おうちダイレクトの「セルフ売却」が失敗しやすい2つの理由と3つの問題点

おうちダイレクト

家を売ろうとしている人の中には、「 おうちダイレクト 」に興味がある人もいらっしゃるのではないでしょうか。

おうちダイレクトには、売主が自らインターネット上で不動産を売りに出す「セルフ売却」という特徴的なサービスがあります。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • おうちダイレクトって、どんなサービスなの?
  • おうちダイレクトで提供されている、セルフ売却って何なの?
  • 結局、セルフ売却とプロに任せた売却、どっちがいいの?

そこでこの記事では、「おうちダイレクト」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、おうちダイレクトで不動産売却をするときに失敗しやすい理由と、問題点について知ることができます。

合同会社ラビッツ 代表社員 石川貴裕

不動産売却の教科書の責任者・編集

合同会社ラビッツ 代表社員

石川貴裕

名古屋のIT企業に従事しながら、親族の不動産仲介会社にて不動産売買の実務を経験。不動産売買で損をしている人が多く疑問を感じたため、当サイト不動産売却の教科書を立ち上げ。

経歴不動産仲介10年、電気機器メーカー5年、電子部品メーカー2年、WEBサービス会社5年

1.おうちダイレクトとは

おうちダイレクトとは、Yahoo! JAPANとSRE不動産(旧ソニー不動産)が共同で企画・運営する不動産売買サービス

おうちダイレクトでは、「マッチングサービス」と「一括査定依頼サービス」「仲介サービス」の3つのサービスが提供されています。

  • マッチングサービスとは、売主自らがYahoo!不動産上に売りたい不動産の情報を掲載し売却するサービス。「セルフ売却」と呼んでおり、不動産会社を利用せずに売却が可能なサービス
  • 一括査定依頼サービスとは、売主が複数の不動産会社に対して無料で査定の依頼をできるサービス
  • 仲介サービスとは、SRE不動産が行う仲介サービス。SRE不動産を使う場合、売主が支払う仲介手数料は無料

おうちダイレクトで特徴的なサービスはセルフ売却

おうちダイレクトの中で最も特徴のあるサービスは「セルフ売却」です。

セルフ売却

セルフ売却

セルフ売却は不動産会社に依頼する売却ではないため、売主には仲介手数料はかかりません。

ただし、売却のサポートには不動産会社が入るため、仲介手数料は買主から受領することになります。

セルフ売却といっても全てを自分で行うのではなく、買主に対してはSRE不動産がコーディネーターとして関わります。

セルフ売却では、まず売主が自分で売出価格を決定します。

通常は、不動産会社の査定によって売出価格を決めますが、自分で自由に売出価格を決めることができるのが特徴。

ただし、参考としてソニーが開発した高精度のシミュレーターで価格を査定することができます。

おうちダイレクトのシミュレーター

おうちダイレクトのシミュレーター

おうちダイレクトでは、シミュレーターの価格を参考にしながら売出価格を決定することも提案しています。

売出価格を決定したら、次は自分で物件PRを作成し、Yahoo!不動産に物件広告の掲載。

広告掲載を自分で行うのはかなり面倒だと思いますが、ここは自分で行います。

そして、ひたすら買主が現れるのを待つ感じです。

その後、買主が現れたら、SRE不動産のコーディネーターが、見学の調整、案内、契約手続き等を代行してくれます。

SRE不動産は、買主から仲介手数料を取るため、売主は何も支払わずに不動産を売却することが可能

一見すると、新しい売却手法の用ですが、残念ながら買主には仲介手数料が発生してしまいます。

買主は、購入する不動産に加えて、仲介手数料を支払はなければならないため、売主よりも仲介手数料の負担感は大きいはずです。

買主の仲介手数料もゼロであれば画期的な感じはしますが、そこまで新しいサービスではありません。

金銭的には「売主の仲介手数料をゼロとする仲介サービス」と変わりはありませんが、広告掲載など、売主の面倒な手間は増えています。

おうちダイレクトの仲介サービスとは

おうちダイレクトが提供している「仲介サービス」は、SRE不動産による「売主の仲介手数料をゼロとする仲介サービス」。

むしろ、おうちダイレクトの「仲介サービス」を使えば、広告掲載等は全てSRE不動産が行ってくれますので、楽に売却することが可能です。

仲介手数料をゼロにしたい売主としては、セルフ売却ではなく「仲介サービス」の方が良いと思います。

セルフ売却の目新しさだけに飛びつくのではなく、まずは仲介サービスと比較して、どちらにメリットがあるのかを考えた上で、サービスを選択するのが良いでしょう。

以上、ここまでおうちダイレクトについて見てきました。

おうちダイレクトが採用している「セルフ売却」は売却で失敗しやすい仕組み。

そこで次に、セルフ売却が失敗しやすい理由について解説いたします。

2.セルフ売却が失敗しやすい2つの理由

セルフ売却が失敗しやすい理由としては、以下の2点があります。

  1. 推定成約価格が正しいとは限らない
  2. Yahooにしか掲載されない

理由1.推定成約価格が正しいとは限らない

セルフ売却では、売出価格をSRE不動産(旧ソニー不動産)が開発した高精度のシミュレーターで査定を行いますが、その推定成約価格が正しいとは限らないという問題点があります。

売出価格の設定は、安過ぎると損をしますし、高過ぎるとなかなか売れないという失敗を招きます。

売出価格をいくらにするかは、売却の成否を決める最重要ポイント。

売出価格が機械任せとなっているのは、リスクが高いです。

査定も人間がある程度のデータに基づいて行っていることであるため、機械にはできない仕事ではありません。

不動産査定もいずれしっかりとAIに取って代わられる仕事と思われますが、まだAI査定はその域に達していないのが現状。

今の技術で不動産査定がなかなかできない理由としては、そもそも不動産査定というのが「適当」もしくは「いい加減」という点があるためです。

悪い意味での「適当」とか「いい加減」ではなく、良い意味で「適当」または「いい加減」という意味です。

人が行う不動産査定では、ある程度相場を知っている人が、物件をパッと見て「感性」で値段を出しています。

直感的に「あっ、この物件は売れそうだな」とか、「この物件は難しいかも」というさじ加減が加わるのが査定であり、今のAI技術だと良い意味での「いい加減さ」が加わりません。

シミュレーターで出す価格は、実態とかけ離れてしまう可能性があり、失敗の原因となるのです。

適正な売出価格の決め方については下記記事で詳しく解説しています。

統計データから分析!不動産売却で適正な売出価格の決め方と注意点
統計データから分析!不動産売却で適正な売出価格の決め方と注意点

定価のない中古中宅は「値切ってなんぼ」の世界。 不動産は売出価格と成約価格が異なるのは常識です。 インターネットでは売出 ...

続きを見る

理由2.Yahooにしか掲載されない

セルフ売却が難しい理由として、物件がYahooにしか掲載されないという点があります。

Googleで「渋谷区 マンション」など入力しても、Yahooはトップページにも出てきません。

トップページには、SUUMOアットホームHOME’Sといった不動産ポータルサイトが出てきます。

Yahooではさすがにトップに出てきますが、Googleで検索する人には全く見られない可能性も出てきます。

購入希望者の目に留まる確率がかなり下がりますので、売却に失敗するリスクがあるのです。

以上、ここまでセルフ売却が失敗しやすい理由について見てきました。

失敗しやすい理由として、セルフ売却の問題点があげられます。

そこで次に、セルフ売却の問題点について解説いたします。

3.セルフ売却の3つの問題点

セルフ売却には以下の3つの問題点があります。

  1. 売主は自分で法律を理解する必要がある
  2. 売主は売れない理由を自分で解決しなければならない
  3. 買主は直接取引にリスクを感じやすい

問題点1.売主は自分で法律を理解する必要がある

セルフ売却では売主は自分で法律を理解する必要があります。

売主には民法で瑕疵(かし)担保責任が課されています。

  • 瑕疵担保責任とは、売却後に売主が負う損害賠償や契約解除等の責任のこと
  • 瑕疵とは、売買契約の目的物が通常有すべき品質・性能を欠くこと

瑕疵担保責任は、基本的にどのような不動産を売却しても売主に課される責任です。

瑕疵担保責任を負いたくない場合には、売買契約において瑕疵担保責任を免責する必要があります。

ただし、契約で瑕疵担保責任を免責したとしても、売主が知っていて買主に告知しなかった瑕疵については、免責することができません。

瑕疵担保責任の規定は、少し難解なので、個人で売る場合はこの法律の趣旨や内容を十分に理解しておく必要があります。

瑕疵担保責任については下記記事に詳しく記載しています。

不動産を売却するなら知っておきたい瑕疵担保責任の内容と注意点
不動産を売却するなら知っておきたい瑕疵担保責任の内容と注意点

売主なら知っておきたい知識の一つに瑕疵担保責任というものがあります。 まず、瑕疵とは「カシ」と読みます。「カ」は「ヒマ」 ...

続きを見る

問題点2.売主は売れない理由を自分で解決しなければならない

セルフ売却では、もし物件が売れない場合、売れない理由を自分で解決しなければならないという問題点があります。

不動産が売れなくなる理由には、様々なものがありますが、経験が少ないとその理由が分かりません。

売れない理由が分からないと、適切な対策ができなくなります。

相談できる不動産会社もいないため、一人で問題を抱え込んでしまう可能性があります。

問題点3.買主は直接取引にリスクを感じやすい

セルフ売却という言葉を聞くと、直接取引のようなイメージが湧きます。

直接取引だと買主はリスクを感じやすいです。

おうちダイレクトのセルフ売却では、実際にはSRE不動産のコーディネーターが入るため、買主も安心して取引できるものと思われますが、リスキーなイメージが先行してしまうと、買主かが敬遠されます。

セルフ売却の安全性が、買主に十分認知されているとは言い難いため、売却が難しくなるという問題点があります。

個人売買については下記記事に詳しく記載しています。

不動産を個人売買するときの注意点と仲介を入れたときの違いを解説
不動産を個人売買するときの注意点と仲介を入れたときの違いを解説

インターネットによって様々なものが個人間で売買できるようになり、不動産も個人売買に注目が集まっています。 不動産は金額が ...

続きを見る

以上、ここまでセルフ売却の問題点について見てきました。

セルフ売却による失敗を回避したい人は、プロフェッショナル売却をオススメします。

4.利用するならプロフェッショナル売却

おうちダイレクトを利用するなら、結局はプロフェッショナル売却(通常の一括査定)がオススメといえます。

おうちダイレクト

おうちダイレクト

プロフェッショナル売却は、複数の不動産会社に無料で査定(一括査定)を受け、売却を進めるといういわゆる「普通の売却」です。

一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス

一括査定サービスの仕組み

一括査定サービスの仕組み

複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。

一括査定の流れ

一括査定の流れ

保守的な意見で申し訳ないですが、まだ時代がおうちダイレクトの「セルフ売却」に追いついていない状況。

もし、仲介手数料を無料としたのであれば、おうちダイレクトの「仲介サービス」を利用して、SRE不動産に全てお任せしてしまうのが良いでしょう。

ただ、損をせず売却するのであれば、通常の売り方であるおうちダイレクトの「プロフェッショナル売却」がまだ良いです。

ただし、正直なところ筆者としては、まだおうちダイレクトは発展途上であるため、他の不動産一括査定をオススメしています。

一括査定サイトのオススメは 「すまいValue」「HOME4U」

不動産一括査定は筆者が知っているだけでも30はあります。

その中でも

の4つを特にオススメしています。

筆者も不動産一括査定(「 すまいValue 」「 HOME4U 」「 イエウール 」)を利用しました。

下記は「 すまいValue 」を利用して「三井のリハウス」「東急リバブル」「三菱地所ハウスネット」より、査定結果をもらった写真。

とても分厚い査定書を見ながら、3社ともに丁寧に説明をしていただきました。

不動産査定書を3社より入手

不動産査定書を3社より入手

下記表が「不動産売買の仲介件数が多い不動産会社」が「どこの不動産一括査定に参加しているのか」を調査した結果です。

少し細かいので、流し読みする程度でOKじゃぞ!
フクロウ先生
フクロウ先生
不動産一括査定×不動産会社のマッチング表

不動産一括査定×不動産会社のマッチング表

ひよこ生徒 解決
ひよこ生徒
こう見ると、上4つがずば抜けているんですね!
正確にはセンチュリー21はフランチャイズ経営なので、「三井不動産」「住友不動産」「東急リバブル」の3強じゃよ!
フクロウ先生
フクロウ先生

不動産売買は超大手に偏っている

「三井不動産リアリティネットワーク」「住友不動産販売」「東急リバブル」が超大手と言われる不動産会社です。

超大手不動産会社3社で不動産仲介の約30%のシェアを持っています。つまり、不動産売買した人の中で3人に1人は、「三井不動産リアリティネットワーク」「住友不動産販売」「東急リバブル」のどこかに仲介を依頼していることになります。

それだけ日本の不動産売買は、超大手不動産会社に偏っているということ。

超大手不動産会社は販売活動に強く、豊富な買主を持っており、売りやすいとも言えます。

そしてこの3社に唯一依頼できるのが「 すまいValue 」です。なので「すまいValue」は外せません。

超大手不動産会社だけではなく大手・中堅・地域密着の会社とも比較する

ただ、超大手だけで満足してはダメ。不動産業界は特殊な縄張りなどもあり、A地域はX不動産が強い、B地域はY不動産が強いということが存在します。

また、超大手になるほど両手仲介の比率が高まります。

両手仲介とは、1社の不動産会社が売主と買主の両方の仲介を行うこと。買主と売主から手数料をもらえるため、利益相反の関係になる。アメリカは両手仲介は禁止されています。

売却を成功するためにも超大手不動産会社と併せて大手・中堅や地域密着の不動産会社も比較することをオススメします。

その場合は下記のような使い分けがいいでしょう。

不動産一括査定の賢い使い方

不動産一括査定の賢い使い方

不動産一括査定の賢い使い方

売らなくてもOK!簡易的な机上査定&メール連絡も可能

紹介したサイトは、簡易的な机上査定も可能です。

また、イエウール以外は備考欄を設けており「メールでの査定額提示を希望」の旨を記載することで、不動産会社に伝わります。

ご要望・ご質問の欄にメールでの査定額を希望

ひよこ生徒 困り
ひよこ生徒
どの一括査定なら「机上査定」「メール要望」が使えるんですか?
下記に比較してまとめてみたぞ!
フクロウ先生
フクロウ先生
一括査定机上査定備考欄
すまいValue
HOME4U
イエウール  
SRE不動産(※旧ソニー不動産)

一括査定サイトについては下記記事でさらに詳しく解説しています。

不動産一括査定
不動産一括査定サイトは怪しくない?利用者のリアル評判とデメリット

不動産一括査定サイトのオススメを先に見たい人はコチラ マンションや一戸建て、土地などの「不動産を売りたい」と考え始めたと ...

続きを見る

5.まとめ

おうちダイレクトで不動産売却をするときに失敗しやすい理由と、問題点について見てきました。

セルフ売却は、仲介手数料を節約できる画期的な仕組のように見えますが、失敗リスクも高いです。

セルフ売却は、時代がまだ追いついていませんので、今売るなら普通に 「 すまいValue 」「 HOME4U などの一括査定を使って売った方が良いでしょう。

おすすめ記事一覧

52,327view
不動産一括査定

不動産一括査定サイトのオススメを先に見たい人はコチラ マンションや一戸建て、土地などの「不動産を売りたい」と考え始めたと ...

60,888view
マンション売却で3人に1人が失敗している?2つの落とし穴と間違いない成功のコツ

一生涯でマンションを売却する機会は、ほとんどありません。 何から始めたらいいのか分からず、インターネットでいろいろ調べて ...

10,345view
一戸建て売却は苦戦しやすい?トラブルなく高額査定してもらう4つのコツ

一戸建て(一軒家)を売却するには、正しい手順があります。 でも、一戸建ての売却をする機会は、人生でそう何度もありませんか ...

2,163view
土地売却は注意点が多い!スムーズに売却するための完全ガイド

更地は不動産の中でも最も売却しやすい物件です。 ただし、更地は不動産会社等のプロが購入者となる場合も多く、売主に対して厳 ...

-不動産一括査定

Copyright© 不動産売却の教科書 , 2020 All Rights Reserved.