広い土地の売却は苦戦する!スムーズに高く売るための不動産会社の選び方と注意点

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広い土地の売却は苦戦する!スムーズに高く売るための不動産会社の選び方と注意点

土地には様々な広さがあります。戸建住宅の敷地は、一般的に30~60坪が標準的です。

それよりも大きな土地は総額も大きくなるため、個人が購入することは少なくなります。

そのため、広い土地は個人が購入する戸建住宅地の相場とは価格が異なります。

また広い土地は相場よりも低くなる場合と、高くなる場合があるのです。

広い土地を持っている方は、自分の土地が、なぜ土地単価が相場よりも低くなるのか、逆になぜ土地単価が相場よりも高くなるのか、理由を知ると売却もしやすくなります。

広い土地は、その価格が成立するメカニズムをあらかじめ知っておくことが、売却の成功に繋がります。

そこで今回の記事では広い土地の売却に強い不動産会社の選び方についてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたは自分の土地が相場よりも低くなるのか、高くなるのかを理解し、最適な不動産会社を選ぶことが可能となります。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定や開発用地の仕入れ担当を11年間に渡り従事。オフィスビル・賃貸マンション等の開発も行っていたことから、土地活用・不動産投資の分野に強い。

資格不動産鑑定士・中小企業鑑定士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン資格

1.広い土地には2種類ある

まず最初に土地の価格が決まるメカニズムについて説明します。

少し専門的な内容も含まれており、なるべく易しく表現しますが、もし理解が進まない場合は、読み飛ばして頂き本題である「4.土地を売却する場合の不動産会社の選び方」に進んでください。

大きな土地には用途の多様性があります。

30~60坪程度であれば、戸建住宅程度しか立ちません。

一方で、3,000坪もある土地では戸建分譲かマンション分譲が可能になります。

土地の上に建築できる建物の用途は、都市計画法の①「用途地域」と②「需要」によって決まってきます。

用途地域とは建物の用途を規制する地域

用途地域とは建物の用途を規制するための地域であり、住居系、商業系、工業系を含め12種類あります。

用途地域には下表のようなものがあります。

用途地域建築できる建物
第一種低層住居専用地域戸建住宅
第ニ種低層住居専用地域戸建住宅の他、150㎡までの一定の店舗等
第一種中高層住居専用地域マンションや500㎡までの一定の店舗等
第ニ種中高層住居専用地域マンションや1,500㎡までの一定の店舗等
第一種住居地域住環境を守る地域。3,000㎡までの店舗、事務所、ホテル等
第ニ種住居地域第一種住居地域の建物に加え、カラオケボックス等も建築可能
準住居地域第ニ種住居地域の建物に加え、倉庫業の倉庫も建築可能
近隣商業地域日用品の買物ができる店舗
商業地域オフィスビル、商業ビル等
準工業地域印刷工場等の小さな工場
工業地域どんな工場でも建築可能で住宅等も建築可能
工業専用地域どんな工場でも建築可能であるが住宅等は建築不可能

ここで、住宅の利用に関しておおまかに分類すると

  • 第一種・第二種低層住居専用地域:広い土地であっても戸建住宅しか建てることができません。
  • 第一種中高層住居専用地域」から「工業地域」の範囲:広い土地があるとマンションを建築することが可能

つまりまとめると、広い土地には、戸建しか建てられないような土地と、マンションが建てられるような土地の2種類があるのです。

戸建しか建たないか、マンションが建てられるかで、その土地の値段は大きく異なってきます。

用途地域については下記記事でさらに詳しく解説しています。

用途地域とは?定義から種類・調べ方・建築制限一覧表・価値の高い土地の条件

用途地域とは、エリアごとに建築可能な建物の用途を定め区分けした地域のこと こんな悩みをスッキリ解消! 用途地域とは何だろ ...

続きを見る

それでは次に、2種類の土地の値段について見ていきましょう。

2.単価が下がる広い土地の条件

第一種・第二種低層住居専用地域内の広い土地は戸建住宅しか建てることができません。

また、第一種・第二種低層住居専用地域以外であっても、駅から遠く離れており、マンション上が無いような土地も結果的に戸建しか建てられません。

戸建住宅しか建たないような広い土地は、相場よりも値段が下がる傾向にあります。

戸建住宅しか建てない広い土地が相場よりも下がる理由

戸建しか建たない広い土地が、相場よりも値段が下がってしまう理由は、敷地内に道路を作る必要があるためです。

建築基準法では、建物は4m以上の幅員の道路に2m以上の間口で接している土地でないと、建物を建築することができません。

そのため、広い土地の場合、土地を分譲しようとすると、道路に接しない敷地が発生してしまうため、敷地内に新たに道路を作る必要が出てきます。

道路は、実質的には価格がつかない土地になります。

広い土地内に道路を作ると、道路部分については、少なくとも価値が下がります。

道路部分の面積は敷地の形状や大きさによって異なってきます。

広い敷地の場合、戸建の土地相場よりも20~30%程度の減価が発生します。

例えば戸建の相場が坪50万円の土地であれば、広い土地は坪35万~40万円となるイメージです。

3.単価が上がる広い土地の条件

第一種中高層住居専用地域から工業地域の地域で、なおかつ、マンション需要のある土地はマンション建築が可能。

マンション建築が可能な土地であれば、空間的に上へ向かって販売できる床を積み上げることができます。

そのためマンション用地は土地代が相場よりも高くなります。

またマンションも建築の際には、4m以上の幅員の道路に2m以上の間口で接している必要があります。

ただし、マンションを1棟建てるのであれば、大きな敷地が1本の道路に接していれば、敷地内に道路を新たに作る必要がありません。

そのためマンション敷地は道路発生によるロスがなく、たくさんの人にマンションを売却できるため、土地価格が上がります。

さらに、もっと大きな土地であれば、総合設計制度と言われる割増容積をもらえるマンション建設も可能となります。

これは通常よりも高いマンションを建築できる制度です。

そのため、マンション敷地は広ければ広いほど、価値が高まることになります。

駅に近く大きな土地というのは、非常に希少性が高いため、高値で取引されるのです。

以上、ここまで広い土地の値段の決まり方について見てきました。

それでは次にどのような不動産会社を選ぶべきかについて見ていきましょう。

4.広い土地を売却する場合の不動産会社を選び方

それでは本題である土地売却をする場合の不動産会社の選び方についてお伝えします。

不動産会社を選びのポイント

広い土地は、戸建開発業者か、マンションディベロッパーのどちらかが購入者のターゲットとなります。

買手は個人ではなく、開発業者と呼ばれるプロです。

そのため、広い土地を売る場合は、開発業者とコネクションのある不動産会社に依頼することが重要となります。

広い土地の売却は大手の不動産会社は外せない

そのため広い土地を売却する際は、個人の不動産会社ではなく、大手の不動産会社を使うことがオススメです。

大手の不動産会社は「三井」や「住友」またテレビCMをやっているような不動産会社を想像してもらえばいいでしょう。

大手の仲介会社はディベロッパーの用地仕入部門とコネクションがありますので、すぐに物件を検討させることが可能。

マンションは大手ディベロッパーの新築マンションほど高く売れるため、土地の買主も大手ディベロッパーの方が高く売却できる傾向にあります。

買主が大手ほど高くなる点は戸建住宅しか建てられない広い土地でも同様です。

よって、広い土地を持っている方は、大手の仲介会社を選んで大手ディベロッパーに売却することがオススメです。

注意点は仲介ではなく入札

広い土地は非常に希少性があるため、欲しがるディベロッパーがたくさんいます。

希少性のある土地は、入札を行うと高く売却できます。

そのため不動産会社には仲介を依頼するのではなく、「入札の取りまとめ」を依頼する形になります。

売り方は「入札」を指示する

ここで重要なのは、売り方については、売主の方で入札を必ず指示してください。

相対取引で売却してしまうと、せっかく高く売れる土地も安くなってしまいます。

売主の希望として、「今回は入札でお願いしたい」としっかりと意向を伝えましょう。

不動産会社も大きな地主である売主の意向とあれば、それに従います。

仲介による相対取引ではなく、入札とすることが注意点です。

仲介手数料は払わない

また広い土地は滅多に市場に出て来ないため希少性が高いです。

希少性の高い土地は購入希望者も多いため、入札のとりまとめも楽になります。

面積も広いため、土地価格の総額も大きくなり、仲介手数料も大きくなります。

そのため不動産会社は買主のみから仲介手数料をもらっても、大きな収入となります。

買主を探しやすい広い土地は売り上げも大きくなる

買主を探しやすい広い高い土地は、不動産会社の負担も少ないですが、売上は大きくなります。

売主からは仲介手数料は支払わず、買主のみから仲介手数料はもらうことを条件として、不動産会社と交渉をしてみましょう。

広い土地での不動産会社の選び方としては、大手の仲介会社で、さらに仲介手数料ゼロの条件を飲んでくれる不動産会社を選ぶことがポイントとなります。

大手不動産会社を探すなら一括査定がオススメ

ネットの普及にともない一括査定というサービスが出てきました。

一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス

一括査定サービスの仕組み

一括査定サービスの仕組み

複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。

一括査定の流れ

一括査定の流れ

一括査定を利用すると、あなたの不動産情報にマッチする不動産会社を自動に探してくれる優れものです。

一括査定のオススメは 「すまいValue」「HOME4U」

不動産一括査定は筆者が知っているだけでも30はあります。

その中でも

の4つを特にオススメしています。

筆者も不動産一括査定(「 すまいValue 」「 HOME4U 」「 イエウール 」)を利用しました。

下記は「 すまいValue 」を利用して「三井のリハウス」「東急リバブル」「三菱地所ハウスネット」より、査定結果をもらった写真。

とても分厚い査定書を見ながら、3社ともに丁寧に説明をしていただきました。

不動産査定書を3社より入手

不動産査定書を3社より入手

下記表が「不動産売買の仲介件数が多い不動産会社」が「どこの不動産一括査定に参加しているのか」を調査した結果です。

少し細かいので、流し読みする程度でOKじゃぞ!
フクロウ先生
フクロウ先生
一括査定×不動産会社のマッチング表

一括査定×不動産会社のマッチング表

ひよこ生徒 解決
ひよこ生徒
こう見ると、上4つがずば抜けているんですね!
正確にはセンチュリー21はフランチャイズ経営なので、「三井不動産」「住友不動産」「東急リバブル」の3強じゃよ!
フクロウ先生
フクロウ先生

不動産売買は超大手に偏っている

「三井不動産リアリティネットワーク」「住友不動産販売」「東急リバブル」が超大手と言われる不動産会社です。

超大手不動産会社3社で不動産仲介の約30%のシェアを持っています。つまり、不動産売買した人の中で3人に1人は、「三井不動産リアリティネットワーク」「住友不動産販売」「東急リバブル」のどこかに仲介を依頼していることになります。

それだけ日本の不動産売買は、超大手不動産会社に偏っているということ。

超大手不動産会社は販売活動に強く、豊富な買主を持っており、売りやすいとも言えます。

そしてこの3社に唯一依頼できるのが「 すまいValue 」です。なので「すまいValue」は外せません。

超大手不動産会社だけではなく大手・中堅・地域密着の会社とも比較する

ただ、超大手だけで満足してはダメ。不動産業界は特殊な縄張りなどもあり、A地域はX不動産が強い、B地域はY不動産が強いということが存在します。

また、超大手になるほど両手仲介の比率が高まります。

両手仲介とは、1社の不動産会社が売主と買主の両方の仲介を行うこと。買主と売主から手数料をもらえるため、利益相反の関係になる。アメリカは両手仲介は禁止されています。

売却を成功するためにも超大手不動産会社と併せて大手・中堅や地域密着の不動産会社も比較することをオススメします。

その場合は下記のような使い分けがいいでしょう。

不動産一括査定の賢い使い方

不動産一括査定の賢い使い方

不動産一括査定の賢い使い方

売らなくてもOK!簡易的な机上査定&メール連絡も可能

紹介したサイトは、簡易的な机上査定も可能です。

また、イエウール以外は備考欄を設けており「メールでの査定額提示を希望」の旨を記載することで、不動産会社に伝わります。

ご要望・ご質問の欄にメールでの査定額を希望

ひよこ生徒 困り
ひよこ生徒
どの一括査定なら「机上査定」「メール要望」が使えるんですか?
下記に比較してまとめてみたぞ!
フクロウ先生
フクロウ先生
一括査定机上査定備考欄
すまいValue
HOME4U
イエウール  
SRE不動産(※旧ソニー不動産)

5.まとめ

以上、広い土地を売却する際の不動産会社の選び方と注意点について見てきました。

広い土地は、大手の不動産会社を活用して、入札で高く売却しましょう。

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