親名義の不動産を売却し子供の口座に振り込むと贈与になるのかどうか

投稿日:2017年1月28日 更新日:

なかなか死なない、なかなか生まれない、そんな状況の中、日本は世界に類を見ないスピードで少子高齢化が進んでいます。 

不動産業界の中でも、高齢化によって最近増えてきた現象があります。

それは親の不動産を子供が窓口や代理となって売却するケースです。

 親の不動産を売却しようとする人の中には、

  • 親が不要になった不動産を売却したいと言っているが、どうしたら良いだろう
  • 息子なら親の不動産を代わりに売っても大丈夫だろうか
  • 親の了解のもと売却代金を自分の口座に入れるのであれば、構わないのだろうか
  • 贈与にならない親の不動産の売却方法はあるのだろうか

等々の疑問を持っている方も居ることでしょう。

そこで今回の記事では、「親名義の不動産を売却し子供の口座に振り込むと贈与になるのか」について見ていきます。

この記事を読むことで、あなたは親の不動産を勝手に売れないことを理解し、売却金額を自分の口座に入れてしまうと贈与になるということを理解することができます。

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1.そもそも親名義の不動産は勝手に売ることはできない

1-1.代理でもお金は親のもの

最初に結論からお話しします。親の不動産であっても、子供が勝手に親の不動産を売却することはできません。

仮に親が病気のため、子供が代わりに売ることになったとしても、それはあくまでも親の意思によって代理権が子供に与えられた場合に限られます。 

代理で行う売買の効果は代理権を与えた親に帰属します。不動産を売約した場合、売買の効果とは金銭の受領です。

つまりたとえ子供が代理権を与えられて親の不動産を売却したとしても、売却代金は親のものとなります。

また親から代理権を与えられずに勝手に売買することは、無権代理となります。

無権代理とは代理権がないのに代理人として行為をすることであり、その法律効果は本人である親には帰属しません。

無権代理の場合、親が追認をすれば、その売買は有効となりますが、それでも売却代金は親の元に入ることになります。 

1-2.賃貸で考えれば分かりやすい

他の例で考えてみても分かります。

例えば、親の所有しているアパートの賃料収入は親の所得になります。不動産を貸しても賃料は子供のものにはなりません。

賃料は所有者の親のものなのに、売却したら売却代金は子供のものになるというのはおかしな話です。

不動産は貸しても、売っても、その対価は所有者本人である親に帰属します。

1-3.成年後見人として売る

ちなみに高齢化社会になってくると認知症の方も増えてきます。

認知症となると親の判断能力が劣ってしまうため、子供が代理で不動産を売却するようなケースが出てきます。

親が認知症で子供が代理で売却する場合でも基本的に子供は代理であることには変わりがありません。

親が認知症のため代理権を与えることすらできなくても、裁判所から許可を得られると成年後見人として子供が親の不動産を代理で売却することが可能です。

成年後見人は法定代理人と呼ばれています。

成年後見人として親の不動産を売却する方法については、「認知症になってしまった親の不動産を代理で売却する方法について紹介」に詳しく記載しています。

以上、ここまで「勝手に売ること」について見てきました。

それでは次に気になる親名義の不動産を売却し子供の口座に振り込むと贈与になるのかについて見ていきましょう。

2.不動産売却金を渡したら贈与したことになる

親の不動産を売却して、子供の口座に振り込んで、子供の収入とするとそれは贈与に該当します。

贈与には不動産を贈与する場合と、現金を贈与する場合がありますが、このケースでは売却代金という現金を子供に無償で与えているため、現金を贈与していることになります。

聞いたことがある方がおおいかもしれませんが、贈与をすると「贈与税」と呼ばれる税金が必ずかかります。

どれぐらい掛かるのか見ていきましょう。

2-1.贈与税率

平成27年1月1日から、20歳以上で直系尊属から贈与を受けた場合の贈与税率は以下のようになります。

基礎控除額1,100千円を控除した後の価格 税率(%) 控除額(千円)
2,000千円以下 10%  
4,000千円以下 15% 100千円
6,000千円以下 20% 300千円
10,000千円以下 30% 900千円
15,000千円以下 40% 1,900千円
30,000千円以下 45% 2,650千円
45,000千円以下 50% 4,150千円
45,000千円超 55% 6,400千円

2-2.贈与税額

例えば、親の不動産を40,000千円で売却し、現金をそのまま子供に贈与したとします。

そのときの贈与税は以下のように計算されます。

(40,000千円 - 1,100千円) × 税率50% - 4,150千円 = 15,300千円

40,000千円の不動産を売却して現金が贈与されると、贈与税が15,300千円もかかります。

かなり高い金額を納税しなければならないことが分かります。

贈与税は安易な贈与を防ぐために、非常に高い税率が設定されています。贈与認定されないように注意をしましょう。 

以上、ここまで親名義の不動産を売却し子供の口座に振り込むと贈与になるかについて見てきました。

では次に親の不動産を売却して自分のお金にする方法について考えます。

方法としては

  1. 親から子へ一度売買してから売却する方法
  2. 不動産の状態で贈与を受けてから売却する方法

の2種類があります。

ます最初に親から子へ一度売買してから売却する方法について見ていきましょう。

2-3.売買してから売る

第三者に売却する前に、親から子へ不動産を売却してしまえば堂々と子供が自分名義の不動産として売却することが可能です。

すごく簡単そうですが、話はそう甘くありません。まず親から子への売買代金をいくらにするかが問題になります。

あとで売却することを考えると、親と子の間では、限りなくゼロ円に近い金額で売却したいところです。

ところが、親子間のように価格をコントロールできる間柄では、このように勝手に不動産に価格をつけて売却することが認められません。

この場合、不動産鑑定士による鑑定評価書を取得し、鑑定評価額に基づいて売買することになります。

鑑定評価書の詳細については「不動産鑑定士による有料査定/不動産鑑定や不動産査定書の相場を徹底解説」で詳しくお伝えしています。

親から子へ権利の移動が発生すると、たとえ確定申告しなくても、後から税務署から問い合わせが来ます。

税務署は贈与を隠しているのではないかと疑っているわけです。

その際、取得した鑑定評価書を提示し、その価格で取引したことを示せば、贈与認定とはなりません。

しかしながら、鑑定評価書は、基本的には第三者へ売却したときと同じ価格という位置づけです。

そのため、親子間において鑑定評価額で取引をしてしまうと利益は出ません。

さらに子供は親から購入する際、不動産取得税も支払うため、その分赤字になります。そのためこの方法はおすすめできません。

それでは次に贈与してから売却する方法について見ていきましょう。

2-4.贈与してから売る

もう一つは、親の不動産を一度子供に贈与してから売却する方法があります。

このテクニックはたまに見られるため、こちらの方が現実的です。 

なぜなら贈与税の算出根拠となる価格は、不動産の相続税評価額で行われるため、実際の時価よりも安いケースが多いからです。 

2-4-1.タワーマンションでよく見られたテクニック

少し前まで、タワーマンションの最上階を親が購入して、子供に贈与し、子供が売却するという相続税対策が流行りました。 

タワーマンションの最上階の相続税評価額は安く、相続時精算課税制度などを組合せると子供がほぼ無償で手にすることになり、それを売却することで大きな現金を手に入れることができたのです。

2-4-2.怪しい売買は税務署が監視している

しかしながら、タワーマンションによる脱税行為は、あまりにも横行したため、現在では税務署の監視が厳しくなり、難しくなってしまいました。 

タワーマンション以外でも、贈与後に短期間で第三者に売却する行為は税務署に怪しまれますので、注意をしましょう。 

相続税や贈与税は、富の再分配を目的に作られた法律です。

残念ながら親子間で簡単に富を引き継げる方法は無いというのが実態です。

よってこの方法もあまりオススメではありません。

通常通りの取引を行い贈与税を払うというのが正直現実的なところです。

3.まとめ

以上、親名義の不動産を売却し子供の口座に振り込むと贈与になるのかどうかについて見てきました。

基本的に、抜け道はありませんので、親子間で不動産を扱うときは、贈与に十分注意しましょう。

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