30坪の家を建てようと考えたとき、非常に悩むのが「間取り」。ビルトインガレージやワークスペースなどの希望を盛り込みつつ、せっかくならおしゃれな家を作りたい!という人も多いのではないでしょうか。
最近では、吹き抜けで開放感を演出したり、家事がラクに行える動線にしたり、30坪の家で豊かな暮らしを実現している例がたくさんあります。この記事ではそんな間取り事例を紹介しつつ、価格相場や気を付けるポイントなどをお伝えします。
まずは30坪の家の広さや特徴についてイメージをつかんでいただき、「私たちにぴったりなのは、こんな間取りかも!」「多目的スペースやロフト、ガレージという選択肢もあるのか」などの参考になるアイデアを見つけてみてくださいね。
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「30坪の家」はどれくらいの広さか
一般的に「〇坪の家」という場合は延べ床面積(各フロア面積の合計)を指します。つまり、2階建ての場合は1階と2階それぞれの床面積を合計した値となります。具体的にはどれくらいの広さになるのか見ていきましょう。
「30坪の家」は約100平方メートル
普段の生活ではあまり使われませんが不動産や建築業界では根強く残っているのが「坪」という単位です。1坪=3.3平方メートル、つまり30坪=99平方メートルとなるため、30坪はおよそ100平方メートルと覚えればOKです。
なお、部屋の広さを表す単位としては「畳(じょう)」が身近です。間取り図を見ると「LDK 20.0畳」「子ども室 5.0畳」などと表記されています。1坪はおよそ2畳となりますので、参考にしてみてください。
「30坪の家」の間取りの目安
30坪の家で3LDKの間取りを作る場合、15〜20畳のLDKに加えて4.5〜6畳の子ども室が2部屋、そして6〜8畳の主寝室1部屋くらいが目安です。そのほかは玄関やホール、階段、トイレ、浴室、収納などに面積が割り当てられます。
「30坪/3LDKの家」面積表(参考)
部屋名 | 面積 |
---|---|
LDK | 15~20畳 |
主寝室 | 6~8畳 |
WIC | 2.5~3畳 |
子ども室1 | 4.5~6畳 |
子ども室2 | 4.5~6畳 |
クローゼット1 | 1畳 |
クローゼット2 | 1畳 |
トイレ1 | 1畳 |
トイレ2 | 1畳 |
洗面脱衣室 | 2~3畳 |
浴室 | 2畳 |
階段室 | 2~3畳 |
その他(玄関・廊下・納戸など) | 6~10畳 |
ただ、最近では間取りの考え方が多様化しているため、部屋の広さも家によってさまざま。たとえば、ホールをなくしてリビングから各部屋にアクセスできるような間取りであれば、当然リビングの畳数は大きくなります。
「30坪の家」に必要な土地の広さ
同じ30坪の家でも平屋なら広大な敷地が必要となり、3階建てなら都心部のコンパクトな土地に建築が可能です。ただ、土地の境界ギリギリまで家を建てられるわけではなく、必要なゆとりは地域によって異なるため確認が必要です。
土地には地域ごとに「建ぺい率」や「容積率」という規制が定められています。売り出し中の土地情報などを見ると概要欄に記載があるはずなので確認してみましょう。
- 建ぺい率=敷地に対する建築面積の割合
- 容積率=敷地に対する延べ床面積の割合
<例1>土地面積:30坪(建ぺい率50%、容積率100%)
▼建てられる家の面積は…
- 建築面積=30坪×50/100=15坪
- 延床面積=30坪×100/100=30坪
上記の計算結果になり、建築面積が15坪で延べ床面積が30坪の家が建てられます。
<例2>土地面積:25坪(建ぺい率60%、容積率150%)
▼建てられる家の面積は…
建築面積=25坪×60/100=15坪
延床面積=25坪×150/100=37.5坪
例1よりコンパクトな土地ですが、やはり30坪の家を建てられる計算になります。
なお、建ぺい率や容積率は接道やその他の条件によって規制が緩和されたり、反対に厳しくなったりする場合があります。具体的な土地が決まっている場合は建築するハウスメーカーや工務店がプランに反映してくれます。
「30坪の家」が向いている家族構成
30坪の家が向いている家族構成
- 夫婦のみ(2人家族)
- 夫婦+子ども1人(3人家族)
- 夫婦+子ども2人(4人家族)
- 夫婦+どちらかの両親(4人家族)
30坪の家で快適に暮らせるのは4人家族が目安となり、家族構成としては夫婦+子ども2人のイメージです。もし、5人家族用に4LDKの間取りを作る場合は少し狭く感じる可能性が高いです。
一方、2人暮らしの場合はゆとりがあるため、寝室以外にそれぞれの書斎を設けることも可能です。在宅勤務中心のカップルや、家で過ごす時間が増えるシニア夫婦でも、自分だけの空間を確保しやすくなります。
「30坪の家」メリット・デメリット
「30坪の家」のメリット
- 適切な広さで住みやすい
- 3LDKの間取りが作れる
- 2LDK+趣味室などの使い方も
「30坪の家」のデメリット
- 来客時はリビングが狭く感じることも
- 予備のスペースは作りにくい
「必要十分な広さ」だからさまざまな家族にフィットしやすいのが30坪の家。子どもの巣立ちなどといった家族構成の変化はあるものの、適切にリフォームしながらライフスタイルに合わせていけるのがメリットです。
ただ、ゲストを多く招いたときには30坪の家が狭く感じるという意見もあります。普段の生活ではそれほどデメリットになることはなさそうですが、友人やお互いの両親などが訪れることも想定しておくと不安を減らせます。
おしゃれ&実用性で選ぶ!30坪のおすすめ間取り事例
ここからは30坪の参考間取りとそれぞれの特徴を紹介していきます。定番人気の2階建て×3LDKをはじめ、平屋や3階建て、4LDK、スキップフロアなどバリエーション豊かな事例を見ながら理解を深めていきましょう!
事例1:スキップフロアのある2階建て
※出典:ヘーベルハウス
《この間取りの特徴》
- 30.0坪の2階建て
- スキップフロアと吹き抜けが生む開放感
- 広々としたバルコニー
- 趣味のバイクガレージ
- 独立型のワークスペース
おしゃれな要素がたくさん詰め込まれたこちらの間取り事例。注目すべきはリビングの配置で、ダイニング・キッチンとは段差を設けることでゆるやかに空間をゾーニングをしています。
視線のずれにより広く感じられるのがスキップフロアのメリット。1階とも吹き抜けで空間がつながっているため、とても開放的です。どこにいても家族の気配を感じられるのもうれしいポイントです。
《適した家族構成やライフスタイル》
- 夫婦
- アウトドア空間を楽しむ
- インテリアにこだわる
- 自分の時間や趣味を満喫
ダイニングからさっと出られるバルコニーはゆとりの広さ。暮らしの中にアウトドア感覚を取り入れたい人にはぴったりです。夫婦2人の家なら6.0畳のワークスペースやバイクガレージなどプラスアルファの空間が叶います。
事例2:ウッドデッキをコの字型に囲む平屋
《この間取りの特徴》
- 庭を囲む配置でプライバシーに配慮
- 3方向からウッドデッキに出られる
- 東西開口で光と風が抜ける心地よいリビング
- 広々サイズのデスクカウンター
ゆったりとした佇まいが人気を集める平屋の実例です。リビングからウッドデッキ、そして庭まで空間がつながり、おおらかな暮らしを満喫できるのが、この間取りの魅力的です。
特徴は、建物の形をコの字に設計していること。外部ではなく自宅の庭に面した窓を設けることができるため、プライバシー性が高くカーテンなしで過ごせます。
《適した家族構成やライフスタイル》
- 夫婦2人+子ども1人
- 仕事や勉強も居心地よい場所で
- 庭とのつながりを大切にする
- 平屋でのスローライフ
リビングの一面にはワークコーナーがあり、窓際の開放的な空間で仕事や勉強ができます。こもり感のある書斎よりオープンなワークスペースが好きな人にはぴったりの間取りです。
事例3:収納充実!2階建て×3LDKの定番プラン
《この間取りの特徴》
- 30.0坪の2階建て
- 大型のウォークインクローゼット
- 全体的に収納量が多め
- リビング内階段でコミュニケーション豊かに
部屋数や面積などのバランスがよく、収納もたっぷり設けた間取り実例です。1階にLDKと水回りを集約して2階に寝室をまとめるのは、効率的で定番人気のプランです。
階段をリビング内に設けているのもポイント。帰宅した家族が必ずリビングを通ることで自然な会話が生まれます。階段下の空間を収納として使えるのも便利です。
※リビング内階段参考イメージ(紹介した間取り事例とは異なります)
※出典:ミサワホーム
《適した家族構成やライフスタイル》
- 夫婦2人+子ども2人
- 緊急時は納戸をワークスペースに活用
- 子どもたちは自室で勉強ができる年齢に
各部屋に大きめのクローゼットを備えている間取りは、自分の持ち物を自分で管理するファミリーに向いています。一方で、子どもが小さい家庭ではファミリークローゼットに一括で片付けられたほうが便利な場合もあります。
事例4:縦長の敷地に建つガレージ付き3階建て
《この間取りの特徴》
- 30.0坪の3階建て
- 2階全体がLDKだから明るく開放的
- 各階にバルコニーあり
- 吹き抜けが面積以上の広がりを感じさせる
- ビルトインガレージは雨の日も快適
都心部ではよく見かける縦長のコンパクトな敷地。延べ床面積30坪の3階建てを作る場合、このような事例が参考になります。階段を中心に部屋を振り分けるようなイメージの間取りです。
玄関を入ってすぐのホールに1階から3階までの吹き抜けがあるのがおしゃれポイント。バルコニーが2か所あるのも3階建てならではのメリットだといえます。
※吹き抜け参考イメージ(紹介した間取り事例とは異なります)
※出典:SUMUTOCO
《適した家族構成やライフスタイル》
- 夫婦2人+子ども1人
- 都心部の便利な立地に暮らす
- 限られた敷地でもガレージは外せない
- 休日は出かけることが多い
フットワークが軽めでアクティブな家族には「利便性の高い立地」が重要なポイントとなるはず。都心部はコンパクトな土地が多いため、3階建てで上部の空間を活用するのが一つの選択肢となります。
普段の通勤は電車でも、休日はマイカーで遠出をするならこの実例のようにガレージ付きのプランだと安心です。
事例5:シンプルモダンな正方形の家
※出典:無印良品の家
《この間取りの特徴》
- 30.0坪の2階建て
- 4間×4間の正方形プラン
- 大きな吹き抜けで明るく
- 玄関や水回りはコンパクトに
- キューブ型のモダンな外観も作れる
外周の一辺が4間(7.2m)の正方形の間取り実例です。大きな吹き抜けがあるためLDKはとても開放となり、天井の高さを利用してペンダント照明を吊り下げればぐっとおしゃれに。シーリングファンもおすすめです。
また、2階のホールと寝室が吹き抜けに面しているのもポイント。壁に開口や窓を設けることで、部屋にいながらリビングの気配を感じられます。おしゃれなアイアンフレームの室内窓などを取り付けるのもよい方法です。
《適した家族構成やライフスタイル》
- 夫婦+子ども2人
- 多くの物を持たないミニマルな暮らし
- シンプルなインテリアが好き
普段から不要な物を持たないようにしているなら、この間取りのように必要最低限の収納で暮らせます。2階にはトイレを設けていない分、各部屋もかなり広いです。空間の余白にアートやグリーンを飾ればとても映えるでしょう。
事例6:ロフト付き4LDKの2階建て
《この間取りの特徴》
- 30.0坪の2階建て+ロフト
- 和室で遊ぶ子どもを見守れる
- 吹き抜けで開放感アップ
- スタディスペースもおしゃれ
- キッチンを中心にぐるりと回れる動線
小屋裏部分にロフトを設けた30坪の間取り実例です。特徴は、キッチンの前に「タタミコーナー」があること。子どもを安全に遊ばせられて、お昼寝のスペースにも最適です。
キッチンから洗面脱衣室へ直接アクセスできるため、洗濯や調理などテキパキと家事をこなせるのもメリット。子どもの成長を見守りながら家事や仕事を頑張る子育て世代にフィットする間取りです。
※タタミコーナー参考イメージ(紹介した間取り事例とは異なります)
※出典:トヨタホーム
《適した家族構成やライフスタイル》
- 夫婦+子ども2人
- 少しでも効率的に家事をこなしたい
- まだまだ子どもに手がかかる
- プラスアルファの空間が欲しい
小屋裏空間を活用したロフトは4.1畳の広さでかなりの収納力があります。実用性はもちろん、高い天井が生み出す開放感もロフトの魅力です。
事例7:北玄関・4LDKの平屋
《この間取りの特徴》
- 30.0坪の2階建て
- 北玄関
- 日当たりのよい南にリビングや部屋を配置
- 6畳の和室は多目的な利用が可能
- リビングの延長として使えるウッドデッキ
段差がなく、どの世代も安心して暮らせる平屋。こちらの間取りは北側に玄関があるため、南側に多くの部屋を設けられているのが大きなメリットです。
また、4LDKながら各部屋が広めなところも注目すべきポイントです。平屋の場合は階段が不要ですし、2階建てや3階建てのようにトイレを複数設ける必要もないため居室の面積を確保しやすいといえます。
※光あふれるLDK参考 イメージ(紹介した間取り事例とは異なります)
※出典:住友林業の家
《適した家族構成やライフスタイル》
- 夫婦+子ども2人
- 来客が多くて社交的
- 内と外のつながりを感じながら暮らす
- バーベキューや家庭菜園にも挑戦
庭との距離が近い平屋はアウトドアを取り入れて暮らしたい人にぴったりです。また、こちらの実例は20畳のリビングに6畳の和室やウッドデッキまで一体的な空間として使えるためゲストを招いて楽しく過ごせます。
事例8:東玄関・3LDKの2階建て
《この間取りの特徴》
- 30.0坪の2階建て
- 南向きの明るいLDK
- リビング内階段
- 勝手口からバックヤードへ
- 大容量WICとデスクのある主寝室
エントランスからリビングの間に扉を設けず、開放感を演出した間取り実例です。リビング内の階段が家族のコミュニケーションを促します。ゴミ出しなどに便利な勝手口があるところも注目ポイントです。
主寝室は8.4畳、2つの洋室は6畳と6.4畳の広さが確保されており、収納も充実。どこにいても快適に過ごせる間取りです。
※リビング内階段参考イメージ(紹介した間取り事例とは異なります)
※出典:セキスイハイム
《適した家族構成やライフスタイル》
- 夫婦+子ども2人
- 南側に庭を設けてスローライフを楽しむ
- 寝室の過ごし方にもこだわりたい
- 洋服やバッグをたくさん持っている
主寝室にはバルコニーがあり、リビングだけでなく寝室でもゆったりした時間を楽しめます。デスクカウンターは書斎やメイクスペースとして活躍。インテリア小物をディスプレイしてもおしゃれな雰囲気になります。
30坪の間取りを考える時の重要ポイント
間取りを考える上で、気を付けたいポイントがいくつかあります。大まかなイメージができつつある人も、ぜひ確認してみてください。
ポイント1:玄関ドアを開けたときの見え方をおしゃれに
家族はもちろん、ゲストも必ず目にするのがエントランス。窓を設けて庭の植栽を見せたり、飾り棚を造作してギャラリーのようにしたりとこだわりを反映してみましょう。
シューズインクローゼットを設けるなら入り口部分をアーチ型にするといったスタイルも人気があります。ただ、常に見られてもいいようにしておくのも大変なので、デザイン性の高い引き戸などを付けるのもよい方法です。
ポイント2:パントリーで生活感を隠す
せっかくおしゃれなアイランドキッチンにしても、気付いたらカウンターの上がごちゃごちゃ…。そんな失敗もよくあること。吊り戸なしのスタイルが人気ということもあり、オープンスぺ―スにはついつい物を置いてしまいがちです。
対策としてはパントリーの設置がおすすめ。リビングから見えにくい角度にしておけば、すっきりとした空間を保つことができます。照明も忘れずに設置しておきましょう。
ポイント3:フリースペースには引き戸があると便利
その家の個性や豊かな時間を演出するフリースペース。いざというときは個室化できるようにしておくと、ゲストの宿泊や子どものお昼寝スペースなどにできて、何かと便利です。
夫婦の一方がコロナやインフルエンザなどに罹ってしまった場合の隔離スペースにもなります。天井まで高さのある引き戸なら普段の開放感も損ないません。
ポイント4:階段は上り下りするだけの空間ではない
開放的なスケルトン階段や、片側だけオープンになっているひな壇階段などを取り入れると一気におしゃれな空間になります。階段途中を広くとってスキップフロアのようにすればちょっとしたワークスペースにも。
階段下もいろいろと活用できます。オープンの場合はグリーンや照明で演出するほか、TVボードや本棚を置くのもおすすめです。階段下が閉じた空間の場合はトイレや収納などを配置するとスペースをムダなく使えます。
ポイント5:子ども室を使うのは数年間だけ
日当たりやある程度の広さなど、快適な子ども室を作ってあげたいと思うものですが、必要な時期は限られていることも覚えておきましょう。たとえば子どもが8歳から18歳~22歳くらいまで個室を使う場合は11~15年間になります。
中学生や高校生くらいで家作りをスタートすれば、その期間はもっと短くなるはずです。巣立ち後の活用方法もイメージしながら子ども室を計画するとよいでしょう。
30坪の家を建てるのにかかる費用相場
家を建てるときに必要なお金は本体工事代+諸経費です。ハウスメーカー各社で建築した場合、本体価格をざっくり知る目安として「坪単価」という指標がよく使われます。それぞれの用語や意味について解説していきます。
「30坪の家」の本体工事価格
工事価格とは、文字通り「家そのもの」を建てるのに必要な費用です。一般的に、屋外給排水工事や電気工事、外構工事、インテリア造作工事などは本体価格に含まれておらず、諸経費という扱いになります(ハウスメーカーや工務店によっては一部含まれている場合もあります)。
諸経費については次の項目で表にまとめているので、確認してみてください。
「30坪の家」の諸経費
とは、本体工事以外に必要な金額の総称です。前項で紹介した付帯工事に加えて、税金やローン諸費用、火災保険料などが必要となります。諸経費は条件によって変わりますが、一旦は建築総額の25%程度を目安としておきましょう。
項目 | 費用 | 概要 |
---|---|---|
付帯工事(本体以外の建築工事費など) | 屋外給排水工事 | 敷地内で上下水道を利用するために必要な配管工事 |
引き込み工事 | TV、インターネット、電気線などの引き込み工事 | |
インテリア造作工事 | 造り付け家具やカーテンボックスなどの取付工事 | |
解体費 | 建替えの場合に発生。植栽がある場合は伐採費用も必要 | |
敷地測量費 | 敷地の境界が不明瞭な場合などに測量を行う | |
地盤調査費 | 適切な基礎や構造を決定するため、また改良の有無を判断するために行う敷地の調査。 | |
地盤改良工事 | 調査の結果、軟弱と判断された地盤を強化する工事 | |
設計・監理料 | 図面作成、および設計図通りに工事が進んでいるかをチェックする業務の費用 | |
外構工事 | 駐車スペースのコンクリート打設やフェンス、門扉、ウッドデッキ造作などの費用 | |
建築確認申請 | 工事着手前に検査期間へ図面を提出して、建築基準法などに適合しているかの検査を受けるための費用 | |
税金・ローン | 印紙税 | 契約書を作成する場合に課される税金 |
登録免許税 | 土地の所有権移転や建物の抵当権設定など、登記に際して課される税金 | |
不動産取得税 | 土地や建物など不動産を取得した際に課される税金 | |
登記費用 | 司法書士に登記を依頼する際に支払う手数料 | |
住宅ローン手数料 | 住宅ローンを借り入れる際に金融機関へ支払う事務手数料 | |
住宅ローン保証料 | 金融機関を通じて保証会社との契約を結ぶための費用 | |
団体信用生命保険 | 住宅ローン契約者が死亡または高度障害となった場合に返済残高がゼロになる保険 | |
火災保険料 | 住宅ローンの融資を受けるために加入が義務付けられている保険 | |
固定資産税 | 土地や建物などの固定資産に課される税金。毎年1月1日時点の所有者が支払う | |
都市計画税 | 固定資産税と同様に土地・建物の所有者に課せられる地方税。ただし、市街化区域内に限られる | |
その他 | 引越し代 | 引越し業者や仮住まいの家賃、トランクルームの引退費用など |
式典費 | 地鎮祭や上棟式、ご祝儀など | |
家具、備品 | カーテンや照明、家具、家電などの購入費用 | |
その他 | 近隣挨拶の手土産、現場の職人へ差し入れなど |
家を建てる費用や注文住宅の諸費用については下記記事で詳しく解説しています。
「30坪の家」の価格を坪単価から算出
費用相場を知る上で覚えておきたいのが「坪単価」から算出する方法です。坪単価とは1坪あたりの本体工事価格のこと。たとえば坪単価が80万円〜120万円のハウスメーカーなら30坪の家の価格は2400万円〜3600万円です。
坪単価には明確な定義がないため、メーカーによって指標が異なることも付け加えておきます。計算に用いる床面積を延べ床面積(バルコニーやロフトは含まない)とするメーカーもあれば、施工場所すべてとするメーカーもあります。
「30坪の家」の価格をハウスメーカー別に検証
坪単価は建物のグレードや形状で大きく前後することもあり、通常ハウスメーカーでは公表していません。ここでは実際に建てた人のブログ・口コミや住宅情報サイトの価格入り実例などから検証した坪単価で、価格を算出しています。
ハウスメーカー | 参考坪単価 | 本体価格 | 建築総額 |
---|---|---|---|
アイフルホーム | 40万円~75万円 | 1,200万円〜2,250万円 | 1,600万円〜3,000万円 |
アキュラホーム | 50万円~80万円 | 1,500万円〜2,400万円 | 2,000万円〜3,200万円 |
イシンホーム | 50万円~65万円 | 1,500万円〜1,950万円 | 2,000万円〜2,600万円 |
一条工務店 | 50万円~90万円 | 1,500万円〜2,700万円 | 2,000万円〜3,600万円 |
ウィザースホーム | 40万円~70万円 | 1,200万円〜2,100万円 | 1,600万円〜2,800万円 |
クレバリーホーム | 40万円~80万円 | 1,200万円〜2,400万円 | 1,600万円〜3,200万円 |
住宅情報館 | 45万円~75万円 | 1,350万円〜2,250万円 | 3,130万円〜3,000万円 |
住友林業 | 60万円~100万円 | 1,800万円〜3,000万円 | 2,400万円〜4,000万円 |
セキスイハイム | 65万円~120万円 | 1,950万円〜3,600万円 | 2,600万円〜4,800万円 |
積水ハウス | 55万円~95万円 | 1,650万円〜2,850万円 | 2,200万円〜3,800万円 |
大和ハウス | 70万円~110万円 | 2,100万円〜3,300万円 | 2,800万円〜4,400万円 |
タマホーム | 34万円~75万円 | 1,020万円〜2,250万円 | 1,360万円〜3,000万円 |
トヨタホーム | 50万円~110万円 | 1,500万円〜3,300万円 | 2,000万円〜4,400万円 |
日本ハウスホールディングス | 55万円~100万円 | 1,650万円〜3,000万円 | 2,200万円〜4,000万円 |
パナソニックホームズ | 70万円~100万円 | 2,100万円〜3,300万円 | 2,800万円〜4,400万円 |
へーベルハウス | 70万円~150万円 | 2,100万円〜4,500万円 | 2,800万円〜6,000万円 |
桧家住宅 | 44万円~73万円 | 1,320万円〜2,190万円 | 1,760万円〜2,920万円 |
富士住建 | 45万円~65万円 | 1,350万円〜1,950万円 | 1,800万円〜2,600万円 |
ポラス(ポラテック) | 35万円~75万円 | 1,800万円〜2,700万円 | 2,400万円〜3,600万円 |
ミサワホーム | 60万円~100万円 | 1,800万円〜3,000万円 | 2,400万円〜4,000万円 |
BESS | 47万円~69万円 | 1,410万円〜2,070万円 | 1,880万円〜2,760万円 |
三井ホーム | 60万円~130万円 | 1,800万円〜3,900万円 | 2,400万円〜5,200万円 |
ヤマダホームズ | 49万円~90万円 | 1,470万円〜2,700万円 | 1,960万円〜3,600万円 |
ユニバーサルホーム | 50万円~72万円 | 1,500万円〜2,160万円 | 2,000万円〜2,880万円 |
ロイヤルハウス | 38.8万円~50万円 | 1,164万円〜1,500万円 | 1,552万円〜2,000万円 |
※本体価格:坪単価×30坪で算出
※建築総額:諸経費を本体価格の25%と仮定して本体価格÷75%で算出
間取りに関するよくあるお悩みに回答
ここからは家づくりで悩みがちな項目について一つずつ回答していきます。30坪の間取りで頻出する内容をピックアップしていますので、「それ、私も知りたかった!」そんな質問にはぜひ注目してみてください。
1階にリビング・ダイニング・キッチンを配置することは可能ですか?
帰宅したらまず居心地のよいリビングに直行したい、という人は多いはず。家族同士のコミュニケーションを促す意味でも、1階のLDKは定番人気の間取りです。買い出し後に食材を運ぶのもキッチンが1階なら負担が少なくなります。
2階に寝室を配置することは可能ですか?
寝室の場所を2階にするのもよくあるパターンです。戸建ては一般的に1階より2階の方が暖かいので、ベッドに入ったときのヒンヤリ感が苦手な人にはおすすめの配置です。
またバルコニーと寝室が近ければ布団を干す場合の労力も抑えられるメリットがあります。一方、リビングも2階に作りたい場合はスペースの優先順位をどのようにするか検討が必要となるでしょう。
和室を作ることは可能ですか?
ハウスメーカー各社では多彩なスタイルの和室を提案しています。純和風なデザインからモダンでおしゃれな和室までこだわりを発揮できるポイントなので、自分好みの和室を実現できるようイメージを膨らませてみてください。
30坪の家なら和室の広さは6畳や4.5畳などが一般的です。床をあげて小上がり風にしたり、反対に床下空間を利用して堀座卓にしたりとさまざまなスタイルが可能です。
ワークスペースを作ることは可能ですか?
コロナ収束後も働き方の一つとして定着したリモートワーク。自宅に仕事場所を設けたいと考える人も増え、注文住宅の実例でも数多く見られます。間取りに合わせたワークスペースをぜひ設計してもらいましょう。
独立した部屋でなくても、ちょっとしたスペースに間仕切り壁を建ててデスクを造り付ければ、そこにワークスペースが生まれるため、かなえやすい希望だといえます。」
収納スペースを十分に確保することは可能ですか?
家族構成やライフスタイルなどにより必要な収納は異なります。収納スペースの確保はもちろん可能ですが、どういった種類の収納をより多く確保したいか検討することが必要です。
まとめ買いに便利なパントリー、ベビーカーや外遊びおもちゃも置けるシューズインクローゼットなど、どこに重点をおいて収納を確保するかを考えてみてください。服が大量にあるなら大型WICも便利です。
子ども部屋を複数作ることは可能ですか?
本記事で紹介した実例を見ても、30坪の家では子ども部屋が2部屋+主寝室の3LDKという間取りが多いです。4LDKも不可能ではありませんが、効率的な間取りを検討する必要があります。
ペットとの共有スペースを作ることは可能ですか?
自由設計の注文住宅なら設計の工夫によってペットとの暮らしに配慮した空間を作ることができます。たとえばリビング内階段を設けて、下部をペット専用のスペースにするなどの対応が可能です。
内装材にも注目すると快適度がアップします。ペットがくつろぐ場所はフローリングではなくタイルにする、壁クロスの代わりに汚れに強いパネル材を貼るなどにより、汚れても掃除がラクになります。
多目的スペースを作ることは可能ですか?
多目的スペースはアイディア次第でさまざまな場所に設けられます。たとえば1階にLDKと水回りをまとめて2階は寝室のみとした場合、2階のスペースには若干余裕が生まれることも。
ホールに広がりを持たせてピアノを置いたり、図書館のように本をたくさん並べたり、多目的スペースはその家らしさを体現できる空間となります。実例で紹介したように、バイクガレージを設ける方法もあります。
ゲストルームを設けることは可能ですか?
専用部屋を作る方法もありますが、毎日ゲストが宿泊するわけではないので、普段の生活でも使えるスペースをゲストルームとして活用するのがおすすめです。リビング続きの和室はゲストの宿泊用として定番の使い方です。
駐車スペースを作ることは可能ですか?
駐車スペースとして1階にビルトインガレージを設けると、その分室内の面積が少なくなるので、家族構成によっては3階建てを検討する必要がでてきます。ですが30坪で駐車スペース付きの実例もあるように、作ることは可能です。
屋外のスペース(ベランダや庭)を作ることは可能ですか?
30坪の家では屋外空間をうまく活用している例がたくさん見受けられます。ベランダや庭を作る場合は、フェンスや壁を建てるなど安全性やプライバシーに配慮したデザインにすることが大切です。
もちろん、ご自身で樹木を植えたりフェンスを設置したり、おしゃれにアレンジするのが得意な人は、家が完成してから考えるのもよいでしょう。子どもやペットを遊ばせたいならリビングから見える位置に設計するのがおすすめです。
バスルームを広くすることは可能ですか?
浴槽と洗い場で構成されるバスルームは、一般的に「システムバス」と呼びます。戸建て住宅の基本は1616(1坪)サイズですが、メーカー各社では1216や1618、1620などサイズバリエーションを備えています。
広いバスルームを希望する場合は1616より大きいサイズがおすすめですが、構造との兼ね合いもあるため設置については確認が必要です。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。30坪で建てる家にはたくさんの可能性があります。平屋から3階建てまであり、間取りのバリエーションも豊富で驚かれた人もいるのではないでしょうか。
本記事を参考に、あなたらしい間取りを実現してくださいね。
間取りプランを考える上では、多くのハウスメーカーからカタログを取り寄せるのが効果的です。メーカーごとの得意・不得意や、自分たちの希望するイメージを実現できそうかも判断できます。
しかし、1つひとつハウスメーカーに問い合わせをするのも面倒ですよね。
そこで便利なサービスが「タウンライフ」です。
自分の予算や理想のイメージをネット上で入力すると、条件に合うハウスメーカーから一気にカタログや間取りプランを入手できます。
利用も無料で、しかも強引な営業も一切ありません。家購入を検討しているなら必須サービスですので、ぜひ間取り検討の材料集めに利用してみましょう。