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空き家問題の2024年最新状況をデータで分析!所有者の3つのリスクと対処法

記事内に商品プロモーションを含みます。
空き家問題の2019年最新状況をデータで分析!所有者の3つのリスクと対処法

空き家問題とは、適切な管理が行われていない空き家が防災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を与えている社会問題のこと

平成27年5月26日に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されたことにより、空き家が社会問題となっていることが話題となりました。

こんな悩みをスッキリ解消!

  • 空き家問題とは一体何なのだろう?
  • 空家があるとどのような問題が生じるのだろう?
  • 空き家対策特別措置法とはどのような法律なのだろう?

そこで今回の記事では「空き家問題」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことであなたは空き家問題を理解し、空き家対策特別措置法によって不利益を受けないようにするための対策を取ることができます。

本記事の要点まとめ

  • 空き家は地域住民などに迷惑を掛ける
  • 空き家は年々増加していっており、国や自治体も様々な対策を打っている
  • 空き家を壊すと税金が増えるし、空き家を持ち続けていても税金が増える
  • 使っていない空き家は活用するのがオススメ、まずは売却を検討する
  • 空き家に強い不動産会社に相談するのをオススメ
  • HOME4Uを使えば、空き家に強い不動産会社が複数見つかる
目次

空き家問題とは?問題となる4つの理由

  • 空き家問題とは、適切な管理が行われていない空き家がもたらす「外部不経済」の問題
  • 外部不経済とは、所有者ではなく、外部の近隣住民や地域住民に対して及ぼす影響のこと

例えば、敷地以内にゴミが不法投棄されたり、荒廃や老朽化により景観上の問題が生じたりします。

また犯罪者が出入りし地域の治安が悪化するケースや、放火されるなど社会的な問題となることもあります。

もう少し具体的に見ていきましょう。

空き家が問題になる4つの理由

  1. 建物の危険
  2. 治安の悪化
  3. ご近所トラブル
  4. 景観への悪影響

問題1.建物の危険

空き家は建物が古くなることで、建物自体の倒壊や、屋根瓦や窓ガラスの落下等により、通行人や隣地所有者に危害を加えてしまう可能性があります。

また老朽化だけではなく、台風や暴風雨によって瓦や外壁材等が飛散する可能性があります。

空き家は人の目が行き届かなくなることにより、人に危害を加える可能性にもなり得ます。

このような「建物の危険」は空き家問題の1つです。

問題2.治安の悪化

空き家は放置されることにより、不審者の不法侵入や放火による火災を引き起こす原因となります。

犯罪に関しては、麻薬の使用や売買のために利用されたり、性犯罪のために利用されたりする可能性があります。

空き家は外部から見て分かりやすいため、連続放火魔のターゲットにもなりやすいと言えます。

空き家は地域の「治安の悪化」の原因にもなりかねないという問題を抱えています。

問題3.ご近所トラブル

空き家はゴミの放置や不法投棄によって悪臭で近隣に迷惑をかける可能性があります。

猫の死に場所となると、猫の死体も集まるようになります。

また庭の雑草や樹木が道路や隣地に越境することでも問題が発生します。

越境した樹木が落葉樹であれば、落ち葉も近隣に飛散することになります。

空き家が「ご近所トラブル」の原因となることは多く、特に隣地には多大な迷惑をかける可能性があります。

問題4.景観への悪影響

空き家は放置が続くとツタがびっしりと生い茂るようになり、お化け屋敷のような異様な雰囲気を周囲に放ちます。

戸建住宅地に1件だけこのような古い空き家があると、近隣の景観にかなり悪影響を及ぼします。

バラック小屋のような空き家の前を通るのが怖いと感じる人も増え、通行量も減り、さらに治安も悪くなります。

空き家は地域のイメージを損ない、「景観への悪影響」という問題を発生させます。

【2024年最新データで検証】空き家はどれぐらい増えている?

空き家は、地域住民の生活環境に深刻な悪影響を与える存在となります。

社会問題となっているのは、そんな空き家が年々増えているから。

では、どれぐらい空き家が増えているのでしょうか?

総務省統計局から公表されている「平成30年住宅・土地統計調査」を元に空き家の状況を紹介します。

空き家と空き家率の推移

結論、全国の空き家は年々増加傾向にあります。

空き家数及び空き家率の推移-全国(1958 年~2018 年)

※出典:総務省統計局「平成 30 年住宅・土地統計調査 P2」より

2018年における空き家の戸数は849万戸あり、全住宅のうち13.6%を占めています。

空き家の種類と種類別の推移

空き家の種類は大きく下記4つに分類されます。

  • 賃貸住宅:新築・中古を問わず、賃貸のために空き家になっている住宅
  • 売却用:新築・中古を問わず、売却のために空き家になっている住宅
  • 二次的住宅:別荘や残業で遅くなったときに寝泊まりするなど、たまに寝泊まりしている人がいる住宅
  • その他の住宅:上記以外の人が住んでいない住宅で、例えば、転勤・入院などのため居住世帯が長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅など

空き家の種類の推移は、以下のようになります。

空き家の種類別割合の推移 -全国(昭和53年~平成30年)

※出典:総務省統計局「平成 30 年住宅・土地統計調査 P2」より

空き家のうち、約50%がアパート等の賃貸住宅の空き家。

空き家問題で問題とされるのは「その他の住宅」が増えているという点になります。

売却するのでもなく、貸すのでもなく、ただ放置されているだけの空き家が全体の約40%を占め、しかもその割合は増加傾向にあるのです。

空き家の建て方別の推移

空き家の建て方別の推移は以下のようになっています。

図2-3 建て方別空き家数の推移 -全国(昭和53年~平成30年)

※出典:総務省統計局「平成 30 年住宅・土地統計調査 P3」より

空き家のうち、半分以上を占めるのが共同住宅。

アパート等の賃貸住宅の空き家も多いことから、空き家としては戸建てよりも共同住宅の方が多くなっています。

また、共同住宅の中にはマンションも含まれており、賃貸住宅以外のマンションでも空き家は相当数あることが分かります。

マンションの空き家に関しては、都市部でも生じており「限界マンション」等の言葉で問題となっています。

空き家増加率と住宅増加率の推移

空き家増加率と住宅増加率の推移は以下の通り。

空き家増加率と住宅増加率(対5年間)

※出典:総務省統計局「平成 30 年住宅・土地統計調査」を筆者にて編集

青線が空き家増加率、赤線が住宅全体の増加率。

住宅については、人口減少が進んでいることから、その増加率は年々減少しています。

空き家の増加は問題となっていますが、増加率だけを見れば減少傾向にあります。

2013年から2018年の5年間においては、空き家はわずか3.2%しか増えておらす、空き家は解消の兆しも見えています。

現在、国や自治体が空き家の解消に向けた施策を行っていますので、その効果が徐々に表れているのかもしれません。

空き家数と建築中物件の推移

空き家数と建築中物件の推移は以下の通り。

空き家数及び建築中の推移(全国)

※出典:総務省統計局「平成 30 年住宅・土地統計調査」を筆者にて編集

両者に明確な相関はありませんが、建築中の物件は減っているにもかかわらず、空き家は増加傾向にあるのは問題です。

人口減少社会に入っているのに、まだ住宅を作り続けている以上、当然の結果とも言えます。

建築物件の減少と空き家の増加の関係は、今後も続くものと思われます。

国や自治体が行っている4つの空き家問題解決策

もちろん国も増え続ける空き家問題を放置しているわけではありません。

空き家が減るように下記4つの政策をしています。

  1. 空き家対策特別措置法
  2. 空き家バンク
  3. 低廉な空き家等の売却手数料
  4. 相続空き家の3,000万円特別控除

①空き家対策特別措置法

空き家はこのまま増え続けると社会問題となることから、平成27年5月26日に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行。

空き家特別措置法とは、危険な空き家を「特定空き家」として指定し、最終的には行政がその空き家を強制的に取り壊すことができるようになった法律

ここで、特定空き家とは以下のようないずれかの要件に該当する場合、自治体が特定空き家と指定する可能性があります。

  1. そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
  2. そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
  3. 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
  4. その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

特定空き家に指定されると、「助言」から「行政代執行」と呼ばれる下記手続きが行われ、最終的に空き家は取り壊されることになります。

  1. 特定空き家の所有者に対する助言
  2. 特定空き家の所有者に対する指導
  3. 特定空き家の所有者に対する勧告
  4. 特定空き家の所有者に対する命令
  5. 行政代執行

もちろん、空き家取り壊し費用は所有者の負担となります。

もし所有者が取り壊し費用を払えない場合には、残った土地が公売にかけられることになります。

つまり最悪のケースでは、土地まで取り上げられる可能性もあるということ。

行政代執行を避けるには、特定空き家に指定されないことが重要になります。

また、勧告を受けると、前述した「住宅用地の軽減措置の特例」を受けられなくなります。

つまり、勧告を受けてしまうと、空き家が建っているにもかかわらず、固定資産税等が上がるということ。

勧告を避けるためには、指導の段階で解体するか売却するか等の対応が必要となります。

空き家の売却は下記記事でさらに詳しく解説しています。

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②空き家バンク

空き家バンクとは、居住者のいない空き家を活用し、地域振興などにつなげるために市町村等の自治体が空き家を紹介する制度

空き家を「貸したい・売りたい」と思っている方が各市町村に情報を提供し、「借りたい・買いたい」と思っている人が利用を申し込むことができます。

自治体では、空き家対策特別措置法による特定空き家に指定されそうな空き家の所有者に対して、修繕等を助言し、空き家バンクへの登録を誘導するように促しています。

つまり、空き家バンクとは不必要に取り壊しに至るような空き家を増やさないことを目的とした救済措置的なシステム。

但し、空き家バンクは全ての自治体であるわけではないため、空き家バンクが存在しない自治体も多く存在します。

空き家の所有者が空き家バンクを利用するには、まず登録作業から始めます。

登録手続きは自治体によって異なりますので、最終的には自治体に確認するようにして下さい。

空き家バンク登録の主な流れは以下の通りです。

  1. 自治体のフォーマットに必要事項を記入し申込む
  2. 現地調査が実施される
  3. 空き家バンクに登録される
  4. 情報が公開される

空き家バンクがSUUMOやアットホーム等の通常のポータルサイトと違う点は、片付けができていない物件や、親が健在で「将来、売却したい」という未来の物件など、通常の不動産会社が扱うことができない物件も載っているという点。

不動産会社が扱える物件は、「すぐ貸せる・すぐ売れる」という物件のみ。

しかし、自治体の空き家バンクでは、まだ商品となっていない空き家も登録できる点が特徴となっています。

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空き家バンクとは?低い認知度や登録が進まない背景・注意点 空き家を「貸したい・売りたい」と思っている方が各市町村に情報を提供し、「借りたい・買いたい」と思っている人が利用を申し込むことができます。 そこで今回の記事で...

③低廉な空き家等の売却手数料

2018年1月1日以降より、400万円以下の低廉な空き家等の取引については、不動産会社は媒介報酬に加え、現地調査等の費用を受領することができるようになりました。

不動産会社は仲介手数料に現地調査等の費用を加えることができ、最大18万円まで受領することが可能。

仲介手数料は取引額に応じて、その上限額が以下のように決まります。

取引額※1(売買金額) 仲介手数料の上限額(税抜きの速算式)
200万円以下 5%(18万円※2)
200万円超から400万円以下 4%+2万円(18万円※2)
400万円超 3%+6万円

※1.取引額は、物件の本体価格をいい、消費税を含まない価格を指します。
※2.空き家などの現地調査が必要な取引の場合(2018年より施行 出典:国土交通省より)

地方の空き家の売却は、総額が400万円以下となることが多く、上記の上限額だと受領可能な仲介手数料の総額はあまりにも低いため、不動産会社の協力が得られないという問題がありました。

そこで、不動産会社が最大18万円まで手数料を受領できるようにしたことで不動産会社の協力が得やすくなるようになりました。

そのため、以前よりは地方の低廉な空き家も売却しやすくなっています。

なお、18万円ルールは、あくまでも売主のみに対して適用。不動産会社が買主から受領する金額は、引き続き従来の仲介手数料の上限額のままです。

買主の仲介手数料まで上げてしまうと、空き家がますます売却しにくくなってしまうことが理由です。

「買いやすさ」を残すためにも買主の仲介手数料は今までと変わらない上限額となります。

④相続空き家の3,000万円特別控除

2016年4月1日以降の相続から、相続で取得した空き家も売却しやすくなっています。

その理由は、「相続空家の3,000万円特別控除」という税金特例が設けられたため。

空き家が増える理由の一つに相続があります。

相続した不動産は取得費が不明なことが多く、売却すると税金が発生しやすいため、税金が売却の阻害要因となっていました。

相続空き家の3,000万円特別控除が適用できると、空き家を売却したときの譲渡所得は以下のように計算されます。

譲渡所得 = 譲渡価額(売却額)-取得費(購入額)-譲渡費用(売却に掛かった経費)-3,000万円

※取得費とは土地は購入価額、建物は購入価額から減価償却費を控除した額
※譲渡費用は仲介手数料等の売却に要した費用

上記の計算の結果、譲渡所得がマイナスになるようであれば、税金は発生しないことになります。

相続空き家の3,000万円特別控除を利用するには、まず以下の要件が必要です。

  1. 相続開始直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋であること。
  2. 昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること。
  3. マンション以外の家屋であること。
  4. 相続開始直前においてその被相続人以外に居住したいた者がいなかったこと。
  5. 相続のときから譲渡のときまで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていなかったこと。

※出典:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」を筆者にて掻い摘んで編集

ただし、上記要件を満たす建物を取壊しても、以下の要件を満たせば土地の状態でも3,000万円特別控除の利用が可能です。

  1. 相続のときから取壊しのときまで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていなかったこと。
  2. 土地が相続のときから譲渡のときまで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていなかったこと。

※出典:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」を筆者にて掻い摘んで編集

適用期限は、平成28年4月1日から令和5年12月31日までの間で、かつ、相続のときからその相続の開始のあった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までの間に譲渡したものに限られます。

また、譲渡に関しては以下の要件が必要です。

譲渡する人の要件

  1. 相続又は遺贈(死因贈与を含む)により取得した相続人

譲渡する際の要件

  1. 譲渡価格が1億円以下であること
  2. 家屋を譲渡する場合、譲渡時において、その家屋が現行の耐震基準に適合するものであること

※出典:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」を筆者にて掻い摘んで編集

残念ながら、相続空き家の3,000万円特別控除はマンションには適用できません。

相続空き家の3,000万円特別控除は全国に広がる戸建ての空き家の解消を目的に作られた制度なります。

空き家が減らないのは税金が増えるから

住宅のような空き家が建っている土地は「住宅用地の軽減措置」が適用。

住宅用地の軽減措置の特例とは、特定の要件を満たすと税金を計算するための課税標準額が小さくなるという特例

特定の要件

区分 固定資産税の課税標準額 都市計画税の課税標準額
小規模住宅用地 住宅の敷地で住宅1戸につき200㎡までの部分 固定資産税評価額×1/6 固定資産税評価額×1/3
一般住宅用地 住宅の敷地で住宅1戸につき200㎡を超え
家屋の床面積の10倍までの部分
固定資産税評価額×1/3 固定資産税評価額×2/3

ザックリ言うと、住宅が建っている土地の固定資産税は安くなっているのです。

例えば、200㎡以下の土地に家が建っていると、課税標準額が固定資産税評価額の6分の1となります。

それが空き家を壊して更地にしてしまうと、固定資産税が上がってしまいます。

これが空き家の解体を阻害する大きな要因になっています。

空き家の所有者には3つのリスクがある

空き家は所有者にも悪影響を及ぼします。 空き家が所有者に与えるリスクは以下の3つ。

  1. 取り壊されるリスク
  2. 工作物責任リスク
  3. 建物価値下落リスク 

それぞれ見ていきましょう。

リスク1.取り壊されるリスク

後ほど詳しく説明しますが、平成27年5月26日に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行。

ザックリ言うと、空き家をずっと放置していると国から処分をしなさいというお達しがくるということです。

そしてそのお達しを無視していると、国に空き家が勝手に解体されてしますのです。

「もういらないし解体費用も浮いてラッキー」と思われがちですが、しっかりと解体費用は請求されることになります。

さらに、もし解体費用が払えない場合は、その土地を勝手に売られてしまうということ。

空き家を持っている人は、まず不動産会社に査定をすることをオススメします。

リスク2.工作物責任リスク

建物のような所有物を所有している人には、民法で「工作物責任」が課せられています。

工作物責任とは、仮に工作物が他人に危害を与えてしまった場合、その責任は所有者に及ぶという責任

この工作物責任は無過失責任と呼ばれています。過失とは「わざと」という意味です。

無過失とは「わざとではない」という意味になります。

つまり、無過失責任とは、わざと他人に危害を加えたわけではなくても、建物所有者に責任が及ぶということ。

例えば、空き家の壁が台風で倒壊し、通行人に危害を与えてしまった場合、その責任は所有者に及びます。

所有者が空き家を管理せず生じた問題であるため、その責任は所有者にあるという考えになります。

無過失責任とは、言い逃れしようのない責任が覆いかぶさるため、非常に重い責任。

空き家所有者には工作物責任によって、何千万円という損害賠償請求がのしかかるリスクがあります。 

工作物責任は軽く考える人が多いですが、とても重い責任であるということを理解しなければいけません。

リスク3.建物価値下落リスク

空き家は放置しておくと、自然にその価値を落としていきます。

これは空き家の「建物価値下落リスク」。

建物は、築年数が経過すると自然と価値が落ちるものですが、空き家の場合はそれ以上に価値を落としていきます。

空き家が建物価値を落とす要因としては、「カビの大量発生」と「悪臭」「シロアリによる床の腐食」が原因となります。

建物は定期的に窓を開け、通風しないと湿気が立ち込めます。湿気はカビの大量発生の原因となります。

また、トイレやキッチンの排水管には、下水管からの臭いを防ぐため、排水管にS字トラップと呼ばれる仕掛けがあり、そこに水が溜まるようになっています。この水は封水と呼ばれます。

封水は定期的に水が流れることで、そこに常に一定の水量が溜まっています。

ところが、空き家で長期に放置されるとその封水が完全に蒸発してしまい、下水から臭いが立ち込めることになります。

場合によってはネズミの侵入口にもなり、ネズミが電気コードをかじって火災を引き起こすことがあります。

部屋中に悪臭が染みついてしまうと、それを除去することはとても困難です。

リフォームの中でも臭いを取り除くリフォームは、とても高額で効果が低いです。

悪臭が染みつくと、建物の価値を築年数以上に落とすことになります。 さらに、シロアリも大量発生します。

シロアリは床下の食い散らかすため、歩くと床が抜け落ちる原因を作ります。 シロアリは建物の価値を落とす、典型的な原因。

このような建物は、売却しても相手方から契約不適合責任を負わされ、損害賠償請求も求められる可能性もあります。

契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)とは、買主が購入後にシロアリ被害などの瑕疵(通常有すべき品質を欠くこと)を発見した場合、買主から損害賠償責任または契約解除を受ける責任

誰も住まなくなると、建物はどんどんと価値を落とすため要注意です。

このように空き家は所有者に対しても内部不経済をもたらします。

空き家問題は、社会問題という大きな問題だけでなく、自分にも降りかかる問題でもあるのです。

契約不適合責任については下記記事でさらに詳しく解説しています。

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使わない空き家の3つの活用方法とオススメ

特定空き家に指定されるきっかけのほとんどは、近隣住民からのクレームです。

市区町村へクレームが入り、行政が調査した後、特定空き家として指定。

特定空き家に指定されないための解決策は下記3つです。

  1. 売却する
  2. 賃貸する
  3. 管理する

3つの対応の中で、一番確実なのが「売却」です。

貸すことはできなくても、売ることはできるエリアはたくさんあります。

まずは地域に密着した不動産会社を探しましょう。

NTTグループが運営している「HOME4U」を使うと、空き家売却に強い不動産会社が複数社見つかります。

住んでいなくても、本人名義ではなくても利用することは可能。

HOME4Uの入力フォーム

まずはHOME4Uを使って売却を検討してみましょう。

>> HOME4Uで査定相場をチェック

売却に関しては、以下の記事に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。

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また空き家バンクがある自治体であれば、空き家バンクに登録することによって、自治体から管理を委託できる不動産会社を紹介してもらうことも可能です。

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まとめ

空き家問題は日本の大きな社会問題となっているため、国が色々な政策を打っています。

特定空き家の指定を受けないためにも、まずは不動産会社に査定依頼をして売却を検討してみてください。

目次