土地活用で重要な定期借地・普通借地を徹底解説!人気の事業用定期借地権とは?

1992年に定期借地が制定されて以降、土地活用の中にも借地事業の選択が重要な位置づけを占めるようになってきました。

いざ借地事業を検討しようとすると、基礎知識がなくよく分からないという方も多いと思います。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 借地の基本的なことを知りたい
  • 定期借地と普通借地の違いを知りたい
  • 事業用定期借地がなぜ人気なのかを知りたい

そこで今回の記事では「定期借地と普通借地」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことで、あなたは定期借地と普通借地の違いを理解できるようになります。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

大手ディベロッパーにて主に開発用地の仕入れ業務を長年経験してきたことから、土地活用や不動産投資、賃貸の分野に精通している。大阪大学卒業。不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である「株式会社グロープロフィット」を2015年に設立。

資格不動産鑑定士・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)・中小企業診断士

1.定期借地にも3つある

3つの定期借地権

定期借地権とは、借地期間の終了時に確定的に借地関係が終了し、更新がない借地の契約になります。

借地期間の終了時点で、土地が確実に地主の元に戻ってくるという特徴があります。

定期借地には「一般定期借地権」と「建物譲渡特約付借地権」「事業用定期借地権」の3種類があります。

それぞれの特徴を下表にまとめます。

借地の種類存続期間利用目的契約書式借地関係の終了
一般定期借地権50年以上限定なし公正証書等の書面により契約期間満了により終了
建物譲渡特約付借地権30年以上限定なし書面化は不要建物譲渡の時点で終了
事業用定期借地権10年以上30年未満事業用建物 (居住用は不可)必ず公正証書で契約する期間満了により終了
30年以上50年未満

契約更新、終了時の建物とその利用関係等については以下の通りです。  

借地の種類存続期間契約更新、終了時の建物とその利用関係等
一般定期借地権50年以上以下の特約が可能
①更新しない
②建物再築に伴う相続期間の延長をしない
③建物買取請求権を行使しない
建物譲渡特約付借地権30年以上①建物所有権は、譲渡により土地所有者に移転
②借地権者が使用していれば借家関係に移行
事業用定期借地権10年以上30年未満①更新不可
②建物再築に伴う存続期間の延長不可
③建物買取請求は不可
30年以上50年未満以下の特約が可能
①更新しない
②建物再築に伴う相続期間の延長をしない
③建物買取請求権を行使しない

借地ごとの用途

上表の特徴を踏まえ、各定期借地権では以下のような利用用途があります。

借地の種類利用用途
一般定期借地権マンション
建物譲渡特約付借地権倉庫・工場
事業用定期借地権コンビニ、スーパー、家電量販店、ホームセンター、ドラッグストア、ロードサイド型飲食店舗

尚、建物譲渡特約付借地権は、借地期間終了後、古い建物を地主が買い取るということから、地主にとってメリットがなく、あまり活用されていません。

地主にとって土地活用は、利用用途が広く、かつ、期間も比較的短い事業用定期借地権が人気があります。

地代相場

定期借地の地代は、「相当地代」と呼ばれる地代が一般的です。

相当地代とは、地代の定価みたいなものです。

相当地代とは、年額で更地価格の6%が基準となります。

ここで更地価格とは何かという問題がありますが、実務的には相続税路線価に基づいた価格を用いることが多いです。

一応、国税庁のスタンスとしては、更地価格を時価としていますが、時価をわざわざ求めるのは面倒であることに加え、路線価の価格は時価の80%と安く、借手にとっても受け入れやすいことから、「更地価格イコール路線価評価額」とすることが多いです。

路線価の評価額が、60千円/㎡、土地の面積が5,000㎡の場合、更地価格は60千円/㎡×5,000㎡=300,000千円となります。

年間地代は30,000千円×6%=18,000千円という計算になります。

費用は土地の固定資産税及び都市計画税しか発生しません。

何も投資をせず、かつ、修繕費も発生しない、借入金の返済もないことを考慮すると、土地活用として良い選択肢と言えます。

事業用定期借地権の提案があると、受け入れる地主はとても多いです。

一時金

定期借地では、設定時に保証金・敷金を借主から受領するケースが多いです。

保証金や敷金は、契約終了時に借主へ返還する預り金的性格を有する一時金です。

保証金や敷金の性質としては、アパートの賃貸借と基本的には同じです。地代の不払いがあれば敷金から充当されます。

ところが、定期借地権の場合、預り金については注意点があります。

定期借地事業は、事業期間が30年等に及ぶため借地期間中に相続が発生する可能性があります。

すると、親は借手から敷金を預かっていたとしても、子供が敷金を預かっておらず、子供に敷金を返還できるほどの資金がないという可能性が生じます。

近年は、事業用定期借地事業が一巡してきていることから、借地の終了時点でこのようなトラブルが散見されています。

親が預り敷金を多くもらい過ぎた状態で亡くなり、子供にお金がなく敷金を返せないというトラブルです。

そのため、個人が定期借地事業を行う場合、将来、誰が敷金を返すのかということを念頭に置いて敷金を預かる必要があります。

事業用定期借地の場合、基本的にほとんどリスクはありませんが、唯一考えられるのが、借地権者の「夜逃げ」です。

夜逃げされてしまい、地主が借地人の建物を自腹で取壊しをしなければならないことが想定されます。

そこで、過去の事例として、敷金に取壊し相当額を要求する地主がいましたが、これが高過ぎる預り敷金の原因となっていました。

取壊し相当額を預かってしまうと、高額過ぎて子供は返還できません。

夜逃げというレアケースをリスクとして高額の敷金を預かり、後々トラブルになるのであれば、敷金はぐっと下げて預かった方が良いでしょう。

以上、ここまで定期借地権について見てきました。定期借地権以外の借地権を普通借地と言います。

次に普通借地について見ていきます。

2.普通借地とは「契約期間満了時」で更新する

特徴

普通借地権は、契約期間満了時で更新があります。

更新拒絶には、地主側に正当事由(その土地をどうしても必要とする強い理由)が必要となりますが、基本的には更新拒絶は難しいのが実態です。

普通借地では、借地借家法で借りる側の権利が強く守られており、地主がかなり劣弱な立場にあります。

普通借地で一度土地を貸してしまうと、二度と返ってこないと言っても過言ではありません。

普通借地は、あまりにも地主の立場が弱いため、これから行う土地活用の選択肢としては「あり得ない」と理解しておいて問題ないでしょう。

地代相場

普通借地の地代は非常に低廉です。

一般的に、普通借地の地代は土地の固定資産税額の3倍程度です。

土地の固定資産税が、年間30万円の場合、90万円程度が地代になります。

郊外の土地では固定資産税が非常に安いため、定期借地権の相当地代とは地代収入に大きな開きが生じてしまいます。

普通借地は、地代が低いため、仮に売却しても価格が非常に安くなってしまうという特徴があります。

ところが、普通借地が設定されている土地(底地)は、相続税評価上、機械的に高く評価されてしまうため、相続時点で実際の価値よりも高い価格で評価され、課税されてしまいます。

普通借地の底地は相続前に売却して現金に換えた方が、相続対策になるというイレギュラーな資産です。

底地を保有しているようであれば、早めに売却するようにしてください。

底地の売却については下記に詳しく記載しています。ぜひご参照ください。

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一時金

普通借地は地代があまりにも低いことから、通常時に収益性がほとんどありません。

そのため、普通借地では土地に対して何かの変化があった場合、地主が様々な一時金を借主へ要求するという商習慣が存在しています。

まず、普通借地は設定するときに権利金を支払います。

普通借地は貸すと言っても、ほぼ売却することと同じであるため、借地権相当額を権利金として支払います。

権利金はアパート等でいう礼金に相当し、返還する必要のない一時金です。

借地権価格(権利金)は、国税庁の相続税路線価で定められている借地権割合を用いることが多いです。

例えば借地権割合が60%と定められているような土地であれば、「土地価格×60%」が借地権価格、つまり権利金相当額になります。

また、借地では借地権付き建物を譲渡するときに「譲渡承諾料」が発生します。

借地上の建物を建替えや増改築をするときは、「建替え承諾料」もしくは「増改築承諾料」が発生します。

また借地上の建物を木造(非堅固建物)から鉄筋コンクリート造(堅固建物)へ変えるような場合、「借地権条件変更承諾料」が発生します。

更新時には「更新料」が発生します。

普通借地の一時金の相場は以下の通りです。

承諾料等相場備考
権利金借地権価格更地価格×借地権割合
譲渡承諾料借地権価格の10%レンジは8~14%程度
建替えもしくは増改築承諾料更地価格の3%レンジは1~8%程度
借地条件変更承諾料更地価格の10%レンジは7~15%程度
更新料年間地代の10倍レンジは5~20倍程度

これらの一時金は定期借地権には存在しません。

定期借地権では権利金もないケースが多いです。

逆に、普通借地では保証金・敷金がないケースが多いです。

土地活用決定の前には、色々なプランを検討するのが鉄則

定期借地と普通借地の違い、事業用定期借地がなぜ人気があるのか分かりましたか?

しかし人気のあると借地事業ですが、土地運用には他にも様々あります。

ぜひ色々な会社の提案を受けてみてください。思ってもいなかったような良いプランが浮かぶかもしれませんよ。

検討するなら土地活用のプロに相談が一番!

そもそも、土地活用を検討する際の相談相手はどんな会社になるのでしょうか?

アパート経営や駐車場、商業テナントや老人ホームなど、活用方法も多種多用な土地活用ですが、それぞれ対応できる会社は異なります。

下記の表は土地活用の種類に応じた相談先をまとめたものです。

土地の活用方法相談先
ハウスメーカー工務店ゼネコン各種専門業者
マンション経営 
アパート経営  
賃貸併用住宅  
駐車場経営   
大規模施設(高齢者施設・保育所など)  
実績と知識を持ったそれぞれのプロに相談することが大切じゃ!
フクロウ先生
フクロウ先生

選択肢が多いからこそ複数社に相談・比較検討を!

上記の表にある通り、土地活用の種類は多種多様です。

元々、あなたが頭の中で描いていた土地活用がベストの活用方法とは限りません。

選択肢を狭めずにベストな方法を探るには、複数社への相談が必須になってきます。

また、同じジャンルを得意とする会社の中でも初期費用や収益は大きく差が出てくるのが一般的です。

より多くの会社に相談をしながら、プランニングを進めていきましょう。

複数社への相談を進める際には、土地活用の一括資料請求をすることができる「 HOME4U土地活用 」が便利です。

HOME4U土地活用 」では、1分程度の簡単な項目を入力するだけで、無料で一括資料請求ができます。

しかも、提携会社は「積水ハウス」や「大東建託」、「旭化成ホームズ」、「三井ホーム」など、全国の優良企業が勢ぞろいしています。

土地活用一括資料請求をする流れ

土地活用一括請求を利用する流れ

HOME4Uの一括資料請求サービス5つの強み

  • 一度の依頼で最大7社に無料プラン請求が可能。効率的に比較検討が出来る。
  • 選択した企業以外からの連絡は来ないので、営業電話を最小限に抑えられる
  • 業界最長19年間で培われたノウハウで、悪質業者は排除し、優良企業のみと提携
  • 情報サービス事業の最大手、NTTデータグループの運営でセキュリティも安心
  • 専門アドバイザーへの無料電話相談サービスが便利

土地売却という手も選択肢のひとつとして検討しよう

土地の条件が悪い場合などでは、プロに色々と相談していくなかで、このような悩みに遭遇するケースもあります。

  • 色んな土地活用のプロに相談してみたけど、魅力的なプランはもらえなかった
  • プランを聞いているうちに、運用管理の手間が確保できない気がしてきた

そんな時は、「土地の売却」という手も選択肢のひとつとして検討していきましょう。

土地活用に向いていない土地で、無理にチャレンジしていくことはリスクが大きくなります。

現金化して、新たに土地活用に向いた時を購入することも検討出来ます。

また、「そもそも土地を持ち続けることに強いこだわりはなく、経済的にお得な選択をしたい」

という方であれば、土地活用の相談と同時並行で売却額も査定に出して、比較検討することをオススメします。

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不動産一括査定とは、売却を検討している不動産の情報を入力するだけで、複数の不動産会社から不動産の売却価格の査定を出してもらうことができるサービスのこと

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その他、オススメの不動産査定サイトや、サイト利用時の流れなどは、「不動産一括査定サイトは怪しくない?評判とデメリットを紹介」の記事で解説しております。

3.まとめ

土地活用で知っておきたい定期借地・普通借地の基礎知識を徹底解説してきました。

借地の中でも事業用定期借地は特に有効な土地活用方法の一つです。

土地活用の選択肢の一つとして検討するのも良いでしょう。

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