コロナ禍というのもあり、お家で快適に過ごしたいというニーズは拡大しています。
周りのハウスメーカーの方にお話をお伺いすると、「住宅ローン減税」などの駆け込み需要もあり、新築がよく売れていたと話しています。
そこで今回は実際に新築を購入した人にアンケートを実施しました。
アンケート調査の概要
今回のアンケート概要は下記のとおり。
調査対象 | 新築の戸建てを購入した人にアンケート |
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質問数 | 全23問 |
調査期間 | 2022年2月13日~2022年2月20日実施 |
有効回答人数 | 497名 |
調査方法 | WEBアンケート |
アンケート結果サマリー
- 家を購入する時期は、30歳前後が多く、既婚者(子持ち)が80%以上
- 家の価格(土地代含まず)は1,501~3,000万、ローン総額は2,001~4,000万が多い
- 間取りは3LDK~4LDK、延床面積は28.1~43坪が多い
- 建売住宅と注文住宅の価格を比較すると約400万円ほど注文住宅の方が高い
- ハウスメーカーの探し方は住宅展示場が多い
- ハウスメーカーを比較しない人が64.8%と1社だけで決めてしまう人が多い
- ハウスメーカー別の坪単価を見ると積水ハウスが一番高い
- ハウスメーカー別の評価を見るとセキスイハイムが1位
アンケート回答者の属性
まずは今回、アンケートに回答してくれた497名の年齢や世帯年収についてみていきましょう。
既婚(子持ち)が82.7%と圧倒的に多い数となりました。
マンション住まいの人は「子供の泣き声が気になる」「子供が思いっきり遊びべるような環境を作りたい」など思う人が多く、マイホームを考えるきっかけにもなります。
この数字には納得ができます。
次に新築を建てたときの年齢を見ると「25歳~40歳」で84.1%とボリュームゾーンになっています。
総務省統計局が行っている調査(※2019年データ)によると、第1子出生時の父親の年齢が32.8歳、母親の年齢が30.7歳となっております。
今回のアンケートで30歳前後が一番多いことから、大きく世間とズレていないアンケート調査といえます。
次に世帯年収を見てみると、501万~600万が19.5%と一番のボリュームゾーンになっています。
厚生労働省家計調査(※2020年)では、平均所得金額が552万3千円となっておりますので、当てはまっています。
ただし、全体を見ると601万以上が半数以上を占めています。
今回は既婚者も多く世帯年収で質問していることから、夫婦2馬力の人が多く平均より高めに出ていると思われます。
住宅の金額・種類や規模・ローン総額
どのような人たちがアンケートに回答したかの概要を見てきたところで、次に実際の住宅の種類や規模、ローンを見ていきたいと思います。
家の金額(土地代含まず)を見ると1,501~3,000万ぐらいがボリュームゾーンとなっています。
対して住宅ローン借入額。2001万~4,000万ぐらいとなっています。
土地代も含めてローンを組んでいる人が多く、家の金額よりもローン借入額が多いのは納得できます。
住宅ローンは、年収の5倍程度までがベターと筆者は考えています。
今回の世帯年収のボリュームゾーンは501万~600万でしたので、5倍の約2,500万~3,000万ぐらいと考えるとアンケート回答者はいいぐらいの住宅ローン借入額だと思います。
間取りでみると3LDK~4LDK、延床面積は28.1~43坪が多く、子持ち夫婦が住むのに平均的な数字となっています。
家の種類。今回は注文住宅の人が72.6%となっています。
また平均価格も
- 建売住宅:2,314万円(※土地代含まず)
- 注文住宅:2.731万円(※土地代含まず)
と注文住宅の方が約400万ほど高くなっています。
家の構造別の平均価格を見ると下記の通り。
やはり木造よりも鉄骨や鉄筋コンクリート(RC)の方が高くなっています。
ハウスメーカーの選び方や坪単価、評判
次にハウスメーカー選びを軸に回答者の傾向を見ていきます。
ハウスメーカーの探し方としては住宅展示場が多くなっています。
コロナ禍で自粛が続く中、家を人生で大きな買い物ということ、また実際に作りを見て決めたいというニーズも多く、住宅展示場に行く人が多いようです。
また、他のハウスメーカーと比較したかという質問に対して、比較していない人が64.8%となっています。
家や建てた後にイメージと違ったなどが非常に多いです。
筆者としては、まずは複数のハウスメーカーのカタログを取り寄せて、2~3社ぐらいに絞った上で住宅展示場に行くことをオススメします。
次にハウスメーカー別の坪単価です。今回は注文住宅のを建てた人かつ5人以上の回答者を得られたハウスメーカーのみ有効として掲載しています。
ハウスメーカー | 坪単価 | 回答人数 |
---|---|---|
積水ハウス | 99.36 | 22 |
パナソニックホームズ | 98.73 | 7 |
住友林業 | 93 | 9 |
一条工務店 | 91.69 | 32 |
大和ハウス | 85.91 | 7 |
へーベルハウス | 85.07 | 10 |
トヨタホーム | 81.05 | 5 |
セキスイハイム | 80.74 | 15 |
ミサワホーム | 77.63 | 9 |
ヤマダホームズ | 71.41 | 6 |
地元の工務店 | 68.17 | 21 |
タマホーム | 67.37 | 15 |
アイフルホーム | 58.01 | 5 |
積水ハウスは高級住宅のメーカーとしてよく知られていると思いますので、ほぼほぼ世間とズレていない結果になっていると思います。
一番高い積水ハウスからアイフルホームまで約40万の坪単価の差になっています。
今回、一番多かった延床面積:31.1~34坪を考えると、1,200万~1,300万ぐらいの差になるということです。
次にハウスメーカー別の評価を見てみます。
評価は各ハウスメーカーに対して下記を質問とし5段階評価(1:大変不満~5:大変満足)にしています。
- 営業単担当の満足度
- 間取り・デザインの満足度
- 耐震性・耐久性の満足度
- 金額・費用の満足度
- アフターサポート保証評価
各ハウスメーカー最大25点として回答者の結果を平均すると、ハウスメーカー別の評価TOP17は下記のようになりました。
なお、今回も5人以上の回答者を得られたハウスメーカーのみ有効としています。
ハウスメーカー | 営業単担当評価 全体平均:3.55点※ |
間取り・デザイン評価 全体平均:3.67点※ |
耐震性・耐久性評価 全体平均:3.74点※ |
費用評価 全体平均:3.45点※ |
アフターサポート 保証評価 全体平均:3.40-点※ |
合計点 全体平均:17.80点※ |
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セキスイハイム | 4.06(1位) | 3.83 | 4.39(2位) | 3.72(1位) | 3.89(2位) | 19.89 |
パナソニックホームズ | 4.00(2位) | 4.00(1位) | 4.38(3位) | 3.50 | 3.75(3位) | 19.63 |
一条工務店 | 3.83 | 3.97(3位) | 4.31 | 3.51 | 3.66 | 19.29 |
ヘーベルハウス | 3.36 | 3.55 | 4.55(1位) | 3.18 | 4.18(1位) | 18.82 |
ミサワホーム | 4.00(2位) | 3.36 | 4.18 | 3.18 | 3.73 | 18.45 |
トヨタホーム | 3.40 | 4.00(1位) | 4.20 | 3.20 | 3.60 | 18.40 |
地元の工務店 | 3.69 | 3.69 | 3.58 | 3.62(3位) | 3.81 | 18.38 |
積水ハウス | 3.63 | 3.70 | 3.87 | 3.13 | 3.73 | 18.07 |
住友林業 | 3.50 | 3.67 | 4.17 | 2.92 | 3.50 | 17.75 |
タマホーム | 3.55 | 3.55 | 3.60 | 3.65(2位) | 3.25 | 17.60 |
飯田産業 | 3.29 | 3.71 | 3.43 | 3.43 | 3.43 | 17.29 |
ポラテック | 3.50 | 3.17 | 3.67 | 3.83 | 3.00 | 17.17 |
大和ハウス | 3.45 | 3.64 | 3.64 | 2.91 | 3.18 | 16.82 |
アイフルホーム | 3.40 | 3.60 | 3.40 | 3.00 | 3.00 | 16.40 |
アーネストワン | 3.00 | 3.14 | 3.00 | 3.57 | 3.43 | 16.14 |
一建設 | 3.17 | 3.33 | 3.17 | 3.00 | 3.00 | 15.67 |
ヤマダホームズ | 2.71 | 3.29 | 3.29 | 2.86 | 2.71 | 14.86 |
※全体平均:有効回答数497名全体を平均した点数、回答数5人以上のハウスメーカー
1位はセキスイハイムとなりました。
中でも営業評価が4.06点(全体平均3.54点)、耐震・耐久が平均4.39点(全体平均3.73点)と全ハウスメーカー(5名以上回答があったハウスメーカー)の中でトップとなっています。
その他の項目でも全体平均を上回っており、すべての項目でTOP3に入っています。
2位のパナソニックホームズも費用評価以外はすべてTOP3に入っています。
前述の坪単価を見ると、確かにパナソニックホームズは、積水ハウスに次ぐ2番目に高い坪単価になっているため、少し高いと感じている人もいるのが見受けられます。
住宅ローン減税など住宅購入における支援制度などの活用状況
最後に住宅購入支援制度の活用状況です。
これを見ると、住宅ローン減税が圧倒的に多くなっています。
住宅ローン減税は、住宅ローン借入する人の大部分がお得になる制度であり、広く普及しています。
もともとは2021年12月31日までとされていましたが、令和4年度の税制改正により4年間延長(2025年まで)されることになりました。
ただし、少し内容は改正されています。
また、すまい給付金は2021年12月31日で終了しましたが、こどもみらい住宅支援事業やネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)補助金があります。
住宅取得資金等の贈与税の軽減も続いておりますので、親から支援を受ける方は利用するようにしましょう。