不動産を高く売りたいと思い、ネットで調べていると不動産会社の「SRE不動産(※旧ソニー不動産)」が紹介されているのを目にします。
元々はソニー不動産という名前でしたが、2018年6月にSRE不動産に名称変更。
実態としては、ソニー不動産と何ら変わりません。
筆者の結論を先にお伝えすると、「SRE不動産(旧ソニー不動産)」は非常にオススメです。
こんな悩みをスッキリ解消!
- 不動産査定サイトは色々あるけど、SRE不動産は何が良いんだろうか?
- SRE不動産の評判は問題ないの?信用できるの?
- 自分に合った査定サイトはSRE不動産なんだろうか?それとも別?
そこで、今回の記事では、「SRE不動産」について詳しくご紹介いたします。
この記事を読むことで、あなたはSRE不動産の特徴と強みを理解することはもちろん、利用者の評判も見ることができます。
あなたにとって、SRE不動産は相談すべき会社なのかが理解できることをお約束します。
本記事の要点まとめ
- SRE不動産の総じて良い傾向だが、担当者によりはずれはある
- SRE不動産の強みは、エージェント制(片手仲介のみ)と仲介手数料割引制度
- SRE不動産は、東京都、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、京都、奈良のみ対応
- 不動産売却するならSRE不動産と不動産一括査定サイトを使う
※詳細は「SRE不動産と他不動産会社の査定を組み合わせがオススメ」で詳しく解説
SRE不動産の口コミ・評判
エージェント制という最大の特徴を持つSRE不動産。
両手仲介がないことから、利用者の評判は高いと予想されます。
オリコン顧客満足度ランキングでは圏外
オリコンでは様々な部門で顧客満足度調査を実施しています。
不動産にも「不動産仲介 売却のランキング・比較」があり、SRE不動産も調査対象企業に入っています。
※出典:不動産仲介 売却 戸建て「データ取得企業(ランキング対象外企業含む)」より
気になる結果は下記の通り。
順位 | 購入 | 売却 | |||
---|---|---|---|---|---|
戸建て | マンション | 戸建て | マンション | 土地 | |
1 | 三井のリハウス | 住友林業ホームサービス | 住友林業ホームサービス | 近鉄の仲介 | 三井のリハウス |
2 | 住友不動産販売 | 三井のリハウス | 野村の仲介+ | 住友林業ホームサービス | 積水ハウス不動産グループ |
3 | 東急リバブル | 三菱地所ハウスネット | 三井住友トラスト不動産 | 野村の仲介+ | 東急リバブル |
4 | 積水ハウス不動産グループ | 東急リバブル | 東急リバブル | 三菱地所ハウスネット | 三井住友トラスト不動産 |
5 | センチュリー21 | 近鉄の仲介 | 近鉄の仲介 | 大成有楽不動産販売 | 住友不動産販売 |
6 | 福屋不動産販売 | 野村の仲介+ | 三井のリハウス | 東急リバブル | センチュリー21 |
7 | ハウスドゥ | 大京穴吹不動産 | 住友不動産販売 | 三井のリハウス | ハウスドゥ |
8 | 大成有楽不動産販売 | ハウスドゥ | 長谷工の仲介 | ||
9 | 住友不動産販売 | 積水ハウス不動産グループ | 三井トラスト不動産 | ||
10 | センチュリー21 | センチュリー21 | 大京穴吹不動産 | ||
11 | 三井住友トラスト不動産 | 福屋不動産販売 | 積水ハウス不動産グループ | ||
12 | ハウスドゥ | 住友不動産販売 | |||
13 | ピタットハウス | センチュリー21 | |||
14 | 長谷工の仲介 | ピタットハウス | |||
15 | 福屋不動産販売 | ハウスドゥ | |||
16 | 福屋不動産販売 |
※出典:おすすめの不動産仲介 購入 マンションランキング・比較、おすすめの不動産仲介 売却 マンションランキング・比較
SRE不動産は圏外という結果になっています。
オリコン顧客満足度ランキングのランクイン対象を見ると下記のようになっています。
※「総合ランキング」、「評価項目別」、部門の「業態別」においては有効回答者数が規定人数を満たした企業のみランクイン対象となります。その他の部門においては有効回答者数が規定人数の半数以上の企業がランクイン対象となります。
※総合得点が60.0点以上で、他人に薦めたくないと回答した人の割合が基準値以下の企業がランクイン対象となります。※出典:「不動産仲介 売却のランキング・比較」より
おそらくSRE不動産は、総合得点が60点に満たなかったのではなく、営業エリアが少ない(東京都、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、京都、奈良)ことからも、有効回答数が規定人数を満たさなかったものだと思います。
Twitterの口コミ
次は実際にSRE不動産の口コミを見てみましょう。
一番生々しい意見が書かれるTwitterを見ていきます。
SRE不動産(旧ソニー不動産)は、業者の私から見てもオススメです😊
— 植田勝海/ RENOLAZE 不動産屋 (@RenolazeUeda) 2019年6月9日
ソニー不動産は両手にやるけど、売主からは少しだけ手数料値引きしてくれます。本当にわずかな値引きだけど…。
— あくのふどうさん (@yellowsheep) 2019年6月4日
このようにSRE不動産(旧ソニー不動産)は、利用者から見ても評判が良いのが分かります。
一方、不動産通の方からは下記のような厳しい口コミが出ています。
不動産は大手、
特に財閥系は基本両手ですね。囲い込みをなくそうと、
主張していた、
ソニー不動産も。。大手だからと、
安心して任せるのは、
リスクになりますね。 https://t.co/B90FwC7Q4g— たつや@30代不動産ライター/宅建士 (@tatsuya286) 2019年10月8日
利益相反警察なので100パーセント労働者の味方の転職エージェントを始めたいけど、100パーセント売主の味方だったソニー不動産もいつのまにか買主からもお金を取るようになっていたので、それは難しいのかもしれない
— HANAMOTO Atsushi (@mogella) 2019年9月3日
気になるのは買主からお金を取るようになったという口コミ。
2018年6月にソニーグループは確かに、ヤフーと組んで「おうちダイレクト」という一括査定も運営しています。
確かにそちらでは、買主からもお金を取る不動産会社も含まれています。
おうちダイレクトについては下記記事で詳しく紹介しています。
ただし、SRE不動産(旧ソニー不動産)自体は今でも変わらずエージェント制を採用し片手仲介のみしか行っておりません。
公式サイトを見ても、堂々と書かれています。
また、エージェント制が厳しく事業の継続が続かなかったと言われております。
ただ、実際には2019年には黒字になっています。
ソニー不動産のSREホールディングス、平成31年3月期決算公告、売上高28.53億円、営業利益3.80億円、経常利益3.80億円、最終利益2.20億円、6月1日に社名を変更、ソニーとヤフーの合弁会社 pic.twitter.com/DLIJovL3dw
— ありゃりゃ (@aryarya) 2019年6月18日
今回は、Twitterで調べてみましたが、不動産通の方の口コミが多く、売主の口コミがもう少し見たいところ。
そこで、SRE不動産公式サイトからもう少し利用者の実態に近い口コミを見ていきましょう。
不満だった人の口コミ
筆者は正直なところ、公式サイトの口コミはあまり信用しておりません。
ただし、SRE不動産は不満の口コミまで載せているため、信用できると判断。
「満足」や「とても満足」が多い中であえて「普通」「やや不満」「不満」の口コミをピックアップしました。
- 定期借家の契約終了から賃貸の解約まで1年かかった。売却時の手数料が高いと思った。(2021年8月 東京都港区)
- あまりにも嘘が多すぎる。利益主義は理解できるが、あまりにも買主と売主の為に働いていない。SRE不動産の人間は会社の方を向いて仕事をしていて、我々、買主と売主の方を向いて仕事をしていない。とても悲しい事です。最後にこの度は有難うございました。(2021年6月 東京都足立区)
- コロナということもあり当初は内見が入らず、心がくじけそうになったが、1年過ぎた頃に販売図面の見直しや内見の立ち会い、価格見直しの提案をもらい1年4ヵ月で契約となった。もう少し早く提案がほしかったかな・・・と。思いのほか長期間かかってしまいましたが、SREの皆様には色々と力になっていただき、ありがとうございました。お世話になりました。(2021年6月 東京都港区)
- メールで質問をした場合は、その日のうちに「メールを受け取った」という内容の返信をするべき。質問の内容を勝手に勘違いし、2日近くも返事がなかった。言葉使いの良さがあっても、購入者をバカにしきった態度に、物件購入をやめたくなった。中古の安いマンションだからバカにするのか?どんな物件であっても、初めての購入は初めての購入。わからないコトがあるのはあたり前。「自分は優しゅうな営業マンです」的なおごったタイドにうんざりした。(2021年6月 東京都八王子市)
※出典:SRE不動産「お客様の声をご紹介」より
SRE不動産の公式サイトには、口コミが全3,695件投稿されています。(2024年11月現在)
これらの口コミを見ると、担当者により当たりハズレがある印象。
SRE不動産のような大きい会社には、優秀ではない担当がいるのも仕方ないことです。
ただし、全体的にみると総じて担当者の評判は良いようです。
さすがSRE不動産と言ったところでしょうか。しっかり教育がされているのが分かります。
実際に、リサーチ会社が行ったアンケート調査でも3部門で1位に選ばれています。
また、満足度も公式サイトによると92.9%と大変高いです。
※出典:SRE不動産(※旧ソニー不動産)公式サイトより
これは、今まで見てきた口コミを見ても納得の数字。
SRE不動産は、社歴こそ浅いですが、実際には経験豊富な人材を大量に中途採用。
そのため素人集団ではないことは、付け加えさせていただきます。
SRE不動産とは?査定できる種類と3つの特徴
サイト名 | SRE不動産 |
---|---|
運営会社 | SREホールディングス株式会社 |
資本金 | 4,088,600千円 |
主要株主 | ソニー株式会社 Zホールディングス株式会社 |
所在地 | 〒107-0061 東京都港区北青山3丁目1-2 青山セント・シオンビル 2F |
代表取締役社長 | 西山 和良 |
事業内容 | 不動産事業、AIクラウド&コンサルティング事業 |
SRE不動産が査定できるものは個人所有物の不動産
SRE不動産では以下の物件種別が査定できます。
- マンション
- 一戸建て
- 土地
- その他建物
一棟のマンションやアパートなどが種別として選べられないため、基本的には個人をターゲットにしていると考えられます。
他の不動産査定サイトでは、一棟マンションやアパート、ビルなども含まれています。
SRE不動産の3つの特徴
SRE不動産の特徴を上げると下記3点になります。
- 国内で数少ないエージェント(代理人)制を採用している
- 信頼のソニーグループが運営しており、ヤフーも株主で入っている
- 2014年4月に創業したばかり
SRE不動産は、ウォークマンやプレステ、VAIOなどの数々の電子機器を生み出してきたヒットメーカーであるソニーグループが作った不動産会社。
2014年に不動産業界に鳴り物入りで登場し、不動産界の風雲児として数々の雑誌に取り上げられました。
なぜ、風雲児かと言えば、業界の常識を破り、本当に売主のためになる仲介を掲げて創業したから。
それが「エージェント制」です。
SRE不動産の最大の特徴は「エージェント制」
SRE不動産の最大の特徴は、仲介営業マンがエージェント制を敷いていることです。
エージェントとは代理人という意味です。
日本では不動産仲介業は、1社が売主と買主の間に立ち、双方から仲介手数料を取る両手仲介が認められています。
※出典:SRE不動産(※旧ソニー不動産)公式サイトより
間に立つ不動産会社は、売主と買主の両方がお客様になります。
ところが、売主は高く売りたい、買主は安く買いたいという希望があるため、間の不動産会社は、両方の味方に立つことはできません。
両手仲介を行う双方代理では、売主か買主のどちらか一方が、不利益を被る可能性があります。
SRE不動産は、エージェント制で売主のみしか担当しないため、このような両手仲介が発生しないのです。
※出典:SRE不動産(※旧ソニー不動産)公式サイトより
海外の不動産取引は両手仲介が禁じられていることが多い
海外の不動産仲介では、両手仲介を禁じている国が多いです。
海外の不動産会社では、売主側の不動産会社は売主だけ、買主側の不動産会社は買主だけにつき、代理人(エージェント制)として依頼人の希望をみたすために動きます。
その国際的な常識をいち早く取り入れたのがSRE不動産です。
SRE不動産の2つの強みと2つの弱み
SRE不動産の強みと弱みをみていきましょう。
SRE不動産の強み
- エージェント制
- 仲介手数料割引制度
SRE不動産の弱み
- 全国対応していない
- ネットワークの貧弱性
気になる弱みから見ていきましょう。
SRE不動産の2つの弱み
SRE不動産の弱みは下記2点。
- 全国対応していない
- ネットワークの貧弱性
まず、SRE不動産は、東京都、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、京都、奈良しか対応していない点。
国内でも数少ないエージェント制採用のため、筆者としては不動産査定をする相手先として必ずSRE不動産は入れるべきだと思っています。
ただし、残念ながら、全国に対応していないのが残念なところです。
また、SRE不動産は、消費者にとっては良いことばかり言っています。
それは裏を返すと、不動産会社が儲からないことをやっていることになります。
そのため、SRE不動産を嫌っている同業者は多いです。自分たちが儲からないことを大々的にやられてしまうと、迷惑だと感じるためでしょう。
不動産会社は情報が勝負ですので、不動産会社同士のネットワークが重要になります。
SRE不動産に協力したくないと思っている不動産会社が多ければ、せっかくの売物件もなかなか買手が見つからない可能性があるということ。
それはつまり売却活動が長引く可能性があるということです。
SRE不動産の2つの強み
前章の繰り返しにもなりますが、SRE不動産の強みは下記2つ。
- エージェント制
- 仲介手数料割引制度
基本的に両手仲介を行わないため、売主だけの味方になって動いてくれます。
仲介手数料は法律で上限が決まっているため、請求額は法定上限の「売却額×3%+6万円」の範囲内です。
取引額※1(売買金額) | 仲介手数料の上限額(税抜きの速算式) |
---|---|
200万円以下 | 5%(18万円※2) |
200万円超から400万円以下 | 4%+2万円(18万円※2) |
400万円超 | 3%+6万円 |
※1.取引額は、物件の本体価格をいい、消費税を含まない価格を指します。
※2.空き家などの現地調査が必要な取引の場合(2018年より施行 出典:国土交通省より)
また、仲介手数料割引制度として「ご紹介特典」「再契約特典」を設けています。
- ご紹介特典:紹介者は売買成約時の金額によって最大20万円のご紹介料をもらえ、紹介を受けた人は仲介手数料が10%割引となる割引制度
- 再契約特典:SRE不動産を複数回利用して売却・購入した方は、仲介手数料が20%引になる割引制度
SRE不動産の仲介手数料割引制度について、仲介手数料割引制度の詳しい適用条件は公式サイトにてご確認ください。
そして、筆者としては、東京都、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫の方は、SRE不動産に不動産査定を依頼する1社に含めることをオススメしています。
SRE不動産と一括査定サイトの組み合わせがオススメ
「SRE不動産(※旧ソニー不動産)」は、確かに利用者から評判もよく筆者としてはオススメしています。
対象エリアの東京都、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫での物件売却であれば、利用したい不動産会社と言えます。
都心は物件価格が高い傾向にあり、両手仲介率の高い大手不動産会社が非常に力を入れています。
そんな中で、エージェント制・片手仲介を特徴とする「SRE不動産(※旧ソニー不動産)」が活きてくるのです。
ただ、注意点としては「SRE不動産(※旧ソニー不動産)」1社だけの査定はオススメしていません。
理由は、1社だけの査定だと、出してもらった査定額が妥当かどうかの判断が付かないため。
「SRE不動産(※旧ソニー不動産)」は、他の不動産会社から嫌われやすいエージェント制を採用しているため、買主が見つけにくいという点があります。
仮に査定額が市場の価格よりも、高かった場合、なかなか買主が見つからず、売却活動が長引く可能性があります。
筆者としては、SRE不動産と併せて不動産一括査定サイトの活用をオススメしています。
不動産一括査定とは、売却を検討している不動産の情報を入力するだけで、複数の不動産会社から不動産の売却価格の査定を出してもらうことができるサービスのこと
実績や信頼性、提携不動産会社の質など、総合的に判断すると筆者は下記の3つをオススメします。
不動産一括査定については、下記記事で詳しく解説しています。
まとめ
不動産会社「SRE不動産(旧ソニー不動産)」を見てきました。
SRE不動産は、ソニー不動産時代から数えても2014年開始と、まだ始まったばかりの会社。
聞きなれないエージェント制ですが、売主にとってみれば理にかなった制度です。