「地元精通者」という不動産用語をご存知でしょうか。
地元精通者とはその地元の不動産事情に詳しい人のこと
地元精通者は、一般的にその地元の古くからの不動産会社の人が該当。
プロの不動産会社でも遠隔地の不動産を売買するときは、自分たちのネットワークを使って地元精通者に情報を聞き出して行います。
プロの不動産会社でも遠隔地の不動産のことは良く分からないのです。
こんな悩みをスッキリ解消!
- 遠隔地に知り合いの不動産会社がいないからどこに相談すればいいんだろう?
- 遠隔地の不動産の価格は良く分からないしどうしよう?
- 査定額をとっても適正なのかどうかがわからない・・・
そこで今回の記事では不動産売却の中でも「遠隔地」にフォーカスしてお伝えいたします。
この記事を読むことで、あなたは遠隔地の不動産の売却方法について理解し、自分で相場も確認できるようになります。
不動産は地元の人間が一番詳しい
最初に遠隔地の不動産を売却する上で知っておいてほしいことについてお伝えします。割と読めば当たり前のことです。
「不動産は地元の人間が一番詳しい」ということを理解しておいてください。
例えば、東京に住んでいる人を例に考えてみましょう。
東京に長く住んでいる人は、23区の違いが分かります。
「ワンルームマンションを買うなら東京23区が良いですよ」と言われても、「23区と言っても、足立区と港区じゃ違うのでは?」などと思うわけです。
しかしながら、青森県や山口県の人からすると、東京23区は全て同じに見えるかもしれません。
逆に、東京の人も青森県や山口県の不動産は良く分かりません。
自分が不動産を買う立場になると、遠隔地の不動産のことは良く分からないことに気づきます。
それは売却する立場に立っても同じです。
不動産は、その地元の人でしか分からない情報がたくさんあり、遠隔地の人には良く分からないのです。
不動産会社でもあっても遠隔地のことはよく分からないのが本音
大手の不動産会社であっても、遠隔地の不動産を扱う場合は、地元精通者の協力を得て情報を集めます。
大きな不動産会社は、通常、「○△×会」のような各地の不動産会社を束ねた協力会というような組織を持っており、情報協力を受けています。
例えば、同じ駅であっても、「北口は良いけど、南口は全然ダメ」というようなことは良くあります。
どっちがメインなのかという情報は、地図を見て駅距離だけを測っていても分かりません。
これだけ情報社会と言われながらも、不動産には地元の人しか知らない情報がまだまだたくさんあるのです。
遠隔地の不動産売却で成功するカギは地元に詳しい不動産会社を見つける事
遠隔地の場合、基本的には、その地元に詳しい不動産会社を使うことが基本です。
地元に詳しい不動産会社を使わないと、「本当はもっと高く売れたはずなのに安く売ってしまった」などということもあり得ます。
まずは、遠隔地でも自分の知っている信頼できる不動産会社を知っていれば、その会社に依頼するのがベストです。
しかしながら、遠隔地の不動産会社を知らない人も多いことでしょう。
そこで、次に遠隔地に知り合いの不動産会社がいない場合の対処法について見ていきます。
知り合いの不動産会社がいない場合は一括査定を使う
遠隔地に知り合いの不動産会社がいない場合、一括査定サイトを使うのが一番便利です。
不動産一括査定とはインターネット上であなたが売りたいと思っている不動産情報・個人情報を入力すると、複数の不動産会社が自動的に見つかり一度に査定依頼できるサービス
複数の不動産会社から査定額を提示してもらうことができ、だいたいの相場観を掴むことができます。一括査定の流れとしては下記の通り。
見知らぬ土地で一度に複数の不動産会社とコンタクトが取れるので、これほど便利なツールはありません。
一括査定サイトを使うと、不動産会社から電話がかかってきます。
遠隔地なので不動産会社に会えないため、電話の対応の良い不動産会社を2~3社ピックアップして、その不動産会社に依頼をしましょう。
電話だけでも、かなり相手のことが分かります。丁寧な話し方や声のトーンなどで、その人の人となりがなんとなくつかめるものです。
用途別オススメ一括査定サイト
なぜ用途別かというと、ほとんどの一括査定サイトは全国対応しており、エリアだけではどの一括査定サイトを使うべきか良くわからないためです。
ちなみに「分譲マンション」や「一戸建て」「土地」については、ほとんど全ての一括査定サイトが対応しています。
それ以外の用途のオススメ一括査定サイトは以下のようになります。
売却する不動産 | オススメ一括査定サイト |
---|---|
農地・畑・田んぼ・山林 | HOME4U、HOME’S |
投資用マンション・一棟アパート | すまいValue、HOME4U、RE-Guide(リガイド) |
市街化調整区域の物件 | HOME4U、イエウール、HOME’S |
工場・倉庫 | HOME4U、HOME’S |
店舗付き住宅 | HOME4U、イエウール、HOME’S |
事務所 | すまいValue、HOME4U、RE-Guide(リガイド) |
一棟ビル | すまいValue、HOME4U、RE-Guide(リガイド) |
店舗 | すまいValue、HOME4U、RE-Guide(リガイド) |
また、何もサイトは1つだけがいいとは限りません。
多くの不動産会社に相談すればするほど、武器が増えます。
例えば、東京の人が、実家の母親が持っていた農地を売却する場合は、「HOME4U」「HOME’S」の併用がオススメです。
東京の一棟アパートを売却する場合には、「すまいValue」「HOME4U」「RE-Guide(リガイド)」を併用がオススメです。
不動産一括査定のオススメは下記記事で詳しく解説しています。
以上、ここまで用途別オススメ一括査定サイトについて見てきました。
それでは次に一家鬱査定サイトを使った後に、その査定額の妥当性の検証の仕方について見ていきます。
一括査定利用後は「査定額」の検証をする
土地の査定額を検証する方法
遠隔地の物件でも、土地価格のおよその妥当性を検証する方法があります。
それは相続税路線価から知る方法です。
相続税路線価は国税庁のホームページから全国の相続税路線価を誰でも見ることが可能です。
相続税路線価は、通常相場の80%程度の価格かそれぞれの道路に記載されています。
例えば前面道路に80と記載されていれば、路線価としては80千円/㎡です。
これは相場が100千円/㎡程度のエリアの土地と言えます。
100千円/㎡は、坪に換算すると、330千円/坪です。自分の土地の前面道路に80と記載されていたら、相場は坪33万円程度のところという理解で良いでしょう。
相場と大きく価格が異なる土地
地方の物件の場合、非常に大きな土地や、地形の悪い土地、急傾斜地の土地などがあります。
一般的な戸建ての土地相場というのは、40~60坪程度の平地の土地のことを指します。
以下のような土地の場合、戸建て用地とは異なるため、相場とは大きくかけ離れた査定額となります。
- 広い土地
- 地形の悪い土地、旗竿地
- 急傾斜地の土地
- 高低差のある土地(特に道路よりも低い土地)
- 無道路地
- 墓地に隣接した土地
- 高圧線の下の土地
このような条件の悪い土地は、相場と乖離し、不動産会社によっても査定額が大きく異なる傾向にあります。
遠隔地の土地がどのようになっているが、査定に出す前にGoogleマップなどで状況を再度確認するのが良いでしょう。
土地の相場については下記記事に詳しく解説しています。
戸建てやマンションの査定額を検証する方法
路線価では土地の相場のみの検証しかできませんが、「HowMa(ハウマ)」を使えば簡単に査定額を検証できます。
「HowMa(ハウマ)」は匿名査定と言われるサービスです。
不動産会社から電話がかかってくることはありませんので、価格を検証するために利用してみるのが良いでしょう。
ちまにみ、筆者の方でも「HowMa(ハウマ)」を使ってみましたが、その精度は驚くほど高いです.。
「HowMa(ハウマ)」ではビッグデータを使ってAIで査定を行う今どきのサービスです。
正直言うと、不動産会社が査定する金額よりも信頼性は高いです。
「HowMa(ハウマ)」の査定額よりも著しく異なる価格を査定してきた会社は、怪しいと考えて良いでしょう。
HowMAについては下記記事で詳しく解説しています。
家の売却相場については下記記事でさらに詳しく解説しています。
査定額の検証には使えない建物固定資産税評価額
他のサイトで査定額を調べられるとして紹介されている「固定資産税評価額」はどうなんでしょうか?
結論から言うと固定資産税評価額は、正直あまりあてになりません。
固定資産税評価額は、あくまでも税金を取るために役所が勝手に決めた価格であるため、市場価格を反映していないからです。
特に戸建ての建物価格は市場価格と大きく乖離しているため注意が必要です。
木造戸建て住宅の場合、築20年以上経つと建物価格はゼロで査定されることがありますが、固定資産税評価額は築20年以上でもゼロにはなっていません。
固定資産税評価額はあまりあてにならないので、気にする必要はないでしょう。
以上ここまで査定額を検証する方法について見てきました。
それでは次に相場と価格が大きく離れてしまう物件の特徴について見ていきましょう。
まとめ
遠隔地の不動産の売却方法について見てきました。
今は一括査定サイトもあり、遠隔地の不動産でも売却しやすくなりました。
遠隔地の不動産売却はインターネットを駆使することが最も効率的。
遠隔地は移動時間や移動コストもかかるため、効率的に売却を行うこともきちんと考えましょう。