未成年者が不動産を売却する場合の条件と手続きについて徹底解説

未成年者が不動産を売却する場合の条件と手続きについて徹底解説

一般的に不動産の所有者は成人が多いですが、相続などで、未成年者が突然不動産所有者になってしまうようなこともあります。

未成年者が不動産の売主となる場合、原則として親の同意が必要となります。 

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 未成年って勝手に不動産を売却できないのかどうか知りたい
  • 未成年者が不動産を売却するにはどのような要件を満たせば良いのか知りたい
  • 親子間で売買する場合の必要な要件も知りたい

そこで今回の記事では「未成年の不動産売却」についてお伝えいたします。

この記事を読めば、未成年が行う不動産売却の基本が分かります。

なお、親の不動産を売却する方法や注意点については下記記事で詳しく解説しています。

認知症になってしまった親の不動産を代理で売却する方法について紹介
認知症になってしまった親の不動産を代理で売却する方法と注意点

センテナリアンという言葉が流行っています。 センテナリアンとは100歳以上の方 平均寿命が伸びる中、いよいよ寿命が100 ...

続きを見る

親の土地を売る2つの方法と贈与税が掛からずに子供に移すオススメ方法
親の土地を売る2つの方法と贈与税が掛からずに子供に移すオススメ方法

超高齢化社会となり、親の土地を子供が売らざるを得ない状況になっている人も増えています。 認知症の親を老人ホームに入所させ ...

続きを見る

親の家を代わりに売却する方法と気を付けたい贈与税と対処法
親の代わりに家を売却する方法と気を付けたい贈与税と対処法

なかなか死なない、なかなか生まれない、そんな状況の中、日本は世界に類を見ないスピードで少子高齢化が進んでいます。  不動 ...

続きを見る

株式会社グロープロフィット 代表取締役 竹内英二

【執筆・監修】不動産鑑定士・不動産コンサルティングマスター

株式会社グロープロフィット 代表取締役

竹内英二

日本土地建物株式会社にて、不動産鑑定や開発用地の仕入れ担当を11年間に渡り従事。オフィスビル・賃貸マンション等の開発も行っていたことから、土地活用・不動産投資の分野に強い。

資格不動産鑑定士・中小企業鑑定士・宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン資格

1.未成年者が売買契約できる条件

まず最初に未成年者がどうやったら不動産を売却できるのかについてお伝えします。

売買契約を行う2つの方法

未成年者は、タバコが吸えない、お酒が飲めないといった行為が制限されているだけではありません。

未成年者には「法律行為」にも制限が加わっています。

法律行為とは、一定の事実が生じると、その結果、権利が発生したり消滅したりすることを伴う行為

売買契約などは、所有権という権利が発生したり消滅したりしますので、典型的な法律行為。

未成年者が法律行為を行う場合、

  1. 未成年者本人が売主となり法定代理人の同意を取得して行う場合
  2. 法定代理人が売主となり代理として行う場合

の2つの方法があります。

「法定代理人」という言葉が聞きなれないと思いますので、後ほど詳しく説明します。

売買契約をする方法契約当事者要件
未成年者が売主の当事者となる場合本人法定代理人の同意が必要
法定代理人が売主となる場合法定代理人法定代理人のみで完結する

未成年が売主となる場合は書面による同意が必要

未成年者が法定代理人の同意を得ずに行う売買契約は、後から取り消される可能性のある不安定な取引となります。

ただし、以下の行為については、未成年者が単独で行っても取り消すことはできません。

  • 目的を定めて処分を許された財産の処分:参考書を買えと言ってもらったお金で参考書を買う行為など
  • 目的を定めないで処分を許された財産の処分:好きなものを買えといってもらった小遣いなどで買う行為

つまり、未成年者の売買契約は法定代理人の同意が必要と言っても、お小遣いを使ってコンビニでお菓子を買うなどの法律行為は同意の必要はないということになります。

一方で、不動産の売却のように高額の金銭が関係する取引では、「目的を定めて処分を許された財産の処分」や「目的を定めないで処分を許された財産の処分」に該当するとは判断されません。

そのため未成年者が単独で不動産の売買契約を締結するのは問題があり、条件として法定代理人の書面による同意が必要となります。

以上、ここまで未成年者が売買契約できる条件について見てきました。

次は先ほどから出てきている「法定代理人」について解説します。

2.未成年者が不動産売却で必要な「法定代理人」

法定代理人とは、法律の規定によって代理権が与えられた人

類似用語としては、任意代理人があります。

任意代理人は本人の意思によって代理権が与えられた人を言います。

未成年者の不動産売却に必要な人は「法定代理人」です。

未成年者の法定代理人は、原則、親権者(親のこと)がなります。

親権者とは両親を指します。親が離婚した場合は、片親が親権者となります。

では両親がいない場合はどうなるのでしょうか?

次に解説しますが、両親がいる場合はここからの説明は不要ですので、次の「3.不動産売却で親権者が契約を行う場合」に進んでください。

親権者がいない場合は未成年後見人が法定代理人になる

親権者がいない場合は、未成年後見人が法定代理人として選任されます。

未成年後見人は、家庭裁判所へ申し立てることによって選任されます。

未成年後見人は、例えば両親の離婚により片親親権となったが、親権を所有した片親が死亡してしまった後、親権を所有しなかった片親が、自分で未成年後見人の申し立てをして、子供の法定代理人になるパターンが最も多いです。 

未成年者の法定代理人該当する場合
親権者両親がいる場合(離婚した場合は片親の親権者)
未成年後見人親権者がいない場合

代理と使者の違い

代理と似た概念としては、使者があります。

代理と使者の大きな違いは「判断」までできるかどうか。

使者はメッセンジャーであるため、自分で最終判断をすることができません。

例えば「この価格で売却していいか」という判断については、使者は「一度持ち帰って本人に確認します。」ということになりますが、代理は代理人が「その価格で良いですよ」とその場で判断することができます。

立場主な違い
代理代理人が自分で判断できる
使者本人に判断を仰ぐ必要がある

法定代理人は「代理」であるため、その権限は非常に強いです。

法定代理人の意思は、未成年者そのものの意思であるとみなされることになります。

もしあなたが未成年後見人に当てはまる場合は「4.親権者がいない場合はどうするの?」に進んでください。

以上、ここまで法定代理人について見てきました。

それでは次に親権者が契約する場合について見ていきます。

3.不動産売却で親権者が契約を行う場合

未成年者が不動産を売却する場合、親権者が未成年者の代理人となって売買契約を締結することも可能

これは未成年者が売買契約の当事者となる契約とは異なり、親権者が売主になります。

親権者が売主になりますので、この場合、未成年者の同意は必要ありません。

未成年者の不動産売却は、親権者の意思だけで全てが完結します。

親権を証する書類

ただし、親権者が未成年者の代理人として売買契約をする場合、親権者の資格を証する書面が必要になります。

親権者の資格を証する書面は、戸籍謄本と住民票となります。

売買契約書には、「戸籍謄本」と「住民票」を添付する必要があります。

戸籍謄本と住民票は、市区町村の役所で発行してもらえます。

以上、ここまで親権者が契約する場合について見てきました。

もし、あなたが親に不動産を売却する場合は、特別代理人が必要ですので、「5.子供から親へ不動産を売却するときは「特別代理人」を用意する」に進んでください。

それ以外の方は、不動産を高く売るとっておきの方法を紹介しますので、「6.不動産を高く売るには一括査定が便利」に進んでください。

4.親権者がいない「未成年者後見人」の場合の必要な書類

親権者がいない場合の法定代理人は未成年者後見人となります。

未成年者後見人も代理人として、売買契約の当事者となることが可能。

未成年者後見人が売買当事者の代理人となる場合が最も注意が必要です。

未成年者公庫兼任は、基本的には他人であるため、本当にその人が未成年後見人の資格や権限があるのかを確認する必要があります。

未成年者後見人の証明は、「戸籍謄本」になります。

未成年者後見人は戸籍謄本の中に未成年者後見人であることが記載されますので、戸籍謄本が証明書類となります。

売買契約書に戸籍謄本を添付します。

成年後見人と未成年後見人

一方で、類似の資格として「成年後見人」があります。

成年後見人は登記事項証明書の中に、成年後見人に関する事項が記載されています。

紛らわしいですが、それぞれ証明書類と入手先が異なるため、注意しましょう。

資格証明書類入手先
未成年後見人戸籍謄本市区町村町役場
成年後見人登記事項証明書法務局

以上、ここまで親権者がいない場合について見てきました。

それでは次に特別代理人についてご紹介します。

5.子供から親へ不動産を売却するときは「特別代理人」を用意する

未成年の子供から親へ不動産を売却する場合、「特別代理人」を選任する必要があります。

親権者はそもそも、未成年の子供の法定代理人であるため、子供の不動産の売却価格を自由に設定することができます。

そのため親は未成年の子供の不動産を激安価格で購入することができ、子供が不利益をこうむります。

親は子供の代理人ですから、本来であれば子供の利益を最大限に追求しなければいけない立場。

しかしながら、子供の利益を最大限考慮すると、親は高い価格で子供の不動産を購入することになり、損をしてしまいます。

このように双方に矛盾した利益を生むような取引を「利益相反」と言います。

特別代理人の選任

そのため、利益相反を踏む不適切な不動産売買の場合は、子供側に「特別代理人」という第三者を立てて、適正な取引を行うようにします。

特別代理人とは家庭裁判所に申し立ても行い選任される代理です。

特別代理人は、通常は弁護士が選任されます。

6.不動産を高く売るには一括査定が便利

信頼できる不動産会社を見つける

不動産売却で大事なことは、「信頼できる不動産会社を探せるか」。

不動産会社によって、得意としている不動産も異なりますし、この地域は得意・不得意などあります。

中には売却金額に数百万、数千万の差が出ることも。

ただ、あなただけの力でそのような不動産会社に出会えることは難しいと思います。

不動産会社を1社1社回って話を聞いていても、逆に迷うことになり時間ばかりが過ぎてしまいます。

そこで筆者がオススメしているのが「不動産一括査定サービス(サイト)」です。

一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス

一括査定サービスの仕組み

一括査定サービスの仕組み

複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。

一括査定の流れ

一括査定の流れ

えぇぇ!!!こんな便利なサービスがあるんですね!
ひよこ生徒 解決
ひよこ生徒

不動産一括査定のオススメは 「すまいValue」「HOME4U」

不動産一括査定は筆者が知っているだけでも30はあります。

その中でも

  • 超大手の不動産会社6社に唯一依頼ができる「 すまいValue
  • 【1都3県・大阪・兵庫・京都・奈良】売主専門の数少ない不動産会社「 SRE不動産(※旧ソニー不動産)
  • NTTグループで安心、一番歴史があり実績抜群の「 HOME4U
  • 地域密着の不動産会社にも数多く依頼ができる「 イエウール

の4つを特にオススメしています。

筆者も不動産一括査定(「 すまいValue 」「 HOME4U 」「 イエウール 」)を利用しました。

下記は「 すまいValue 」を利用して「三井のリハウス」「東急リバブル」「三菱地所ハウスネット」より、査定結果をもらった写真。

とても分厚い査定書を見ながら、3社ともに丁寧に説明をしていただきました。

不動産査定書を3社より入手

不動産査定書を3社より入手

下記表が「不動産売買の仲介件数が多い不動産会社」が「どこの不動産一括査定に参加しているのか」を調査した結果です。

少し細かいので、流し読みする程度でOKじゃぞ!
フクロウ先生
フクロウ先生
不動産一括査定×不動産会社のマッチング表

不動産一括査定×不動産会社のマッチング表

ひよこ生徒 解決
ひよこ生徒
こう見ると、上4つがずば抜けているんですね!
正確にはセンチュリー21はフランチャイズ経営なので、「三井不動産」「住友不動産」「東急リバブル」の3強じゃよ!
フクロウ先生
フクロウ先生

不動産売買は超大手に偏っている

「三井不動産リアリティネットワーク」「住友不動産販売」「東急リバブル」が超大手と言われる不動産会社です。

超大手不動産会社3社で不動産仲介の約30%のシェアを持っています。つまり、不動産売買した人の中で3人に1人は、「三井不動産リアリティネットワーク」「住友不動産販売」「東急リバブル」のどこかに仲介を依頼していることになります。

それだけ日本の不動産売買は、超大手不動産会社に偏っているということ。

超大手不動産会社は販売活動に強く、豊富な買主を持っており、売りやすいとも言えます。

そしてこの3社に唯一依頼できるのが「 すまいValue 」です。なので「すまいValue」は外せません。

超大手不動産会社だけではなく大手・中堅・地域密着の会社とも比較する

ただ、超大手だけで満足してはダメ。不動産業界は特殊な縄張りなどもあり、A地域はX不動産が強い、B地域はY不動産が強いということが存在します。

また、超大手になるほど両手仲介の比率が高まります。

両手仲介とは、1社の不動産会社が売主と買主の両方の仲介を行うこと。買主と売主から手数料をもらえるため、利益相反の関係になる。アメリカは両手仲介は禁止されています。

売却を成功するためにも超大手不動産会社と併せて大手・中堅や地域密着の不動産会社も比較することをオススメします。

その場合は下記のような使い分けがいいでしょう。

不動産一括査定の賢い使い方

不動産一括査定の賢い使い方

不動産一括査定の賢い使い方

売らなくてもOK!簡易的な机上査定&メール連絡も可能

紹介したサイトは、簡易的な机上査定も可能です。

また、イエウール以外は備考欄を設けており「メールでの査定額提示を希望」の旨を記載することで、不動産会社に伝わります。

ご要望・ご質問の欄にメールでの査定額を希望

ひよこ生徒 困り
ひよこ生徒
どの一括査定なら「机上査定」「メール要望」が使えるんですか?
下記に比較してまとめてみたぞ!
フクロウ先生
フクロウ先生
一括査定机上査定備考欄
すまいValue
HOME4U
イエウール  
SRE不動産(※旧ソニー不動産)

一括査定サイトについては下記記事でさらに詳しく解説しています。

不動産一括査定
不動産一括査定サイトは怪しくない?評判とデメリットを紹介

不動産一括査定サイトのオススメを先に見たい人はコチラ マンションや一戸建て、土地などの「不動産を売りたい」と考え始めたと ...

続きを見る

7.まとめ

未成年者が不動産を売却する場合の条件と手続きについて解説してきました。

未成年者の不動産売却は、親権者や未成年後見人、特別代理人等の通常の不動産売却では見られない人たちが登場します。

一つ一つ、ステップを確認しながら不動産売却を進めていきましょう。

おすすめ記事一覧

61,627view
不動産一括査定

不動産一括査定サイトのオススメを先に見たい人はコチラ マンションや一戸建て、土地などの「不動産を売りたい」と考え始めたと ...

68,488view
マンション売却で3人に1人が失敗している?2つの落とし穴と間違いない成功のコツ

一生涯でマンションを売却する機会は、ほとんどありません。 何から始めたらいいのか分からず、インターネットでいろいろ調べて ...

15,145view
一戸建て売却は苦戦しやすい?トラブルなく高額査定してもらう4つのコツ

一戸建てをスムーズに売却するコツを先に見たい人はコチラ 一戸建て(一軒家)を売却するには、正しい手順があります。 でも、 ...

19,167view
専門家が39社から選んだ!不動産査定サイトのオススメ6選【2019年版】

不動産を売却する際、いくらくらいで売れそうなのか、査定を行うことから始めます。 不動産査定は、不動産売却の第一歩です。 ...

-マンション売却, 不動産売却, 土地売却, 家売却

Copyright© 不動産売却の教科書 , 2020 All Rights Reserved.