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かぼちゃの馬車事件とは?不動産投資家が自己破産しないよう気をつけること

記事内に商品プロモーションを含みます。
かぼちゃの馬車事件とは?不動産投資家が自己破産しないよう気をつけること

近年、不動産投資がやりにくくなった原因の一つに「かぼちゃの馬車」事件があります。

不動産投資では、被害に遭うのは投資家ですので、融資環境が厳しくなったことは、ある意味良いことかもしれません。

これから不動産投資を行う人は、「かぼちゃの馬車」事件を一つの教訓として知っておくべきです。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • そもそも、かぼちゃの馬車って何のことなの?
  • かぼちゃの馬車は、何が問題だったの?
  • かぼちゃの馬車事件のような目に遭わないためには、どうすればいいの?

そこでこの記事では、「かぼちゃの馬車」にフォーカスしてお伝えします。

この記事を読むことであなたは、かぼちゃの馬車事件とは何かということや、不動産投資家が知るべき注意点について知ることができます。

目次

かぼちゃの馬車とは

かぼちゃの馬車とは、株式会社スマートデイズ(2018年6月20日に破産手続き)という会社が行っていた女性専用シェアハウスのブランド名

株式会社スマートデイズは、不動産投資家に「かぼちゃの馬車」の建築の話を持ち掛け、その後、建てられたシェアハウスをサブリースするという事業を行っていました。

サブリースとは、物件を管理会社がオーナーから一括で借上げ、管理会社が各入居者へ転貸するという形式の管理方式

株式会社スマートデイズが行っていたサブリースは家賃保証型サブリースと呼ばれているものであり、空室が発生しても賃料が減らないタイプのサブリースでした。

よくハウスメーカーが土地オーナーに対して「アパートを建てませんか?」という土地活用提案があります。

ハウスメーカーが行っている土地活用提案でも、竣工後は、ハウスメーカーの子会社が家賃保証型サブリースを行っていることが多いです。

株式会社スマートデイズが行っていた事業も、アパートをシェアハウスに変更しただけなので、基本的にはハウスメーカーの土地活用提案とやっていることは同じになります。

アパートの土地活用提案では、サブリースを使って、特に問題なくアパート経営を行っている人はたくさんいます。

また、シェアハウスを持っている人でも、特に問題なく賃貸経営ができている人は多いです。

そのため、「サブリースだから悪い」とか、「シェアハウスだから悪い」ということではなく、かぼちゃの馬車事件には、もっと別の部分に原因がありました。

かぼちゃの馬車事件は構造が複雑なので、事件の真相をしっかりと理解することが重要なのです。

以上、ここまでかぼちゃの馬車とは、ということについて見てきました。

では、かぼちゃの馬車によってオーナーにはどのような被害があったのでしょうか。

自己破産に追い詰められたオーナーたち

かぼちゃの馬車事件では、自己破産に追い詰められたオーナーもいます。

直接の原因としては、管理会社であるスマートデイズから家賃の振込がなくなったことが理由。

シェアハウスのオーナーは、家賃収入の中から建物の建築費用のローンを返済していきます。

かぼちゃの馬車は、スマートデイズがサブリース(転貸借)していますので、シェアハウスに入居者が入っていたとしても、スマートデイズから賃料の振込がなければ建物オーナーの収入はゼロです。

収入がゼロになれば、建物ローンの返済原資がなくなり、追い詰められたオーナーが自己破産してしまったということ。

自己破産者が増えた原因は異常なビジネスモデル

なぜこのようなことになってしまったかというと、その原因はスマートデイズの異常なビジネスモデルにあります。

元々、スマートデイズは、かぼちゃの馬車のサブリースは赤字事業であったと言われています。

では、どこで儲けていたのかというと、それは建物の請負工事会社からのキックバックです。

スマートデイズは、土地オーナーからシェアハウスの建築の約束を取り付け、それを請負工事会社に紹介します。

その際、スマートデイズは顧客の紹介料として請負工事会社からキックバックをもらっていました。

例えば、本来、1億円で建てられる建物を、請負工事会社から土地オーナーに2億円の見積を出して、2億円で建てさせます。

請負工事会社は、受け取った2億円のうち、1億円を紹介料としてスマートデイズに渡します。これをキックバックと呼びます。

問題は受け取っていたキックバックの料率

キックバック自体は良くあることですので、違法ではありません。問題なのが、そのキックバックの率です。

通常、請負工事業者に工事を紹介すると、キックバックは工事費の3%程度がもらえることが多いです。

しかしながら、スマートデイズは50%という異常に高い率のキックバックを受け取っていたと言われています。

そのため、建物オーナーは通常の2倍の価格で建物を建てていたことになり、借入金も非常に多く、ちょっとでも歯車が狂うと自己破産に追い詰められるといった状況となってしまいました。

実際、キックバックで50%ももらえたら、かなり美味しいビジネスです。

請負工事会社は、請負工事金額の中から材料費や人件費を払って利益が残りますが、キックバックなら全額利益となるため、ぼろ儲けです。

スマートデイズはキックバックでかなり甘い汁を吸ったことから、止められなかったのだと思います。

サブリースは赤字覚悟で土地オーナーに強引な提案を行い、無理矢理シェアハウスを建てさせ、キックバックで儲けていたということになります。

本来、スマートデイズが地道にサブリースで儲けていれば、このようなことにはならなかったはずですが、どこかで方向性が狂ってしまったのだと思われます。

かぼちゃの馬車事件の真相は、スマートデイズの異常なビジネスモデルにあったのです。

以上、ここまで自己破産に追い詰められたオーナーたちについて見てきました。

では、かぼちゃの馬車の何が問題だったのでしょうか。

かぼちゃの馬車で問題となったサブリース

かぼちゃの馬車事件ではサブリースが話題となることが多いですが、サブリースが事件の本当の原因だったわけではありません。

サブリースとは、管理ではなく法律上は賃貸借契約

建物オーナーは貸主で、スマートデイズのような管理会社は借主という関係です。

サブリースが賃貸借契約である以上、貸主と借主の関係は借地借家法で規定された関係となります。

借地借家法では、借主からの賃料減額請求が認められています。

よって、借主であるスマートデイズはいつでも建物オーナーに対し家賃減額の要求をすることができたのです。

すると、家賃保証といっても、空室が増えればスマートデイズは家賃減額要求ができたため、スマートデイズには大きな事業リスクはなかったはず。

実際、アパートなどのサブリース会社は、空室が発生したら家賃を下げるため、ほぼノーリスクで事業を行っています。

スマートデイズも、シェアハウスの入居率が下がったときに、真面目にオーナーに対して家賃減額交渉をしておけば、サブリース事業で赤字になることはなかったと思われます。

しかしながら、それ以上に建築のキックバックが美味しかったため、赤字でも高い家賃支払い実績を作って、他の土地オーナーに実績をちらつかせることで次々に新築のシェアハウスを建てる営業をしていたのだと思われます。

ただ、結局のところ、管理棟数が増えたことでサブリースの赤字も膨らみ、スマートデイズは破産する運びとなりました。

家賃減額が認められているサブリース会社は、本来、リスクが低い事業をしているはずですが、スマートデイズは利益を獲得する方向性が間違ってしまったため、最終的に破産したのです。

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以上、ここまでかぼちゃの馬車で問題となったサブリースとは、ということについて見てきました。

では、なぜ銀行の融資が受けられたのでしょうか。

ずさんな銀行融資と潰れない銀行

かぼちゃの馬車事件に加担していたのは、ずさんな融資をしていたスルガ銀行です。

スマートデイズは破産してしまったのに、なぜスルガ銀行は潰さないのでしょうか。本当に不思議でなりません。

かぼちゃの馬車事件では、スマートデイズが法外なキックバックを要求していたため、建築費が異常に高くなっていました。

建築費が高くなれば、銀行にとっては融資額も増え、儲かります。この美味しい話に乗ったのがスルガ銀行でした。

スルガ銀行はかぼちゃの馬車案件を利用すれば、融資額を大きく増やすことができるため、甘い審査でどんどん不正融資していきました。

結果的に、スマートデイズは破産し、自己破産をするオーナーも続出しました。しかしながら、なぜかスルガ銀行だけ、未だに営業を続けています。

かぼちゃの馬車事件によって、日本の銀行は何やっても許されますし、潰れないということが、あらためて証明されたのかもしれません。

不動産投資家としては、不正融資に加担する銀行が存在し、そのような銀行から融資を受けると、投資家が泣きを見るということは知っておいた方が良いでしょう。

以上、ここまでずさんな銀行融資について見てきました。

では、不動産投資家はかぼちゃの馬車事件から何を学べば良いのでしょうか。

かぼちゃの馬車事件から得られる教訓「甘い話には要注意」

かぼちゃの馬車事件から得られる教訓は、「甘い話には要注意!」ということです。

甘い話は、具体的には

  1. 「家賃保証だから安心です」
  2. 「融資は受けられます」

という2点になります。

土地活用の話は、「請負工事会社」と「管理会社」「銀行」の3つがグルになっています。ハウスメーカーも基本的には銀行と繋がっています。

土地活用では、相手は3人がかりで騙しにきていると思っても、間違いではありません。

近年は建築費が異常に高いため、基本的に土地活用で儲かるという話はないと思っておいた方が良いです。

相続対策等、しかたなく土地活用をしなければならない場合は別ですが、不動産投資のための土地活用であれば、やらない方が良いケースの方が多くなっています。

甘い話には十分注意し、土地活用は慎重に行うようにしてください。

かぼちゃの馬車事件の被害者オーナーのその後

多額の被害を受けたオーナーは、スルガ銀行から借り入れしたお金を返済する必要があります。

仮に1億円を融資期間30年、金利4.5%で借り入れしていた場合、毎月の返済額は50万円にもなります。融資を受けたオーナーの多くは高年収のサラリーマンが多いですが、毎月数十万円の利子を払う負担はとても大きいです。

複数のメディアに出ている情報を確認してみましたが、被害を受けたオーナーは現在までに様々な対応をしています。これから紹介するのは被害者オーナーが行った対応策の一例です。

かぼちゃの馬車事件:被害者オーナーの対応策

  • スルガ銀行との金利交渉を行い、金利を下げる
  • 各部屋を広くし、共用部のリノベーションをすることでグループホームとして運営する
  • 管理会社に支払う委託料を削減するために自主管理に切り替える

【2020年3月25日】被害者オーナーの借金が帳消しされるかたちで終結

2018年2月には、オーナー247名から委任を受けた被害弁護団が発足し、スルガ銀行と被害弁護団を中心に解決方法の検討が進められていました。

そして、2020年3月25日、スルガ銀行と被害弁護団は「土地と建物の物納を条件に、借金を帳消しにする」解決方法に合意しました。

物納とは、税金を金銭以外のもので納入する方法のこと。税金は金銭で納付することが大原則であるが、相続税についてのみ例外的に相続財産による物納が認められる。

結果的に、東京地裁に民事調停を申し立てていたオーナー257名の負債が解消されることになりました。

まとめ

かぼちゃの馬車事件とは何かということや知るべき注意点について見てきました。

サブリースや甘い融資には十分に注意し、不動産投資の被害者にならないようにしましょう。

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