住宅ローンが残っている家を売る時に確認すべき2つポイントと3つの売却方法

更新日:

住宅ローンが残っている家を売る時に確認すべき2つポイントと売却方法3つ

東京オリンピックに向けて家の価格の高騰。

今、家の売却は絶好のチャンスと言われています。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 住宅ローンが残っているけど家の売却は可能なのか知りたい
  • 住宅ローンが残らないようになるべく家を高く売りたい
  • 家を売却し後の税金が気になる

結論からすると、住宅ローンの残っている不動産は、抵当権を外すことができれば売却は可能

もし、住宅ローンが売却額よりも上回っているときは、返済しきれない不足額を補うための対応が必要になります。

つまり、なるべくなら家を高く売却して住宅ローン残債が少なくなるようにするのが大事。

そこで今回の記事では、住宅ローンが残っている家の売却について大事な点を説明していきます。

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定や開発用地の仕入れ担当を11年間に渡り従事。オフィスビル・賃貸マンション等の開発も行っていたことから、土地活用・不動産投資の分野に強い。

資格不動産鑑定士・中小企業鑑定士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン資格

1.家売却に欠かせない「抵当権」の存在

住宅ローンが残っている家は、抵当権を抹消することで売却が可能です。

抵当権とは、銀行からお金を借りるときに土地と建物に設定した担保権のこと

理屈の上では、抵当権が付いたままでも家を売却することは可能です。

仮に抵当権(住宅ローンの返済義務)が残ったまま、家を売ったとしましょう。

売った後も売主は、抵当権が残っているため返済していく義務があります。

そこで、仮に売主のローン返済が滞ったとします。

すると、その売った家は抵当権を持っている銀行が売却(通常は競売)に掛けることになります。

買主はその家を買ったにも関わらず、その家は競売にかかり買主が家を退去しなければならなくなります。

このように抵当権が付いたままの家は、買主に大きなリスクがあるため、購入することはありません。

抵当権が外れる家を購入することが、買主側の絶対条件となります。

つまり住宅ローンが残っている家を売却するためには抵当権を外すことが必要条件となるわけです。

抵当権の確認方法と抹消方法

家を購入したのは、何年も前のことであるため、自分が抵当権を設定していたかどうか記憶にない方もいると思います。

抵当権がついている物件は、具体的には土地と建物の登記簿謄本を見れば確認できます。

登記簿謄本のサンプル

登記簿謄本のサンプル

登記簿謄本は法務局に行けば入手。

登記簿謄本を見ると「乙区」と呼ばれる部分に以下のような記載があるため、抵当権の有無はすぐに確認できます。

権利部(乙区) (所有権以外の権利に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1抵当権設定平成〇年〇月〇日 第*****号原因 平成〇年〇月〇日設定 債権額 金5,000万円
利息 年1.5%(年365日の日割計算)
損害金 年18.250%(年365日の日割計算)
債務者 ○○市○○12番地34  ○○ ○○
抵当権者 ○○市○○56番地78  ××銀行
共同担保 目録(〇)第****号

売却する際は、この記載を抹消することになります。これを抵当権の抹消登記と言います。

抵当権は抹消されると、以下のように抹消部分にアンダーラインが引かれます。

権利部(乙区) (所有権以外の権利に関する事項)
順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者その他の事項
1抵当権設定平成〇年〇月〇日 第*****原因 平成〇年〇月〇日設定
債権額 金5,000万円
利息 年1.5%(年365日の日割計算)
損害金 年18.250%(年365日の日割計算)
債務者 ○○市○○12番地34  ○○ ○○
抵当権者 ○○市○○56番地78  ××銀行
共同担保 目録(〇)第****

見た目上は、謄本にずっと記載が残りますが、このアンダーラインが引かれているということは、「抹消されている」ということを意味します。

繰り返しになりますが、住宅ローンが残っている家を売却するには、登記簿謄本に記載されている抵当権の抹消手続きが必要になります。

抵当権については下記記事でさらに詳しく解説しています。

抵当権とは?ややこしい用語を日本一わかりやすく解説

不動産用語の中で、あまり聞き慣れない言葉に「抵当権」というものがあります。 抵当権とは、担保権の設定、つまり、不動産を借 ...

続きを見る

抵当権抹消は引渡と同時に行う

抵当権を抹消するためには、債権者(お金を貸している銀行)から抹消書類をもらわなければなりません。

この抹消書類をもらうには、住宅ローンを完済する必要があるのです。

通常、住宅ローンが残っている家を売却する場合は、売却額で住宅ローン残債を返済することが一般的。

売却額は、物件の引渡の日に入金されます。

その入金額をもって銀行は抵当権の抹消に必要な書類を司法書士へ渡し抵当権の抹消を行います。

つまり、家の引渡と抵当権の抹消は同時に行うことになります。

引渡では、「残金入金」→「売主の抵当権抹消」→「所有権の移転」→「買主の抵当権設定」というイベントを同時に行います。

そのため、住宅ローンがある家を売却する際は、事前に必ず住宅ローンを借りている銀行へ連絡をする必要があります。

以上、ここまで抵当権と家売却について見てきました。

まずは何よりも売却金額で住宅ローンが返済できるか、返済できないのであればどれぐらい返済できないのかを把握することが大事です。

2.オーバーローン状態を確かめる2つの手順

住宅ローンと売却額の関係を専門用語で下記のように呼びます。

  • アンダーローン:住宅ローン残債が売却額よりも低い場合
  • オーバーローン:住宅ローン残債が売却額よりも高い場合

家を売却するにしても、実はアンダーローンとオーバーローンとでは、状況が全く異なります。

住宅ローンが残っている状態で家を売却する場合は、アンダーローンがオーバーローンを把握することが必要です。

ローン残債金額を把握する

まず最初に、ローン残債については、正確な数値を銀行に確認するようにして下さい。

銀行には「住宅借入金の残高証明書」という書類を要求しローン残債を把握します。

住宅借入金の残高証明書

住宅借入金の残高証明書

※画像出典:フラット35「「融資額残高証明書」の見本」より

不動産を査定する

次に行うのは不動産の査定です。

アンダーローンか、オーバーローンを判定するためにこの査定はとても大事なポイント。

査定額はあくまでも不動産会社の売却予想額なので、必ず複数社の意見価格を聞くようにしてください。

1社だけの意見価格だと、ブレが生じる可能性があります。

アンダーローンだと思っていたら、実はオーバーローンだったということもありえます。

さらには、あなたの不動産を適正に評価できず、実はアンダーローンなのにオーバーローンになる可能性もありえるのです。

複数社の査定は不動産一括査定が便利

一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス

一括査定サービスの仕組み

一括査定サービスの仕組み

複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。

一括査定の流れ

一括査定の流れ

不動産一括査定を使うと、無料で最大6社まで査定額を提示してくれます。

しかも机上査定(簡易的な査定)を選べばメールで査定もすることも可能。

まずは複数社から査定を取り、「だいたいの範囲」を把握するようにしてください。

一括査定のオススメは 「すまいValue」「HOME4U」

不動産一括査定は筆者が知っているだけでも30はあります。

その中でも

の4つを特にオススメしています。

筆者も不動産一括査定(「 すまいValue 」「 HOME4U 」「 イエウール 」)を利用しました。

下記は「 すまいValue 」を利用して「三井のリハウス」「東急リバブル」「三菱地所ハウスネット」より、査定結果をもらった写真。

とても分厚い査定書を見ながら、3社ともに丁寧に説明をしていただきました。

不動産査定書を3社より入手

不動産査定書を3社より入手

ひよこ生徒 解決
ひよこ生徒
知名度がある大手に依頼すれば問題ないですか?
売却を成功させるなら大手・中堅・中小を幅広く依頼した方がいいぞ!
フクロウ先生
フクロウ先生

不動産一括査定の賢い使い方

不動産一括査定の賢い使い方

不動産一括査定の賢い使い方

売らなくてもOK!簡易的な机上査定&メール連絡も可能

紹介したサイトは、簡易的な机上査定も可能です。

また、イエウール以外は備考欄を設けており「メールでの査定額提示を希望」の旨を記載することで、不動産会社に伝わります。

ご要望・ご質問の欄にメールでの査定額を希望

ひよこ生徒 困り
ひよこ生徒
どの一括査定なら「机上査定」「メール要望」が使えるんですか?
下記に比較してまとめてみたぞ!
フクロウ先生
フクロウ先生
一括査定机上査定備考欄
すまいValue
HOME4U
イエウール  
SRE不動産(※旧ソニー不動産)

なお、この時点でアンダーローンになる方は、そのまま売却手続きに進めていけば問題ありません。

問題は、オーバーローンになりそうな人です。

3.オーバーローンで家売却する3つの方法

住宅ローン残債が残っている家売却で、問題となるのがオーバーローンです。

オーバーローンの場合は、売却額では返済しきれない残債を何らかの手段によって返済しない限り、抵当権を抹消することはできません。

オーバーローンの家売却する場合、返済しきれない残債の返済方法としては、主に以下の3つがあります。

  1. 貯金を活用して返済する
  2. 住み替えローンを活用して返済する
  3. 任売却を利用する

ポイントとしては、足りない部分を何で補うのかという点

貯金で補うのが①の方法で、借入で補うのが②と③の方法になります。

方法①貯金を活用する

売却額で返済しきれない残債が、預貯金で賄えるようであれば、預貯金で返済してしまうのが最も確実。

返済しきれない残債を、他のローンで返済しようとすると、そのローンを組むために審査を受けなければいけません。

ローンをローンで返す場合、一般的に審査のハードルは高くなります。

自分の預貯金で対応しきれない場合は、親族に借入をすることができないかを打診することも一つの手。

今後の生活のためにも、まずは余計な銀行借入を増やさない策を考えるようにして下さい。

方法②住み替えローンを活用する

買い替えを行う人は、住み替えローンが使える可能性があります。

住み替えローンは新たに購入するマンションの住宅ローンに加え、売却額とローン残債の差額分も借りるローン

住み替えローンは住宅ローンであるため、金利も低いというメリットがります。

ただし、住み替えローンは誰しもが利用できるわけではありません。

住み替えローンは新しく購入するマンション価格以上の借入を行うため、審査のハードルは高いというのが理由です。

「新たな住宅の購入額+売却額とローン残債の差額分」が、自分が借りることのできる住宅ローンの範囲に収まっていれば、住み替えローンは可能です。

新たに購入する住宅の価格をできるだけ安い物件に抑えれば、可能性が出てきます。

住み替えローンについては下記記事をご確認ください。

住み替えローンとは?審査のポイントやリスクを小さくする方法を解説

今の家を売却しようとしたら、住宅ローン残債の方が売却額を上回ってしまうことがあります。 このようなときは、住み替えローン ...

続きを見る

方法③任意売却を利用する

任意売却とは、住宅ローンが返済できなくなった場合に、売却後も住宅ローンが残ってしまう不動産を金融機関の合意を得て売却する方法

任意売却で売ると、住宅ローンを全額返済できなくても抵当権を抹消してもらえます。

残ってしまった債務は、分割返済していくことになりますが、条件が緩和してもらえる場合もあるので、まずは金融機関に相談してみましょう。

任意売却については下記記事をご確認ください。

任意売却に必要な7つの要件と流れ・準備する3つのこと
任意売却に必要な7つの要件と流れ・準備する3つのこと

住宅ローンを返せなくなった人は、任意売却を選択する場合があります。 任意売却はほとんどの方がはじめて体験するため、多くの ...

続きを見る

注意:無担保ローンを活用はダメ

売却額で返済しきれない残債部分を、無担保ローンを借りて補填するという方法があります。

無担保ローンには、都市銀行が行っているフリーローンやカード会社が行っているカードローン等があります。

無担保ローンはいずれも金利は住宅ローンよりも高いです。

  • 住宅ローンの金利:1~3%
  • 無担保ローン:15~18%

低い金利の借入をわざわざ高い金額に借り換えることになります。

無担保ローンによる借入は、自己資金が無く、どうしても住宅を売却しなければならない人の最終手段と考えてください。

大前提:高く売れる工夫をすること

オーバーローンの場合は、とにかく今の家を高く売却して少しでもローン残債を減らしておくことが大事

まず、前章でも紹介した 「 すまいValue 」「 HOME4U などの不動産一括査定を使って、あなたの不動産に強い不動産会社を見つけることがとても大事。

不動産一括査定は必ず利用するようにしましょう。

不動産一括査定
不動産一括査定は怪しくない?利用者のリアル評判とデメリットまとめ

不動産一括査定のオススメを先に見たい人はコチラ マンションや一戸建て、土地などの「不動産を売りたい」と考え始めたとき、多 ...

続きを見る

次に高く売却する実行手段として有効なものには、瑕疵担保保険の付保があります。

瑕疵担保保険を付保した物件は、購入者の不動産取得税や登録免許税が安くなるため、相場よりも1割くらい高く売却できている事例が多いです。

瑕疵担保保険については、下記に詳しく解説しています。ぜひご参照ください。

既存住宅売買瑕疵担保保険とは何か?保証内容・保険料と加入条件

中古住宅の売買では、思わぬ不具合に見舞われるリスクがつきものです。 とくに、普段は目に見えない住宅の基礎部分については、 ...

続きを見る

以上、ここまでオーバーローン時の売却方法について見てきました。

オーバーローンの売却は、どうしてもお金が必要になります。

そのため、オーバーローンで売却する人に対しては、税制面でも救済策が存在します。

5.居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

居住用財産とは

マイホームを売却する際、オーバーローンになっていることは多いです。

離婚などの売却の必要性がある人でも、オーバーローンを理由に売却を諦めてしまうことも少なくありません。

そこで、国としてもオーバーローンの状態でも売却しやすくなるような税制特例を設けています。

その特例は、「居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」です。

居住用財産とはマイホームのことですが、具体的には以下の要件を満たす住宅になります。

  1. 現に居住している家屋やその家屋と共に譲渡する敷地の譲渡の場合
  2. 転居してから3年後の12月31日までに、居住していた家屋やその家屋と共に譲渡するする敷地の譲渡の場合(この間に貸付や事業用に供していても適用となる)
  3. 災害などにより居住していた家屋が滅失した時は、災害のあった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに、その敷地だけ譲渡する場合
  4. 転居後に家屋を取り壊した場合には、転居してから3年後の12月31日までか、取壊し後1年以内か、いずれか早い日までに譲渡する場合(取壊し後にその敷地を貸し付けたり、事業の用に供したりすると適用外となる)

特例の概要

この特例は、不動産を売却した際の譲渡損失の金額のうち、住宅借入金等の金額からその譲渡資産の譲渡価額を控除した残額を限度として、他の所得との通算および翌年以後3年間の繰越控除ができる制度です。

本特例は、下図のようなオーバーローンの状態で適用されます。

  • A(オレンジ色)は、売却する不動産の取得費及び譲渡費用を表します。
  • B(赤色)は売却した譲渡価額です。
  • C(青色と赤色)はローン残高になります。Cの青色の部分はオーバーローン部分を表します。

上図の不動産を売却すると、以下の式で表される譲渡損失が発生します。

譲渡損失 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 < 0

     = B(赤色) - A(オレンジ色)

この譲渡損失のうち、以下の式で表される部分が、繰越控除限度額になります。

上図の青色部分です。

繰越控除限度額 = ローン残債 - 譲渡価額

        = C((青色と赤色) - B(赤色)

        = 青色部分

特例の具体的計算

例えば、Aさんが平成29年に以下のようなオーバーローンの状態でマイホームを売却したとします。

項目金額
住宅ローン残債6,300万円
譲渡価額3,800万円

Aさんの平成29年から平成31年の給与所得と源泉徴収税額は以下の条件とします。

年次給与所得源泉徴収税額
平成29年960万円767,700円
平成30年980万円781,000円
平成31年※1,020万円802,500円

※平成31年の所得控除額は256万円とします。

オーバーローンで売却したため、繰越控除限度額は、以下のように計算されます。

繰越控除限度額 = ローン残債 - 譲渡価額

        = 6,300万円 - 3,800万円

        = 2,500万円

平成29年の損益通算は以下のように計算されます。

損益通算 = 960万円 - 2,500万円

     = ▲1,540万円 (これは翌年に繰り越される金額になります。)

よってこの年の所得税はゼロとなり、源泉徴収税額の767,700円は全額還付されます。

次に平成30年の損益通算は以下のように計算されます。

損益通算 = 980万円 - 1,540万円

     = ▲560万円 (これは翌年に繰り越される金額になります。)

よってこの年も所得税はゼロとなり、源泉徴収税額の781,000円は全額還付されます。

さらに平成31年の計算を行います。

損益通算 = 102万円 - 560万円

     = 460万円 > 0円

平成31年になり、繰越控除の対象となる譲渡損失の残額は全て控除されました。

そのため、平成31年は所得税が発生します。

その計算は以下のようになります。

所得税 = (損益通算後の所得 - 所得控除額) × 税率 - 控除額

    = (460万円 - 256万円) × 10% - 97,500円

    = 106,500円

課税所得は204万円(=460万円-256万円)であるため、課税所得と税率、控除額は下表の195万円超~330万円以下を用いています。

課税所得税率控除額
195万円以下5%0円
195万円超~330万円以下10%97,500円
330万円超~695万円以下20%427,500円
695万円超~900万円以下23%636,000円
900万円超~1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円超40%2,796,000円

さらに復興所得税額は以下のように計算されます。

復興所得税 = 106,500円 × 2.1%

      = 2,236円

よって、復興所得税を合わせた所得税は以下のようになります。

所得税 = 106,500円 + 2,236円

    ≒ 108,700円

この108,700円が平成31年の所得税になります。よって、還付される源泉徴収税額は以下のようになります。

還付される額 = 源泉徴収税額 - 所得税額

       = 802,500円 - 108,700円

       = 693,800円

特例の適用要件

本特例を適用するには、以下の要件が必要になります。

項目居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
譲渡資産の所有期間等譲渡した年の1月1日において所有期間が5年超のもの
譲渡資産の住宅借入金の有無譲渡契約締結日の前日において借入金残高があること
所得要件合計所得金額が3,000万円以下であること
繰越控除等される金額損失の金額のうち、「ローン残債―譲渡価額」の金額を限度として他の所得との通算及び3年間の繰越控除の対象となる。

特例を受けるための手続き

本特例を受けるためには、確定申告を行う必要があります。

確定申告は、売却した翌年の3月15日までに所轄の税務署に対して申告します。

本特例を適用する場合、確定申告書に下記の書類を添付して税務署に提出する必要があります。

必要資料入手先
除票住民票旧住所の市区町村役場より入手
譲渡資産の登記事項証明書法務局により入手
譲渡所得計算明細書税務署または国税庁のHPより入手※
住宅借入金残高証明書借入先の銀行より入手

このようにオーバーローンの住宅の売却であれば、税金を取り戻せるというお得な特例があります。

オーバーローンで売却する場合は、是非、この特例を活用してみてください。

類似の特例として、「買換え」を前提とした場合には、居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例について徹底解説という特例も存在します。

買換えの特例に関しては、下記に詳しく記載しています。ぜひご参照ください。

【かみ砕いて説明】マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

住宅は価値が落ちやすく、買換えでは損が発生しやいのですが、特例を活用するとその損によって源泉徴収税の還付を受けることが可 ...

続きを見る

6.まとめ

以上、住宅ローンが残っている家を売却する方法とお得な税制特例についてについて見てきました。

特にオーバーローンの方は、物件を高く売る方法を追求し、売却では返済しきれない残債部分をなるべく小さくすることがポイントです。

税制特例なども上手く活用しながら、住宅ローンが残った家の売却を成功させましょう。

売却体験レポート募集中

【不動産売却の教科書】Amazonギフト券1,000円をプレゼント

おすすめ記事一覧

55,388view
大手に頼むだけではダメ!マンション売却を失敗せずに早く高く売るコツと注意点

一生涯でマンションを売却する機会は、ほとんどありません。 おそらくあなたも今回がはじめてのマンション売却ではないでしょう ...

47,327view
不動産一括査定

不動産一括査定のオススメを先に見たい人はコチラ マンションや一戸建て、土地などの「不動産を売りたい」と考え始めたとき、多 ...

7,745view
一戸建て売却は苦戦しやすい?トラブルなく高額査定してもらう4つのコツ

一戸建て(一軒家)を売却するには、正しい手順があります。 でも、一戸建ての売却をする機会は、人生でそう何度もありませんか ...

963view
知らなきゃ損する!土地売却の2つの方法と流れ・高く売るポイント

更地は不動産の中でも最も売却しやすい物件です。 ただし、更地は不動産会社等のプロが購入者となる場合も多く、売主に対して厳 ...

-不動産売却, 家売却

Copyright© 不動産売却の教科書 , 2019 All Rights Reserved.