老後資金に対する不安もあり、若いうちからの資産形成に注目が集まっています。
不動産投資も、資産形成の一つの方法。30代の方で興味持っている方も多いと思います。
こんな悩みをスッキリ解消!
- 今30代だけど、不動産投資を始めるなら今がいいの?
- 30代って、色々お金がかかる時期だけど、不動産投資できるの?
- 30代で不動産投資を始めるメリットやデメリットは?
そこでこの記事では、「不動産投資と30代」にフォーカスしてお伝えします。
この記事を読むことであなたは、不動産投資は30代から始めるべき理由と、オススメの投資スタイルについて知ることができます。
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【執筆・監修】不動産鑑定士・不動産コンサルティングマスター
株式会社グロープロフィット 代表取締役
日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定や開発用地の仕入れ担当を11年間に渡り従事。オフィスビル・賃貸マンション等の開発も行っていたことから、土地活用・不動産投資の分野に強い。
資格不動産鑑定士・中小企業鑑定士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン資格
1.不動産投資を30代で始める3つのメリット
不動産投資を30代で始めるメリットは、以下の3点。
- 若いうちから不動産投資を学ぶことができる
- 投資でお金を増やすことができる
- 将来大きな資産に買い替えることができる
メリット1.若いうちから不動産投資を学ぶことができる
30代から投資を始めると、若いうちから不動産投資を学ぶことができるというメリットがあります。
若いうちから不動産投資を学べば、途中で色々失敗を経験し、65歳になる頃には相当の目利きができる達人になれます。
近年、退職してから、退職金を使って急に不動産投資を始める人が増えています。
経験がないため、かなりの人が不動産投資に失敗し、せっかくの退職金を大きく目減りさせています。
もし30代から始めていれば、定年退職時には、不動産投資のプロになっています。
老後に安定的な資産運用ができる実力が備わっていますので、若いうちから不動産投資を始めるのはとても良いことです。
メリット2.投資でお金を増やすことができる
若いうちから投資を始めると、投資でお金を増やすことができるというメリットがあります。
不動産投資は、利回りが5%程度ですので、投資回収に非常に長い時間かかります。
仮に5%の物件に投資をしたとしたら、回収まで20年もかかってしまうというのが不動産投資の特徴。
不動産投資は、株式投資のように短期間で売買してお金を増やすことのできる投資ではありません。
不動産投資でお金を増やしていくには、長期間運用することが必要です。
例えば、老後に不動産投資を始めたとしたら、投資は回収しないまま本人が亡くなってしまう可能性が高くなります。
不動産投資でお金を増やすことを目指すのであれば、なるべく早いうちから始めるのが良いでしょう。
メリット3.将来大きな資産に買い替えることができる
若いうちから不動産投資を始めると、将来大きな資産に買い替えることができるとういメリットがあります。
投資資金も回収できるため、増やしたお金でさらに大きな物件に投資をすることが可能です。
老後に不動産投資を開始すると、資産を大きくできないまま投資が終わってしまいます。
早く始めれば資産を増やす時間も十分にあるため、将来的にはさらに大きな収入を得ることができるのです。
以上、ここまで不動産投資を30代で始めるメリットについて見てきました。
では、逆に、不動産投資を30代で始めるデメリットは何でしょうか。
そこで次に、不動産投資を30代で始めるデメリットについて解説いたします。
2.不動産投資を30代で始める3つのデメリット
不動産投資を30代で始めるデメリットは、以下の3点です。
- 資金力に乏しい
- 住宅ローンと二重ローンになる
- 仕事が忙し過ぎて片手間になる
デメリット1.資金力に乏しい
30代の若い人は、資金力に乏しいことが多いです。統計上も、若い世代は高齢者に比べると、貯蓄額が低いのが実情。
また、これから子供が生まれれば、子育てにもお金がかかります。
資金的に不動産投資に回せる余裕がないため、大きな物件には投資しにくいというのがデメリットです。
デメリット2.住宅ローンと二重ローンになる
30代の人は、家を購入して既に住宅ローンを借りている人が多いです。
不動産投資ローンまで借りると、住宅ローンと二重ローンとなってしまうというデメリットがあります。
二重ローンでは、仮に不動産投資で家賃収入がなくなった場合、不動産投資ローンも住宅ローンも給料の中から返済していく必要が生じます。
住宅ローンがあることで、不動産投資の失敗の負担が一層重くなります。
不動産投資ローンだけなら返済できる人でも、住宅ローンも加わると返済できない人も多く、場合によっては自己破産をする人もいるくらいです。
住宅ローンと二重ローンになる人は、返済計画に十分な余裕を持たせたうえで始めるようにしてください。
不動産投資ローンについては下記記事で詳しく解説しています。
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デメリット3.仕事が忙し過ぎて片手間になる
30代のサラリーマンは、仕事が忙し過ぎて片手間になる可能性があります。
仮に、お金もあって、住宅ローンを抱えていなくても、忙しくて不動産投資まで手が回らない人はいます。
片手間で適当な物件を選んでしまうと、失敗するリスクが高まります。
せめて物件選びまでは時間を割き、片手間でも安心して運用ができる優良物件に投資をするようにしましょう。
物件の選び方については後ほど詳しく説明します。
以上、ここまで不動産投資を30代で始めるデメリットについて見てきました。
では、30代にはどのような投資スタイルが向いているのでしょうか。
そこで次に、30代におススメの投資スタイルについて解説いたします。
3.30代にオススメの不動産投資のスタイルは「転売型投資」
30代にオススメの投資スタイルは「転売型投資」です。
転売型投資とは、1つの物件を朽ち果てるまで持つのではなく、ある程度運用したら売却し、少しずつ資産を増やしていくスタイル
近年、サラリーマンで不動産投資に成功している人は、多くが転売型投資を行っています。
従来、地主などは不動産をずっと持っている人が多かったですが、地主ではない投資家は転売を繰り返すことが主流となってきました。
不動産は、築年数が増えると、空室率も増え、修繕費もかさむため、デメリットしかありません。
一定の期間、運用したら、築古物件のデメリットが顕在化する前に売却して、築年数の新しい物件に乗り換えるのが転売型投資のスタイルです。
転売も、不動産価格が上昇している時期に行えば、キャピタルゲイン(売却益)を得ることもできます。
キャピタルゲインを得られれば、それを元手により大きな物件に買い替えることができるため、不動産から得られる収入も増やすことができるのです。
ある程度、美味しい汁を吸ったら、売却して次の物件を購入するようにしましょう。
以上、ここまで30代にオススメの投資スタイルについて見てきました。
では、30代の不動産投資には、どのような物件が良いのでしょうか。
そこで次に、30代にオススメの投資物件の選び方について解説いたします。
4.30代にオススメの投資物件の選び方
30代にオススメの投資物件の選び方は、以下の5点です。
- ワンルームから始める
- 23区内の人気エリアで購入する
- 駅距離は5分以内の物件を購入する
- 家賃は10万円以内の物件を購入する
- 整形な物件を購入する
その1.ワンルームから始める
30代のうちは資金がないため、規模の小さいワンルームマンションから始めるのが適切です。
総額が小さい物件であれば、その分、自己資金割合も増やすことができるため、安全な投資をすることができます。
自己資金を増やすことで失敗のリスクも最小限に抑えることができるのです。
特に、住宅ローンを抱えている人は、不動産投資ローンの返済リスクには十分注意する必要があります。
極端なことをいえば、自己資金100%で投資をすれば、安全です。
しかしながら、実際にはなかなかそこまでの資金は捻出できないと思われますので、投資総額をなるべく小さくして自己資金割合を増やすようにしましょう。
その2.23区内の人気エリアで購入する
ワンルームマンションは、23区内の人気エリアで購入するようにしてください。
港区や渋谷区、目黒区あたりの人気エリアは賃貸需要が底堅く、賃貸経営が安定します。
30代の人は、これから40代、50代となるにつれて、もっと仕事が忙しくなります。
今よりも仕事が忙しくなることを前提に、なるべく手間がかからない物件を選ぶべきです。
23区内の人気エリアのワンルームマンションなら、片手間でも十分にやっていけます。
空室ばかり発生してヤキモキする必要もなくなりますので、本業に専念することができます。
その3.駅距離は5分以内の物件を購入する
23区内の人気エリアのワンルームマンションの中から、さらに駅距離は5分以内の物件を購入するようにしてください。
駅距離とは駅からの徒歩の距離のこと
1分80mで計算しますので、5分以内の物件とは道路距離で駅から400m以内の物件ということになります。
不動産は、購入後、築年数がどんどん古くなりますので、どんな物件も必ず悪い方向に向かいます。
しかしながら、駅から近い物件は、立地の良さが築年数の古さに優るため、賃貸需要はかなり長く維持されます。
一方で、駅から遠い条件の悪い物件であれば、立地の悪さに築年数の古さという悪条件が加わるため、賃貸需要が転がるように落ちていきます。
賃貸需要を維持し、楽な不動産投資を行うには、駅に近い物件を選ぶようにしましょう。
その4.家賃は10万円以内の物件を購入する
都内のワンルームマンションでも、家賃は10万円以内の物件を購入するようにしてください。
ワンルームマンションは、若い単身者がターゲットとなるため、家賃が10万円を超えると、賃貸需要が途端に鈍くなります。
空室が発生すると、次がなかなか埋まりにくくなり、賃貸経営が安定しません。
賃料は、欲を欠かずに10万円以内の物件を選ぶようにしてください。
駅から徒歩5分以内で家賃が10万円を切るような物件はお宝物件ですので、そのような物件に積極的に投資をするのが良いでしょう。
その5.整形な物件を購入する
ワンルームマンションは、部屋の形が整形な物件を購入することが重要。
ワンルームマンションは狭いため、部屋の形が悪いとベッドが置けない、デッドスペースが発生する等の問題が生じます。
住みにくい部屋となるため、入居も決まりにくく、また、決まったとしても退去が早いです。
安定した賃貸経営を実現するためにも、部屋の形は整形なものを選ぶようにしてください。
優良物件の探し方については下記記事で詳しく解説しています。
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5.まとめ
不動産投資は30代から始めるべき理由と、オススメの投資スタイルについて見てきました。
早いうちからの資産形成に取り組むことは、基本的に良いことです。
小額物件からチャレンジして、少しずつノウハウを獲得するようにしましょう。