住宅ローンを返済できなくなったとき、任意売却を選択する場合があります。
任意売却では詐欺も多く、信頼できる業者を探すことが欠かせません。
こんな悩みをスッキリ解消!
- どうやって任意売却業者を選べば良いのか知りたい
- 任意売却業者のオススメランキングを知りたい
- 任意売却の詐欺に会わないためにはどのようにしたら良いのか知りたい
そこで今回の記事では、任意売却業者の選び方と「ランキング」にフォーカスしてお伝えいたします。
この記事を読むことで、あなたは任意売却業者の選ぶポイントを知ることができます。
本記事のポイントまとめ
- 任意売却とは、住宅ローンの返済が滞り、銀行(債権者)からローン残債の一括返済を求められたときに行う任意の売却
- 任意売却業者を選ぶ際に重要なポイントは、「実績」と「他の専門家との連携」
- 任意売却にオススメの業者ランキングは以下の通り
- 一般社団法人全日本任意売却支援協会
- 任意売却119番
- 全国住宅ローン返済相談センター
- みどり住宅ローン相談所
- 任意売却相談室
※詳細は「任意売却にオススメのランキング5選」に解説しています。
任意売却によくある詐欺事例
任意売却とは
任意売却とは、住宅ローンの返済が滞り、銀行(債権者)からローン残債の一括返済を求められたときに行う任意の売却
住宅ローンを借りる際、銀行が土地と建物に担保を付けます。これを抵当権の設定といいます。
抵当権とは、銀行がお金を貸す際に、万が一、返済不能となった場合に、その不動産を売却して住宅ローン残債を回収するためにつけた担保の権利
住宅ローンが返せなくなると、銀行は、本来であればこの抵当権を実行します。この抵当権の実行が競売です。
競売とは、住宅ローンが払えなくなった場合に、抵当権のついている不動産を売却することによりローン残債を返済する「法的手段」
競売とは裁判所による不動産の強制的な売却手続きです。
任意売却は、この裁判所が行う競売手続きによらず、任意に(自主的に)不動産を売却してローン残債を一括返済することになります。
ポイントは任意売却とは、裁判所が行う正式な手続きではないため、不動産会社等の民間業者が介在して行うという点です。
構造としては普通の売却と変わりありません。
普通の売却も、売却を成功させるためには信頼できる業者を選ぶことが重要です。
より専門的な知識を必要とする任意売却であれば、なおさら業者選びは慎重にすべきです。
競売は裁判所が行う手続きのため、一定のクオリティーが保証されています。
一方で、任意売却は全国様々な民間業者が行っているため、クオリティーはバラバラです。
任意売却は、民間事業者が行うサービスのため、当然ながら、事業者選びによって、結果も異なってくるのです。
ただし、任意売却を行うには、業者を選定するだけでできるものではありません。
債権者の合意等が必要となります。
任意売却を行うための要件については、下記に詳しく紹介してありますので、ぜひご参照ください。
悪徳業者の典型例
競売は裁判所が行う手続きのため、詐欺はありません。
一方で、任意売却は民間事業者が乱立しているため、中には悪徳業者も存在し、詐欺もあります。
任意売却の場合、詐欺に会いやすい「お金に困っている人」が多いため、特に任意売却は詐欺が多いということに注意しなければなりません。
任意売却の詐欺には以下のようなものがあります。
- 先に手数料をだまし取り、その後何もせず、不動産会社とは連絡が取れなくなくなるような詐欺
- 不動産の売却代金を不動産会社が取得し、不動産会社から債権者へ返済したと偽り、実は債権者へ返済されないような詐欺
- 実際に売却した代金よりも低い代金で売れたことを売主に伝え、売買代金の差額を騙し取る詐欺
- 買手が仲介する不動産会社とグルの買取業者であり、ろくに売却活動もせず、その買取業者に安く売却してしまう詐欺
悪徳業者に引っかかってしまうと、上述のような詐欺に会うことがあります。
債務者はお金に困っているため、「任意売却の方が高く売れますよ。」とか、「任意売却なら引越代が出ますよ。」等々の言葉に惹かれ、詐欺に引っかかるケースが多いです。
銀行から一括返済を迫られ、任意売却を選択しないと、そのまま競売の手続きに流れていくことが通常です。
競売では、ある程度手続きが進むと、「配当要求終期の公告」という情報公開が行われます。
配当要求終期の公告がなされると、裁判所に行けばどの物件がこれから競売にかけられるのかというのが、誰でも分かるようになります。
多くの悪徳業者が配当要求終期の公告のタイミングで債務者にアプローチしてきます。
まずは、このタイミングで任意売却業者を選ばないようにすることが必要です。
任意売却を行うには、住宅ローンの滞納が発生した時点で、すぐに債権者に「任意売却をしたい」という希望を伝え、競売の申し出がなされる前に、任売業者を選ぶようにしましょう。
尚、任意売却の詐欺については下記に詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
詐欺に引っかからないためにも、業者選びは重要です。
そこで次に任意売却業者の選ぶポイントについてご紹介します。
任意売却業者の選ぶポイント
任意売却業者を選ぶ際に重要なポイントは、「実績」と「他の専門家との連携」の2点です。
また利用者の観点としては、「フリーダイヤルによる電話相談が可能か」、「自分の保有物件のエリアに対応しているか」という視点も重要です。
本章では、それぞれどのようなものかを説明します。
その後「3.任意売却にオススメのランキング5選」で具体的な任意売却専門業者を紹介していきます。
実績で選ぶ
任意売却は、手続き自体は普通の売却になりますが、債権者や共有者、連帯保証人といった人たちの合意形成を図りながら進めて行く売却です。
任意売却では、普段、不動産会社が扱っている宅地建物取引業法や都市計画法等の知識よりも、民法の知識が必要になってきます。
民法は、一応宅建の試験でも勉強するのですが、民法そのものの内容が難しいため、この分野は苦手とする不動産会社が多いです。
任意売却の実績のある不動産会社では、民法の実務的な知識を有しているため、関係者の合意形成を図ることもできます。
任意売却は、難しい事案も多く、基本的に優秀な不動産会社じゃないと手が出せません。
任意売却の事案を多く手掛けている不動産会社は、それだけ有能であるという証拠です。
そのため、実績をきちんと開示している業者であれば、かなり期待が持てます。
任意売却では、まずは実績を多く残している不動産会社を選ぶようにしましょう。
他の専門家との連携
任意売却は、破産なども絡むため、不動産会社の能力だけでは手に負えません。
不動産会社は売主と買主を繋ぐ専門家であり、法律の専門家ではありません。
民法の難しい部分が絡む任意売却では、不動産会社だけで取引を完結するのは、まず無理です。
そのため、多くの任売専門業者は弁護士や司法書士などの法律の専門家と連携しながら動いています。
連携先やスタッフに弁護士がいないような業者は、正直、信頼度が落ちます。
弁護士は社内にいる不動産会社なら尚良いです。
社内に弁護士を抱えている不動産会社は少数です。
少なくとも、外部の弁護士事務所とパートナー契約をしていることは必要です。
任意売却を扱っている不動産会社のホームページを見ると、実績やお役立ちコンテンツが書かれているホームページが多いです。
これらの内容は、ある程度脚色することが出来ますが、連携パートナーに関ししては、なかなか脚色ができません。
よって、どのようなパートナーと連携しているかとい点は、その不動産会社の実力を見抜く重要なポイントになります。
特に、多くの弁護士と連携しているような任売業者であれば、それだけ任売業者から弁護士へ多くの仕事を紹介している可能性が高いです。
つまりそれだけ実力のある不動産会社であると言えます。
また任意売却では、途中で自己破産などの法的な債務整理を選択する人も多いです。
債務整理となると、専門は弁護士や司法書士になります。
弁護士や司法書士をスムーズに紹介してもらうことを考慮すると、弁護士等との連携は重要なポイントです。
不動産会社を選ぶ際のポイントとしては、どのような弁護士事務所や司法書士事務所と連携しているかどうかについても確認するようにしましょう。
電話相談
住宅ローンが払えなくなり、任意売却となるケースは人それぞれです。
またほとんどの人は借金が返せなくなったことを相談できる人がいません。
そのため、入口としてきちんと電話相談できる体制の不動産会社かどうかは、利用者にとって重要な判断要素となります。
相談内容は長くなることが多いです。
既にお金に困っている人は、長電話ができる金銭的耐力も残っていません。
そこで、電話による相談体制は、できればフリーダイヤルの相談窓口を設けている不動産会社が望ましいと言えます。
対応エリア
任意売却は、不動産会社にとってニッチな市場であるため、基本的には中小の不動産会社が手掛けています。
三井のリハウスや住友不動産といった全国展開している大手は任意売却を扱っていません。
任意売却の業者は、大きい会社でも、規模的には中堅企業がほとんどです。
そのため、依頼してみたいと思った業者が、そもそも自分の保有している物件のエリアが守備範囲なのかどうかは確認する必要があります。
全国展開を謳っている業者もありますが、基本的には連携業者に振っているパターンがほとんどです。
自分の物件エリアの中に、任売専門業者の直営店が支店としてあるような会社を優先的に選ぶのが基本です。
電話相談する前に、自分の保有物件が対応エリア内かどうかをきちんと確認するようにしましょう。
以上、ここまで任意売却業者の選ぶポイントについて見てきました。
それでは次に任意売却のオススメのランキング5選を紹介していきます。
任意売却にオススメのランキング5選
1位:一般社団法人全日本任意売却支援協会
- 実績:
- 実績:
- 連携:
- 対応エリア:
1位は一般社団法人全日本任意売却支援協会です。
全日本任意売却支援協会は、2009年に大学教授、弁護士、司法書士、税理士、任意売却アドバイザーが発起人となって設立されています。
最初から様々な専門家が連携して設立されており、他の専門家との連携という意味ではグンを抜いた組織です。
一般社団法人というと、良く分からない感じがしますが、基本的には普通の会社と変わりありません。
経済的に独立した組織であり、収益事業を行うことで、利益を得ています。
そのため、一般社団法人であるから優れているとか、株式会社だから優れているということはありません。
元々有識者が集まって組織化されるような経緯を辿ると、一般社団法人となることもあります。
全日本任意売却支援協会も、弁護士等の元々、ここに力を持っていた人たちが「任意売却を行うため」に集まり、組織が形成されてものと思われます。
全日本任意売却支援協会は、個々の弁護士等の集まりであるため、組織も大きいです。
相談所も全国に38ヵ所あり、ほぼ全国対応しています。
また任意売却の実績数も6,223件あり、実績も豊富です。
女性の弁護士や司法書士も多く、離婚等で同性にしか言えない悩みを持っているような方でも、利用しやすくなっています。
尚、相談に関しては、フリーダイヤル対応となっており、9:00~18:00、土日祝OKとなっています。
どんな案件でも無難に対応できるという点が、全日本任意売却支援協会の強みと言えます。
2位:任意売却119番
- 実績:
- 実績:
- 連携:
- 対応エリア:
2位は任意売却119番です。
任意売却119番というのはサイト名で、このサイトは任意売却支援機構株式会社が母体となって運営されています。
実績としては公開されているものとして、平成21年度の相談実績が3,418件となっています。
現在も、かなりの相談数があるものと思われます。
また連携体制も全国のパートナー弁護士・司法書士・不動産コンサルタントとの連携が形成されており、ほぼ全国対応しています。
パートナー企業も厳選しており、選考基準も明確にしています。
選考基準として、債権者との交渉力を重視していることから、利用者にとってメリットが得られる業者を選定している姿勢が伺えます。
ただし、任売却119番では、一部に未対応エリアも残っています。
任売却119番は対応エリアをきちんとホームページで公開していますので、事前に対応可能エリアかどうかを確認するようにしてください。
電話対応についても、もちろんフリーダイヤルです。受付は年中無休でAM7:00~PM11:00までと、充実した相談体制がとられています。
3位:全国住宅ローン返済相談センター
- 実績:
- 実績:
- 連携:
- 対応エリア:
3位は全国住宅ローン返済相談センターです。
全国住宅ローン返済相談センターの母体は株式会社エイミックスという不動産会社です。
「一般社団法人全日本任意売却支援協会」は全国の色々な業者の寄せ集めですが、「全国住宅ローン返済相談センター」は株式会社エイミックス単独で運営されており、単独の任意売却専門業者としては全国トップクラスです。
株式会社エイミックスが任意売却一筋で経営されており、任意売却のプロ中のプロと言えます。
解決実績数は1,500件超ですが、1つの会社でこれだけ実績を上げていることを考慮すれば、ずば抜けた数字と言えます。
支店は、東京、埼玉、神奈川、千葉、大阪、京都にあります。対応エリアこそ狭いものの、直営店であることから、当たりはずれはありません。
一般社団法人だと、一般社団法人の下に様々な実力の業者がぶら下がってしまいますが、全国住宅ローン返済相談センターでは、株式会社エイミックスが運営しているため、エリアによる実力差は基本的にはありません。
連携先としては、弁護士や司法書士とも連携していますが、事業再生コンサルタント・企業再生士とも連携しており、企業の任意売却も強いことが伺えます。
住宅ローンだけでなく、事業に失敗して任意売却となってしまった人でも利用できる会社です。
廃業に伴い、債務を整理したい企業も利用ができます。
電話対応については、フリーダイヤル対応です。受付は年中無休でAM9:00~PM11:00となっています。
株式会社エイミックスは単体としての実力があり、オススメできます。
4位:みどり住宅ローン相談所
- 実績:
- 実績:
- 連携:
- 対応エリア:
4位はみどり住宅ローン相談所です。
みどり住宅ローン相談所は株式会社シナジーコンサルティングによって運営されています。
株式会社シナジーコンサルティングは任意売却を得意とする不動産会社です。
エリアは一応全国対応していますが、相談センターが都内にしかないため、首都圏が強い企業です。
小さいながらも組織内に弁護士と司法書士が在籍し、連携体制は整っています。
過去の売却実績としては2,000件以上あり、実績も豊富です。
また経験年数が8年以上のスタッフが対応することもウリにしており、信頼感があります。
みどり住宅ローン相談所では、他にない視点として投資物件の任意売却も取り扱っています。
投資物件を購入したことで、住宅ローンまで払えなくなるような人も存在するため、投資物件に起因してローン返済が苦しくなっている人にはオススメです。
老後の年金代わりに購入した収益物件が、空室が続き、売却したことで結局借金だけ残ったというようなケースは、結構存在します。
住宅ローン以外の借金が原因で、住宅ローンが払えなくなったような人は、みどり住宅ローン相談所に相談してみるのも良いでしょう。
電話対応については、フリーダイヤル対応です。受付は年中無休でAM9:00~PM11:00となっています。
5位:任意売却相談室
- 実績:
- 実績:
- 連携:
- 対応エリア:
5位は任意売却相談室です。
任意売却相談室は株式会社ワコー・コーポレーションによって運営されています。
任意売却相談室はワコー・コーポレーションにより商標登録がされています。
相談実績としては、15,800件以上あり、相談数としてはかなり多いです。
年間1,500件以上のペースで相談があり、かなりの数をこなしています。
対応エリアは全国対応しています。スタッフ自らが全国に飛び回って対応しています。
ただ、会社規模に対して守備範囲が大き過ぎるという印象はあります。
連携体制に関しては、弁護士等とは連携していません。
ただし、相談員の中に、元銀行員や元債権者がいるため、お金を貸す側の事情をよく分かっているスタッフが存在することも強みとなっています。
電話対応については、フリーダイヤル対応です。受付は年中無休でAM9:00~PM10:00となっています。
任意売却業者を探すオススメの方法
お伝えしたように任意売却業者は詐欺の会社も多いのが実態です。
また、ランキングも紹介しましたが、あなたにピッタリの業者か判断は難しいところ。
そこでオススメなのが「HOME’S任意売却」を使うこと。
HOME’Sは一部上場企業、任意売却業者を審査しており、厳選しております。
安心な任意売却業者のみとなっており、自動的にピッタリな業者を探してくれます。
利用者が急増中のため、ぜひ利用してみましょう。
銀行に紹介してもらうのも手
また「銀行等の債権者から紹介してもらう」という方法もあります。
銀行や保証会社、サービサー(債権回収会社)には、普段から任売専門業者が出入りしています。
任売専門業者は、売物件の情報が欲しいため、普段は銀行の御用聞きのような仕事をしています。
具体的には、債権者に物件の相場情報等を提供しています。
そのため、債権者は、信頼できる任売専門業者を知っています。
任売を選択したい人は、銀行に、「任意売却を選択したいのですが、業者を紹介してくれませんか?」と相談を持ち掛ければ、喜んで紹介してくれます。
債権者も、少しでも高く売却したいため、自分たちの息のかかった業者を使いたいからです。
そのため、任意売却を選択したいのであれば、債権者に業者紹介も相談してみることが第一歩です。
ここで債権者も巻き込んでおけば、債権者の合意も得やすくなります。
任意売却は債権者の合意を得ることが大前提ですから、債権者が紹介した業者を使った方が合意は得やすいです。
債権者に信頼できる業者を紹介してもらうことは詐欺防止にもつながります。
任売専門業者に関しては、あまり難しいことはせず、債権者から紹介してもらうのが良いです。
まとめ
任意売却専門業者の選び方とランキングについて解説してきました。
業者は債権者から紹介してもらうのがベストですが、自分で選ぶ際は実績や連携を重視して決めましょう。