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築30年以上の家は売れる?どのようにしたらスムーズに売却できる?

築30年以上の家は売れる?どのようにしたらスムーズに売却できる?

築30年以上建った家は、売却しにくい傾向があるのは否めません。

築25年を超えると建物の価値がゼロになってしまい、場合によっては取り壊し費用も必要となるからです。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 築30年以上の家の売却を考えているのだけれど、どれくらいの価格で売れるの?
  • 築30年以上の家をより高く買ってもらう方法はあるの?
  • 取り壊し費用までは出せないけど、何とか売る方法はないの?

そこでこの記事では、「築30年以上の家売却」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことであなたは、古い家の売却や取り壊しの有無について知ることができます。

目次

【大前提】建物価格は築25年でゼロになる

木造戸建て住宅の場合、築25年以上の建物は、多くの不動産会社が建物価格をゼロと査定します。

下記は国土交通省発表が発表した「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」にある中古戸建住宅の価格査定の例を持ってきました。

中古戸建住宅の価格査定の例

※出典:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」より

築20年過ぎからほぼ10%で横ばいになっているのが分かると思います。

つまり築20年以上になると、建物価格をゼロとする会社がほとんど。

築20年以上で実際にはゼロと査定される

昨今は国も不動産の中古市場を活性化しようとしている狙いがあります。

20年で価格をゼロ評価することに対しての批判が多く、最近では築25年でゼロになるという風潮になってきています。

ただし、銀行の担保評価は、いまだに築20年を過ぎると一律に担保価値をゼロとする銀行が多いです。

実際には、この銀行の厳しい担保評価が足かせとなっていることが多く、築20年以上の建物で価値が残っているような物件は、購入者に敬遠されがちな物件になります。

そのため、築20年以上の物件は、ほぼ土地のみの価格で売買されることが多いです。

以上、20年を経た建物価格について見てきました。

では、築30年以上の家はどのように売るべきなのでしょうか?

築30年以上の家をスムーズに売る方法

築年数が30年以上の家売却の方法は、

  • 「取り壊して売る方法」
  • 「取り壊さずに売る方法」

の2通りがあります。

一方で、建築技術は以前にもまして進化しており、今どきの建物であれば、築20年を超える程度の戸建ては、十分に綺麗ですし、普通に使えます。

築30年くらいまでの建物であれば、買主も購入後、そのまま使う人が多く、よほどの損傷が進んでいない限り取り壊す必要はありません。

しかしながら、築35年を超えるような建物であれば、取壊して売却することも必要となってきます。

取り壊すべきかどうか複数社に相談する

取り壊すべきかどうかは、判断に迷うところですので、手っ取り早いのが複数のプロの意見を聞いてから判断することをオススメします。

一社だけの不動産会社の意見だと偏る可能性が十分にありますので、できるだけ広く意見を聞くようにしてください。

複数の不動産会社から意見を聞くには、不動産の一括査定を利用するのが一番良いです。

不動産一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス

不動産一括査定の仕組み

複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。

不動産一括査定の流れ

無料で4~6社程度の不動産会社が実際に見に来て査定をしてくれるため、とても便利です。

査定に来た不動産会社には、「取り壊さないまま売ったらいくらか」、「取り壊して売ったらいくらか」という2つのパターンを依頼するようにしてください。

査定額が以下のような関係であれば、取り壊してから売却した方が有利です。

取り壊した方が良いパターン

「取り壊さずに売った値段」 < 「取り壊して売った値段」

多くの買主が、取壊しを前提とするような価値しか見いだせない場合には、購入後、取り壊すため、価格が更地価格から取り壊し費用を引いた額となり、取り壊して売った方が値段が高くなります。

一方で、査定額が以下のような関係であれば、取り壊さずに売却した方が有利です。

取り壊さない方が良いパターン

「取り壊さずに売った値段」 > 「取り壊して売った値段」

多くの買主が、購入後も建物を利用したいと思える場合、建物が残っていた方が更地よりも価値が出ますので、取り壊さずに売った方が値段は高くなります。

例えば、古民家などは古い家でも建物が残っていることに価値があるため、取り壊さずに売った方が高くなる典型的なパターンです。

取り壊すべきかどうかは、複数の不動産会社から査定を取った上で判断するようにしましょう。

オススメの不動産一括査定サイト

不動産一括査定サイトはいくつかありますが、中でも築30年以上の家売却にオススメなサイトは下記2つ。

  • NTTグループで安心運営の「HOME4U
  • 地域密着の不動産会社が多数参加している「HOME’S

HOME4U」「HOME’S」は要望欄もあり、「家付きが良いのか更地がいいのかアドバイスください。」と伝えれば、しっかりと対応してもらえます。

HOME4Uの要望

HOME'Sの要望

机上査定を選択すれば、簡易的な査定額をメールでもらえます。

HOME4U_査定の方法の選択画面

また、要望欄に「メールで査定額の提示を希望」と書けば、不動産会社にも伝わります。

ご要望・ご質問の欄にメールでの査定額を希望

思いがけない買主を抱えている可能性もあり、査定額が付く場合も多いです。

ただし、田舎だと1社しか出てこな可能性があります。

HOME4U」「HOME’S」で栃木県で実施したところ、それぞれ1社しか出てきませんでした。

HOME4Uで1社見つかる

HOME'Sで1社見つかる

1社だけのアドバイスだと適切に判断ができません。

もし1社しか出てこないようであれば、「HOME4U」「HOME’S」や「イエウール」を併用して、複数の不動産会社に相談できるようにしましょう。

>> HOME4Uで査定相場をチェック

>> ホームズで査定相場をチェック

不動産一括査定サイトについては下記記事でさらに詳しく解説しています。

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瑕疵担保保険を付けるとさらに売れやすくなる

建物にまだ利用価値があれば、取り壊さずに売ることをオススメします。

建物に価値がある場合、なるべく建物の価値を上げてから売却することがコツです。

古い家の価値を上げる方法としては、既存住宅売買瑕疵担保保険(以下、「瑕疵担保保険」と略)を付保するという方法があります。

  • 瑕疵担保保険とは、売却後に瑕疵(カシ)が発見されたとき、その修繕費用を保険金でカバーできる保険
  • 瑕疵とは通常有すべき品質を欠くこと(雨漏りやシロアリによる床の腐食など)

売主は原則として瑕疵担保責任を負います。

瑕疵担保責任とは、売却後に売主が負う損害賠償や契約解除等の責任のこと

不動産の売却では、売主が負う瑕疵担保責任の期間を限定することが重要です。

売主の瑕疵担保責任期間は3ヶ月とすることが一般的です。

しかしながら、買主としては、3ヶ月を過ぎた後に瑕疵を発見しても、誰にも訴えることができないため、古い家の購入には大きな不安を伴います。

瑕疵担保保険に加入している物件であれば、買主は大きな安心感を得ることができます。

ここで、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会が、2017年11月に不動産の日アンケート 2017年3月に公表している「土地・住宅に関する消費者アンケート調査」をご紹介します。

売却時の瑕疵担保保険の効果

※出典:公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会「土地・住宅に関する消費者アンケート調査」より

アンケートの中では、瑕疵担保保険加入時の売却の効果について調査を行っています。

調査結果によると、

  • 「買い手が早く見つかった」が47.1%
  • 「自宅の売却が希望価格で売れた」が43.5%

となっています。

「早く売れる」「高く売れる」等の回答が多く、瑕疵担保保険の加入は効果が非常に高いことが分かります。

瑕疵担保保険に関しては、以下の記事に詳しく記載しています。

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売却額が低い場合は仲介手数料が割高になる可能性あり

築30年以上の家は、物件価格が400万円以下となってしまう可能性があり、不動産会社へ支払う手数料は割高になります。

不動産会社か受領出来る仲介手数料は、取引額に応じて上限金額が以下のように定められています。

取引額 仲介手数料
200万円以下 取引額の5%
200万円超から400万円以下 取引額の4%+2万円
400万円超 取引額の3%+6万円

ただし、上記上限ルールとは別に、400万円以下の物件の取引では、不動産会社が仲介手数料に現地調査費等の費用相当額を加え、最大18万円まで受領することが可能となっています。

受領可能額 = 仲介手数料 + 現地調査費等の費用相当額 ≦ 18万円

この決まりは2018年1月1日以降の売却から登場した比較的新しいルールです。

現在、地方の古い家では、総額が400万円を切るような物件も存在。

従来であれば、不動産会社が受領できる仲介手数料が僅少だったため、なかなか売却が進まないという事例も多くありました。

ところが、今後は400万円以下の物件でも、不動産会社は18万円までは請求できるようになったため、やる気がでるようになっています。

そのため、地方の低廉な物件であっても、以前よりは売りやすい傾向はあります。

地方の400万円以下の物件を売却する場合には、18万円の手数料も考慮した上で、不動産会社に依頼するようにしましょう。

以上、ここまで築30年以上の家をどのように売るかを説明しました。

では、もしそのままでは売れないとなった時は、どのようにすればいいのでしょうか?

家が建ったままでは売れないのであれば更地にして売る

建物に全く利用価値のない場合には、取り壊して売却することをオススメします。

まず、原則として古い家は取り壊さずにも売却できますが、取り壊しは売主側でやる方が買い手は見つかりやすくなります。

「取り壊さないと絶対に売れない」というものではないため、無理に取り壊す必要はありません。

ただ、古い家が付いたままで売る場合、買主が自分で取り壊しを行うことになります。

しかしながら、取壊し費用は、住宅ローンの対象とはならないため、買主側で取り壊しを行うとなると、貯金から取壊し費用をねん出できる人が対象となります。

そのため、買主による取壊しを前提とすると、購入希望者がグッと減ります。

理屈の上では、土地価格から取り壊し費用を引いたものが売却価格ということになりますが、実際には購入希望者が非常に少なくなるため価格が伸びず、売却価格はさらに安くなります。

取り壊しが前提なら売主が負担するのが売れやすくなる

よって、取壊しを前提とするような建物の場合、売主が取り壊した方が売却しやすくなります。

取壊し費用としては、木造戸建て住宅であれば、坪単価4~5万円程度が目安です。

延床面積が30坪の家であれば、120万円~150万円が総額の目安となります。

取り壊して売る方法については、下記記事でさらに詳しく説明しています。

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しかしながら、取壊し費用の捻出を貯金の中から捻出するのは売主も同じです。

取壊し費用が捻出できず、売却に踏みとどまってしまっている人も少なくありません。

買取業者に売るのも手

もし、建物に全く価値がなく、かつ、取壊し費用を捻出できない場合には、買取業者へ売却するという手もあります。

買取業者への売却は、市場価格よりも安くなりますが、最終的にきちんと売却できますので、古い家を手放したい人にはオススメです。

買取に関しては、以下の記事で詳しく記載しています。

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どうしても売れなければ「空き家バンク」を使う

色々対策をしたけど、それでも売れない場合は空き家バンクの活用も一つ。

空き家バンクとは居住者のいない空き家を活用し、地域振興などにつなげるために市町村等の自治体が空き家を紹介する制度

空き家バンクは全ての自治体であるわけではありません。

空き家バンクは、簡単に言うとSUUMOやアットホーム等のような不動産ポータルサイトの自治体版。

SUUMOやアットホーム等のような不動産ポータルサイトは「すぐ貸せる・すぐ売れる」という物件しか載せることができません。

ただし、空き家バンクは片付けができていない物件や、親が健在で「将来、売却したい」という未来の物件も載せることができるのが特徴。

空き家バンクには掘り出し物の物件もある可能性があるため、熱心に物件を探している購入者も存在します。

売却のチャンスを広げることができるので、自治体に空き家バンクがある場合には、ぜひ活用するようにしてください。

空き家バンクは、アットホームのページから探すことができます。

まとめ

築30年以上の家売却や取り壊しの有無について見てきました。

古い家は必ずしも解体しないと売れないわけではありません。

まずは「HOME4U」「HOME’S」不動産一括査定サイトを使い複数の不動産会社に査定を依頼し、解体するかそのまま売るかを決めることから始めるようにしてください。

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