土地を売却する前に!事前準備から売却活動・確定申告までの完全ガイド

初めて土地を売却する人にとっては、手続や流れが分からない方も多いと思います。

不動産は専門用語も多いため、いきなり不動産会社に飛び込む前に、一通りの知識を身に着けておいた方が無難です。

これから土地を売却しようとしている人の中には、

  • とにかくこれを読めば土地売却の全てが分かるという記事を見たい
  • あれこれネットで調べるのは面倒なため、一つの記事でポイントを押さえたい
  • 専門書のような内容を噛み砕いたものを無料で読みたい

等々のことを思っている方も多いことでしょう。

そこで今回の記事では「土地売却」について、準備から売却、確定申告に至るまでを徹底解説いたします。

今回の記事はとても長いですが書籍と同等の価値がある自信ある内容になっています。

「お気に入り」に登録していただき、ちょこちょこと読み進むのがちょうど良いです。 

この記事を読むことで、あなたは土地売却に特有の注意点や売却方法について知ることができます。

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1.売却活動に入る前に知っておきたい6つのポイント

まずは土地を売却する上で最低限知っておきたい知識についてまとめています。

実は、土地売却には「仲介」と「買取」の2種類あるのをご存知でしょうか?

【買取】の場合

不動産買取を専門とした企業や不動産会社が、あなたの物件を直接買い取るので、【買主は不動産会社】になります。

【仲介】の場合

仲介業者を使ってあなたの物件を欲しがっているエンドユーザーを探しますので、【買主は1個人】になります。

「買取」と「仲介」は、買主の違いがあるということです。

土地売却に限らず不動産売却は、ほとんどの方が「仲介」ですので、仲介を主にしてお話していきます。

もし「買取」のことが知りたい方は下記記事をご確認ください。


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1-1.売却の流れと期間

土地の売却は、下図のような流れで行います。

土地売却の流れ

土地売却の流れ

  • 価格査定から売買契約に至るまでは通常3ヵ月程度です。
  • 売買契約から引渡までは1ヵ月程度になります。
  • 確定申告が必要な場合には、翌年の3月15日までに確定申告が必要となります。

それでは次に土地価格の性質について見ていきます。

1-2.土地価格の性質

以下に1983年から2016年にかけての東京都の土地価格の動きと日経平均株価の変動推移を示します。 

東京都の地価と日経平均株価の動き

東京都の地価と日経平均株価の動き

土地価格は市況の変動によって価格が上下していることが分かります。

また、土地価格は株価の遅行指数と呼ばれ、株価の変動に遅れて動くという性質を持っています。

1-3.一物三価の土地価格

土地価格を示すものとして「地価」の他

  • 地価公示・都道府県地価調査価格
  • 相続税路線価
  • 固定資産税評価額

があります。

これらの価格は、地価に対しておよその割合が決まっています。

それぞれの割合は以下のようになっています。

価格の種類 時価に対する割合
地価公示・都道府県地価調査価格 100%
相続税路線価評価額 80%
固定資産税評価額 70%

土地の時価に対して、「地価公示・都道府県地価調査価格」、「相続税路線価」、「固定資産税評価額」の3つの価格があるため、土地は「一物三価」などと表現されたりもします。

それでは次に媒介契約の種類について見ていきます。

1-4.不動産会社との媒介契約の種類

媒介とは仲介やあっせんという意味です。

媒介契約とは、不動産会社に仲介を依頼したときに締結する契約

媒介契約には、

  1. 一般媒介契約
  2. 専任媒介契約
  3. 専属専任媒介契約

の3種類があります。

主な違いとしては、複数の会社に同時に仲介を依頼できる「一般媒介契約」と、1社にしか仲介を依頼できない「専任媒介契約と専属専任媒介契約」があります。

特徴 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
他業者への依頼 重ねて依頼ができる 重ねての依頼ができない 重ねての依頼ができない
自己発見取引 認められる 認められる 認められない

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それでは次に仲介手数料についてご紹介します。

1-5.土地売却の仲介手数料

仲介手数料は宅地建物取引業法の中で以下のように上限が定められています。

売買金額 速算式(上限額)
200万円以下 5%
200万円超から400万円以下 4%+2万円
400万円超 3%+6万円

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1-6.気にするべき瑕疵担保責任

瑕疵(かし)とは通常有すべき品質・性能を欠いていること

瑕疵には以下の4種類があります。

瑕疵の種類 内容
物理的瑕疵 建物の雨漏り、シロアリ、耐震強度不足、土壌汚染地中障害物
法律的瑕疵 法令等の制限により取引物件の自由な使用収益が阻害されているもの
心理的瑕疵 取引物件で過去に自殺や殺人事件、火災、忌まわしい事件、事故などがあり、心理的な面において住み心地の良さを欠く場合
環境的瑕疵 近隣からの騒音、振動、異臭、日照障害、近くに反社会的組織事務所があり安全で快適な生活が害されるおそれが高いような場合

土地の瑕疵の典型的なものは、土壌汚染や地中障害物です。

民法では瑕疵が発見されたとき、買主は発見後1年間、売主に対し損害賠償を、契約の目的が達成できない場合は解除が請求できると定めています。この売主が負う責任を瑕疵担責任と言います。

民法の瑕疵担保の規定は任意規定のため、個人が売主の場合には、売主と買主が双方で合意すれば、瑕疵担保責任の全部または一部を免責することができます。

一般的には、一部免責とすることが多く、売主は瑕疵担保責任を売却後3ヵ月負うとするケースが良く見られます。

ただし、瑕疵担保責任の免責特約をしても、売主が瑕疵の存在を知っていながら買主に告知しなかった場合には、売主は瑕疵担保責任を免れることができません。

また、瑕疵担保責任については、瑕疵担保責任保険という保険を付保して対応することが可能です。


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以上、ここまで売却活動に入る前に知っておきたい6つのポイントについて見てきました。

それでは次に売却に必要な資料についてご紹介します。

2.売却に必要な資料

それでは次に土地を売却する上で必要な書類です。

慌てることがないように事前に確認をしていおきましょう。

2-1.土地売買契約に必要な資料

売買契約時に売主と不動産会社、買主がそれぞれに用意する資料は以下のものになります。

売主 不動産会社 買主
実印
印鑑証明書(3ヶ月以内)
本人確認資料(運転免許証等)
印紙代(契約書貼付用)
媒介報酬額
売買契約書
重要事項説明書
補足資料(謄本、公図、実測図、隣地関係調査表、評価証明書)
告知書
媒介報酬領収書
売主手付金領収書
実印
印鑑証明書(3ヶ月以内)
本人確認資料(運転免許証等)
印紙代(契約書貼付用)
媒介報酬額
手付金

2-2.土地の引渡に必要な資料

引渡時に売主と不動産会社、買主がそれぞれに用意する資料は以下のものになります。

売主 不動産会社 買主
権利証又は登記識別情報通知書
実印
印鑑証明書(3ヶ月以内)
固定資産税・都市計画税納税通知書
住民票
本人確認資料(運転免許証等)
固定資産税評価証明書
抵当権等抹消書類
実測図
筆界確認書
越境の覚書
残代金領収書
固定資産税・都市計画税清算金計算書と領収書
管理費・修繕積立金清算金計算書と領収書
物件引渡確認書
媒介報酬の領収書
実印
印鑑証明書(3ヶ月以内)
住民票
抵当権等設定書類
住宅用家屋証明書
本人確認資料(運転免許証等)

建物がある場合は、引渡書類の中に「鍵」が含まれます。

更地の場合は、鍵がないため「境界確認」を行うことで「引渡」とするのが一般的です。

以上、ここまで売却に必要な資料について見てきました。

それでは次に気になる境界の明示について見ていきましょう。

3.とても重要!境界の明示

ではここから具体的に土地に特化して話をしていきます。

3-1.土地は境界の明示義務

売主は、売買の目的物について、現地において境界標や杭、ブロック塀等を基準として隣地との境界を買主に明示して、買主にその目的物の範囲等の境界を明示する義務があります。

実測図がある場合は、境界はその実測図に基づいて明示します。

なお、実測図があってもその境界を隣地所有者が了承しているとは限りません。

境界が確定しているかどうか、事前に確認しておきましょう。

実測図が無い場合もしくは境界標が無い場合等は、土地家屋調査士などに依頼して隣地所有者との間で境界を確定する必要があります。


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それでは次に境界確定について見ていきます。

3-2.境界確定をする

境界には、隣地などの民有地との境界の「民々境」と、道路などの公有地との境界の「官民境」の2種類があります。

民々境と官民境のイメージ

民々境と官民境のイメージ

境界が確定しているかどうかの確認は、まず「確定測量図」があるかどうかで分かります。

確定測量図は、「境界確定図」とか「確定実測図」とかいくつかの呼び名があります。

図面名称の中で、「確定○○」等のように「確定」という文字が含まれていれば確定測量図です。

確定測量図が存在すれば、とりあえず官民・民々全ての境界が確定しているということになります。

また、境界が確定していることを示す書類として、「筆界確認書」というものがあります。

例えば、上図で売却地と所有者Dの民々境が確定していれば、所有者Dとの間で筆界確認書があるはずです。

「筆界確認書」はあるけれども、確定測量図はないという場合もあります。

確定測量図が無い場合は、どこかの境界ラインが未確定のままか、もしくは単純に紛失しているということになります。

良くあるケースとしては、民々境は確定していても、官民境が確定していないため、確定測量図が作れないということがあります。

官民境を確定するには、道路の反対側の所有者たちの官民境も同時に確定する必要があります。

上図でいえば、官民境を確定するためには、自分の敷地の前にある所有者Aと所有者B、所有者Cの全ての人たちとの境界境を同意する必要があります。

そのため、一般的には民々境を確定するよりも、官民境を確定する方がハードルは高く、時間もかかります。

尚、官民境に関しては、「筆界確認書」というものは存在しません。

官民境が確定すると、役所に「境界査定書」といった名称の図面が備え付けられています。

官民境界が確定しているかどうか不安の場合は、一度、役所に行って確認しましょう。

役所に関しては、前面道路が国道なら国道事務所、県道なら最寄りの県土木事務所、市区町村道なら市区町村町役場となります。

尚、土地を分筆して売却する場合は境界確定が必要になります。

分筆とは土地を切ることを指します。


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次に境界が確定できないときの対応について見ていきます。

3-3.境界が確定できないときの対応

売主の義務は「境界の明示」ですが、「確定している境界」を明示できない場合もあります。

境界確定については、裁判事件も多いことから簡単に確定できないことは十分に考えられます。

例えば、売却時に隣地所有者と境界を確定しようとしたら、「絶対に押印しない」と断られてしまうというようなケースです。

そのような場合、売却時において次のような対応をしてください。

  • 売主と隣地所有者および「買主」の3者で再度境界の確認を行います。
  • 売主と隣地所有者および「買主」の3者で筆界確認書が取得できないことを「確認」します。
  • 売主と買主との間では、「売主と隣地所有者および買主の3者で再度境界の確認を行ったこと」をもって筆界確認書の取得に変える旨の「合意書」を取り交わします。

境界に関しては、後からトラブルになることが非常に多いです。

トラブルを避けるためにも「境界確認を行った」という事実を明確にしておく必要があります。

それでは次に越境物の確認について見ていきます。

3-4.越境物の確認をする

境界が確定すると、次に生じる問題として越境物があります。

越境物には植栽の枝やエアコンの室外機等の簡単に是正できるものから、擁壁のような是正が困難なものまで様々です。

自分が作ったブロック塀の上に、隣地所有者がフェンスを立てているようなケースもあり、お互いが越境しあっている場合も少なくありません。

売却にあたっては、簡単に越境を解消できるものであれば、無用な減額を避けるためにも、お互いできるだけ越境物を解消してから売却活動を始めるようにしてください。

一方で、越境の解消が困難なものであれば、売却前に「越境の覚書」を締結しておきます。

場合によっては、隣地所有者と「筆界確認書」と「越境の覚書」の2つ書類を締結することもあります。

越境の覚書とは、「この越境物は将来是正できるタイミングで直しますよ」という旨を約束する内容の書面

越境の覚書を締結することで、隣地所有者との間の権利義務は、買主に承継されます。

「筆界確認書」や「越境の覚書」の書式については下記記事で詳しく解説しています。


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それでは次に測量図の種類について見ていきます。

3-5.測量図の種類

測量図には、確定測量図の他、法務局に備え付けられた地積測量図などもあります。

同じ土地の図面でも、正確性がそれぞれ異なるので注意してください。

測量図の種類 内容
確定測量図 測量図の中で最も信頼性の高い図面です。全ての境界ラインが確定している場合に存在します。
地積測量図 法務局に備え付けられており、誰でも閲覧可能ですが、全ての土地で地積測量図があるとは限りません。また地積測量図があっても境界が確定しているとは限りません。
公図 法務局に備え付けられているものですが、基本的には正確性がありません。公図は「位置関係」を表している図面だと捉えてください。
14条地図 見た目は公図と同じですが、精度の高い公図として作られている図面です。この図面も法務局にあります。最近、新たに開発されたような土地であれば、公図が14条地図である可能性があります。
現況測量図 隣地との境界確認を一切行わず、売主が認識する境界をもとに作成された測量図です。官民査定だけを省略した現況測量図もあります。いずれにしても境界が全て確定している状態にない実測図となります。

それでは次に公簿売買と実測売買について見ていきます。

3-6.公簿売買と実測売買

土地の売買には公簿売買と実測売買の2種類があります。

売買対象面積は、売買価格に重要な影響を及ぼします。

そのため、売却にあたっては、どの面積で売買するのかを決める必要があります。

売買の種類 内容
公簿売買 登記簿謄本に記載された面積を売買対象面積とする売却方法です。
公簿売買では、契約締結後にもし実測が行われて、その実測面積と登記簿記載の面積が異なっていたとしても、売買金額は増減させません。
山林や原野、田畑等の価格が低いわりに測量費用が過大となるような売買のときは公簿売買で行われるケースが多いです。
実測売買 契約締結時に実測面積が確定していればその面積に基づき売却する方法です。
契約締結時に実測面積が確定していない場合、引渡時までに実測を行って、後から実測面積に基づいて売買代金を確定し精算を行います。
実測精算を行う場合は、契約締結時は単位面積当たりの売買単価を決めておいて契約を行います。

尚、公簿売買の場合は、「後日実測面積と公簿面積とが異なる場合でも、売主・買主は互いに相手方に対して売買代金額の増減を請求しないこと」という内容を契約書に入れておくことがポイントとなります。

以上、境界の明示について見てきました。

それでは次に気になる価格査定について見ていきましょう。

4.土地の価格査定

それでは実際に土地の価格査定について見ていきましょう。

4-1.価格査定の必要性

土地は市況によっても価格が変動しますが、土地の持つ個性によっても価格が変化します。

周辺相場が分かったとしても、土地の形や接道状況、間口・奥行等の土地の個性によって価格が上下します。

また土地は都市計画法等によって利用制限が規制されています。

例えば住宅地の中に大きなビルを建てるようなことはできません。

このような利用制限は土地価格に影響します。

土地の価値を把握するためには、専門的な知識も必要となります。

土地を売却するには、まず「売出価格」を決める必要があります。

売出価格が高過ぎればなかなか売れませんし、安過ぎれば損をして売ることになります。

土地をきちんと売却できて、しかも損をしないようにするためには、適正な売出価格を決めることが重要です。

売出価格を決めるには、土地の査定が必要となります。

では、以下より土地価格を決定する要因について見ていきます。

まずは公法上の規制です。

4-2.公法上の規制

少し、専門的な話になりますが、重要なポイントとなりますのでお付き合いください。

まず、国内の土地は都市計画法という法律によって利用制限がゾーニングされています。

日本全体の国土は下図のようなイメージでそれぞれ色分けされています。

日本の国土イメージ

日本の国土イメージ

一般的に人が多く住み、土地取引が活発にあるエリアは都市計画区域と呼ばれる区域に属しています。

最も多くの人が住むエリアは、図中の市街化区域と呼ばれる区域内です。

市街化区域内には12種類の用途地域が定められています。

用途地域 定義
第一種低層住居専用地域 低層住宅に係る良好な住居を保護するための地域。
第二種低層住居専用地域 主として低層住宅に係る良好な住居を保護するための地域。
第一種中高層住居専用地域 中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域。
第二種中高層住居専用地域 主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域。
第一種住居地域 住居の環境を保護するための地域。
第二種住居地域 主として住居の環境を保護するための地域。
準住居地域 道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利用増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するための地域。
近隣商業地域 近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するための地域。
商業地域 主として商業その他の業務の利便を増進するための地域。
準工業地域 主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するための地域。
工業地域 主として工業の利便を増進するための地域。
工業専用地域 工業の利便を増進するための地域。

例えば、「第一種低層住居専用地域」であれば、小さな戸建住宅しか建てることができませんが、「第一種中高層住居専用地域」であればマンションも建てられます。

そのため「第一種低層住居専用地域」よりも「第一種中高層住居専用地域」の方が、利用価値が高いことから、土地価格が高くなります。

イメージとしては様々な建物が建てられる用途地域ほど、利用価値が高くなり、土地価格も高くなる傾向にあります。

一方で、注意が必要なのが市街化調整区域です。

市街化調整区域は、原則、建物を建築することのできないエリアです。

そのため市街化区域に比べて市街化調整区域の土地価格はかなり下がります。

市街化調整区域のような田舎の土地は、法規制が厳しく、かつ取引も少ないため、土地価格の把握がかなり難しいのです。


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また都市計画区域外では山林などの売買も多いです。

都市計画区域外は、法的な規制は緩いのですが、土地取引が少ないエリアであり、土地価格の把握が市街化調整区域よりもさらに難しくなります。


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次に土地価格の増額要素について見ていきます。

4-3.土地価格の増減額要素

土地については、以下の観点で価格の増減が決まってきます。

増減要素 増価される場合 減価される場合
間口・奥行 間口が広く奥行も十分にある土地 間口が狭くウナギの寝床のような土地
形状 整形な土地 不整形な土地
高低差 道路よりやや高い土地 道路より低い土地
接面道路 角地・二方路・三方路・四方路の土地 道路に無接道の土地
交通条件 駅や商業施設、公共施設等に近い土地 駅や商業施設、公共施設等から遠い土地
供給処理施設 水道・下水・都市ガスが整備されている土地 水道・下水・都市ガスのいずれかが整備されていない土地
嫌悪施設との距離 周囲に嫌悪施設がない土地 高圧線、墓地、火葬場、下水処理場等の近くの土地
埋蔵文化財 埋蔵文化財が無い土地 埋蔵文化財がある土地
土壌汚染 土壌汚染が無い土地 土壌汚染がある土地

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それでは次に広い土地について見ていきます。

4-4.広い土地は上下の2パターンある

広い土地は、周辺相場の単価よりも上がる場合と下がる場合の2通りがあります。

用途地域の中で、第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域内の広い土地は戸建分譲の開発用地となります。

戸建住宅の開発には、敷地内に道路を新たに設ける必要があります。

道路は販売できないお金にならない土地であるため、その分、土地の価値が減ってしまいます。

そのため戸建分譲の開発用地のような広い土地は周辺相場よりも単価が安くなります。

一方で、第一種中高層住居専用地域のようなマンション建設の可能なゾーンの広い土地は、価格が上がります。

マンションは販売できる床が立体的に上に積みあがるため、戸建分譲よりも土地面積当たりの販売額が大きくなります。

そのためマンションの開発用地のような広い土地は周辺相場よりも単価が高くなります。

それでは次にセットバックについて見ていきましょう。

4-6.セットバック

建築基準法により、建物は4m以上の道路に接していないと建築できないことになっています。

建築できるか否かのイメージ図

建築できるか否かのイメージ図

上図のB地のように前面道路の幅員が4m未満の土地は、道路中心線から2mのところまで後退しなければなりません。

これを「セットバック」と言います。

図でいうとB地の赤い斜線部分がセットバック部分です。

セットバック部分は道路とみなされるため価値がありません。

そのため、その分は減価されます。

以上、ここまで価格査定について見てきました。


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それでは次に土地売却活動の開始について見ていきましょう。

5.土地の売却活動の開始

ここまでこればいよいよ土地の売却活動です。

5-1.まずは隣地に打診

土地を売却する際は、隣地に声をかけることから始めることが鉄則です。

隣地の方は土地を一番高く買ってくれる可能性があります。

例えば下図のような場合、隣地の方は売価地を購入することで土地の形が良くなります。

売却地と隣地の関係図

売却地と隣地の関係図

そのため全くの第三者が買うよりも、隣地の人が購入する方がその価値は高くなります。

まずは隣地の人へ売却を打診することから始めましょう。

次に媒介契約の締結になります。

5-2.媒介契約の締結

媒介契約の締結は、売却活動の中で特に意識すべき重要なポイントです。

媒介契約が不動産売却成功のカギ

媒介契約が不動産売却成功のカギ

売主に有利な一般媒介契約を締結することをオススメ

一般媒介契約では、複数の不動産会社が頑張って売却をしてくれるため、早く高く売却できる可能性がグンと上がります。

不動産の売却では、価格査定を依頼した不動産会社にそのまま媒介契約を依頼するのが通常です。

そのため複数の不動産会社と一般媒介契約を締結するには、査定の時点から複数の不動産会社に査定を依頼する必要があります。

複数の不動産会社への査定は一括査定サイトを使うのが便利です。

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不動産を売却うえで大事なことは、いかにして「信頼できる不動産会社を探せるか」です。

不動産会社によって、買い主に対してアピールする広告手法も違えば、説明の仕方も違います。

また、どうしても得意としている不動産、苦手としている不動産、この地域は得意ではないなど、会社によってまちまちです。

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下記が主流なサイト一覧と各サイトの特徴です。

※入力項目に「延床面積」と「土地面積」があります。延床面積の目安として、「4人家族/一戸建て/4LDK」で30~40坪(130㎡)が平均です。

サイト名 提携不動産会社 対応地域 利用者数 運用歴 強み 弱み
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※一部の地域を除く
非公開 2015年~ 超大手の不動産会社のみで安心
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地元密着の不動産会社は探せられない
ソニー不動産 非公開 東京・神奈川・千葉・埼玉のみ 非公開 2014年~ 国内唯一のエージェント制を導入で売手に特化 一都三県のみしか対応できない
リガイド 600社 全国 非公開 2006年~ 一度の申し込みで最大10社を比較できる唯一のサイト
・旧SBIグループが運営、厳選に不動産会社をチェックしている
提携不動産会社が少なめ
イエイ 1,000社 全国 300万人
※2016/02時点
2007年~ 悪徳な不動産会社を徹底的に排除している
・サポート体制が充実
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イエウール 1,400社 全国 450万人
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それでは次に購入申込書の受領について見ていきます。

5-3.購入申込書の受領

購入希望者が物件を気に入った場合、不動産会社を通じて「不動産購入申込書」または「買付証明書」と呼ばれる書面を受け取ります。

それに対して、売却の承諾をする場合は、不動産会社を通じて「売渡証」の書面を発行します。その後、売買契約書の作成に移行します。

不動産は取引額が大きいため、意思確認を口頭で済ますと後でトラブルになる原因となります。

よって、購入意思や売却意思については、必ず書面でやり取りをするようにしましょう。

以上、ここまで売却活動の開始について見てきました。

それでは次に気になる売買契約について見ていきます。

6.土地の売買契約

買主が見つかればいよいよ土地の売買契約締結です。

6-1.売買契約の締結

売買契約の締結とは、契約の当事者が契約内容を最終的に確認しあい、その合意文書である売買契約書にそれぞれが署名・押印することをいいます。

売買契約の締結では、主に以下のことを行います。

売買契約締結で行うこと

  1. 当事者の確認と相手方の紹介
  2. 本人確認
  3. 売買条件の確認
  4. 契約条項の読み合わせと説明および添付資料等の交付と説明
  5. 署名・押印、印紙の貼付
  6. 手付金の授受
  7. 仲介手数料の半額支払い
  8. 今後のスケジュールの確認

それでは次に手付金の入金について見ていきます。

6-2.手付金の入金

契約締結時は、買主から手付金を受領します。

手付金は売買代金の10%程度が一般的です。

手付金は引渡までの間にお互いの解除をする場合に用いるため、手を付けないようにしてください。

買主から解除する場合は手付金を放棄し、売主から解除する場合は手付金を倍返しすることによって契約を解除することができます。


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6-3.仲介手数料の半額支払

売買契約時は、仲介手数料を半額支払うことが通常です。

仲介手数料と消費税の関係は以下の通りです。

  • 仲介手数料には消費税が発生します。
  • 仲介手数料を計算するための取引額については消費税を含みません。

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6-4.引渡までに行うこと

土地だけの売却では、売買契約締結後から引渡までのあいだは、あまりすることが無いのが一般的です。

しかしながら、実測売買で引渡時に後精算する場合は、至急、実測を行う必要があります。

実測では、「境界の確定」と「越境の覚書」の2つを行います。

特に官民の境界確定には時間がかかるため、官民境界の取扱については、どうするかを買主と十分に検討しましょう。

以上、ここまで売買契約について見てきました。それでは次に引渡について見ていきます。

7.土地の実際の引渡

それでは売却活動をいよいよ大詰めです。

最終の土地を実際に引き渡し日に行うことです。

7-1.残代金の受領

引渡では残代金の受領を行います。

引渡時の残代金は大きいため、振込で行うのが一般的です。

引渡の着金確認の仕方については、事前に決めておくことをオススメします。

スマフォでその場で確認できる銀行であれば特に問題ありません。

スマフォでの確認ができない場合は、例えば奥さんが記帳確認を行って、電話でご主人に伝えるといった方法があります。

それでは次に固定資産税の精算について見ていきます。

7-2.固定資産税の精算

土地の固定資産税の納税義務者は毎年1月1日時点の所有者となります。

そのため年中に売却しても、その年はそのまま売主が固定資産税を払うことになります。

ただ、それでは不合理だと感じる売買当事者が多いため、売主と買主との間で精算を行うことが一般的です。

具体的には、7月1日に引渡を行った場合は、固定資産材の残りの半額分については、買主から受領します。

このようなお金の授受を精算と呼んでいます。

精算は不動産取引における商習慣であるため、やらなければいけないものではありません。

何をどこまで精算するかはお互いの話し合いで決めることになります。


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7-3.登記申請

引渡時は、司法書士も立ち会います。

司法書士は、通常、不動産会社が連れてきます。

引渡では残代金の入金と同時に所有権を移転するための書類を司法書士へ手渡します。

司法書士は書類を受け取ると、そのまま法務局に向かい、所有権移転登記や抵当権抹消登記の申請を行います。


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尚、所有権移転のための登録免許税については、商習慣として買主が全額負担します。

法律の建前上は売主と買主で折半するように読み取れますが、買主の方で全額負担することが一般的です。

また抵当権抹消登記に関する登録免許税については、売主の方で負担します。


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次に仲介手数料残額の支払について見ていきます。

7-4.仲介手数料残額の支払

売主は引渡時にお金を受領するだけではありません。

最後に不動産会社へ仲介手数料の支払いを行います。

土地を実測売買で行う場合、実測精算の結果によっては売買代金が減額される可能性があります。

この場合は、仲介手数料も減額することになります。

仲介手数料の報酬上限額は、売買代金で決まっていますので、特に売買代金が減額した場合には、下がらないとおかしいはずです。

不動産会社もうっかりしている場合があるので、注意しましょう。

以上、引渡について見てきました。

それでは次に確定申告について見ていきます。

8.土地売却後にやるべき「確定申告」

土地売却をしたら終わりではありません。

年末に確定申告を行う必要があります。

8-1.課税譲渡所得とは

税金の対象となる個人の所得には、

  1. 給与所得
  2. 利子所得
  3. 配当所得
  4. 不動産所得
  5. 事業所得
  6. 退職所得
  7. 山林所得
  8. 一時所得
  9. 雑所得
  10. 譲渡所得

の10種類の所得があります。

このうち、土地を売却したときに発生する所得は譲渡所得となります。

サラリーマンの給料は給与所得に該当します。

サラリーマンが土地などの不動産を売却すると、給与所得以外に譲渡所得が発生するため、これらの所得を合算したものを確定するために「確定申告」を行うことになります。

ただし、土地を売却しても譲渡所得が常に発生する訳ではありません。

不動産を売却したときの譲渡所得は以下の式で計算され、この所得がプラスであれば譲渡所得が発生しているということになります。

譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用

譲渡価額とは不動産を売却額です。

取得費は、土地については購入価額、建物については購入価額から減価償却費を控除した価額になります。

また取得費には購入の際に支払った仲介手数料や、購入時の売買契約書に貼付した印紙代、登録免許税、不動産取得税、建物の取壊し費用も含むことが出来ます。


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譲渡費用とは、売却時に要した仲介手数料、測量費、売買契約書に貼付した印紙代、売却に伴い支払った立退料、建物取壊し費用等が挙げられます。

古い土地で取得費が不明な場合には、概算取得費を用います。概算取得費とは譲渡価額の5%となります。

それでは次に税率について見ていきます。

8-2.土地を売却したときの税率

譲渡所得にかかる税率は、所有期間によって異なるという点が特徴です。

譲渡所得は一時的にとても大きな所得が発生してしまう可能性があるため、所得が大きいほど税率が上がる累進課税率とは別に税率が定められています。

所有期間は5年以下であれば短期譲渡所得と、5年超であれば長期譲渡所得と呼ばれ、下表のように税率が決まっています。

所得の種類 所有期間 所得税 住民税 合計税率
短期譲渡所得 5年以下 30% 9% 39%
長期譲渡所得 5年超 15% 5% 20%

所有期間が短いほど、税率が高い意図としては、バブル時代に見られた土地転がしのような投機目的の取引を抑制するためにあります。

 


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その他、復興特別所得税として2.1%が所得税に乗じられます。


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それでは次に3,000万円特別控除が受けられる可能性のある土地について見ていきます。

8-3.3,000万円特別控除が受けられる可能性のある土地

マイホーム(居住用財産)を売却した場合、譲渡所得から3,000万円を控除できる「3,000万円特別控除」の特例というものがあります。

この特例を適用すると、譲渡所得から以下のように3,000万円を減額できます。

譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用 - 3,000万円

例えば、特例適用前の譲渡所得が2,000万円だった場合、特例を適用すると譲渡所得がマイナス1,000万円となるため税金が発生しなくなります。

これはとても効果の大きな特例です。

3,000万円特別控除は原則として、居住用財産を売却したときのみ適用されるため、土地のみを売却した場合は適用されません。

しかしながら、以下の条件を全て満たす土地は、更地であっても「3,000万円特別控除」の特例を適用できます。

  • その敷地の譲渡に関する契約が、住宅を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ、その住宅を居住の用に供さなくなった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までにその敷地を譲渡したものであること。
  • その住宅を取り壊した後、譲渡に関する契約を締結した日まで、その敷地を貸付け等の業務のように供していないこと。

相続空き家を取り壊して更地で売却する場合においても、以下の条件を全て満たせば「3,000万円特別控除」の適用が受けられます。

  • 相続した家屋を取り壊して土地のみを売却する場合は、取り壊した家屋について相続のときからその取壊しのときまで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていないこと。
  • 土地について相続のときからその譲渡のときまで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていたことがないこと。

相続空き家の3,000万円特別控除については、下記記事に詳しく解説しています。


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3,000万円特別控除の特例を使う場合は、確定申告が必要になります。

以上、ここまで3,000万円特別控除が受けられる可能性のある土地について見てきました。

それでは次に特定事業用資産の買換えの特例についてみていきます。

8-4.特定事業用資産の買換えの特例

事業用資産の買換えを行った場合は、一部課税の繰り延べができる特定事業用資産の買換えの特例があります。

この特例も適用を受ける場合は確定申告が必要になります。

特定事業用資産の買換えの特例は、適用を受けるためには譲渡資産と買換え資産のそれぞれに要件を満たしたものが組み合わされている必要があります。

最も良く使われる特例は、以下の組み合わせです。

譲渡資産 買換え資産
所有期間が10年を超える土地、建物 国内にある面積300㎡以上の土地等で、特定施設(事務所、事業所、工場、作業場、研究所、営業所、店舗、住宅等(福利厚生施設は除く))の敷地の用に供されているもの、および建物

特定事業用資産の買換えの特例については下記記事に詳しく解説しています。


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8-5.確定申告に必要な書類

特例を適用するためには、譲渡した翌年の毎年3月15日までに確定申告をする必要があります。

確定申告に必要な書類を以下に示します。

添付書類 居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
除票住民票 必要 必要
譲渡資産の登記事項証明書 必要 必要
買換え資産の登記事項証明書 必要
新しい住民票 必要
譲渡所得計算明細書 必要 必要
その他 ・住宅借入金の残高証明書(買換え資産のもの)
・その他の添付書類はお近くの税務署に問い合わせください。
・住宅借入金の残高証明書(譲渡資産のもの)

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9.まとめ

以上、土地売却を始める前から実際の売却活動、また売却後の確定申告までを見てきました。

土地売却は「境界の明示」が大きなポイントとなります。

境界の確定はとても時間の価格ころであるため、まずは自分の土地の境界かどうなっているのか確認することから始めましょう。

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