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家の売却理由はどこまで伝える?内覧対応で伝えるべき本音と建前

家の売却理由はどこまで伝える?内覧対応で伝えるべき本音と建前

家やマンションは一度購入してしまうと、なかなかその環境を変えるわけにはいきません。

そのため、買主はとても慎重になります。

内覧時には売主に直接会えるため、ここぞとばかりに質問をしてきます。

その1つが「売却理由は何か?」という質問です。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 買主の質問に対してどこまで正直に答えるべきだろうか
  • 伝え方のコツを知りたい
  • 本当の理由を言わずに売ったら何かリスクがあるのか

そこで今回の記事では内覧対応で伝えるべき「売却理由」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことであなたは伝えるべき売却理由を把握でき、どう伝えるかを知ることが出来ます。

目次

売主は告知義務が必要

話を分かりやすくするために、実際に筆者のところにきた相談内容を紹介。

「売主を訴えたい!」と筆者のところに実際に来た相談内容です。

相談者を仮にA子さんとします。

A子さんはセレブな雰囲気のする綺麗な奥様で、ある街の閑静な戸建住宅にお住まいでした。ご主人も年収は高く、市内の有名中学の受験を控えた頭の良い娘さんもいらっしゃいます。

A子さんの悩みは道路を挟んだ斜め向かいの家の住人についてでした。そこのご家庭には20歳前後の2人のお子様がいるのですが、2人とも精神障害を抱えている兄弟という隣人。

その兄弟は、昼も夜も大きな声で騒いで近所を徘徊するため、A子さんたちは、怖くて外を歩けないという状況でした。特に夜は外に飛び出し騒ぎ続けるため、子供が勉強できないという環境になっていました。

A子さんはその家を購入してから5年以上経過していますが、ずぅっとこの状況に悩み続けていました。A子さんは、「こんな隣人がいるのを知っていたら、買わなかった。まだローンも残っているから引っ越すわけにはいかない。売主側の説明不足だ、売主を訴えたい!!」と涙ながらに訴えていました。

このように、不動産の売却においては問題を隠して売却すると、後からトラブルとなるケースは良くあります。

実際に損害賠償で訴えられる事例もあり、売主は売る前に告知する義務もあります。

売主には瑕疵担保責任がある

不動産には売主に瑕疵担保責任というものが課せられるのです。

  • 瑕疵とは売買契約の目的物が通常有すべき品質・性能を欠くこと
  • 瑕疵担保責任とは売却不動産に瑕疵の問題があった場合に責任を負うこと

分かりやすく言うと、瑕疵担保責任は売主は売却する不動産の品質や性能を担保してくださいよということ。

売却時は問題を隠さず、後から問題とならないよう金額で精算するのが基本。

不動産売却の瑕疵担保責任については下記記事で詳しく解説しています。

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ただし、瑕疵担保責任を必要以上に恐れてやみくもに全ての理由をありのまま伝えては、売れるものも売れなくなってしまいます。

それでは次によくある家の売却理由をお伝えしたのち、どのように伝えればいいのかについてお伝えします。

家の売却でよくあるポジティブな理由とネガティブな理由

不動産の売却理由については様々です。

売却理由を分類すると、大きくポジティブな理由とネガティブな理由の2つに分けることができます。

売却理由の具体例としては以下の通りです。

家売却のポジティブな理由例

  • ご主人の転勤による引越
  • 良い学区に入れるための子供の進学
  • 定年退職による移住
  • 子供部屋が不足しているための引越
  • 親の介護
  • 収入が増えたことによる買換え
  • マンションから庭付き一戸建てへの買換え
  • 新築マンションの購入による買換え
  • 田舎暮らしをするための移住
  • 駐車場がもう1台必要となったための買換え
  • 相続のための売却

 家売却のネガティブな理由例

  • 離婚
  • 住宅ローンが払えなくなったことによる売却
  • 国道沿いなどで住環境が悪いための引越
  • 北向き部屋による心身の健康被害
  • シロアリ等の物件に問題があることによる売却
  • 近隣トラブル
  • 隣の部屋で自殺や事件があったことによる引越

それでは次に告知書への回答について見ていきます。

売主の義務:告知書で伝えるべき内容

それでは本題である売却理由の一般的な対応についてお伝えしていきます。

問題は事前に不動産会社に伝える

ネガティブな売却理由の中に、例えば「シロアリ等の物件に問題があることによる売却」については、不動産会社が外部から調べても分かりません。

そのため、売却にあたっては、まず「告知書」というヒアリングシートへの記入が求められます。

告知書(サンプル)

このような物件の抱えている問題は、必ず事前に告知書へ記入するようにしましょう。

最近の不動産売買においては、後から問題が発生しないように事前に全ての問題を明らかにしてから売却する傾向にあります。

不動産業界全体の流れとして、売却時に不動産会社が行う重要事項説明においては、事実を隠さずにきちんと説明する方向に変わりつつあります。

問題は値引で解決する

問題があれば、値引の対象となります。

逆に言えば値引くことで後から文句を言われないようにすることが目的

仮に損害賠償などという話になれば、値引よりも遥かに労力とコストがかかってしまいます。

先に値引きで対応することで被害を最小限にとどめるようにしましょう。

近隣トラブルも不動産会社に相談する

また近所のトラブルに関しても、不動産会社には相談してください。

買主へ伝えるべき内容かどうかは、不動産会社へ判断してもらうようにしましょう。

例えば、売主であるあなたの原因で近所とトラブルになった場合は、必ずしも説明すべき内容とは言えません。

また近所の人が他の隣人とは仲が良いのに、あなただけと仲が悪いような場合も、たまたま相性が悪かっただけという場合もあります。

先ほどのA子さんの例も、判断は迷いますが、例えばたびたび警察沙汰になるようなレベルのトラブルであれば、きちんと不動産会社に伝えた方が良いでしょう。

以上、ここまで不動産会社への告知について見てきました。

それでは次に買主がドン引きする理由について見ていきましょう。

買主がドン引きする理由は対策を説明する

内覧対応時には、購入希望者はここぞとばかりに売主へ物件に何か問題が潜んでいないかを聞いていきます。

その一つが「売却理由は何ですか?」という質問であると考えて良いでしょう。

必ずしも正直に言わなくても良い

離婚や住宅ローンが支払えなくなった等の理由は、ドン引きまでは行きませんが、良い印象は与えません。

またこのような売主本人の個人事情よるネガティブな理由は、必ずしも正直に全て応える理由でもありません。

例えば、離婚による売却で実家に戻る場合には、「実家の親と同居することになったのです。」と表現すれば、特に嘘ではありません。

隠してはいけない売却理由

一方で、ネガティブな理由の中でも以下のような理由は隠すとトラブルの原因になります。

隠すとNGな売却理由

  • 国道沿いなどで住環境が悪いための引越
  • 北向き部屋による心身の健康被害
  • シロアリ等の物件に問題があることによる売却
  • 近隣トラブル
  • 隣の部屋で自殺や事件があったことによる引越

これらの売却理由は、そのまま話してしまうと、ドン引きされて売れなくなってしまいます。

ただし、隠すと後からトラブルになります。

これらの欠点に関しては、以下のように対策を伝えてあげることがいいでしょう。 

  • 国道沿いなどで住環境が悪いための引越
    →排気ガスで洗濯物が黒くなってしまうため、洗濯物は仲に干した方が良いですよ。
  • 北向き部屋による心身の健康被害
    →この部屋は寒いので、ベッドはこちら側の壁に寄せた方が良いですよ。

不動産会社に事前に相談しておくべき理由

  • 「シロアリ等の物件に問題があることによる売却」
  • 「近隣トラブル」
  • 「隣の部屋で自殺や事件があったことによる引越」

などについては、不動産会社に事前にきちんと告知し、伝え方についても相談をしておきましょう。

最近では独身男性がファミリータイプのマンションを購入するケースも増えています。

独身男性などは近所付合いをしないため近隣トラブルを特に気にせず購入します。

近隣トラブルは売主や買主の主観によって捉え方がかなり異なってきます。

第三者である不動産会社に伝えてみて、客観的な意見を聞くのが良いでしょう。

また、内覧では最低限の掃除等は必ず必要です。

内覧当日の対応については下記記事でさらに詳しく説明しています。

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家をスムーズに売るなら信頼できる不動産会社探し

信頼できる不動産会社を見つける

不動産売却で大事なことは、「信頼できる不動産会社を探せるか」。

不動産会社によって、得意としている不動産も異なりますし、この地域は得意・不得意などあります。

中には売却金額に数百万、数千万の差が出ることも。

ただ、あなただけの力でそのような不動産会社に出会えることは難しいと思います。

不動産会社を1社1社回って話を聞いていても、逆に迷うことになり時間ばかりが過ぎてしまいます。

そこで筆者がオススメしているのが「不動産一括査定サービス(サイト)」です。

不動産一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス

不動産一括査定の仕組み

複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。

不動産一括査定の流れ

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不動産一括査定のオススメは「すまいValue」「SUUMO」「HOME4U」

不動産一括査定サイトは似たようなサイトが多くかなり乱立しています。

その中でも信頼性や実績から下記4つをオススメしています。

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  • 賃貸サイトで有名で大手から地域密着の不動産会社を探せる「SUUMO
  • NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「HOME4U
  • 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「イエウール

上記を見ると超大手だけに依頼ができる「すまいValue」だけで良いように思えます。

ただし、不動産売却を成功させるなら大手だけではダメ。不動産会社には得意・不得意があるためです。

不動産仲介会社によって得意不得意がある

だから下記のように複数の不動産一括査定サイトを併用して大手・中堅・中小にも依頼できるようにするのが成功の秘訣です。

不動産一括査定の賢い使い方

売らなくてもOK!簡易的な机上査定&メール連絡も可能

紹介したサイトは、簡易的な机上査定も可能です。

また、イエウール以外は備考欄を設けており「メールでの査定額を送付してください」の旨を記載することで、不動産会社に伝わります。

メールで査定額を送付してください

どの不動産一括査定が「机上査定」「メール要望」が可能かの早見表は下記の通りです。

不動産一括査定サイト名 机上査定が対応 メール要望
すまいValue
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不動産一括査定サイトについては下記記事でさらに詳しく解説しています。

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まとめ

買主に対してどこまで話すべきかについて見てきました。

問題は隠すのではなく、適切に伝えることを心がけましょう。

目次