却費が300万円の場合、取得費が3,700万円とします。

また譲渡費用が仲介手数料のみである場合、仲介手数料は4,500万円×3%+6万円=141万円となります。 

この場合、課税譲渡所得は以下のようになります。

課税譲渡所得 = 4,500万円 - 3,700万円 - 141万円 = 659万円 > 0

よって、このケースでは所得が発生したとみなされ、所得税が発生します。

そのため確定申告をしなければなりません。

但し、所得税は、課税譲渡所得に対して税率がかかります。

上述の例だと、「4,500万円×税率」ではなく、「659万円×税率」となるのです。 

税率については、不動産の所有期間によって、以下のようになります。

所有期間 所得税 住民税
5年以下 30% 9%
5年超 15% 5%

以上、ここまで確定申告が必要な人について見てきました。

それでは次に気になる確定申告が不要な人について見ていきましょう。

3.確定申告が不要な人

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確定申告が不要な人は、ズバリ課税譲渡所得がマイナスの人です。

課税所得がマイナスの人は、所得が発生していないとみなされますので、売却による所得税も発生しません。

確定申告が不要な人は、以下のような課税譲渡所得がマイナスの人になります。

課税譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 = 3,000万円 - 3,700万円 - 96万円 = ▲796万円

この場合、3,000万円のキャッシュは入ってきますが、所得は発生しないため、税金も発生しません。

「3,000万円-96万円=2,904万円」が丸々懐に残る形となります。確定申告も不要です。

3-1.確定申告が不要でも税務署から問い合わせがくる可能性あり

但し、確定申告は不要となりますが、この場合でも税務署は登記事項の移動から売買があったことを把握しています。

そのため税務署から後日問い合わせがあり、確定申告をしなかった理由が聞かれます。

その際は、課税譲渡所得がマイナスであることを証明する書類(譲渡時の売買契約書や、購入時の売買契約書等)を用意して回答します。

突然税務署から問い合わせが来ると、ドキッとしますが、確定申告が不要である理由をきちんと説明できれば特に問題はありません。

以上、ここまで確定申告が不要な人について見てきました。

それでは次に確定申告をした方が良い人について紹介します。

4.確定申告をした方が良い人

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実は所得のプラス、マイナスに関わらず確定申告をした方が良い人がいます。

本章ではその条件についてお伝えします。

4-1.3,000万円の特別控除でマイナスになる人

一定の条件を満たす居住用財産(マイホーム)を売却した場合、3,000万円の特別控除を受けられるケースがあります。

3,000万円の特別控除を受けると、課税譲渡所得は以下の計算式で計算されます。

課税譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 - 3,000万円の特別控除

そうすると、仮に「譲渡価額-取得費-譲渡費用」がプラスであっても、そこから3,000万円を引くと課税譲渡所得がマイナスとなる場合があります。

例えば以下の例では「譲渡価額-取得費-譲渡費用」がプラスでも、3,000万円の特別控除を行うために、課税譲渡所得がマイナスになります。

課税譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 - 3,000万円の特別控除

       = 4,500万円 - 3,700万円 - 141万円 - 3,000万円

       = ▲2,341万円 < 0

特別控除の適用を受けるために確定申告が必要

この場合、所得税は発生しませんが、3,000万円の特別控除の適用を受けるために確定申告が必要となります。

もちろん、このケースでは元々「譲渡価額-取得費-譲渡費用」がプラスのため確定申告の必要性がありますが、税金をゼロにするためにも確定申告が必要となります。

4-2.特別控除をしなくてもマイナスになる人

また居住用財産を売却した場合、3,000万円の特別控除を受けなくても、「譲渡価額-取得費-譲渡費用」がマイナス(譲渡損失の発生)になる人もいます。

居住用財産を売却して譲渡損失が発生した場合は、①買換えと②売却のみで以下の特例が使えます。

譲渡形態 特例
買換え 居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
売却のみ 居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

居住用財産で譲渡損失が発生した場合の特例を使うと、源泉徴収税額のキャッシュバックを受けることができるため、とてもお得です。

この特例も、特例を受けるために確定申告が必要となります。

確定申告の手続きが面倒でも、確定申告をすることをおすすめします。

居住用財産を売却した時の特例については、「個人が不動産を売却・買換えした時に使える5つの特例を分かり易く紹介」で詳しく解説しています。ぜひご参考ください。

4-3.確定申告をした方が良い人の提出書類

確定申告をした方が良い人の「確定申告に必要な書類」は以下のものになります

添付書類 3,000万円特別控除 居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
除票住民票
譲渡資産の登記事項証明書
買換資産の登記事項証明書
新しい住民票
譲渡所得計算明細書
その他   住宅借入金残高証明書(買換資産のもの) 住宅借入金残高証明書(譲渡資産のもの)

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。不動産を売却した時に確定申告が不要な人と必要な人の違いを徹底解説いたしました。

不動産売却では特例があるため、「所得税が発生しない人イコール確定申告が不要な人」ではありません。

所得税を発生させないもしくは還付を受けるためにも確定申告が必要となる場合があります。

自分の該当するケースを見て、確定申告の要否を判断しましょう。

 

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